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ハイペリオン
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【この小説が収録されている参考書籍】
ハイペリオンの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.30pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全91件 61~80 4/5ページ
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話の流れはいい意味で単純でわかりやすい。 なぜここに来たのか、ひとりひとりが自分の過去を話す。 SFの衣に包まれ、謎解き要素で味付けされた、 「他人への愛」がテーマの物語です。 ですから、この手の本を敬遠していた私も共感できました。 登場人物は愛嬌があり、人間的弱さ脆さがあり、魅力的。 会話は時に示唆に富んでいます。 先へ先へ読み進めたくなります。 SF的な用語に慣れていない私には読み辛い部分があったので、 星ひとつ落としましたが、 時間を忘れて没頭できる、とても面白い本です。 この後も読み続けます。 | ||||
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前作、ハイペリオンには、SFというよりもファンタジーらしさも感じたのですが、今作では雰囲気がかなり違っていて、SF小説らしく仕上がっていました。 読んでいて一番面白かったのが会議シーン。会議の雰囲気が良く出ているんです。 連邦CEOと軍関係者の会議をするシーンが何度も出くるのですが、これがすごくリアルで、各人の思惑や力関係、緊迫感などが良く表現されていると感じました。小説で会議シーンを読んでおもしろいと思ったのは、この本が初めてかもしれません。 さて、ストーリィは前作の直後からはじまります。 時間を遡行していくあの赤ちゃんはどうなったのか?巡礼達のその後は? 色々と謎を残したまま結末を迎えた前作でしたが、前作で未解決の部分はすべて解き明かされています。 新たな謎やら明らかになる陰謀、予想も出来なかった事実となんとなく予想できるミステリっぽいつくり等、今作もなかなか楽しめました。 謎解きは丁寧にされていますし、終わり方もすっきりしていて、誰もが満足できる内容だと思います。 あと、前作で気になった難しい漢字によみが振られていて、読みやすくなっていたのも好印象でした。 | ||||
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SFというよりも、どちらかというとファンタジー的な要素が強い本だなと感じました。 科学的な描写は控えめで、宗教的な要素があったり、不思議な現象を扱った話が多いのでそう感じたのだと思います。 この本の特徴としては、枠物語という形式がとられていて、登場人物達が順番に各自の物語を語るというパターンで進行します。 ですので、コアとなる部分はそれぞれが語る物語な訳ですが、どれも不思議な話ばかりで、面白く読むことができました。 それぞれの語る物語は、どういう経緯で惑星ハイペリオンの聖地巡礼に参加することになったのかというものです。 巡礼というと、宗教的な行為のことを意味しますので、信仰心の篤い信者の方達の話なんだろうなと思って読み始めましたが、そうではなくて実は雑多な人々の集まりでした。 参加する理由といっても大したものではないだろうと思いながら読み進めましたが、1人目の物語を読み終えた時点でもう呆然としてしまいました。 4人目の学者さんなどは、なぜか生後間もない赤ちゃんを連れています。なんなんだろうこの人とずっと思っていましたが、話を聞きながら泣いてしまいましたね。 まぁ、あまり内容には触れませんが、どの話も独創的で面白いのは間違いなく、全く予想ができない展開にも驚かされっぱなしで、最後まで面白く読むことができました。 ただ、難しい読み方の漢字が多くて少し苦労しましたね。 | ||||
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≪ハイペリオン・4部作≫は全4部からなる超大作ですが、第1部『ハイペリオン』と第2部『ハイペリオンの没落』で、一まず物語は完結します。第1部『ハイペリオン』において提示された数多くの謎が、第2部『ハイペリオンの没落』によって、見事に解決されます。一見、神秘主義的な色彩を帯びた数多くの謎が、全て科学的かつ合理的に解決される所は、まさに≪正統派サイエンス・フィクション≫の傑作と言えるでしょう。この後、第3部『エンディミオン』と第4部『エンディミオンの覚醒』においては、全く違う物語が展開されるようです。今私は、第3部『エンディミオン』を読んでいますが、こちらも非常に面白いです。いずれにしても、この≪ハイペリオン≫シリーズ・前期2部作は、これ自体で完結した大傑作なので、SFに興味のある方にはオススメします。 | ||||
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≪ハイペリオン・4部作≫と言えば、20世紀SFの最高峰として知られる作品ですが、私はまだ全部読んでいません。とりあえず、この第1部の『ハイペリオン』だけを読了し、今、第2部の『ハイペリオンの没落』を読んでいる所です。という訳で、この『ハイペリオン』の感想ですが、一言でいえば≪驚異的なまでに面白いプロローグ≫という感じです。この『ハイペリオン』の上下2巻は、まだ話の≪前置き≫です。でも、この前置きが信じがたいくらいに面白いです。今、第2部の『ハイペリオンの没落』を読んでいますが、この第2部で一応、話が終わって、第3部から次の物語が始まるみたいです。明日は祝日なので、続きをゆっくり読みたいのですが、明日は休日出勤で通常通り働きます。土曜日は休みが取れると思うので、土日にまたゆっくり読みたいです。参考までに≪ハイペリオン・4部作≫の全作品リストを書いておきます。 第1部 『ハイペリオン (上・下) 』 第2部 『ハイペリオンの没落 (上・下) 』 第3部 『エンディミオン (上・下) 』 第4部 『エンディミオンの覚醒 (上・下) 』 以上、全4部作(全8冊)でした。 | ||||
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どの設定もSFマニアにとっては「何処かで読んだ事があるよな」と思う反面、その構成とストリーテリングの旨さで引き込まれます。 一種の連作的作品なのですが、それぞれに初期SF〜本格SFの萌芽〜ニューウェーブSF〜サイバーパンクといった大体100年くらいのSFの進歩のエッセンスが全部入っているという感じです。 逆にいえば、SF100年の進歩はこの本を生み出すためにあったのか、と。 それぞれのSFの楽しさを上手く描くこの作者の筆力には驚かされます。 | ||||
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宇宙の蛮族・アウスターの侵略から〈時間の墓標〉を擁する惑星ハイペリオンを守るべく、連邦首星タウ・ケティ・センターからFORCE(連邦軍)無敵艦隊が出動した。この突発的に起こったかに見える戦争は、実は〈テクノコア〉による人類支配に懸念を感じた連邦CEOマイナ・グラッドストーンが、ハイペリオン併合のために意図的に仕組んだものであった・・・! グラッドストーンは、〈テクノコア〉の人格復元プロジェクトによってジョン・キーツの人格を与えられたサイブリッド、ジョセフ・セヴァーンを通じて、巡礼たちの動静を探ろうとする。 一方、ハイペリオンでは、連邦の密命を受け、また各々の思惑によって巡礼に参加した男女が、ついに目的地〈時間の墓標〉に到着した。彼等は1人、また1人と、〈苦痛の神〉シュライクと邂逅する・・・・・・ 傑作SF『ハイペリオン』の続篇。異なる境遇に生まれ異なる目的で〈時間の墓標〉を目指す巡礼たち個々人の物語に焦点を当てた前作に対し、本作では狂言回しとして「神の眼」を持つバイオロイドたるジョセフ・セヴァーンが加わり、巡礼たちの苦闘のみならず連邦中枢での政治情勢も同時進行的に語られていく。前作では断片的に提示されただけであった銀河連邦史が徐々に明らかにされるところが面白い。前作のおさらい的な説明も多く、読者に親切な作りとなっている。 それにしても壮大にして緻密な舞台設計には、物語が進めば進むほど感心させられる一方である。〈テクノコア〉という温室に依存した結果、快適な生活と引き替えに活力を失った連邦と、〈テクノコア〉の軛から脱して独自の進歩を遂げるアウスターを対置するという構図は、アシモフのイライジャ・ベイリもの(ロボット長編3部作)の影響を受けているのだろうか? | ||||
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シュライク教団と〈テクノコア〉に選ばれた7人の男女は自己紹介も兼ねて、巡礼に参加した理由をそれぞれに語っていく。彼等には、シュライクに命を奪われる危険を冒してでも〈時間の墓標〉に行かねばならぬ固有の事情が各々存在した。彼等が開陳する波乱に満ちた哀切極まる身の上話を通じて、銀河連邦と〈テクノコア〉にまつわる恐るべき陰謀と権力闘争の一端が明らかになる。しかしアウスター、そしてシュライクに関する謎は深まるばかりなのであった…… アウスターから送り込まれたスパイの正体は判明するも、彼等の巡礼行は続く・・・・・・90年代を代表する宇宙叙情詩、ここに開幕!(これだけ壮大な「マクラ」はSF史上初ではなかろうか) 〈司祭の物語〉ホイト神父が、ポール・デュレ神父捜索の過程で自らが発見したデュレ神父の日記を紹介していく、という複雑な構成。途中まではヴェルヌやドイル以来の伝統を持つ「異世界冒険潭」の雰囲気があるが、一転してビクラ族の奇妙な風習の意味を主題とした文化人類SFの様相を呈す。ホラー要素たっぷり。 〈戦士の物語〉ハインラインの名作『宇宙の戦士』を彷彿とさせる迫力の戦記SF。同時に回遊島戦争や南ブレシア戦役など、連邦の政治史も叙述される。 〈詩人の物語〉延命手術により400年も生きている詩人の数奇な運命を通じて語られる連邦の社会史。サイバーパンクな未来社会を活写しているところが面白い。 〈学者の物語〉時間逆行SFと言えばディックの『逆まわりの世界』などが有名だが、喩えようのない喪失感はダニエル・キイスの名作『アルジャーノンに花束を』に通じるものがある。涙無しでは読めない。 〈探偵の物語〉副題の「ロング・グッバイ」はレイモンド・チャンドラーの傑作ハードボイルドから取ったもの。電脳ハードボイルド小説『重力が衰えるとき』を意識した体裁に加え、「ジョニイ」という登場人物や「ジャックイン」「氷(ICE)」「ギブスンってカウボーイ」という表現からはウィリアム・ギブスンへのオマージュが見て取れる。特に「高度にネットワーク化された社会を統べる神のごときAIと対峙するアウトサイダー」というモチーフはモロに『ニューロマンサー』からの本歌取りである。 〈領事の物語〉「船乗りと島の娘との束の間の恋」という古典的なロマンスを縦糸に、アメリカ合衆国によるハワイ王国併合の歴史を横糸にして編まれた、SF版『ロミオとジュリエット』。日本人としては「浦島太郎」や「織姫彦星」も連想するところ。この悲恋を紹介した後、領事が暴露する連邦の「影の歴史」はまさにショッキング。 | ||||
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アウスターの進攻や、シュライクという絶対無敵の謎の怪物という"脅威"が存在する中、7人の巡礼者が旅立ちます。 領事、女探偵ブローン・レイミア、カッサード大佐、詩人のサイリーナス、ルナール・ホイト神父、赤子を抱いた学者ソル・ワイントラウブ、聖樹の真の声ヘット・マスティーン。 旅の中で7人は千夜一夜物語的に一人ずつ、参加の目的を語っていく。 まずは、神父からこの旅の参加の目的の経緯となった不思議な物語を話し出す。 もうすべての話が強烈です、 しょっぱなの話からやられました。 不思議で強烈な神父の話にいやがおうでもひきずりこまれます。 読み進めるには、本も分厚いし、SF小説ならではの用語?なのかな。 宇宙船の居住スペースを居住莢(さや)と書いて(きょじゅうポッド)と読ませたりと か独特の訳語もあるし、 SFに慣れないととっつきにくく感じるところもあるかも知れないですが、 いったん神父の語る話のシーンにまで来れば、あとは自然と引き込まれると思います。 次は、次はとはやる気持ちを抑えつつ読み進んでしまいました。 | ||||
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ハイペリオンシリーズの第二部。 ハイペリオンは巡礼の旅に出た7人が自分の話を一人ずつ語っていくという千夜一夜物語形式で、どの話も最高に刺激的でおもしろかった。 ただ、ハイペリオンは謎が謎のままで、巡礼の旅自体が終わっていない尻切れトンボでした。 前作の巡礼の旅の続きに、アウスターの連邦への本格侵攻という物語がかぶさった形で巡礼の旅と同時進行で進んでいきます。 対アウスターの指揮を執る指導者は、前作から登場していたCEOマイナ・グラッドストーン。CEOから今回の物語の狂言回し的役に抜擢された主人公は、ジョン・キーツのサイブリッドのコピー人格M・ジョセフ・セヴァーンです。 この巡礼外の物語と、巡礼の話が交互に入れ替わりで場面転換して進行していきます。 この後の「ハイペリオンの没落(上・下)」でハイペリオンの話は完結します。 前半は、話がかったるくて何度本を置こうかとおもいましたが、もやもや感があったのでなんとか最後まで読みました。 「雲門」との禅問答あたりからまたおもしろくなってきて、後半は謎解きが一気に進んでいって読んでいて気持ち良かったです。 結論が出たことに私としては満足しました。 その後に書かれた「エンディミオン(上・下)」「エンディミオンの覚醒(上・下)」まで含めて読むと真の完結という形で、より満足すること請け合いです。 | ||||
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何故こんなに評価が高いのか理解に苦しみます。私は相当SFをよんできましたが、このシリーズはひたすら退屈です。もう、どうでもいいジーンが多すぎてついついページを飛ばしたくなります。良いとこどりといわれている本書ですが、元ネタの本を読んだ方が数倍面白いと思います。てんこ盛りが良いとはかぎりません。コアなSFファンにはお勧めできません。 | ||||
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聖遷と呼ばれた人類のオールドアース脱出から約800年が経過した28世紀、銀河系に散らばる200以上の惑星を居住可能な環境に改造し、それらへ移住した人類は、宇宙連邦〈ワールドウェブ〉を形成していた。連邦は数多の保護領をも抱え、1500億の人口を誇っていた。〈ウェブ〉内の諸惑星は転移ゲートと呼ばれる物質転送技術によって結び付けられ、人々は一瞬にして惑星間の移動ができた。またFATラインによって遠く離れた星との即時データ通信が実現した。更にデータスフィアとインプラントの活用によって、人々は〈ウェブ〉内のあらゆる情報を簡単に手に入れることが可能になった。これらの技術を人類に提供した独立AI群〈テクノコア〉は超演算能力により数世紀先の未来まで正確に予測することが可能で、連邦政府に様々な助言を行い、〈ウェブ〉世界の繁栄に寄与してきた。 けれども〈テクノコア〉にも予測できない変数があった。その名は〈ウェブ〉に属さない辺境の惑星、ハイペリオン。ハイペリオンには古来から人々の畏怖と信仰を集める未解明の建造物群〈時間の墓標〉があった。〈時間の墓標〉は時間を逆転させる力場たる「抗エントロピー場」を持ち、未来から時間を遡行する形で存在しつづけており、時を超越する伝説の殺戮者シュライクを封じこめている、と信じられていた。 しかし〈墓標〉周辺の抗エントロピー場が突如膨張し〈墓標〉が開き始め、封印の緩みに乗じてシュライクの動きも活発になってきた。時を同じくして宇宙の蛮族・アウスターがハイペリオンへ大挙侵攻を開始。連邦は敵よりも早く〈墓標〉とシュライクの謎を解明するため、7人の男女を選んだ。そして「シュライク教団の信者たちの巡礼」という名目で彼等を森霊修道会の聖樹船〈イグドラシル〉に乗せてハイペリオンへ送り出したのである。初めて顔を合わせた7人。しかもその中にアウスターの工作員が紛れ込んでいる可能性もあるという。7人は〈墓標〉へ向かう傍ら、巡礼行に参加するまでの経緯や目的をそれぞれ順番に語っていく・・・・・・ 枠物語(メタフィクション)の形式を用いて、SFのあらゆる要素を詰め込んだ大作。各回想潭ともオチのつけ方が鮮やかで、独立した短編としても楽しめる内容である。個々の物語を読み進むことで、世界観が示されハイペリオンとシュライクに関する真実が少しずつ明らかになっていくが、同時に謎も深まっていく。 面白さが加速し始めるのは下巻からなので、ライトノベルに馴らされた現代っ子には辛いかもしれませんが、我慢して読み進めましょう。 | ||||
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この話をハイペリオンだけ読んで評するのは無理と言うものでしょうが、 怒りのやり場がないので、ちょっとここに吐き出します。 購入前にちょっとでも書評を読めばよかったのですが、上下2巻の大部の作なのに、 ハイペリオンだけでは全く落ちがついていません。年代記みたいなもので、 ハイペリオンだけで一応の片がつくのかと勝手に思っていた私としましては、 「そりゃないよ〜」というのが正直な感想です。 さて続きを読んだものかどうか。結末は気になるが、正直、経過が破滅的過ぎて ハッピーエンド至上主義の私としては、読む意欲が... この成り行きでノー天気に終わってもそれはそれでいやな気がするし。 この際、つまらなくても最後まで読むという信条は、お休みしようと思います。 | ||||
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SFというジャンルそのものを一冊の本に凝縮したメタ文学として絶賛されたが、 毛色の違う七つの中篇(長編と言ってもいいが)のオムニバス大作というだけで、 SFの全てをぶち込むというのは、ローダンシリーズがやっているのに、 なんでこうまで絶賛されたのか判らない。 ハイペリオンシリーズとして全7冊で刊行されていれば、 各々のエピソードにどれほどの独自性があるか、疑問に感じる。 SFへのオマージュとして、これの元ネタはアレかと推論する楽しみはあるが、 どこかで読んだようなエピソードばかりで、正直、読むのが苦痛でした。 読み終わるのが惜しくなる珠玉の一冊という評もあったが、 読むのに15時間かかったが、読んでも読んでも残りが大量にあって辟易した。 すぐ書評書かなかったので、今となっては、レイチェルの物語しか覚えていない(藁 若返り病のレイチェルの悲劇は胸を打つかもしれんが、 SFならではの奇病に侵された少女というと、 私はバクスターの「時間的無限大」のリゼールの方が可哀想で泣きました。 レイチェルが胎児に戻って精子と卵子に分解されるまで、 20年ぐらいあったと思うが、 1日が1年に加速されたリゼールには、老婆になって死ぬまで、たったの数ヶ月。 泣きSFが好きな人は「時間的無限大」を(アルジャーノンでも冷たい方程式でもいいけど)お勧めする。 残りの六つの中篇に関しても、代わりのお勧め作品を提示することが可能で、 中途半端に長い中篇というか、短い長編を七つ読む行為は、 効率が悪い気がする。 カットバック無しの15時間の超大作なら、それなりに作品世界に没頭すればいいのだが、 一冊の本で2時間ごとに雰囲気がコロコロ変わっては、私は興ざめした。 | ||||
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詩人ジョン・キーツのサイバークローンを主人公にした どっしりとした大作で、ストーリーが散漫しないので、焦点が絞られて、没頭出来る。 ラストの方の小松左京や光瀬龍ぽい 高次元の宗教がかった存在との対話は、これぞSFやねと感動した。 オーバーロードにより、マゼラン星雲に作られた偽地球に、 たった一人で住むことになるジョン・キーツのイメージは印象深い。 キーツの為だけに、19世紀の地球を創造するのだ。 神が無限の能力を持つのなら、個人の希望の世界を、 気前よく創造してやればいいのに、 私が認めた人しか天国には入れませんと、差別して入場拒否する神って、 心の狭い存在だと思います(藁 | ||||
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ぶっちゃけSFは苦手です。 景色が無機質で殺伐としているから。 今まで私が読んだSF本は、こんな未来ならいらないよ!って感じのばかりです。 夢がないから嫌いです。 あと、やたら武器などを語りたがるマニアな著者とかね。 ならなんでSF、しかもこんな長編大作を読んだのか?というと、ライトノベルの涼宮ハルヒシリーズで長門さんが読んでいたからです(爆) どんな本読んでるのか気になったんだもんっ キョンくんも読んだんだもんっ (なに読んでるの?長門さん)というサイトで、アニメの中でどんな本を読んでいたかが分析されていますw こんな手がかりでよくもまぁ見つけたなぁと感心しますが、この方も筋金入りの読書家ですね。 で、感想ですが、長い!長すぎる! 分厚さ的には、京極夏彦ファンなら特に気にならないサイズですが、字の細かさが上を行ってます。 分厚い本に萌えるので、それは苦にならないんですが、内容がSFなので修行のようでした・・・ なんか、不必要な長さです。 無駄に長いトコもあるような気がする・・・ 話の展開は、それぞれがハイペリオンの巡業に加わった理由を順番に話して行くことで進んでいきます。 そして、さあいよいよこれから!!!!!ってとこで、なんと次の巻に持ち越しなんですよ!!! 「うそぉ〜〜〜〜ん!!!」って叫びましたとも! なら上・下って書いておいてくれよ〜!! 続けて次を読むのはしんどいので、間に他の本も借りることにします・・・ あ、でも面白かったですv いろいろ賞も取ってるそうです。←なんてアバウトな・・・ | ||||
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SFの代表作といえばウェルズの「宇宙戦争」に代表されそうな、侵略物や、星間戦争物(手近なところでは宇宙戦艦ヤマトやガンダム)など色々あるが、ダンシモンズのハイペリオン・ハイペリオンの没落・エンディミオン・エンディミオンの覚醒は、ハイペリオン4部作といわれる名作で、敢えて言うならば、宇宙進出後の人類の叙事詩とでも言えようか。地球進出後の人類が、旧来の宗教観に基づいて生きる人類Aと、移民後の世界に合わせた進化を遂げる人類B、そして人類Aに規制しながら進化を遂げるコンピュータ内部の人工知能との戦いが中心となって、物語は進行してゆく。 アイザック・アジモフの「ファウンデーション」シリーズが、一人のファウンデーション創設者と、銀河帝国のその後を記している歴史絵巻的なのに対して、ハイペリオンは、極めて哲学的な色彩の濃いストーリー展開である。 物語は時の門といわれる古代人の遺跡への巡礼からスタートする。時あたかも人類と、アウスターなる異星人(元は人類で、環境変異種) その後の展開からすると、結果的にはサブストーリーになるわけだが、ハイペリオン単体でも、充分楽しめる。ハイペリオンの時の門とはいったい何か。その廃墟に出没する謎の殺人機械「シュライク」の真の目的は、息をもつかせぬストーリー展開は見事だ。 そして、シリーズの中盤から登場する宗教的観点は、SFファンでなくとも、一読の価値がある。(ちなみに個人的に理解しがたい部分があるため、禅宗の僧侶にも読んでもらい、感想を聞こうとしている)久々に寝るのを忘れた一冊である。多分読んでしまうと、結果的にエンディミオンまで、手が出てしまうこと間違いない。 | ||||
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前作の六人の話が今作によって フーガのように連関をなしていく。 穏健派AI「運門」との禅問答。 映画「トロン」やギブスン作品を思い出すAI界描写。 素晴らしい古典的なアクションシーン。 思わず涙してしまった親子物語。 体調が悪い時に読むと、 こっちまで気が滅入ってくる詩人の臨終描写。 転位ゲート○○&惑星蹂躙シーンに何故か感じる快楽的興奮。 行きあたりばったりでは絶対に書けない構成にもびっくり。 これだけの量を書けるというだけでも凄い。 解説ではエヴァンゲリオンとの比較もされているのですが、 納得するところもあります。 あらゆるネタを詰め込みまくり オリジナルに昇華させてしまうとこなどは JSバッハ、マーラー、フランク・ザッパの音楽や 映画「キルビル」も思い出す | ||||
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自他ともに認める活字中毒の私が、無人島に流されるときに持ってゆきたい本は迷わずこれ、ハイペリオン。50年に一度の傑作です。領事が宇宙船の漆黒のバルコニーでラフマニノフを演奏する冒頭から、ダン・シモンズの巧みな語り口に乗せられ、気づいたら7人の巡礼とともに恐るべきシュライクの待つ惑星ハイペリオンの「時間の墓標」へと旅立っていきます。千の刃が人の形を取った怪物、空間と時間を超越する「シュライク」とは? そして「時間の墓標」で彼らを待つものは?わくわくしませんか?じっくりと味わってください。 | ||||
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最初、その分厚さ、4部構成(つまり全部で8冊!!)ということでしり込みしていましたが、このハイペリオン(上)のあたりだとはっきり言って話もつかみきれずにストレスがたまることもありますが、ハイペリオン(下)そして没落、エンディミオンまでつながるともう大変です!!! 当代指折りのスペースオペラによってください。長さなんて関係なくなります。そして幸せになりましょう(笑) | ||||
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