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(短編集)
灰色の北壁
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灰色の北壁の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.12pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全26件 1~20 1/2ページ
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リアル | ||||
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ネタバレになりますので詳しくは書けませんが、面白いと言うかなかなか考えさせる内容です。 | ||||
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新田二郎が大好きで読んでおりましたが、 それに近い物でした。 迫力に少々物足りなさを感じました。 | ||||
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つまらない | ||||
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3作の山岳短編集。 注目はやはり「灰色の北壁」だろうがここに登場する山、「ホワイト・タワー」と呼ばれる海抜7981mのカスール・ベーラ、初登頂者日本人という設定。 どんな山かと調べてみるとこれがなんと架空の山。 これには騙された。 これが架空の山ならばヒマラヤのその他を紹介した山の名、海抜、初登頂者、年代などが全て架空に見えてくる。 さすがにエベレスト、K2は山の知識がない小生でもわかるが参った。 もっとはっきりヒマラヤの○○山、海抜15000mとして書いた方が明快だった。 一般文学通算2424作品目の感想。2020/08/13 15:00 | ||||
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山岳小説は、冬山→寒い→滑落→雪崩→遭難→孤独→救助→死。 そんな連想しか浮かばない。 すべて負のイメージで暗い。そんな先入観を持って読んだ。 3つの山岳物語。 ミステリーと言うか結末当たりで’’何これ?’’的な驚きがある。 必ず読み返すだろう「黒部の羆」、 まさか!!そっちだったのか「灰色の北壁」、 え~ぇ、それは行き過ぎだろう!俺は無理「雪の慰霊碑」。 井上靖『氷壁』などの正当派?山岳小説とはチョット違った視点で読者を楽しませてくれる。 でも新田次郎賞も納得できる。 「黒部の羆」は泣けました。 | ||||
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世界のクライマーから「ホワイト・タワー」と呼ばれ、恐れられた山がある。死と背中合わせの北陸を、たった一人で制覇した天才クライマー。その偉業に疑問を投じる、一編のノンフィクションに封印された真実とは…。表題作の他に「黒部の羆」「雪の慰霊碑」を収録。新田次郎文学賞を受賞した山岳ミステリー集。 | ||||
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「ホワイトアウト」の作者入魂の「山」にまつわる男たちの短編集。どれも読み応えたっぷりで薄めの本ながらもじっくり楽しめました。 | ||||
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ミステリー要素を兼ね備えた山岳中編小説3作。 「黒部の羆」 舞台は、剣岳源次郎尾根。 矢上と瀬戸口の2人組パーティー間のわだかまりによって、事故が起こる。救助に向かう元山岳警備隊員で、山小屋の管理人の樋沼。 最後の方まで読み進めていくと、「あれ?」と思い、ミステリー的な仕掛けがあることに気づく。 「灰色の北壁」 舞台は、架空の8000m足らずのヒマラヤの高峰カスール・ベーラ。 その山に初登頂した御田村と、御田村の妻を奪い、カスール・ベーラの難ルート「ホワイトタワー」を初登頂した刈谷と、御田村の息子との間の確執。刈谷の初登頂に向けられる疑惑。 ミステリー要素は、密告したのは誰か、刈谷が隠そうとしたものは何か、といったことだが、意外性のある真相で、その理由も人間性に根差した納得のいくもの。 「雪の慰霊碑」 舞台は、2435mの北笠山(架空の山と推定される)。 息子が遭難した冬の北笠山に単身入山した坂入、死ぬつもりではないかと心配する息子の元婚約者の多映子、多映子に想いを寄せながら、叔父の捜索に向かった雅司。 雅司が叔父に伝えたかったことは何か。 坂入が入山した理由は何だったのか。 予想外の理由が明らかになる。 | ||||
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ミステリー要素を兼ね備えた山岳中編小説3作。 「黒部の羆」 舞台は、剣岳源次郎尾根。 矢上と瀬戸口の2人組パーティー間のわだかまりによって、事故が起こる。救助に向かう元山岳警備隊員で、山小屋の管理人の樋沼。 最後の方まで読み進めていくと、「あれ?」と思い、ミステリー的な仕掛けがあることに気づく。 「灰色の北壁」 舞台は、架空の8000m足らずのヒマラヤの高峰カスール・ベーラ。 その山に初登頂した御田村と、御田村の妻を奪い、カスール・ベーラの難ルート「ホワイトタワー」を初登頂した刈谷と、御田村の息子との間の確執。刈谷の初登頂に向けられる疑惑。 ミステリー要素は、密告したのは誰か、刈谷が隠そうとしたものは何か、といったことだが、意外性のある真相で、その理由も人間性に根差した納得のいくもの。 「雪の慰霊碑」 舞台は、2435mの北笠山(架空の山と推定される)。 息子が遭難した冬の北笠山に単身入山した坂入、死ぬつもりではないかと心配する息子の元婚約者の多映子、多映子に想いを寄せながら、叔父の捜索に向かった雅司。 雅司が叔父に伝えたかったことは何か。 坂入が入山した理由は何だったのか。 予想外の理由が明らかになる。 | ||||
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文字の書体を使い分けているなど、 今までにない工夫がされているようには感じるが、 個人的には文章が回りくどく、読んでいて飽きる。 あえて最後の結末まで描かれていないなど、 読者にその後を想像させるような終わり方のものばかりで、 これが著者の魅力と言われるのかどうかはわからないが、 三編共読み終わったあとにすっきりしない。 | ||||
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ホワイトアウトも良かったけど、 此方の方が、山男の心情が良く出ていて 心に残りました。 コミックで「岳」を読んだばかりだったので 登山の過酷さもチョットは分かりましたので 尚更、印象に残ったのかも知れません。 文体も好きなのです。なにか相性のいい作家って いますが、出会えて良かったです。 人間関係の煩わしさ、美しさも、余韻が残りました。 | ||||
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最近、読み返してみて、あらためて上手さに気付きました。 中編3本、それぞれ ・遭難者、それを救助に行くのはかつて遭難して救助された経験があり… ・未踏峰のルートを制覇したクライマー、しかし、その証拠には疑惑が… ・遭難して亡くなった男、男を愛する女、男の友人で女を愛する男 と、まさに王道の山岳もの しかし、それぞれひねりを利かせて、トリック(というかサプライズ)を仕掛けるのがお見事 山岳シーンも中編ゆえクドすぎずいい感じです。 新田次郎賞受賞作 (関係ないけど、新田次郎・藤原ていの子供が藤原正彦(『国家の品格』)だと、今頃知りました) | ||||
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舞台は山。 でもそこに描かれているのは人々の深い思い。 その思いが、3篇3様に描かれています。 第1話「黒部の羆」は、 大学山岳部員の遭難と、その救助に向かう、 山岳救助隊を引退した伝説の救助隊員黒部の羆の物語。 この物語の最後の数ページに大きな鍵が。 思わず「うまい!」と思ってしましました。 第2話は本の表題ともなっている「灰色の北壁」 主人公と真保氏が思わず重なります。 大きな山のミステリー「マロリー氏のカメラ」の要素も盛り込まれ。。。 山登りの場面はないのに、北壁を制覇せんとする登山者の緊迫感迫る思いが ヒシヒシと伝わってきます。 第3話は、遭難した息子とその父親の話。 妻を病気で亡くし、一人残った息子もまた山に連れ去られ、 一人残った父親は、息子の3回忌に墓に息子の愛したバーボンを備え、 家を綺麗に片付け息子が遭難をした山に向かいます。 すべてに絶望をして、息子の元に行こうとしての登山なのか。。。 この結末は私には少し意外でした。 いずれも最後まで一気に読ませる作品ばかりです。 | ||||
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写真の真実は人の愛情を越えたところにある。 そんなことをじっくり考えさせられたのだ。 着想というか発想の素晴らしいが作品を引き締めてくれる。 新保さんの小説のリアリティは素晴らしい。 | ||||
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真保裕一の本領発揮といったところだろう。登山の描写となると実にうまい。 例えば、「黒部の羆」では、冬山に関わる人々の山にかける熱き思いを描き出している。山は時に高揚感や達成感を与えてくれる。しかし同時に、少しでも気を抜けばその牙をむき、襲いかかってくる。そんな山の怖さと魅力がこの小説からは伝わってくる。そして彼らは山の素晴らしさを後輩たちに語り継いでいくのだ。山を愛する者たちの営みは続く。 「雪の慰霊碑」は、息子を山で亡くしたある男が、その現場である山に登る話である。山で一人、死んだ息子と対話する男。このような設定では、まさに真保流の文体がぴったりくる。 「灰色の北壁」では、ヒマラヤ山脈のスール・ベーラという山の北壁に挑む登山家を描いている。ミステリーの要素が加えられている。読みながら考えた。人が山に登るのに、理由がいるのか、と。もちろん、大義名分を持って登れば賞賛されるかもしれないが、どんな登山であれ、登りきったと言う事実、そして生きて戻ってきたと言う事実がすべてを物語っている。それで十分だと思うのだ。個人的な対抗心であろうと、金儲けのためであろうと、一向に構わない。有名な登山家、ジョージ・マロリーも言っている。なぜ山に登るのか?―「そこに山があるからだ」 しかし、事はそう簡単ではない。ある登山家の成功が、もう一人の登山家の失敗を証明してしまうのだ。真相を明らかにしても、誰も得をする人間はいない。時にどうしようもない現実が、人生には待ち構えている。それでも登場人物は、彼らなりの理由を抱えながら、ある登山家の名誉のために、北壁に挑んでいく。新田次郎文学賞を取るに値する、読みごたえのあるミステリーである。 | ||||
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3作の短編で構成されている山岳小説集です。どれも短編ではもったいない出来映えです。 特に表題作の「灰色の北壁」は、トモ・チェセンの疑惑をネタにしているだけかと思いましたが、良い意味で期待を裏切ってくれました。 | ||||
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山岳ミステリー3編が収録されています。 久しぶりに真保裕一らしい作品を読みました。 3編とも登場人物の心理が非常に丁寧に描かれており、単なるミステリー以上の出来栄えになっています。 迫真の登山描写に思わず手に汗を握りますが、なんと真保裕一はインドア派なんですね。 しかも、山を愛する男のストイックで有りながらも熱い思いも実に見事に書き上げています。 実体験が殆ど無いにも関わらずこれだけ迫真に迫る描写ができるのは、そのまま著者の力量を現しているのでしょう。 3編の中で最もお勧めなのは表題にもなっている「灰色の北壁」です。 | ||||
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「山」をテーマとして3編を収録した中編集。 大学の山岳部のライバル2人が遭難。黒部の羆と呼ばれる屈強な男は、彼らの救助に向かう(『黒部の羆』)。 クライマーの刈谷が死亡した。彼が山頂で撮影した写真は合成では? と言う疑惑を世に送った私は、刈谷が沈黙を守った理由へと辿りつく(『灰色の北壁』)。 3年前、雪山事故で息子・穣を亡くした坂入は、その命日に息子が命を落とした山を目指す。その頃、穣の従兄弟で、穣の婚約者・多映子を争った雅司は、叔父が消えたことを多映子に知らされる(『雪の慰霊碑』)。 真保裕一、山というと、どうしても思い出すのが映画化もされた『ホワイトアウト』。ただ、舞台は一緒でも、作品の印象は大分違うものを感じた。『ホワイトアウト』は、まさにエンターテインメント、冒険小説という趣だが、本作はそれぞれの登場人物の心情に重きを置き、しっとりとした作品に仕上がっている。 山という特殊な状況で現れる人間の感情。山岳部という集団における権力争いと、そこに入りこむ負の感情。世界的な栄光を巡る人々の感情。そして、それらを凌駕する山を登るという行為へ対する、山というものに対する感情。それらの感情が、中編らしい切れ味のトリックという味付けがされて描かれる。 文句無く面白かった。 | ||||
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この作品はよい。 「山」をテーマにした、それぞれ80ページ程度の三編の中編集。 いずれの作品も、ミステリーとして秀逸であるばかりか、登場人物の造型がよく、心情もうまく書かれている。 作者の作品は全て読んでいるが、ここ数作品はデビュー当時の切れ味、綿密さが薄れた印象を受けていた。本作品中の三編はいずれも丁寧につくられており、この低迷期を脱したように感じた。 個人的には表題作「灰色の北壁」が一番おすすめである。 | ||||
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