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カナリヤ殺人事件
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【この小説が収録されている参考書籍】
カナリヤ殺人事件の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.05pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全37件 1~20 1/2ページ
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ヴァン・ダインの第一作目。探してました!中古ですが、書き込みとか汚れとか不快になるような傷みはひとつもなく、匂いも問題ありませんでした。快適に読めました。作品自体の素晴らしさはもう言うまでもありません。 | ||||
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50年ぶりに再読。面白く読めたけれど、こちらが年をとったので、薀蓄の連続にへ閉口しました。男性はうんちくがお好きですが、それは100年前の作家も同じ。当時低かったミステリーの価値を高からしめんと言う理由もあったのでしょうが、老婆は飛ばしました、すみません。 | ||||
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昔、当たるを幸いと何でも読んでいたころに読んだ記憶がある。で、最近「本格推理」なるものを読み直してみようと思って買ったもの。昔は町の小さな古本屋に汚い古本でも売っていたから、こういったものは手軽に安価で買えたけど、最近は古本チェーンがメインだから、汚い古本は駆逐されて、案外こういったものは手軽に読めなくなってる。 内容だけど、けっこう古い感じはする。アメリカで「本格推理物」という小説が確立される時期のものなので、説明が過多だし、今となっては当時の時事ネタにも(注)がつく。昔読んだときはエラリー・クイーンの原型の論理的思考による推理のように思ってたけど、再読してそうではないんだあ~と気付くうつけな読者なので、偉そうなことは言えないけど、犯罪のかたちから犯罪者を類推する方法なのに今さらながらにビックリした。確か「ドラゴン」とか「ケンネル」あたりまでは面白かったような気がするので、その辺までは読んでみようと思ってる。 | ||||
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昔読んだ推理小説を読み直してると、新訳というのが結構あって、これもその中の一冊。まず言葉がやはり今のかたちなので読みやすい。旧訳は、ちょっと前なだけなのに、やはり読んでて、リズムが違うように感じてしまう。決して昔の訳が誤訳というわけではないのに…。それと(注)を後ろに纏めてくれてるのも有難い。旧訳は各章末に(注)があったので、2枚の栞を章毎に移動しないといけないので面倒。特にヴァン・ダインのものは(注)が多く、しかも読まないといけないものなので、これは助かる。 内容は、昔読んだイメージとは少し違った。これは訳のせいではない。昔まどろっこしいと感じてた部分は、単にファイロ・ヴァンスは名探偵ではなく、素人探偵だからという理由に尽きる。友人が冤罪を生み出さないように腐心する博学な素人だから、まどろっこしいのである。決してファイロ・ヴァンスはプロの名探偵ではなく、偉大なアマチュアという設定なんだと改めて思った(なんか昔のオリンピックみたい…)。だから証拠や事実から論理的に推理するのではなく、犯罪者のキャラクターから犯人を類推する。証拠は後! 年とってから読み直してるから、「あれ? アクロイド殺しと同じトリックやん!」とか忘れてるところもあって、面白かった。 | ||||
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『ベンスン殺人事件』に続く、ヴァン・ダインの第二作です。傑作です。 ※映画化された作品です。 | ||||
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冒頭に足跡の手掛かりについてヴァンスとマーカムの議論があり物的証拠を重視する事への疑問が提示される。前作のベンスン殺人事件でもヴァンスは人間心理に基づいた推理方法の重要性を主張していたわけだが本作ではそれがさらに強調された形になっている。終盤のポーカー・ゲームにより人間心理のみに基づいて犯人が特定されその後にその物的証拠が発見されるというユニーク展開は作者(=ヴァンス)のその主張を正当化しようという試みと思われる。 ただそのためか容疑者の尋問や捜査陣の議論の部分が多く事件の進展が遅い。ポーカー・ゲームによる推理も平凡なものでありこの程度のものであればもっと早く行って犯人を割り出してもよかったのではなかろうか。これを終盤に持ってきたというのは読者の興味を最後まで持続させるための小細工といったわざとらしさを感じてしまう。結果としては後半からはあまり緊迫感がなく読後は冗長感や興ざめのような疲れが残った。 前半までは密室の不可能性や臨場感あふれる尋問場面など緊迫感にあふれ超一流の完成度と思った。人物描写も現実感にあふれ、元役人の道楽者のクリーヴァ、堅実な製造業者のスポッツウード、たたき上げの毛皮輸入商のマニックス、情緒不安定な精神科医のリンドクィスト、伊達男の常習窃盗犯スキールと各人の個性が見事に浮かび上がり男の持つ迫力も十分に見せてくれる。ただ、魅力的な女優のアリス・ラ・フォスは純真でやや偶像的であろうか。ヴァンスの態度も騎士道精神を見せようと自意識過剰で男性陣への態度とあまりにも違っており苦笑せざるを得なかった。 密室トリックも前半は不可思議な雰囲気を生み出してヒース部長刑事をイライラさせる展開は読み応えがあったが終盤まで明かされないために途中からは軽視されてしまったかのようでかえって冗長感が増してしまったように思われる。中盤で明らかにしてスピード感を高めた方が完成度は高かったのではなかろうか。なお、裏口の扉の閂がどうやって閉められたかについては別解もあり得ると思われる。また最後に発見される証拠も通常は初期捜査で見つかるはずのものであり、これが心理的推理の成果というのは強引すぎて滑稽ではなかろうか。 | ||||
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素人探偵ヴァンスと地方検事マーカムの掛け合いの中で現実感のある証人尋問を中心に重厚で緻密な推理劇が進み最後まで一気に読めた。ミステリとしての格調の高さはこの作者の右に出る者はいないのではないか。ただヴァンスがマーカムを愚弄するシーンが多すぎてやや興ざめであった。このへんは物的証拠を重視する従来の捜査手法への批判を意図しているのであろうがヴァンスの語る心理的手法は発想としてはユニークであるが実際問題としてどの程度有効かは疑問である。 芸術作品と犯罪とを同等に扱うというが、芸術作品はごく限られた天才によるものだけが現代に生き残っているわけで、犯罪はごく普通の人間によるものが大多数である以上両者を同等に扱うのは無理がある。また手掛かりにしてもどこまでが意図せず残されたものかは捜査側の主観によるわけで、ヴァンスが述べるような絶対に確かな方法というのは強すぎる。しかもそれを理由にあれほどに従来の捜査手法を批判するというのは作者の力み過ぎではなかろうか。 事件自体としては割と平凡なものであり、地道に関係者のアリバイや動機をたどっていけば普通に解決できたと思われる。本作ではマーカムがプロとは思えないような安易な方策を取るためヴァンスから批判を受けるがある意味当然でありこのへんも名探偵創造のために作り過ぎているという感がある。 登場人物は現実感があり読みやすい。特に被害者ベンスンの親友ファイフィーやその女友達ポーラの尋問場面は臨場感にあふれている。またベンスンの家政婦プラッツ夫人の証言が重要だったわけであるが、最初のマーカムによる尋問では口を開かなかったが、その後ヴァンスが尋問するという展開は興味をそそった。ただその尋問ぶりはやや強引でもう少し変化球がほしいところである。また、プラッツ夫人が口を割らなかった理由は終盤で明らかになるがこれもあまり納得できなかった。 全体的には緊密な構成で各登場人物がその役割や証言で何らかの手掛かりを与えておりそれらが丹念に紐解かれいく展開は見事で格調が高い。この作品が推理小説の質を格段に向上させた記念作と言うのは納得できる。 | ||||
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人気女優が不可解な状況で殺され・・・というお話。 以下でネタは割りませんが興を削ぐ可能性があるので未読の方は読まないでください。 今読むと普通の推理小説としてあまり驚きはしませんが、書かれた当時は斬新だったであろう事は判ります。特に最後に容疑者にポーカーをさせて誰が犯人かを特定する所は、江戸川乱歩が指摘した裁判で使えない心理的捜査方風なので、画期的ですがこのシリーズの行き詰まりを予感させます。 この心理的な部分を突き詰めて行けば、推理小説に新しい局面が拓けたかもしれないので、失速したのが惜しいですが、この時代だから仕方ないかも。 読んでいて思ったのですが、ファイロ・ヴァンスのキャラはニーチェの超人を参考にしたのではないかと感じました。欠点のない完璧な探偵を志向したらそうなったという事だと思いますが、どうでしょうか。最後に犯人がああいう風になっても何の同情も示さない冷酷な探偵だし。ファイロ・ヴァンスという名前も仮名だそうで、実際の名前は何なのか気になります。 今読んでも結構楽しめる心理推理小説。機会があったら是非。 | ||||
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元ネタのDorothy King殺人事件(1923年3月)の記事をネットで探してみましたが、残念ながら日本語で書かれたものはありませんでした。どのくらい設定が似てるのか気になります。さて小説の方は一種の密室殺人で探偵小説の王道ですね。軽薄なファイロの探偵術が冴え渡ります。大ネタはああそうですか、という感じですが結構楽しい読書でした。でも重要容疑者を見張ってた警官がドジすぎです。次のグリーン家は新訳がいつ出るかわからないので井上勇さんで読もうかな… 銃は38口径コルト オートマチック(38 Colt automatic)が登場。M1903 Pocket Hammerだと思われます。 | ||||
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カーやクイーンの新訳刊行に比べ、情けないほど遅いペースのヴァン・ダイン。 そのまま現在の人気と評価の低さを示しているようで、昔からのファンとして非常に残念だ。 全集を謳いながらも『ケンネル』あたりで中絶するのではと心配している。 シリーズ第二作目の『カナリア殺人事件』。約40年ぶりの再読だが非常に面白く読めた。とにかくわかりやすい。 登場する4人の容疑者の性格設定とその描写や解決までのプロセスは、良く練られていて読者を置き去りにすることがない。 ヴァン・ダインは、探偵の薀蓄話ばかりの装飾過多の悪文家と言うのが定評だが、決してそうではないことが良くわかる。 また本作で用いられるトリックは、作者本人の評論において使い古されたトリックとして挙げられているものなのだから面白い。 陳腐なトリックも、使い方と組合わせ次第で魅力的な謎を提供できるとの確信犯的な意図が窺えるようだ。 個人的に一番駄目なのはポーカーによる心理試験。こんな乱暴な理由で犯人だと断定するのは無茶だ。 ましてや事件の解決も最終的には「運」。まさに「迷探偵ヴァンス」。 冒頭近くの「雪上の足跡」の箇所は、プロファイリングの先取りみたいで格好良いのだけど、実践がこれではがっかりする。 しかしながら、突っ込みどころの多さもヴァン・ダインの魅力の一つ。文句を言いながら楽しんで読める。(フォローになってないが) 新訳については、できるだけ原文にそって正確で丁寧に訳そうとする姿勢に好感は持てるが、文章の流れの良さと味わいにおいて旧訳(井上勇訳)及ばないような気がする。 特に終盤の犯人の告白シーンで印象的な、ワイルドの「獄中記」の引用は、原文に忠実すぎるためなのか良く解らない訳文になっている。初読の時に心に残った箇所なので非常に残念だ。 最後に出版社へのお願い。 1.旧訳版と同じように目次にも各章ごとに事件日時を並記してほしい(いかにも事件記録の体裁で気持ちが盛り上がる) 2.旧訳版の中島河太郎氏のあとがきを併録してほしい(貴重な記録として) 3.そして何よりも長編12巻は完結してほしい(11・12作目は1冊にまとめても良いから) | ||||
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なんとなく読み残していた作品だが、率直にいって意外なほど面白い。いささかプロットの起伏に欠けた第一作を遥かに上回る出来栄えで、成程1927年の刊行当時に記録的なベストセラーとなったのが良く分かる。 実話に材を取ったジャーナリスティックな嗅覚とセンセーショナリズム、プラトンを引用したエピグラフに象徴される絢爛たる衒学趣味、繁栄の極みにあったニューヨークを舞台とした都市小説としての華やかさ、大量消費社会アメリカの大衆の知的欲求を叶える娯楽としてのモダンな探偵小説はやはり此処から始まったことが実感出来る。 密室やアリバイのトリックは現代の視点では陳腐に感じられるが、発表当時の読者には斬新で驚異であったに違いない。高名なポーカー勝負による心理試験シーンからクライマックスに至る真犯人との対決には迫力があり、劇的な結末も印象的。 エラリー・クイーンから我が国の小栗虫太郎や高木彬光に至るまで巨大な影響を与えたヴァン・ダインの存在は欧米では不当なほど低く見られているようだが、作品への好悪を超え、改めて評価されるべきだろう。 | ||||
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今どきヴァン・ダインの新訳なんか出してくれるのは東京創元社だけだから大歓迎で、それだけでも即買いで、あっという間の読了。40年以上も前、旧訳の微細な割注で途切れ途切れになる本文を何度も読み直して馴染んだ身としては、読みやすくなった文章に理不尽な物足りなささえ感じる至福の一ときだった(こんな筋立てだったんだ!)。それにしてもこの改訳、『ベンスン』から5年はちょっと長過ぎ(このペースだと『ウィンター』は45年先?)。『ケンネル』あたりからは旧訳も既に絶版で読んでいないので、せめて1年に1作ぐらいは出していただき、ぜひ生きているうちに(頭の働くうちに)完結させてほしい。それだけ! | ||||
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ヴァン・ダインは本名をWillard Huntinghton Wrightといい、アメリカのヴァージニア州生れ。美術評論家として名をなした後、ノイローゼにかかり、療養中にミステリの古典を読みふけったのがきっかけで、高級な読者を対象とした探偵小説を書いてみようと思い立つ。本書はヴァン・ダインの筆名で書かれた最初の長編ミステリ『The Benson Murder Case』(1926) 。日本では昭和25年に延原謙が初めて翻訳している。 本書はエラリー・クインのベスト10(1948年)、レックス・スタウトのベスト10(1956年)にあげられ、本格ミステリの古典といえる。探偵役のフィロ・ヴァンスは裕福な資産家で地方検事の友人という資格で、事件の解決を手伝う。小説の語り手は作者の分身でヴァンスの顧問弁護士でもある。ヴァンスの方法は、ホームズやブラウン神父とはひと味ちがう。物的証拠や状況証拠(動機)に重きをおかず、犯人の心理や個性を推測し真相に迫るという、美術作品を鑑賞するのに似た方法を用いる。地方検事と警官が誰かを容疑者として逮捕しようとすると、ヴァンスがその推理に物言いをつける、といった悠長な感じで捜査は進んでいく。 謎やトリックにはもはや新味はないが、ヴァンスがその教養をひけらかすおしゃべりを読んでいると当時ニューヨークで何が流行していたか、話題になっていたか、どんな犯罪理論がふまえられているか、がわかって面白かった。それぞれの章に付けられた原注は超然としていて人を食っている。訳注のなかには「不明」とされていたり、古くなった情報がまじっていたりするが、自分で調べ直すのも案外楽しい。 | ||||
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犯罪の手口と、容疑者の性格傾向を照らし合わせて犯人を当てるのがヴァンダイン(ヴァンス)の特徴なら、この作品が一番、そのらしさが出ていると思います。前作「ベンスン」は、ヴァンス「僕はたまたまその人物を昔から知っていたから、すぐにわかったよ」って、なにそれ!?みたいな感じがありましたが、今作は、きちんと容疑者全員の性格傾向が、「ポーカーの勝負の仕方」という端的な形で読者にも示されています。ポーカーで、というのが、まじめに受け取っていいのか冗談なのかわかりませんが、こういうミステリーもあるんだなと、その世界の広さを感じさせられる作品です。 ヴァンダインの作品は、たいていそこそこの分量がありますが、地の文が少なく会話主体で話が進むからでしょうか、見た目ほど読むのが大変ではありません。 あと、あいかわらずマーカムさんの辛抱強さには頭が下がります。 | ||||
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ファイロヴィンスが気に入り読んでみたら、今ではまさかなしのトリック。 読後脱力しましたが、ヴァンダイン風味を満喫できました。 | ||||
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一番のお気に入りの作家ヴァン・ダインの、一番のお気に入りの作品。 何がって、断然容疑者を一同に集めてのポーカーの夕べのシーンですね。 これまで4回読んでいますが、このポーカーの章は、何度繰り返し読んでも手に汗です。高まる緊張で呼吸まで苦しくなる。 新訳版が出たら、5回目読みます。(でも、この新訳企画、なかなか訳書が出なくて、早くもポシャりそうな予感。。。) 他にヴァン・ダイン作品の名場面を挙げるとすれば、「僧正殺人事件」の’モファット嬢捜索’でしょうか。 | ||||
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作者ヴァン・ダインが研究したニイチェの「超人」を具現化したような名探偵ファイロ・ヴァンス。第1作「ベンスン殺人事件」は、この稀代のスーパーマン探偵の小手調べとして、短編ネタで長編を書いたと言えるシロモノです。「物語」を作ろうとしていないのがいい。全編が尋問、推理合戦。 でも、心理分析を用いずとも、鬘が出てきた瞬間に下手人がわかりました。 さて、ヴァン・ダインの功績と私が考えるものを以下に列記します。調査不足による間違いがなければいいですが・・・ ①パズラーの舞台を(私が知る限り)初めて大都会に持ってきた。よって、近代警察の組織的捜査を描くことができるようになった。 ②プロファイリングの原型を試みた。 ③見立て殺人を発明した。 ④異様な雰囲気の大屋敷での連続殺人という形式を発明した。 ⑤各作品に流行テーマ(エジプト学、中国美術、競馬、宝石、ドラゴン伝説)を盛り込む作法を発明した。 ⑥推理小説20則を作った。(『筋に無関係の恋愛は持ち込むべきでない』は個人的に大賛成) ⑦「アクロイド殺害事件」のトリックをペテンと断じた。(完全に賛同ではないが、意味をなさないトリックであるとは思う) ⑧博識で毒舌で皮肉屋でかっこいい名探偵を発明した。名探偵は変人でなくちゃ。 ⑨面白おかしい捏造履歴を発明した。(息子の似顔絵に一喜一憂する母のくだりは傑作) ⑩12作という素晴らしくきりのよい数でシリーズをまとめた。 | ||||
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カナリヤは鳥のカナリヤではありませんよ♪素人探偵ファイロ・ヴァンスの2件目の殺人事件?だったと思います。是非読んでみて下さい。 | ||||
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ブロード・ウェイの名花「カナリア」が密室で殺害される。映画「カナリア殺人事件」に出演したジーン・アーサーは 「スミス都へ行く」「平原児」などでも活躍、演技派のいい女優さんですね。 事件は機械的トリックで密室を構成しようと企てた犯人に対し、ヴァンスはポーカーで犯人を心理的に追い詰めようと 挑む展開となるが、果たしてその結末は? 前作と比較して完成度は上がっている。 | ||||
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ヴァン・ダイン、懐かしい名前です。40年ぶりに目にする内容は、当時にタイムスリップしたような感覚で、 〜殺人事件と12作品全部が統一されたタイトルに惹かれて読んだのが、この「ベンスン殺人事件」でした。 驚いた事に、この探偵、最初は何を言っているのか理解できず、やたら目につく(注)の部分を読むのに忙しく、 ストーリーが混乱して来るのをこらえて読んでいくうち、これは面白いと感じ始め。あとは夢中になりました。 解説において、聞き慣れない「ペダンチックな探偵」とあり、調べた結果、衒学的な、学者ぶったの意で、 むやみに難解な表現や生半可な知識を振り回し、自分の学識をひけらかす態度を言う。 なるほど、その通りと思いつつも、この皮肉たっぷりな探偵が気にいり始めていた。 心理分析の妙、これが事件解決に導いた。 | ||||
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