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太陽の塔
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太陽の塔の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.89pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全204件 181~200 10/11ページ
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(;'Д`)ハァハァ 京大の大学生活を自慢気に・・・自嘲気味に描いている。京大生だって大した事ないんだぞ。恋愛で悩むんだぞ・・・ って言っている態度が白々しく・・・高学歴者の驕りのやうなものを感じられて・・・実に読むに堪えない書物であると思った。 | ||||
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星ゼロが無いので一つにしておきます。ナントカ賞とか新聞の書評の類が当てにならないのは、個人の興味や関心との兼ね合いもあり、やむを得ないことではあるが、本作ほどガッカリさせられた事はそうそう無い。日本を代表する劇作家までこんなものを評価したのか? 知っている限りの漢字を使って屁理屈をコネることがユーモアか。 「寝てたの?」「してたの。」題名は忘れたが、山田詠美の作品の一節。年上の女に執心の若い男が、居留守を使われた後日、あの時は?と女に尋ねた時のやりとり。 ユーモアとはこういう表現を言う。 | ||||
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埒のあかない京大生男子のどんよりした日常が活写された前半は笑いっぱなし。この描写だけでも作者の実力のほどがうかがわれます。ファンタジーノベル大賞といいながら、どちらかというとこっちのほうがメインのような気がします。 | ||||
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京都大学の学生生活を描いた本ですが、どうして京都大学より下の大学出身者及び大学生がこれを読んで楽しめるのかが、私には理解できません。自分達を自嘲しているかのように描いていますが、どこかしら、エリートの傲慢さと他人を見くびった思想が見え隠れして不快のあまり、 吐き気を感じずにはいられませんでした。 つまらなかったです。 | ||||
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さえない男子大学生の非日常的な日常?を描いた大傑作! 面白い、これほど言葉を自由自在に操って書かれた小説には久々に出会った。 かっこいい単語・ターム・ガジェットが並んでいるだけの小説の氾濫の中、日本語をマジックのように駆使して読ませる本作には舌を巻かされた。 また、小説の登場人物、設定も面白くて、さえない学生時代を送った小生は青春を取り戻した気分になり興奮さえ憶えました。 さえない小生の人生をだぶらせて読んだが故の興奮かもしれませんが、なかなか味わえない清涼な気分になっています。 | ||||
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久々に毎日本を読む時間を作ろうと、努力して仕事を早く終える日が続きました。(といっても3日ですけど。)読み終えてしまった時は寂しかったです。昔、京大にいたせいか、まわりがこんな人だらけだったことをしみじみ思い出し、同時に彼らの精神構造をやっと少し理解できたように思いました。エリートと一般には思われているようですが、実際の京大生(特に男子)は、この本にあるとおり恐ろしいほど不器用で、またなぜか異常なまでに女子を大切にしがちです。こういうごつごつした生き方をしている若者は現在もいるんだな・・とほっとしました。京都という町の妖しさもよく描かれていると思いました。それにしても疑問なのは、彼らの「女子」という集団に対する崇拝ぶりを見ていると、はたして個人に対しての愛情もちゃんとあるのか?という点です・・。水尾さんの孤独はそこにあったのではないでしょうか。ともあれ、爆笑し、ラストは泣けた作品です。次作、次々作が楽しみです!! | ||||
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あくまでも軽やかに、衒学趣味も嫌味にならぬ程度で、一気に読み通せるように出来ている。素晴らしく計算された洒脱さで、狙い通りに笑いのツボにはめていくテクニックには驚くばかりだ。そして、ノスタルジックな哀感を漂わせ、読者を一気に引き込んでいく。が、不思議さ、というおいしい匙加減も、ちゃーんとお持ちあわせている。”売れる”要素が、きっちり計算されて構成されている小説。読んで面白いです。ただ、あなたの人生を何らかの形で左右する様な本とは違うとは思いますが。そういう観点から見ると、点が辛くなってしまうかもしれません。それが全てではありませんから、純エンターテインメントの視点から見れば5点満点でしょう。 | ||||
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12月24日、森本以下5人の真面目なモテない戦士が、クリスマスファシズムに立ち向かう。結果はいかに?この物語を読み始めると、あまりの頭の固さにやや違和感を持つ。 中盤ではその固い頭に押しつぶされた自分の本音が見え隠れして、思わず笑ってしまう。 最後は自分のその滑稽な生き方に結論を出している。私も京都のもてない大学生だったので、だからこそかもしれないが、真面目すぎる理想と、抑えきれない欲求の狭間でもがき苦しんでいる秀才が、とても微笑ましく思えました。(断っておきますが、京大生ではありませんでした。)自分が少しでも真面目すぎると思える方は、一度読んでみてはいかがでしょうか? | ||||
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地元民ならずとも、大いに楽しめる一冊だと思う。実際の場所を指して描写されているのかと思いきや、果たして主人公の妄想の中での地図なのか、あやふやなところがいい味出してる。まさにファンタジー。いつの間にかリアリズムの中で読んでしまっている所に、ズバリと展開を刺してくるテンポが気持ちよい。題名の「太陽の塔」に由来する主人公のセンチメンタルな情語は、とても共感するものがある。「男って馬鹿よねぇー」の一言で終わらされそうなところもまた、良い。買ってよかった! | ||||
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笑わせていただきました。 エリートと思うほどに思い上がっていないが、世間一般の凡俗凡人と 自分勝手に見下している変テコな男の独白日記。 主人公は根っこが完全に間違っているのですが、いちいち自己正当化を図るので、常識とのギャップが笑いを誘います。桜玉吉が広げた「日記漫画」や公開ネット日記の一種でしょうか。 明らかに楽しませよう、と大仰に描いているのですが、どこか作者が 本気のため、それが空々しくありません。 素直に騙されてあげるのが正しい楽しみ方ってやつですよ。少し高めですけど、余裕のある方にお勧め。 | ||||
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この本を読みながら、学生時代に(今でもするが)、妄想するという行為は僕ひとりではないと思って朗笑した。主人公とその悪友たち、自分たち自身を過信してしまうのは若かりし時は特権だろう。妄想が妄想を呼び、飛び切りユーモラスな自分ワールドが広がっていく。この面白さ!!妄想だけではなく、作者のキレのある表現がこの本の魅力を最大限に引き出したのだと思う。 文中の箴言抄 ・考えてみれば、世間は生まれる時代をまちがった人間でいっぱいである。 ・我々の日常の九十%は頭の中で起こっている。 ・できるだけ彼らが不幸になることを、彼は祈った。「みんなが不幸になれば、僕は相対的に幸せになる」この本は日本ファンタジーノベル大賞受賞作である。妄想という行為は確かにファンタジーだと気づかせてくれた。Fantastic! | ||||
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うん、おもしろい。東京大学物語チックでおもしろい。ファンタジーじゃないという批判もあるようですが、この森美先生はファンタジーと純文学の七三わけみたいな作風の本を残していくと思います。 純文学リーグにゃ、金原ひとみ先生、綿矢りさ先生、島本理生先生など若くして才気が迸る方々が多いのに対して、男は情けないにもほどがあります。内容以前に文章がまともに書けてないんですな。 ベストセラーになった山田悠介氏の『リアル鬼ごっこ』に乱歩賞射止めた神山裕右氏の『カタコンベ』とか本当にヒドイ。エンターテイメント系は読みやすい文章が基本じゃないのか。それとも文壇の若い男をみんな舞城王太郎化してしまう計画が着々と進行中? そんなわけで覚悟を決めて、腹をくくって本書も拝読させてもらいましたが、今回は取り越し苦労に終わったみたいです。 遠藤周作・庄司薫の系譜とか何とか本帯に書いてありましたが、うん、そんな感じです。あのビミョーに情けなく、滑稽で、コンプレックスと渾然一体のねじけたエリート意識(or羨望)がある作品。 そんなわけで、たぶんきちんと本も読んでる人なんじゃないかなと思わせます。コンスタントに書き続ければ残っていける作家かなと思う次第です。 | ||||
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ばかばかしい、男臭い、むさ苦しい・・・そんな批評がこの作品には褒め言葉になってしまう。本にも書いてあるんだけれど、本当に「読了したあかつきには、体臭が人一倍濃くなっているだろう」、まさにそんな作品でした。でも、その男臭さが女の私にもまったく不快に感じられない不思議・・・。京都大学の男子学生・森本が主人公。森本は自分を振った後輩の女の子をつけまわすことを日常としている。彼と友人たちはカップルを憎悪し、クリスマスを呪う「イケてない」大学生(というか、全員変人)。そんなかれらの異常な青春小説(さわやかな汗の似合う青春ではないが)です。おもしろいのはストーリーより表現力・言葉の選び方。登場人物たちに難しい言葉をあえて使わせることによって彼らの変態はぐ~っと増しています。どの登場人物も個性的で、変人。キャラクター設定がまるでアニメか映画のよう。この辺が若い男性のデビュー作らしい!舞台が京大なので、京大の学生さんにはぜひ読んでほしいですね。 京都の土地勘がある人にもおすすめです。 | ||||
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大学生までは、私も純文学が大好きだった。現在だと平野啓一郎あたりがそういう傾向の作品を書く一番手じゃないかなあ。 だが、私は純文学というものに疲れた。だって大江健三郎の作品を読むのが苦痛になってきたもの。もっと明快なカタルシス、消費財としてのストーリーを求めるようになった。 この作品には純文学のにおいがする。そしてそれを恥ずかしがっている気配もある。人を小ばかにしたような学生っぽい屁理屈じみた文体は、テレ隠しとも取れる。 京大生の楽屋オチっぽい話ながら、ときどきプチ・シュールになる。大学生のときに読めば、もっと楽しめたかも。 | ||||
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評判だったので読んでみた。面白かった。この文体と主人公の思考のアルゴリズム、とても他人とは思えない。私も意図せず妄想が自然発酵し、耳の穴あたりから芳香を漂わす体質だが、やはり、主人公あたりの年頃がそのピークだったように思える。決定的な学力不足により、酒粕の匂い漂う町に住みながら東大阪で超妄想時代を過ごしたが、レベルの違いはあれ、本質的ににたような状態だった気がする。さすがに今時は、レンタルビデオ屋で裏アイドルの新作チェックがルーチンワークらしいが、我らの頃は、特定書店(主に古本屋)でのビニ本漁りといったところか。当時、京都でビニ本といえば、やはりあのあたりになるのだろうか。表紙(パッケージ)の情報で内容の推測をしなければならないのは、時代を超えて同様のようだ。星5つ。 | ||||
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社会人には大学時代を思い出して懐かしくなる代物。 世間から持たれる京大生としての特権もなく、男同士で<男汁>などというグループに身を委ね、愛車は自転車(名前付き)で、時間は有るがもちろん金はない。その分、世間に染まったりしてない純粋であるが故の滑稽さ。 世間の恋愛至上主義を怒りながらも、彼女を求める気持ち。社会に拘束されていない大学生が紡ぎだす時間。 第15回日本ファンタジーノベル大賞受賞作品ですが、その受賞の内容は実際に読んで堪能すべき! | ||||
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修学旅行でしか知らない「古都京都」だが、ここに描かれている京都は狭くて、寒くて、へんてこな世界。 京都に土地鑑がないのが残念。 知っていればもっと楽しめそう。一気に二度、読みました。 展開のよさ、スピード感、若さゆえのばかばかしさがあってすごく楽しめる小説。それにしても、頭がよすぎるのも考えものだなー。一般人が感じえないものごとも、よりいっそう深みにはまって考えてしまう精神構造が笑えるのだ。 | ||||
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このような狭空間に起きる非現実的であって実は現実的な日常を世界に知らしめてしまってもいいのですか?もし、エドガー賞まで獲ってしまったらどうします?一人でゴンドラに乗っていってしまう男も、ストーカーがストーカーに脅かされる街角も白日のもとに曝され、トラディショナルでアカデミークでビューティフルであったはずの京都は、ありえない現代の化石が集まる奇怪な空間に満ちた街に変貌してしまうのですよ。今後のご活躍に心から期待するものとして、この落とし前を、是非作者自身で、つけつづけていただきたいと思います。 | ||||
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楽しく読めた。二度読んだ。地理的な描写は正確で、在住者としては楽に頭の中に地図が描けて楽しい。下宿生活の描写は、四畳半とはいかないまでも六畳風呂なしトイレ台所共同下宿経験者としては、それはないやろ?と突っ込みたくなるところは多々ある。。。が、それはさておき、経験者にとってこんなのはファンタジーでもなんでもない。。。ただのリアリズムです(笑)。。。そういう意味で、京都の百万遍中心に半径3キロっていうのは、確かに不思議なところではある。京都在住じゃない人にこの作品がどんな風に映るのか、興味あります。内容的には、猫に似た彼女と、巨大招き猫と、太陽の塔と、男だけのペーソスあふれるクリスマスと、そして、「ええじゃないか」との連携がうまくいってるとは思えない。少なくとも私の頭のなかでは、それぞれのイメージがてんでばらばらにあって、そこにあるための必然性が感じられない。冒頭のデビッドコッパーフィールドも、実際にディッケンズを読んで引っ張ってきたというよりは、サリンジャーの受け売りと言う感じがするし、新渡戸稲造がいったいどうした?って、なにがいいたい?って感じです。コトバが難しくて、しばしば辞書に頼らざるを得なかった。「こんなむつかしいこと、ボク知ってるねん」みたいな、ハナにつく文章。でも、ところどころ、これはちょっと他の人には出来ひんやろ?と思える思い切りのよい、ざくっとした切り口のスタイルが光っていて、例えば、主人公がガールフレンドに振られたことを最初に告白する場面は、ぞくっとした。 先が楽しみな作者だと思います。最後に、ゴキブリキューブのくだりは、素直に面白かった。それと、やっぱり、田中のクリスマス電飾は、あまりにもみすぼらしいと思います。それを書いてくれる人がいてくれて、ちょっと、カタルシスです。 | ||||
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この本の特徴を一言で言うと「文体」である。世界の思想を語るよ うな壮大な単語を駆使し、日常生活の機微を自身と自負に満ちた言 い切りの文章で切れ味よく写し取っていく。 そこで語られる内容は、男ばかりのむさくるしいばかりの生活であ り、汗臭さでむせかえるようだ。たとえば徹夜で飲んだ次の日の記述は圧巻である。ねっとりとした臭気を肌で感じさせる。飲んだ次 の日の倦怠感と自己嫌悪的な重苦しさをべたべたと背負いつつ自分 のねぐらに帰り、再度眠りにつくのだろう。 水尾さんに袖にされた主人公森本は恋愛とはいまや無縁で「水尾さ ん研究」にいそしむ京大5回生。気宇壮大天上天下唯我独尊な内面と、瑣末な日常生活に一喜一憂し埋没しがちな実寸大の自分とのギャッ プが、諧謔的な笑いを誘う。 そう、この小説は笑えるのだ。背伸びをし虚勢を張っている主人公 の内面の理屈は、首尾一貫しているように見えながら実は融通無碍 であり基本的に「すべて彼らが間違っている。なぜなら私たちは正しいからだ。」という「真理」から「論理的」に導かれるため、完 全無欠なのだ。この真面目くさった屁理屈がだんだんと笑いを誘う。 笑いも誘うが、またさらに恥ずかしい気持ちを思い出す。誰しもそ の頃は自分が中心であり自分の理屈があり、それを振り回していた。 そのときの自分をまざまざと思い起こし、直面しなくてはならない。そして独り赤面してしまうのだ。 この小説は体臭が濃くなるようなものではあるが、確かに青春小説 なのである。 | ||||
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