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催眠
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催眠の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.68pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全15件 1~15 1/1ページ
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連続殺人鬼が一家の家に押し入り、家族を惨殺する。少年と姉が生き残り、姉は行方不明。少年の口を割らせるために催眠を使う精神科医が少年の元を訪れる。 怖い話です。刑事、主人公ともにいいキャラしてます。 | ||||
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スウェーデンの家庭で一家殺傷事件が起り・・・というお話。 最初は単純に見えた殺人事件が思わぬ方向に発展し・・・という複雑なプロットが錯綜するサスペンスでした。複雑とは言ってもよく整理されているので、主筋傍筋それぞれ判りやすく読みやすい作品でした。 スウェーデンでは作者が最初に覆面で誰だか憶測を呼んだそうですが、確かに新人のデビュー作としては出来すぎな感があるので、覆面が解けたら著名な作家の合作だったというのも納得できました。 作中で、ポケモンが結構でてきて、プロットに絡むのも意外でした。スウェーデンでも流行ったらしいですね。 原文が読めないので比較出来ませんが、訳も読みやすく、楽しめました。この訳でもかなり貢献しているのではないかと思いました。 一番最初、翻訳された頃はスウェーデンの推理小説が注目された頃だったそうですが、この作品もそういう流れに竿を差す役割を果たしたみたいです。 時間が少し経ちましたが、今読んでも面白いサスペンス。是非ご一読を。 | ||||
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<ヨーナ・リンナ>シリーズ8作中1作目。先に4、5作目を読み、おもしろかったので戻った形だ。 ヨーナや精神科医エリックの背景は、シリーズを追って段階的に解明され、変化していく模様。 ヨーナは毎回サブキャラクターとして定着し、メインとなる別の人物がいるようだ。 本作は下巻中盤の催眠療法の場面はだらだらと長すぎた印象だが、終盤は迫力ある展開で、期待を裏切らないストーリーだった。 ただ、最初の猟奇的殺人事件を追求していくうちに次の事件へと発展するのだが、そこで最初の事件がほとんど影を潜めてしまう。読んでいて忘れてしまうほど。メインテーマは催眠療法とエリック医師においたのだろうが、プロットとして本筋が1本しっかり通っていないと思った。 また、私が医療関係に従事していた経験から述べさせてもらうと、かなり非現実的な面が多々ある。 少年の胸腔ドレーン自己切断後(内部から解放状態)の身体の可動域、 酸素吸入している人のすぐそばでのアイーダの喫煙(可燃性があり危険)、 高齢であるケネットが車にはねられた後の、何もなかったかのような行動、 シュルマンが気管切開されているのに会話できること(スピーチカニューレはあるがまだ急性期であり考えにくい)、さらに脳障害があるのに強力な睡眠薬で覚醒? これだけ重なると、いくら物語を盛り上げるためといってもちょっと…となってしまう。 ベンヤミンが誘拐された後、遺留品鑑識など現場検証されたようすがない。 他のレビュアーも述べているが、簡易にかかるように見える催眠療法についてもまた然り。 しかしながら、読みごたえはあった。シリーズものとして評価が高い作品群なので、次作も楽しみに。 | ||||
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匿名作家が書いたこのデビュー作が大ヒット、いったい誰が書いたのか?という憶測が飛び交う中、フタを開けてみれば、本国で評価の高い純文学作家ご夫婦の共作だったということ。確かに作品にはそれらしい重厚さが漂っています。上下巻900ページほどと長いですが、先が気になって止まらなくなり一気読みしてしまいました。 ストックホルム郊外で起きた一家惨殺事件は、最初は家族にうらみを持つ者のしわざと思われました。そうなると別居している姉娘も狙われるに違いないと考えた警察は彼女を守るために、犯人の顔を見ているはずの瀕死の重傷を負った弟に催眠をかけて、手掛かりを探ろうとします。その結果、意外な真相が明らかになりますが、まずここで度肝を抜かれます。そうだったのか・・と。 ネタばれしてしまうのであまり書けませんが、その後、野放しの犯人に今度は主人公である精神科医エリックとその家族が狙われることになります。そして彼の息子が誘拐されてしまい・・・彼とストックホルム国家警察の警部ヨーナ・リンナが犯人を追います。しかしエリックの周辺では彼に不利なことばかり起こるようになり、彼は精神的にも社会的にもどんどん追い詰められていきます。 上巻はいかにも北欧ミステリらしい、猟奇的な血みどろ殺人と精神に問題を抱えた人たちが頻出。このあたりはスピーディな展開で一気でしたが、下巻になって主人公が、事の原因はもしかして自分の過去にあったのではと振り返るあたりで、ちょっと中だるみを感じてしまいました。 催眠療法を患者のグループにほどこすシーンが何度も出てきます。催眠についての知識はまったくないのですが、本当に医者が少し声をかけるだけでこんな簡単に催眠をかけることができるのか?自分だったらかからないんじゃないかなあ・・と思ってしまったり。 最初の一家惨殺事件と、エリックの息子誘拐事件と2つの筋を追っていくのですが、そのあたりの繋がりがなかなか見えてこずポイントがぼやけるというか、これも途中でペースダウンしてしまう一因ではと感じました。下巻の後半から話は一気に収束に向かいます。 有能な警部であるヨーナ・リンナの具体的な紹介はなく、少なくとも今は独り者のようで、言葉にフィンランドなまりがあります。作者はシリーズ化して少なくとも8作書こうと考えているそうで、警部の人となりはだんだんと明らかになっていくようです。 北欧ミステリの中でも、特にすさまじい方の部類じゃないでしょうか。残酷で血みどろのシーンはちょっと・・という方はダメかもしれません。北欧ミステリは大きく分けて2つに分かれるような気がしますが、陰鬱な天候の下で精神異常の犯人が猟奇的な殺人を繰り広げるものと、主人公が日常生活の中で仕事や恋愛に悩みながら事件に直面していくものと。この作品は前者だと思いますが、後者の要素も入っています。 それにしても、北欧ミステリでは、精神に問題を抱えた人々、崩壊した家庭、移民差別、家庭内暴力、宗教カルトなどの問題がひんぱんに出てきて、表面的な北欧のイメージとのギャップに愕然とします。高い収入と、幸福度、生活満足度が世界一、ノーベル賞主催、政治的中立、平和志向などなど。この両面ともが北欧の真実なのでしょうか。 秀作だと思います。他の作品も引き続き、読んでいきたいです。 | ||||
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最近は好きなシリーズを見つけたら、一気に読み漁らず、ちょっとずつ小出しにして読み進めるようしてます。いっぺんに読み切ってしまうと勿体!と思ってしまい、読み切る前に新たな面白そうなシリーズを発掘するようにしてます。最近ハマったのが、皆さんもよくご存知のQシリーズと犯罪捜査官セバスチャンシリーズです。これらをきっかけに北欧ブーム到来中です(笑) そんなこんなでいろいろ読みあさっていたところで、ピンときたのがヨーナ・リンナ刑事シリーズです。本書はその1作目になります。 ちなみに本書を含め3作目まで絶版となっており大型書店で出版社に在庫を問い合わせてもらいましたが新品はないため、中古を買うしかありません。中古でこの値段かぁと私もかなり悩みましたが、他に読みたいのもなかったのて仕方なく購入することにしました。 はじめに結論から申し上げると1作目(本書)はまあまあですが、2作目はえらい面白かったので、このシリーズは買いだ!と思い、すぐに3作目も購入しました。最近になり出版社がかわり、扶桑社より4作目が出版されました!良かったです。 長くなりましたが、本書の感想です。 猟奇殺人現場で、子供の生存者が1人見つかり、保護されます。事件を緊急で捜査するため、瀕死の状態にある少年を無理やり覚醒させ、催眠をかけて情報を引き出すところから物語が始まります。 催眠の描写、とくに作中で語られる集団催眠の描写などはその映像で思い浮かぶような表現がされており興味深く、素直に面白いです。また、物語の進行は過去の出来事と現在の進行がバランス良く構成されており、物語の後半から終盤にかけてかなり盛り上がっていくので、吸引力も半端なく一気に読まされてしまいます。少しネタバレになりますが、読み終えた後に暗ーい気持ちになることもありません。良い作品だと思います。 ただ、まあまあだと感じてしまうのは、猟奇殺人から催眠の流れが素晴らしいのですが、その後どんどんと行くかと思いきや!?そっちに方向転換するんだぁ。となる点である。また、本書の主人公は催眠を扱う医師ですが、かなり疲れ果てて弱っているため気持ちよく話が展開しないので、物語に入り込むまでは多少やきもきするかもしれません。また、本来主人公になるべき捜査官のヨーナはサブキャラと化しており、あまり活躍しません。どんなキャラクターでどのくらい優秀なのか、なにが優秀なのか、仲間達はどんななのか説明や描写が少なくて分かりづらい点があります。従って捜査チームが今ひとつ掴みずらいです。 しかしまあこれらを差し引いてもなかなか楽しめる作品であることは間違いないと思います。世界で多数翻訳され、かなり売れてるみたいですし、映画化もされております。 ちなみに映画は見る価値ないくらい酷いですので、ご注意下さい。 だらだらと書きましたが、2作目の『契約』がかなり面白かったので、シリーズとして読むためにお薦めです。 | ||||
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「催眠」(ラーシュ・ケプレル : ヘレンハルメ美穂 訳)を読んだ。 これはさぁ、あまりにも多くの血が流れすぎるんだよね。 スウェーデンのミステリーってけっこう過激。 でもまあ確かに読み応えはある。 ヘレンハルメ美穂 さんはスティーグ・ラーソンの「ミレニアム三部作」も翻訳してるね。 | ||||
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「催眠」(ラーシュ・ケプレル : ヘレンハルメ美穂 訳)を読んだ。 これはさぁ、あまりにも多くの血が流れすぎるんだよね。 スウェーデンのミステリーってけっこう過激。 でもまあ確かに読み応えはある。 ヘレンハルメ美穂 さんはスティーグ・ラーソンの「ミレニアム三部作」も翻訳してるね。 | ||||
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一家惨殺事件を解決するために 警部は催眠療法で犯人逮捕につながる証拠を引き出そうとする。 。 。 そして催眠療法に協力した精神科医の息子が何者かに誘拐される。 そんな事は実際にはないでしょうけれど 最初はゆっくりと動いていた物語が誘拐事件から一気に動き出します。 翻訳の日本文が読みやすい。 本作の続編も読みたくなりました。 | ||||
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過去の催眠で起きた事件にトラウマを抱えながらも、ヨーナ・リンナ警部の要請で、一家惨殺事件の生き残りの少年に催眠をかけてしまう。 が、どこから漏れてしまったのか(ヨーナは徹底的に調査すると言っていたがそれ以後触れていない)、世間にバレてエリックはメディアから非難を浴びる。それと同時進行で夫婦関係の溝は大きく割れてどんどん悪い方向へ向かい、エリックの薬物依存(睡眠薬や精神安定剤)が加速していく。 一方、ヨーナ・リンナ警部の一家惨殺事件の捜査は進み、一家とは別に暮らしていた長女と生き残った弟の衝撃の事実が浮かび上がっていく。 事件が詳細が解明されていくなかで、メディアで露出したエリックに新たな事件が待ち受けていた。 だいたいこんな内容だったんですが、作者自体映画的なテンポを入れたいと言っていたように、テンポよく物事が進み、飽きることなく、次のページを捲る事ができました。このお話は二つの事件が交差するわけですが、個人的には二つの事件がもう少し共通点があった方が、初めの事件の印象を強くすることが出来たのではないかな、と思いました。帯には一家惨殺を全面に押しているわけですが、最後の事件の方が主人公に関わりありすぎて、最初事件より印象的に残りました。 それでも事件の、犯人が何故その殺人に至ったかは、猟奇的な連続殺人犯の共通する問題点がきちんと表されていて、とてめ面白かったです | ||||
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ディテイルにリアリティの無い設定があったり、中途半端に放置されてしまった 挿話などがあり、☆5には出来ないのが残念だった。 あまり詳しく書くと、ネタバレになりかねないのだが、、細かい周辺捜査も無いうちに 重症の患者に <催眠>療法がスンナリ行使されるのには、ちょっと首を捻ってしまった。 その他、幾つか突っ込みどころはあるのだが...特に ー<噛み付き女>の所業は、何だったのか? 後、最後にエピローグを設定して、10年前の誤った糾弾にたいする後日談を付してあれば、より物語に対する カタストロフィーも増したと思うのですが... (専門家マヤの件はは放っておいて良いのか?) それと、ヨーナ警部に特別な魅力を感じられない。今回頑張ったのは義父も含めた医者一家。最後もジッとしていただけだし... 正統続編としては、医者の方では? 後余談ですが、<スエーデン警察恐るべし>話満載の小説でした。 ー現場検証もおざなりで(あることを発見できず)、瀕死の病人一人確保出来ない。 ー民間人に制服警官がナイフで脅されて、簡単に監禁され、身分証見せて<警官だ!>と叫んでも、蹴りかかられる。 ー勤務時間中に公務より、ネットオークション優先、上司のヨーナ警部にも為口。尋問にも爪にラメ入れて臨む。 まだまだ出てきます。 | ||||
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メインの事件が現代の一家惨殺から、過去の催眠療法に絡む出来事にスライドしていくあたりは欧米のミステリとはちょっと違う味わい。サイコもの、タイムリミットもの、警察ものなどいろんな要素をうまくブレンドしています。これだけ楽しませてくれれば大満足です。 | ||||
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ディテイルにリアリティの無い設定があったり、中途半端に放置されてしまった 挿話などがあり、☆5には出来ないのが残念だった。 あまり詳しく書くと、ネタバレになりかねないのだが、、細かい周辺捜査も無いうちに 重症の患者に <催眠>療法がスンナリ行使されるのには、ちょっと首を捻ってしまった。 その他、幾つか突っ込みどころはあるのだが...特に ー<噛み付き女>の所業は、何だったのか? 後、最後にエピローグを設定して、10年前の誤った糾弾にたいする後日談を付してあれば、より物語に対する カタストロフィーも増したと思うのですが... (専門家マヤの件はは放っておいて良いのか?) それと、ヨーナ警部に特別な魅力を感じられない。今回頑張ったのは義父も含めた医者一家。最後もジッとしていただけだし... 正統続編としては、医者の方では? 後余談ですが、<スエーデン警察恐るべし>話満載の小説でした。 ー現場検証もおざなりで(あることを発見できず)、瀕死の病人一人確保出来ない。 ー民間人に制服警官がナイフで脅されて、簡単に監禁され、身分証見せて<警官だ!>と叫んでも、蹴りかかられる。 ー勤務時間中に公務より、ネットオークション優先、上司のヨーナ警部にも為口。尋問にも爪にラメ入れて臨む。 まだまだ出てきます。 | ||||
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近年ミステリー分野で熱い注目を浴びるスウェーデンで2009年新たに登場した新鋭ケプレル(著名な純文学作家夫妻の合作筆名)が著し全世界で絶賛された処女作です。「ミレニアム」「オーロラの向こう側」等々、本当に最近のスウェーデン・ミステリー界は隆盛で強い勢いを感じます。一連の作品に共通する最大の特長は現代社会を反映した犯罪の凶悪化を実感させる凄まじいバイオレンス・タッチでしょう。時に気分が悪くなる程のえげつない描写にたじろぎますが、反面で異常な社会に対し負けずに正常な秩序を維持しようと懸命に努力する人々の人間らしい愛を信じる心を描いて読み手に強い勇気と感動を与えてくれる所が素晴らしいと思います。 夫婦と幼い娘が犠牲になった一家惨殺事件を捜査する国家警察のヨーナ・リンナ警部は、傷を負いながらも辛うじて生き残った15歳の長男から証言を得る為に、嘗て催眠療法で有名だったバルク医師に協力を求める。十年前のある事情により催眠術を封印していた彼は家を出た長女の身を案じ決意を固め遂に長男から言葉を引き出す事に成功するが、そこには何とも予想外の展開が待っていた。 意外にも上巻の中盤で早くも殺人者が判明し、続いて起きたバルク医師の息子ベンヤミンの誘拐も同じ者の仕業か?と思わせますが、流石にそうすんなりとは行かず著者は様々な手掛かりで読者を迷わせ容易に犯人を絞らせません。ミステリーの仕掛けや人間心理の闇等読み所満載の本書で私の考える一番の肝は、バルク医師が難病を患う我が子に刻一刻と生命の危機が迫る中で狂気異常者を探し出し、自ら命を賭して対決する大迫力のクライマックス・シーンです。そして彼が事件のせいで不仲になった妻シモーヌと再び心を通わせ家族を取り戻す正に諺「子はかすがい」がぴったりの温かな人間ドラマが胸を打ちます。次作からは主役を務める模様のユニークで魅力的なリンナ警部の更なる活躍にも期待しましょう。 | ||||
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のちに正体は判明したが、当初はまったくの匿名作家のデビュー作として’09年夏のスウェーデン出版界の話題を独占し、本国発売前に20カ国以上に翻訳権を売ったという、文庫にして上・下巻910ページに及ぶミステリー大作。 ストックホルム郊外で起きた一家惨殺事件。父親は運動場のトイレで、母親と5才の次女は自宅で、メッタ刺しで殺された。かろうじて息があったものの15才の長男は意識不明の重傷を負う。23歳の長女は独立して家を出て行方不明。国家警察のヨーナ・リンナ警部は、その長女を救うため生き残った長男から目撃談を得るため、精神科医のエリックに催眠をかけてもらい証言を引き出そうとする。 エリックは10年前のとある事件から自らの催眠療法を封印していたが、長女を救うためと懇願され、禁断の封印を解く。ところが催眠状態の長男からは衝撃的な言葉が飛び出す。なんと両親と妹を残虐な手口で殺したのは自分だと言うのだ。さらにその直後からエリック一家に起こる不可解な出来事。ついに致命的な持病を持った息子ベンヤミンが誘拐されてしまう。犯人は看護師を殺して病院を脱走したくだんの少年か・・・。事件の鍵は10年前のエリックの忌まわしい過去にさかのぼる。 映画を観ているかのような臨場感とスピード感、たたみかけるスリルの連続、リンナ警部やエリック夫妻をはじめとする登場人物たちの心を襲う不快感と恐怖、悪夢の連鎖、とてもページを捲る手が止まらない。 本書は、ミステリーデビュー作とは思えないラーシュ・ケプレルの見事なストーリー・テリングが冴えを見せる、一気読み必至のページ・ターナー・サスペンスである。 | ||||
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のちに正体は判明したが、当初はまったくの匿名作家のデビュー作として’09年夏のスウェーデン出版界の話題を独占し、本国発売前に20カ国以上に翻訳権を売ったという、文庫にして上・下巻910ページに及ぶミステリー大作。 ストックホルム郊外で起きた一家惨殺事件。父親は運動場のトイレで、母親と5才の次女は自宅で、メッタ刺しで殺された。かろうじて息があったものの15才の長男は意識不明の重傷を負う。23歳の長女は独立して家を出て行方不明。国家警察のヨーナ・リンナ警部は、その長女を救うため生き残った長男から目撃談を得るため、精神科医のエリックに催眠をかけてもらい証言を引き出そうとする。 エリックは10年前のとある事件から自らの催眠療法を封印していたが、長女を救うためと懇願され、禁断の封印を解く。ところが催眠状態の長男からは衝撃的な言葉が飛び出す。なんと両親と妹を残虐な手口で殺したのは自分だと言うのだ。さらにその直後からエリック一家に起こる不可解な出来事。ついに致命的な持病を持った息子ベンヤミンが誘拐されてしまう。犯人は看護師を殺して病院を脱走したくだんの少年か・・・。事件の鍵は10年前のエリックの忌まわしい過去にさかのぼる。 映画を観ているかのような臨場感とスピード感、たたみかけるスリルの連続、リンナ警部やエリック夫妻をはじめとする登場人物たちの心を襲う不快感と恐怖、悪夢の連鎖、とてもページを捲る手が止まらない。 本書は、ミステリーデビュー作とは思えないラーシュ・ケプレルの見事なストーリー・テリングが冴えを見せる、一気読み必至のページ・ターナー・サスペンスである。 | ||||
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