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太陽の塔
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太陽の塔の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.89pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全204件 61~80 4/11ページ
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クセのある文章なので合う合わないが、如実にでる作品。 僕には合わなかった。 ストーリが平凡なので引き込まれる感じもなく、 ただただ同じテンションで推移。 穿った見方をすれば、 言葉遊びで内容の薄さをカバーしようとしている気がした。 | ||||
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著者は、奈良県出身、京都大学農学部大学院修士課程修了の森見登美彦。 (H18/6/1 ' H19/7/30 第10刷発行) 女性とは絶望的に縁がない「私」に、三回生になって恋人ができた。 恋人の名前は「水尾さん」といい、毎日が愉快で楽しかった。 しかし、「水尾さん」はこともあろうに、「私」を振ったのだった。 失恋を経験した、経験する予定の男たちに捧ぐファンタジーノベル大賞受賞作。 自分が、もし仮に小説を書くならば、森見さんのような文章が書きたい! 西尾維新と久米田康治を足して二で割って高尚(?)にしたような文章が、読んでいて小気味よく、随所にクスッと笑えるのがとても楽しい。 あと、京都に少しでも造詣があるならば、是非読むことをお勧めする。 京都の描写がほぼ毎ページ中にあり、まざまざと光景が浮かんできます。 ───「待ち受け画面が自動的に切り替わり、「Christmas Eve」と表示されていた。これは一電化製品による明白な反乱であると私は思った。明け方から陰鬱な雨が降っていた。クリスマスイブが来た。」(p.205) | ||||
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森見氏の著書は、 夜は短し → 四畳半 → 太陽の塔 の順番で読んだのですが、バカバカしさ、もといユーモラスさは本書が一番でした。 読中はとても楽しい一時で、何度も笑わせてもらいました。 デビュー作の本書がこのクオリティ、森見氏の才能たるや恐ろしいものです。 振られた腹いせにストーカー行為、ではなく元彼女の研究をしでかす主人公ですが、 何故かそこには犯罪臭が全くせず、ギャグとしか感じさせないものがあります。 しかしながら、突然始まるセンス溢れる詩的な描写に、はっとさせられるものもあり……。 本書は失恋に逆恨みした男くさい悲恋のギャグ小説かと思わせておいて、 実は恋愛ファンタジー小説なんだということを突きつけられるわけです。 上記の順番で読んだからこそ分かることですが、細かいファクターが後の作品でも出てくるあたり、 京大生シリーズ好きの読者を楽しませて止みません。 あれよあれよというまに男汁溢れる四天王がクリスマスイブに一大イベントをもたらすまで、 短いながらも濃密な時間を過ごせること間違いなしの一冊。 ところで、家の前に置かれていた招き猫は一体なんだったのしょうか、これも彼女にまつわる……? 最後の描写には、何故か胸が締め付けられる切なさがありました。 何故フられたかは結局分からず仕舞いでしたが、無事復縁できたことを祈らずにはいられませんでした。 まぁ、すべての失恋男たちに捧ぐ、とありますが、なんだよリア充め!と思ったのは私だけではないはずです。 失恋しかしたことない私は、本書をバイブルに明日も生き抜いていきたいと思います。 | ||||
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古風で大げさな文体でアホみたいな屁理屈を延々と述べていく。シリアスとナンセンスが同居していてジョークのマシンガンみたいな文章だ。読んでいてずっと可笑しい。 後の作品にはラブコメディと割り切った作品もあるが、このデビュー作では新人らしく文学的野心が感じられて、実はこの冗談まみれの小説でけっこう文学的なことを伝えようとしているように思う。 恋人に振られ、それを受け入れること。敗北を認めること。失敗を認めること。恥をさらすこと。自分の正体をさらすこと。この物語はそういった受け入れがたい現実をなかなか受け入れられない男たちの物語であり、彼らの悪あがき(主に屁理屈をこねている)が面白おかしく描かれたコメディ部分と、ファンタジー世界に入り込んで行くシリアスな部分とで構成されている。このシリアスなファンタジーは全体のうちのわずかな部分でしかないが、作家が本当に描きたかったものはここで表現されているように思う。 ではコメディ部分はただの遊びなのかというと、そうではない。ここで描かれているのは彼らの弱さと、その隠蔽工作であり、同時に彼らがいつか現実と対峙するための、英気を養う友情の物語でもある。彼らは恋愛戦争の中では非常に弱い負け犬であり、しかも勝つための努力に取り組む勇気も無く、負けたことを包み隠すことばかり考えているのだ。この隠蔽工作の巧みさと図太さとしつこさを嫌と言うほど見せ付けられた後だからこそ、ファンタジー世界で主人公が少しずつ現実を受け入れていく悲しみが強烈に伝わってくる。 駄目駄目な彼らが、しかしいつか幸福を掴むだろうと思えるのは、京大生だからではなく、彼らに友情を大切にする心があり、彼らを支えてくれる友人がいるからだ。彼らはその友情を「壮大な無駄」と自嘲するわけだが。 この物語の中で、太陽の塔は何を象徴しているのだろう。この巨大で、比類なき魅力を持ち、力強く、圧倒的で、彼の恋人を魅了してやまない存在。主人公の象徴ではない、だろうな。 太陽の塔と彼との対比。それは誰もが一度は受け入れざるを得ない現実ではある。誰だってやっているのだ。しかしそれは実に感動的な一場面である。若い日の失恋とは、恋人を失うだけでなく、自分自身をも失うことなのかもしれない。彼のようにプライドを隠し持った男たちにとっては。 | ||||
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作家になっている人はやはり確かな才能をもっているのだなと思いました。 和ものsfにはそうも詳しくないのですが、上田秋成が馬鹿話を書いたり、井原西鶴が遊郭通いをせず、市井の女に入れ込んだりしていたら、こんな作品を書いたのではあるまいかと、ふと思ってしまいました。 とても面白かったです。 | ||||
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詭弁と屁理屈が正当化というスパイスを受けて妄想になるお話。 好きな人に振り向いてもらえないとき、どうしても心の底から自分を省みることができない。 「あの娘は僕の魅力に気づいていないんだ」、なんて思った経験がある人は多いのではないでしょうか。 自分にも思い当たるフシがあるだけに笑い飛ばせない。 主人公みたいに実行に移さないだけで、世の男の脳内はみんなこうなってるんじゃないかとも思う。 イケてる男になりたい人はぜひ一度読んでみるべき。 | ||||
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なんて高尚なセリフに、なんて低俗な行動! こーゆーの、大好きデス 作者と主人公は同じ大学の同じ学部…実話入ってる? 四畳半神話体系と同じセリフ、文章、エピソード、地理、下宿先の名前などが出てきます どっちを先に読んでも楽しいかと思われます 更に言うと アニメの四畳半…を観てから読むともっと楽しい わたしも「ええじゃないか騒動」の日までに念入りにチェックして 騒動に紛れてイケメンをかっさらってみたいデス 殿方、覚悟! | ||||
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森見氏のデビュー作とだけあって、鬱屈した思いをすべてこの作品にぶちまけたのか、ある意味でめちゃくちゃ濃い内容となっています。 私個人としては、非常に共感できる、というか解ってしまう部分が多く、何度も読み返す程好きな小説です。 皆さんがおっしゃる通り、好き嫌いがはっきり分かれる作品ではありますが、好きな人は本気で楽しめる内容ですので、ぜひ一読してみては。 | ||||
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古書店の片隅で出逢った一冊です。 他の本を求めてさ迷っていたなかで、何気無く手にした本。初対面の印象は『得体の知れん本』で、まったく期待してなかった訳ですが……読んでみたらアラ不思議っ! 笑いを噛み殺しながらも読むのを止められない、運命の出逢いでした。 文章の言い回しとか物語の内容など好き嫌いがはっきり分かれる代物だとは思いますが、下駄を履かせない一般男子大学生の現物像みたいで愛しささえ覚えてしまいました。 一読して損はない一冊ではないでしょうか。 | ||||
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森見さんの作品の面白いところは文体もですが、1番はやはり登場人物の存在感です 主人公の独特の語りはもちろん、一番印象に残っているのは邪眼持ちの植村嬢です 魅力にあふれていて、主人公がなぜ恋に落ちないのか不思議に思ってしまうぐらいです 内容については、序盤はドタバタとしたコミカルな描写が多く、このノリが最後まで続くのかなと思ったら最後の最後でやられました 「何でフられてしまったのだろう?」「何がいけなかったのだろう?」別れを告げられた日の主人公の苦悩が本当に切なくて… 努めて前向きに考えようとするのにそれでも止まらない涙 なぜ主人公が他の女性に目もくれずに水尾さんを(曲がった形かもしれませんが)一途に思い続けているのかが分かりました ああ、いつの世も失恋とは苦く切ないですね… | ||||
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笑わないで欲しい。 作者のユーモア溢れる文章やギャグをではなく登場人物の考え方や行動をです。 彼らは愚かだがとても誇り高い存在です。その妙なプライドのせいで逃げられない 戦いへ身を投じ自分から苦しんでいますがそれは彼らにとっては大真面目なことなのです。 自分では自分自身を笑いません。 もっともこれは主人公の変化を綴ったもので彼は最後に認めるわけですが。 実に愛すべき愚かな男たちです。 | ||||
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ダウンタウンの松本人志は、時に後輩芸人にこう言う。 「こいつ、アホやな!」 言うまでもないことだが、最大限のほめ言葉である。 自分にはない発想、自分にはできないこと、自分の想像を超える爆発力。 そういったものを目の当たりにした際の感嘆の念、賞賛の意。 それが「こいつ、アホやな!」である。 もっと厳密にいえば、アホである、でなくて、アホをする、という 作り手の清らかな作為に対する感嘆であり、賞賛である。 だから、松本人志に「アホ」と言われた後輩は例外なくうれしそうにはにかむ。 森見さんの本を、皆さんはどのように読んでいるのだろうか? 少なくとも私は「こいつ、アホやな!」と心の中で突っ込みながら読書を楽しんでいる。 京大卒らしい圧倒的な学力を全身全霊でもって駆使し、アホをする。 この清らかな作為! 唯一無二のすばらしい作家だと思う。 | ||||
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なにかと人気の森見登美彦が書いた青春小説。 簡単に言ってしまえば、モテナイ大学生たちが繰り広げる妄想と暴走のお話です。 が、これがなかなかに面白い。 どことなく選民思想の主人公たちがまずいい。 くわえて、作者のユーモアセンスが抜群。 さすがに爆笑はしないものの、ところどころで思わずクスッとさせられるのは見事です。 青春小説としてきちんと完結もしているし、とても楽しい本だと思いました。 | ||||
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タイトル作品と比べると文章が読みづらい。 また、唐突に夢の中の世界が登場するなど、 話の展開についていくのが難しい。 結果、作品の世界に入れないまま終わってしまいました。 本上まなみさんの解説が一番面白かったです(苦笑) | ||||
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先に「四畳半神話大系」「夜は短し歩けよ乙女」を読んでから、この「太陽の塔」に 到達。なるほど、この小説が原点でしたか。 この当時の森見さんの頭の中は面白いネタで溢れんばかりだったのでしょうね。 短い話の中にこれでもかこれでもかとエピソードが詰まっています。どれもこれも 笑えるネタで楽しませてもらいましたが、ただ、ちょっとてんこ盛り過ぎかなと感じ ました。あれも入れたいこれも入れたいと欲張りすぎて、収拾がつかなくなってしま ったような、とっ散らかり方をしています。 作品の完成度は「四畳半」「乙女」には遠く及ばずと感じました。 ただ、デビュー作ですし、その後に氏の代表作が生まれているのですから、文句を 言ったらバチが当りますね。森見作品は出展順に読むのが大事と反省です。 | ||||
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夜は短し〜や、四畳半神話〜を読んで、「文章やキャラはとても素敵なのに、肝腎の物語はこれなのかい」という感想を持ちました。 いくら文章が素敵でもそれだけでは読み続けるのは辛く、読んでて何度も途中で寝てしまいましたし。 で、この本の感想。短いからか、妙なファンタジー成分が無いからか、文章とキャラは前に出してる2作と変わりないのに、さくさく読めました。 出だしのストーカー主人公、可愛いらしいし不気味だし悲しいしで、面白かった。 | ||||
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夜は短し〜を読んで、とても気に入ったので読んでみました。 感想としては、森見ワールド全開といった感じでとても楽しめました。 テンポの良い文書、細かい心理描写、なんだか親近感のわいてしまう登場人物達。 夜は短し〜と違って、男側の描写が主になっていてこれはまた別のおもしろさがあるのではないでしょうか。 読み終わった後は、とっても笑えるけど、でもちょっぴり切ない気持ちになります。 | ||||
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四畳半神話大系のアニメが面白かったので著者に興味を持ち、 デビュー作である本作を読んでみたのですが・・・正直そこまで面白くなかったです。 舞台設定が四畳半神話大系とほとんど一緒ということもあって、 悪い言い方をしてしまうとその劣化版のように感じてしまいました。 しかし、素直になれない登場人物たちに愛着が湧き、自然と応援していた自分がいたのもまた確かです。 ラストの「ええじゃないか」の問いに答える主人公に心の中でガッツポーズせずにはいられませんでした。 この著者の作品を読むにあたって本作を一番最初に読むことをお勧めします。 | ||||
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「美点満載の快作!」「選考会で大絶賛!」とあったので、期待して読み出したんですが、個性的で時折吹き出したり、「妄想かよ!」とツッコミを入れたりして、楽しかったんですが、個性的すぎて読者を置き去りにどっかへいっちゃた。てかんじです。 確かにファンタジーかも、でも見失っちゃいました。 期待し過ぎの感があります。 借りて読んでたら二度と手に取ることはないけど、買っちゃったので、読み返して個性に慣れたら。評価もかわるのかなあ。 | ||||
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私はこの作品を電車内で読むことはできない。なぜならニヤついてしまうからだ。はっきり言って面白い。実に面白い。こねくり回した言い回しが独特で思わず顔が歪むのである。そして登場人物がなんとも汗臭い。しかし、主人公の「私」と愛すべきストーカー遠藤が水尾さんの夢の中に登場するシーンの描写などは、とても美しく郷愁さえ感じるほどで、この作品から飛躍していく作者森見氏の才能の片鱗を見た気がする。 ここでひとつ言いたいことがある、「諸君、私のレビューなど読む暇があるならさっさと『太陽の塔』を読むべし」 ちなみに書くまでもないが、私はこれを読んで「太陽の塔」を見に行った。 | ||||
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