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(短編集)

灰色の北壁



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【この小説が収録されている参考書籍】
灰色の北壁
灰色の北壁 (講談社文庫)

灰色の北壁の評価: 4.12/5点 レビュー 26件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.12pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全20件 1~20 1/1ページ
No.20:
(5pt)

最高

リアル
灰色の北壁Amazon書評・レビュー:灰色の北壁より
4062128020
No.19:
(5pt)

時間を忘れます

ネタバレになりますので詳しくは書けませんが、面白いと言うかなかなか考えさせる内容です。
灰色の北壁Amazon書評・レビュー:灰色の北壁より
4062128020
No.18:
(4pt)

文面

新田二郎が大好きで読んでおりましたが、
それに近い物でした。
迫力に少々物足りなさを感じました。
灰色の北壁Amazon書評・レビュー:灰色の北壁より
4062128020
No.17:
(4pt)

え~ぇ、、そーなのか~!

山岳小説は、冬山→寒い→滑落→雪崩→遭難→孤独→救助→死。
そんな連想しか浮かばない。
すべて負のイメージで暗い。そんな先入観を持って読んだ。

3つの山岳物語。
ミステリーと言うか結末当たりで’’何これ?’’的な驚きがある。

必ず読み返すだろう「黒部の羆」、
まさか!!そっちだったのか「灰色の北壁」、
え~ぇ、それは行き過ぎだろう!俺は無理「雪の慰霊碑」。

井上靖『氷壁』などの正当派?山岳小説とはチョット違った視点で読者を楽しませてくれる。
でも新田次郎賞も納得できる。

「黒部の羆」は泣けました。
灰色の北壁Amazon書評・レビュー:灰色の北壁より
4062128020
No.16:
(5pt)

素晴らしい

「ホワイトアウト」の作者入魂の「山」にまつわる男たちの短編集。どれも読み応えたっぷりで薄めの本ながらもじっくり楽しめました。
灰色の北壁Amazon書評・レビュー:灰色の北壁より
4062128020
No.15:
(5pt)

一番好きかも^^

ホワイトアウトも良かったけど、
此方の方が、山男の心情が良く出ていて
心に残りました。

コミックで「岳」を読んだばかりだったので
登山の過酷さもチョットは分かりましたので
尚更、印象に残ったのかも知れません。

文体も好きなのです。なにか相性のいい作家って
いますが、出会えて良かったです。

人間関係の煩わしさ、美しさも、余韻が残りました。
灰色の北壁Amazon書評・レビュー:灰色の北壁より
4062128020
No.14:
(5pt)

王道山岳ものに上手なひねりでサプライズ

最近、読み返してみて、あらためて上手さに気付きました。

中編3本、それぞれ
・遭難者、それを救助に行くのはかつて遭難して救助された経験があり…
・未踏峰のルートを制覇したクライマー、しかし、その証拠には疑惑が…
・遭難して亡くなった男、男を愛する女、男の友人で女を愛する男
と、まさに王道の山岳もの

しかし、それぞれひねりを利かせて、トリック(というかサプライズ)を仕掛けるのがお見事
山岳シーンも中編ゆえクドすぎずいい感じです。

新田次郎賞受賞作

(関係ないけど、新田次郎・藤原ていの子供が藤原正彦(『国家の品格』)だと、今頃知りました)
灰色の北壁Amazon書評・レビュー:灰色の北壁より
4062128020
No.13:
(5pt)

うまい!

舞台は山。
でもそこに描かれているのは人々の深い思い。
その思いが、3篇3様に描かれています。

第1話「黒部の羆」は、
大学山岳部員の遭難と、その救助に向かう、
山岳救助隊を引退した伝説の救助隊員黒部の羆の物語。
この物語の最後の数ページに大きな鍵が。
思わず「うまい!」と思ってしましました。
第2話は本の表題ともなっている「灰色の北壁」
主人公と真保氏が思わず重なります。
大きな山のミステリー「マロリー氏のカメラ」の要素も盛り込まれ。。。
山登りの場面はないのに、北壁を制覇せんとする登山者の緊迫感迫る思いが
ヒシヒシと伝わってきます。
第3話は、遭難した息子とその父親の話。
妻を病気で亡くし、一人残った息子もまた山に連れ去られ、
一人残った父親は、息子の3回忌に墓に息子の愛したバーボンを備え、
家を綺麗に片付け息子が遭難をした山に向かいます。
すべてに絶望をして、息子の元に行こうとしての登山なのか。。。
この結末は私には少し意外でした。

いずれも最後まで一気に読ませる作品ばかりです。
灰色の北壁Amazon書評・レビュー:灰色の北壁より
4062128020
No.12:
(4pt)

山に全てがある

写真の真実は人の愛情を越えたところにある。
そんなことをじっくり考えさせられたのだ。
着想というか発想の素晴らしいが作品を引き締めてくれる。
新保さんの小説のリアリティは素晴らしい。
灰色の北壁Amazon書評・レビュー:灰色の北壁より
4062128020
No.11:
(5pt)

山への思い

真保裕一の本領発揮といったところだろう。登山の描写となると実にうまい。
 例えば、「黒部の羆」では、冬山に関わる人々の山にかける熱き思いを描き出している。山は時に高揚感や達成感を与えてくれる。しかし同時に、少しでも気を抜けばその牙をむき、襲いかかってくる。そんな山の怖さと魅力がこの小説からは伝わってくる。そして彼らは山の素晴らしさを後輩たちに語り継いでいくのだ。山を愛する者たちの営みは続く。
 「雪の慰霊碑」は、息子を山で亡くしたある男が、その現場である山に登る話である。山で一人、死んだ息子と対話する男。このような設定では、まさに真保流の文体がぴったりくる。
 「灰色の北壁」では、ヒマラヤ山脈のスール・ベーラという山の北壁に挑む登山家を描いている。ミステリーの要素が加えられている。読みながら考えた。人が山に登るのに、理由がいるのか、と。もちろん、大義名分を持って登れば賞賛されるかもしれないが、どんな登山であれ、登りきったと言う事実、そして生きて戻ってきたと言う事実がすべてを物語っている。それで十分だと思うのだ。個人的な対抗心であろうと、金儲けのためであろうと、一向に構わない。有名な登山家、ジョージ・マロリーも言っている。なぜ山に登るのか?―「そこに山があるからだ」
 しかし、事はそう簡単ではない。ある登山家の成功が、もう一人の登山家の失敗を証明してしまうのだ。真相を明らかにしても、誰も得をする人間はいない。時にどうしようもない現実が、人生には待ち構えている。それでも登場人物は、彼らなりの理由を抱えながら、ある登山家の名誉のために、北壁に挑んでいく。新田次郎文学賞を取るに値する、読みごたえのあるミステリーである。
灰色の北壁Amazon書評・レビュー:灰色の北壁より
4062128020
No.10:
(5pt)

山岳小説の傑作

3作の短編で構成されている山岳小説集です。どれも短編ではもったいない出来映えです。
特に表題作の「灰色の北壁」は、トモ・チェセンの疑惑をネタにしているだけかと思いましたが、良い意味で期待を裏切ってくれました。
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4062128020
No.9:
(4pt)

真保裕一らしさが戻ってきた。

山岳ミステリー3編が収録されています。

久しぶりに真保裕一らしい作品を読みました。

3編とも登場人物の心理が非常に丁寧に描かれており、単なるミステリー以上の出来栄えになっています。

迫真の登山描写に思わず手に汗を握りますが、なんと真保裕一はインドア派なんですね。
しかも、山を愛する男のストイックで有りながらも熱い思いも実に見事に書き上げています。

実体験が殆ど無いにも関わらずこれだけ迫真に迫る描写ができるのは、そのまま著者の力量を現しているのでしょう。

3編の中で最もお勧めなのは表題にもなっている「灰色の北壁」です。
灰色の北壁Amazon書評・レビュー:灰色の北壁より
4062128020
No.8:
(5pt)

珠玉の3編

「山」をテーマとして3編を収録した中編集。

大学の山岳部のライバル2人が遭難。黒部の羆と呼ばれる屈強な男は、彼らの救助に向かう(『黒部の羆』)。

クライマーの刈谷が死亡した。彼が山頂で撮影した写真は合成では? と言う疑惑を世に送った私は、刈谷が沈黙を守った理由へと辿りつく(『灰色の北壁』)。

3年前、雪山事故で息子・穣を亡くした坂入は、その命日に息子が命を落とした山を目指す。その頃、穣の従兄弟で、穣の婚約者・多映子を争った雅司は、叔父が消えたことを多映子に知らされる(『雪の慰霊碑』)。

真保裕一、山というと、どうしても思い出すのが映画化もされた『ホワイトアウト』。ただ、舞台は一緒でも、作品の印象は大分違うものを感じた。『ホワイトアウト』は、まさにエンターテインメント、冒険小説という趣だが、本作はそれぞれの登場人物の心情に重きを置き、しっとりとした作品に仕上がっている。

山という特殊な状況で現れる人間の感情。山岳部という集団における権力争いと、そこに入りこむ負の感情。世界的な栄光を巡る人々の感情。そして、それらを凌駕する山を登るという行為へ対する、山というものに対する感情。それらの感情が、中編らしい切れ味のトリックという味付けがされて描かれる。

文句無く面白かった。
灰色の北壁Amazon書評・レビュー:灰色の北壁より
4062128020
No.7:
(5pt)

低迷期を脱した

この作品はよい。
「山」をテーマにした、それぞれ80ページ程度の三編の中編集。
いずれの作品も、ミステリーとして秀逸であるばかりか、登場人物の造型がよく、心情もうまく書かれている。
作者の作品は全て読んでいるが、ここ数作品はデビュー当時の切れ味、綿密さが薄れた印象を受けていた。本作品中の三編はいずれも丁寧につくられており、この低迷期を脱したように感じた。
個人的には表題作「灰色の北壁」が一番おすすめである。
灰色の北壁Amazon書評・レビュー:灰色の北壁より
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No.6:
(4pt)

山岳小説と考えると…

≪「ホワイトアウト」から10年。渾身の山岳ミステリー≫と帯に有りますが、「ホワイトアウト」の様な本格冒険ミステリーを期待すると肩透かしを食らいます。ただ、さすがに真保裕一だけあってどれも山を舞台にしたちょっと感動もののミステリーとなっています。3編の中では最後の「雪の慰霊碑」が一番と思いましたが、3人の主人公の思いが今一歩伝わってこない。もうちょっと長く掘り下げて書いてほしいなと思いました。やはり、山岳小説は新田次郎の「孤高の人」(かなり古いか?)や夢枕獏の「神々の山嶺」(得意の超伝奇バイオレンス小説ではありません)の様にピュアで骨太でストレート一本勝負でないと…。
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No.5:
(4pt)

山が人を再生する・・・

「なぜ山に登る?」「そこに山があるから」これは有名な言葉だが、この作品を読むと、まさにその言葉どおりの世界が広がっていた。自然の大きさから比べると、人間は本当にちっぽけな存在でしかない。だが、人はその雄大な自然の一部でもある。人は山に登ることでそのことを感じ、そして自分を再生していくのではないだろうか。この作品に登場する者たちも、それぞれに自分を見つめなおしていく。山と、それに関わる人たちの悲しみや苦悩がとてもよく描かれていて、楽しめる作品だった。
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No.4:
(5pt)

雄大清冽な視線が感動を呼ぶ傑作山岳ミステリー集

■『ホワイトアウト』の著者の山岳ミステリー新作が登場。3つの中編を収録している。
■「黒部の羆(ひぐま)」は、大学の山岳サークルのライバル2人が遭難しそれを助ける無骨で屈強な山男の話。過去と現在が交差し、巧みなどんでん返しの趣向が味わえる。
■「灰色の北壁」は、ヒマラヤのカスール・ベーラを北壁から単独登頂した刈谷修が描かれる。彼が山頂で撮影した記録写真は合成ではないかという疑惑が提示され、糾弾される。しかし刈谷はなぜか沈黙を続けた。ラストでそれは先輩クライマーへの深い敬意と、その妻を愛したことへの贖罪の念が入り混じった故であることが分かる。世の移ろいや人生を見つめた作者の心情が伝わり、感動がひろがる。
■「雪の慰霊碑」には遭難で死んだ青年を思う父と婚約者と従兄弟が登場する。父は息子が命を落とした山に、あえて死を決意して登るのだが――。三者の心が雪山で交錯するクライマックスが見事だ。
■いずれも凝った趣向が施され、意外な真実が読了後に浮かぶ。そして読者を包み込むような雄大清冽な視点が3作に共通して流れる。これこそ小説の醍醐味なのだ。
灰色の北壁Amazon書評・レビュー:灰色の北壁より
4062128020
No.3:
(4pt)

厳しく、やさしい山の魅力

3編の山にまつわる短編が収められた本。引退した元山岳救助隊、前人未踏の断崖を制覇した登山家と彼の「疑惑」に関わる作家、山で遭難した息子の命日に雪山に登る素人の父親。登山未経験の僕からすれば、なぜあえて過酷な環境に挑むのか理解できない部分はありますが、本書は、そんな登山未経験の僕でも、どきどきの冒険気分が味わえました。(あえて「自分もやってみよう」とまでは思いませんでしたが・・・)個人的には1作目の「黒部の羆」が一番楽しめました。「おや?」と思い「そう来たか!」と膝を打ち、読み返してみること必至です。いや、よく出来ています。
灰色の北壁Amazon書評・レビュー:灰色の北壁より
4062128020
No.2:
(4pt)

そこに山があるから

帯の「ホイトアウト」・・・とは山だけが関連しています。(念の為)
山をモチーフにした3篇で構成されたミステリー?になっています。
登山に興味の無い方(自分も含めて)には、死と隣り合わせなのに、何故そこまで山に拘るのか理解に苦しむところがあるのですが、3編を通して、大自然を前にした時の人間の弱さ、無力さを再認識する為に登山をするのかなと思わせてくれます。
灰色の北壁Amazon書評・レビュー:灰色の北壁より
4062128020
No.1:
(5pt)

心理描写が見事

「黒部の羆」「灰色の北壁」「雪の慰霊碑」どれも読みごたえがあるが、中でも表題作が白眉。
かつてスキャンダルとして話題を呼んだトモ・チェセンのローツェ南壁登攀疑惑の実話を焼き直しただけの作品と思いながら読み進めたが、さにあらず。小説としての落としどころは見事。ははあ、そういうオチだったか…。特にソロクライマーの心理描写が巧い。山野井泰史や長谷川恒男、小西政継などの登攀記に引けを取らない。もっと枚数を費やしてもよかったのでは。ちょっともったいない気がする。
灰色の北壁Amazon書評・レビュー:灰色の北壁より
4062128020

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