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太陽の塔
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太陽の塔の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.89pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全204件 101~120 6/11ページ
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主人公の行動範囲が学生時代の自分の行動範囲と重なっていて懐かしかった。 ちょっと変わった妄想もなぜか共感できる部分があって、 面白い一冊。 ただ京都の地名とか知らない人には果たして面白いのかなぁとちょっと疑問。 | ||||
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文体自体は読みにくくはありませんが、単語が適切ではないため、 多少の読みにくさを感じる人もいるかもしれません。 しかし、小手先だけの技巧を用いた文体の割りには内容に濃さが全くない。 また、京都という町の持つ幻惑性をうまく練り込められてもいない。 学生臭さも平板。 終盤のSFの描写も不要。 そして何故、登場人物が皆、標準語なのか。 | ||||
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単行本は2003年12月リリース。文庫化は2006年6月1日。森見氏のデビュー作にして日本ファンタジーノベル大賞を本作で受賞している。 デビュー作にして既に森見流レトリックは完成している。京都を舞台に男子の微妙な心理を綴るという森見ワールドもその片鱗をこの作品で感じることができる。ただ、のちのちの著作は完全に躁状態で書かれているが、本作は未だそこまでは到達していない。むしろ学生生活の諸行無常が流々として綴られている。強烈なキャラクタたちは既にご登場済みの状況。むしろこの作品に大賞を与えたファンタジーノベルの選考スタッフの慧眼・邪眼に感服した。 ちなみに文庫版のあとがきは本上まなみさんである。本作に登場する『まなみ号』とおそらく無縁ではあるまい。彼女は主人公を評して『へもい』と表現している。さすがである。結局男子たるものいかに胸を張り、ポーズを示しても、結局奥底は『へもい』なのだなとほくも思う。かなり笑えます。 | ||||
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単行本は2003年12月リリース。文庫化は2006年6月1日。森見氏のデビュー作にして日本ファンタジーノベル大賞を本作で受賞している。 デビュー作にして既に森見流レトリックは完成している。京都を舞台に男子の微妙な心理を綴るという森見ワールドもその片鱗をこの作品で感じることができる。ただ、のちのちの著作は完全に躁状態で書かれているが、本作は未だそこまでは到達していない。むしろ学生生活の諸行無常が流々として綴られている。強烈なキャラクタたちは既にご登場済みの状況。むしろこの作品に大賞を与えたファンタジーノベルの選考スタッフの慧眼・邪眼に感服した。 文庫版のあとがきは本上まなみさんである。本作に登場する『まなみ号』とおそらく無縁ではあるまい。彼女は主人公を評して『へもい』と表現している。さすがである。結局男子たるものいかに胸を張り、ポーズを示しても、結局奥底は『へもい』なのだなとほくも思う。かなり笑えます。 | ||||
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主人公はひたすら傲慢不遜でその上やってることはただのストーカーなのだが、長篇一本通して読者に嫌悪感をまったく催させない微妙な匙加減がほんとすごい。 インテリストーカーをこれほど愛すべき存在として描出する筆力とバランス感覚は見事としか言いようがない。 主人公の持つ傲慢さや過剰な自意識は学生時代の男子ならばだれでも通過するものとして共感できるように描かれているし、やってることの悲壮さや惨めさもユーモアにまで見事に昇華している。 どちらのマイナス要素をも作品内でプラス要素に転換しているのだ。 文体も非常に面白い。意図的に前時代的な文体で面白みを引き出す手法なのだが、巧いなあ。 単なる思いつきだけで、ここまでの長篇を書ききれるものではない。確かな文章力、豊富な語彙、知識、教養がバックボーンにあって初めて書ける馬鹿小説。 知識や教養、洞察力が不毛な方面に活かされているのは主人公だけでなく、この作品構造自体についても通じている。 しかし不毛さを突き詰めるとひとつの芸として成立するという好例でもあり、同時に主人公同様に悶々と日々懊悩する底辺インテリたちの希望でもある逸品。 | ||||
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ファンタジー大賞受賞作にふさわしい、ファンタジックな小説。京都の大学生の失恋と日常を描いたものだけど、自分の大学時代を思い出した(京都ではなく 東京だったけど)。 自分も女の子にはもてなくて、男ばかりとつるんでいた(ほとんどマージャン屋だったが)。泣きたくなるくらい切なくなるな。 この作家を読むのは初めてだけど、リズムもいいし、自分好みかも。ほかの作品も読んでみよう。 | ||||
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日本ファンタジーノベル大賞受賞、ということだが、すごく真っ当な青春小説です。非モテの。 恐らく全男子の80%は経験したことがあるだろう、自意識過剰で、でも自分なりの規律には厳しくて、もやもやでどんよりな行き場の無い感情に支配されていて、性欲に踊らされるのも少しずつ慣れ初めて、そして暴走する恋愛感情を制御できない、10代後半から20代前半にかけた、まぁ酷い時期ですよね。屈折した非モテ意識からモテコミュニケーションに反発して、男同士でアホなことして、また女子から蔑まれるという、悲しい男のサガです。 そんな主人公の日常譚ですが、悲壮感が満ちていなく、ある種読了後に爽快ささえ感じるのは、淡々とした口調、コミカルな表現、そして思わず感情移入してしまう独白でしょうか。随所に散りばめられた詩的表現もすごく心地よい。クリスマスイブという非モテには万死に値するイベントに向けて、鬱屈した感情が屈折した自我と相まって高まっていく、というのはこの時期身につまされる人も多いかと思いますが、すごく上手に話しを進めていくなと感じました。 男性にとってはすごく共感する部分の多いこの小説、僕はすごく面白かったし、多くの男子が読むと良いと思います。 | ||||
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京大生である(休学中のようだが)主人公を取り巻く友人達を描いた青春小説である。京都で学生時代を過ごした人には懐かしくほろ苦いような思い出を起こさせるリアリティさがあると思う。話は主人公達が恋愛至上主義の風潮に懸命に反抗しているのが面白い。そして流石京大生らしい知性ある会話がなされていて京大周辺が独特の空間であることがわかる。ただ、主人公の自意識過剰さが何時も現実と妄想の境界線をさまよっているようで、もう少し妄想の部分を減らしたら読みやすく、格調の高い青春小説になったのではないかと思う。 | ||||
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2003年に出た単行本の文庫化。 第15回日本ファンタジーノベル大賞の受賞作。 当時、京大の大学院生だった著者が、京大気質というものを遺憾なく書き込んだマニア的な作品であった。京大関係者には、ものすごく楽しめると思う。ただ、現代の京大生というよりは、20年前の学生が描かれているようにも感じたが。最近は京大生もまともになってきてしまっているので、このあたりがちょうどいいのかも知れない。 しかし、それだけではなく、誰が読んでも楽しい本であることも間違いない。練り込んだ文章、秀逸なギャグ、全体に漂う哀愁と、良くできた本であった。なにより、作者独特の味わいがある点がいい。 デビュー作ということで消化不良の点も残るが、良作だと思う。 | ||||
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もてない京大生が悶々としながら男同士のむさ苦しい世界で妄想を肥大化させる話として読み進めたのですが、傷心に向き合えず目を背けついつい強がってしまう男の悲しくも美しい物語。どんどん肥大化してく主人公たちの観念論がすごく効果的ですし、マジック・リアリズムもこういう使われ方をすると、昭和の日本映画でよく出てくる短い不条理シーンみたいで、全体に陰影というか立体感を効果的にしています。 恋愛に臆病になった傷心男性には是非とも読んで欲しい一冊です。 | ||||
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もりみー、スゲェよ。 なんだこの本? 若干24才、の割にはもっさくて頭でっかちでちょっとキモい、オトコくささ満載の、 妄想大爆発、いやはやなんだろ、無駄な賢さ+知識×ムサイ切なさのケンランゴーカな怪小説。 なんともいえない、爽やかからはほど遠い、読み終わって自分が臭くなってんじゃないかと心配になる程の、 おいおい、悲しくもキョーレツな物語。 いいからただ読め、黙って悲しい男たちの叫びを聞け! あぁもう、これだからカンサイ人はあなどれん。 なんだこれぇ、ほんと。 もうこうなったら声を大にして言うしかない。 これから失恋するであろう全ての男たちよ、君たちはかくも素晴らしい。 | ||||
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鴨川の河原を一度友人と散歩したことがある。 結局世界は、テレビや、雑誌や、新聞や、そういった 通り一遍のメディアを中心としているのではなく、 最終的には自分自身に戻って来る。 で、お前が好きな女はあいつだろう?ってことばを忘れることが出来ない。 そんな、少し昔のことをすこし切ない気持ちで思い出してしまう作品。 | ||||
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失恋した主人公が,失恋後初のクリスマス・イブを迎えるお話. エリート大学生のプライドと挫折感が入り乱れた心理状態がよく描かれています. 半ばダラダラと大学生活を送りながらも悶々と悩んでいる主人公や仲間たちに 感情移入できるかどうかで評価がわかれるところだと思います. 同一著者の「夜は短し・・・」のあとに読みましたが,ストーリー的には 本作品の方が平凡です. | ||||
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物語としての体をなしていないような気がします。 主人公の無闇な妄念・衝動をひたすら羅列し、それに合わせた環境を書き綴り、 残りページが少なくなってきたところで〆にとりかかる。そんな印象です。 なので、かなり強引で唐突なラストだと思ったんですが、 それでも奇妙に、読後感は爽やかなんですよね。 とりあえず主人公の思考には共感できる部分もあるはずですし、 グダグダと垂れ流すくせに品の有る文章も良いと思いますよ。 | ||||
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正直読み始めは「なんだこれ?」って感じでした。 言葉の使い方が独特でなんか気持ち悪さも感じたくらいだったし もともと自分が太陽の塔やカバーの雰囲気で惹かれて購入したので イメージと違うって言うのもありました。 でも読み進めていくうちに表現の仕方がなんか気持ちよく感じてきて なんか、自分の心の奥にも実は少しだけくすぶっていたもののような気がしてくる。 正直本当に主人公がいたら気持ち悪いやつだけど、 とても愛嬌があるというか共感しないけど好感をもてるキャラで なんかとてもスッキリした気持ちになりました。 俺はすきだなぁ・・ | ||||
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森見節炸裂の理屈っぽさ・馬鹿らしさで 気楽に読んでいくと 最後にうっかり感動してしまいます。 ラスト数Pは悲しいながらも珠玉!! きちんと失恋をする、ってこういうことだなあ。 読み返すたび感動します。森見作品で一番好き。 | ||||
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どうしようもない恋のからまわりと 男汁まみれの下宿生活。 それが不思議に惨めではなく、むしろ懐かしさと暖かさ、 さらには愛らしさ(!)まで感じるのは どこかひょうひょうとしたユーモアのある森見節ならでは。 じぶんは地味だし・・という自覚症状のある人、 普通に生きているはずなのにモテない!!と嘆く人へ。 とくに希望は語らないが、 なんだか「これでよし」と思える本。いいです。青春だね。 | ||||
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普通の”楽しい学生生活”とは少し異なる殺伐とした主人公ら。 彼らが織り成す妄想と現実の交じり合った世界。 そして男による男のための男臭い生活。 日常生活を文芸作品のように硬い言葉で真面目に表す彼らが逆に滑稽で面白く、 森見作品初心者としてはとても楽しめました。 | ||||
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「妄想小説」という、…おおっぴらに喧伝するにはどうなんだその言葉しかも何だか誇らしげ?、という、あまり見たことのない言葉の帯が付いていたので、多少警戒しながら、手に取りました。 …妄想? 空想? 独創?? とても不思議な小説でした。冒頭で内容について、アレコレ書かれてますが、そんなアレコレな印象は受けませんでした。 どちらかというと、むしろ上品?な部類なのでは…。文体のせい?? 内容は、一男子学生の日常(時々、非日常)の話ですが、笑えます。 そして、中身が明るい訳ではないのに、皮肉や風刺やブラックユーモアではなく、そんな印象ではなく、純粋に、健全な笑いを得たのには、驚きです。 「小説」であんなに、(床を叩く程)笑ったのは久しぶり。愉快でした。 …読了後に、何となく帯を見返す。 「妄想小説」…確かにその通りでした。他にどうジャンル分けして良いか、分からない…。 興味を持たれた方は、読んでみて下さい。 ただ、書き口に癖があるので、数ページ読んで「合わない…」と思う人は、読み続けるのが、辛いかも。 ずっと終わりまで、トーンが変わらないので。 そこさえ、クリアできれば、好みの差はあるかもしれませんが、愉しく読めると思います。 (ちなみに、何となーく、ですが、「われ笑う、ゆえにわれあり」の著者の土屋賢二さんに文体というか、ノリが似てる気がします。 ※小説ではなく、哲学者のエッセイです。 そちらが読める人なら、尚、大丈夫!!私はそちらは無理でした。読んだけど、面白かったけど、笑ったけど、無理でした。文章…くどい…) | ||||
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第15回日本ファンタジーノベル大賞受賞。 理屈っぽく偏屈な男子大学生が元カノへの未練をジレンマにモンモンとした毎日を過ごす、という日常生活を面白おかしく、どこか切ないモノローグで綴った作品。 ・・・という、ありふれた紹介では収まらないほどに、異常な描写と思考が連続する痛快極まりない内容だった(笑) 読み始めた当初、これは精神異常者を題材にしたストーカー小説かな?と思った。でも違った。 確かに、異常すぎるほど豊かに展開される主人公の妄想と思考は変質者まっしぐらなのかもしれないが、そこには一般的な風潮や文化を否定したがる「哲」学生特有の青臭さと、意地が垣間見られる。 一般的なもの・・・それは特に男女の色恋についてだ。主人公は(そして彼のかけがえない友人達は)自分がそんなものに現を抜かすような俗深き人間ではない、と主張し続ける。俺は孤高だ、俺が答えだと叫び続ける。(無論心の中で) 一般的な道楽を正常とするなら、彼らは異常な存在だ。けれど異常な自分を肯定し続けることが彼らにとって正常なことであり、俗にまみれることが逆に異常なことなのだ。異常=異界に身をおく彼らにとっては、むしろ現実こそ異世界である。しかし、どうしても元カノである水尾さんが忘れられない主人公は、その境界線が実は真実ではないことに、うすうすと感づいている。もっと言ってしまえば答えは分かっているのだ。でもそれを認めたくないからこそ、彼はさらに異常な所業を、とひたむきに頑張るのである。 読者を異常な妄想譚で欺き弄び、お腹いっぱいになるまでシュールな笑いを提供してくれる本作品だが、主人公の意識にひっそり隠れている健気で臆病な想いに気づいた時、この小説は夏の青空ばりの清清しさを心に残してくれるはずだ。 失恋している人もそうでない人も、ぜひ読んでみて欲しい。 | ||||
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