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太陽の塔
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太陽の塔の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.89pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全37件 1~20 1/2ページ
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久し振りに森見氏の作品を読みました。 森見氏の作品といえば、a)京都が舞台、b)主人公はオタク系の大学生、という路線です。で、実は本作がデビュー作とのこと。ああ、これが原型なのね、とひとりごちつつ読了。 本作、端的に言えば、中二病を引きずったまま頭の良い大学生になっちゃった男性の、こじらせ日記、みたいな印象です。 ・・・ 主人公「私」は、女性に切望的に縁のない大学生活を送る三回生で、しかも一度できた恋人「水尾さん」に振られたという設定。その彼の、華のない友人たちとの、クリスマス前後の日々が描かれます。 ・・・ なんというか、私の友人にいそうなタイプ。 主人公の「私」のひねくれ具合がヤバい笑 というか、こういう奴、いたなあ、という感じ。 彼女が欲しいのに、頑張らない。彼女がいるやつを何なら見下す。そのくせやっぱりエロいこと好きだし、興味もあるのに、それを何のかのと、難関な論理でもって説明する笑 つまり頭はいいのに、ちょっと素直じゃない笑 私なぞは男子校に通っていたため、必然的に女子に窮乏し、果ては大学に入っても長らく彼女が出来なかったので、主人公の気持ちがイタイほど分かる! 否、俺の気持ちを代弁してくれてんの?みたいな(んなことはないでしょうが)。 ・・・ でもやっぱり、こういう男子はモてないよねえ、と思います!だってほら、会話してても面白くなさそう笑 しかしながら、あとがきを書いている本上まなみ氏によると「へもい」らしい。それ以外にも、肯定的な表現がたくさん! まあ余所行きの表現でしょうが、これを読んだネクラたちは全員本上まなみファンになったことでしょう。 奇しくも作中の主人公の愛車(チャリ)も「まなみ号」。編集者が気を利かせたのかわかりませんが、あとがきの配役としても味のあるアレンジでありました。 ・・・ ということで森見氏のデビュー作でした。大学生の話はいつ読んでもいいですね。若い時を思い出します。男だけのくさい友情も楽しいものです。 京都にご縁のある方、大学生の方、大学生活を懐かしいと思う方、ちょっとオクテな男性にはお勧めできる本です。 | ||||
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京都の街を舞台に、想いを寄せていた女子に振られた男子学生がもんもんと気持ちを引きずる様子を描いた作品です。 話は本の内容と違うかもしれませんが、筆者は2000年代初頭に京大学生だったとのことで、筆者と私も結構年齢が近く、、当時の時代の雰囲気なんかは直接的な表現がなくてもなんとなく共有した気がしています。 いま2023年にこの本を読むと、学生時代の生活や失恋なんかが、ノスタルジックに感じられる気がして、なかなか悪くないですね。 大学時代に過ごした街に久々に行って、その近くカフェなんぞで読んでみることをオススメしたい。 あとがきの本上まなみさんのコメントもわかりやすくて良い感じです。 | ||||
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理系の男たちの非常にどうでもいい日常をどうでもよくない感じに描きつつやっぱどうでもよくした作品。森見作品は「夜は短し歩けよ乙女」から2作目だが、相変わらず独特なんだなと思いながら読んだ。ストーリーもあってないようなもので、ある意味力を抜いて読めるので、すぐ読み終わった感覚。 もうすぐ時期的にもクリスマスなので、非モテ諸君はこれを読んで生きる希望をもってもええじゃないか。ああ人生 | ||||
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語りが特徴的で、とても面白かった。 ただ、夢なのかなんなのか、よく理解できない部分も多かった。 | ||||
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大学生の面白さが色濃く描かれている、流れはライトジョークな文体で進む とにかく読みやすく出来ている、下品や退屈はほぼ感じない 出てくるヒロインの女の子の出番は殆どないのに凄く印象的で頭に残る この世界観は好きだなあ、実に楽しそうで奇怪な京都の大学生 | ||||
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最初から最後まで妄想たくましく自意識過剰な登場人物たちの能書き、屁理屈、痛い行動がつらつら書き連ねてありますが、好みの問題ですが、たまらなく愉快と感じる方も多いと思われます。センスが合わないとすれば、ずーっと滑ってるひたすら滑ってると感じてしまうことでしょう。 | ||||
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内容は簡単に言って、大学生が失恋から立ち直る話です。 ただこの大学生というのが厄介な人で、厭世的な思想を垂れ流す一方で世間の末尾にちゃっかり後ろ髪を縛りつけちゃう感じの、矛盾だらけの詭弁君なんです。いっちょ前に知識があるもんだから、あれこれ言葉を飾り立てて自分が失恋で落ち込んでいることを認めようとしないのです。その様子がとても無様だけど、可笑しくていじらしくも感じられ、最後まで生温かい目が離せない作品です。 古今東西あらゆる知識をパロディのごとく列挙するのは、自意識と記憶力を持て余した若者の悲しい性ですが、 それを一人称視点の小説に文体として持ち込んだのはやはり画期的ですね。 でも、通常そんな回りくどい文体で書かれた文章は鼻持ちならなくて絶対に読みたくないと思う私なのですが、 本書はそのあたりうまくバランスをとっているので読破できました。 とことんまでひねくれた主人公の思考回路も、読んでるうちにむしろ愛着がわいてくるのだから不思議です。 著者は、作者と読み手と登場人物の距離感を掌握し、その上で読み手にツッコむ隙を作り、「めんどくさいけど憎めない主人公像」を作り上げているのだと思いました。 こういうのは漫画でしかできないかと思ってましたが、小説でも成立しうるんですね。(しかも処女作で) | ||||
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その独特の言い回しはもちろんのこと,京都の大学生をはじめとする設定や場所など, さすがに粗っぽい部分はあるものの,後の作品でも見られるあれこれがいくつも見られ, デビュー作なので当然なのですが,著者の『原点』であることを印象づけられる一冊です. 一方,重篤化した中二病改め,大五病(大学五回生なので)とでも言うのでしょうか, 華がない彼らの上がったり下がったり,膨らんだり萎んだりは楽しませてくれるものの, 中盤を過ぎてのファンタジ要素は,ほとんどが青年の手記という中では中途半端にも映り, そこに太陽の塔を絡める流れも,名前と存在を知る程度の自分にはピンとは来ませんでした. あと,『ゴ』が付く黒光りする虫を使うイタズラは,ちょっと描写が細かすぎてゾゾッと…. | ||||
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デビュー作のためか、色々と片鱗は見えるものの、私にとっては消化不良であった。2作目のあまりにも卓越した熟練さ、ぶっ飛び感、(私は用語として正しいかどうか知らないのだが、著者の作風をこう密かに呼んでいる)マジック・リアリズムを鑑みるに、著者への愛として少し辛口で評価した。 | ||||
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夜は短し歩けよ乙女を読んだ後にこの本を読んでみたのですが、夜は短しにあった「黒髪の乙女」のような追いかける相手も特にいなく、あまり読んでて先が気にならないような内容でした。 やっぱり恋愛物の方が面白い。 最終的にどうなるのか気になるから最後まで読まないといけないし。 | ||||
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先に「四畳半神話大系」「夜は短し歩けよ乙女」を読んでから、この「太陽の塔」に 到達。なるほど、この小説が原点でしたか。 この当時の森見さんの頭の中は面白いネタで溢れんばかりだったのでしょうね。 短い話の中にこれでもかこれでもかとエピソードが詰まっています。どれもこれも 笑えるネタで楽しませてもらいましたが、ただ、ちょっとてんこ盛り過ぎかなと感じ ました。あれも入れたいこれも入れたいと欲張りすぎて、収拾がつかなくなってしま ったような、とっ散らかり方をしています。 作品の完成度は「四畳半」「乙女」には遠く及ばずと感じました。 ただ、デビュー作ですし、その後に氏の代表作が生まれているのですから、文句を 言ったらバチが当りますね。森見作品は出展順に読むのが大事と反省です。 | ||||
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妄想と強がりと代償行動にまみれた京大生の青春の物語です。 現代の京都に住む大学生の話なのですが、「ええじゃないか」で「クリスマス」を打倒する などという現実にはあり得そうもない話や、妄想と現実の境目が時々あいまいで、 作品全体が、主人公あるいは作者が見た夢や妄想ではないかと思ったりしてしまいます。 見どころは、恋愛に関しては負け組の男どもの闘争と会話です。 クリスマスプレゼントに偽装して、大量のゴキブリを送りあうような男どおしの闘争を展開する かと思えば、京大生狩りにあって逃げ惑う敵を助けたりします。 失恋をしたことをメールで友人知らせたら、「幸福が有限な資源だとすれば、 君の不幸は余剰を1つ生み出した。余剰はもちろん俺がもらう」 というが返事返ってきたりします。 このような男どもの外部との闘争や自己の情念との格闘に、よく読むと、 人生の真実だなよな、と思わせる内容が沢山含まれています。 言葉で説明ができないほどユニークな小説です。 万博会場に残っている建築物の「太陽の塔」と同じように、他に似たような作品がありません。 「太陽の塔」は見てみないことには、どんな作品かわからないと思います。 ぜひ読んでみてください。 とてもユニーク小説ですので、評価は分かれると思います。 | ||||
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「四畳半神話大系」「夜は短し歩けよ乙女」の原点となる作品。森美氏の処女作でファンタジー大賞の受賞作だが、ファンタジーではなくいわゆるもんもんとした大学生活の鬱屈した思いを吐露した私小説的な作品である.後に続く2作のベースは本作でもう出来上がっていて、エンターテイメントとして洗練させたものが、四畳半であり、乙女である.本作はひたすら若さ故の鬱屈した思いが述べられ、ストーリーがなく作品としては今ひとつだが、その独特な文体、および奔放なイマジネーションにあふれており、このようなゴツゴツとした原石のような作品から森見登美彦という作家を発掘した編集者には拍手を送りたい. | ||||
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非モテ男子大学生による妄想炸裂ストーリーです。豊富な語彙力から生じる言い回しの数々…。その中に生まれる独特な友情、そして拭えぬ彼女への思い。 ここまで来ると笑えます。結末には人間らしい(?)一面を垣間見る事ができます。 男性は勿論の事、女性にも(理解し難いかもしれませんが)読んで頂きたい一冊です。 | ||||
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単行本は2003年12月リリース。文庫化は2006年6月1日。森見氏のデビュー作にして日本ファンタジーノベル大賞を本作で受賞している。 デビュー作にして既に森見流レトリックは完成している。京都を舞台に男子の微妙な心理を綴るという森見ワールドもその片鱗をこの作品で感じることができる。ただ、のちのちの著作は完全に躁状態で書かれているが、本作は未だそこまでは到達していない。むしろ学生生活の諸行無常が流々として綴られている。強烈なキャラクタたちは既にご登場済みの状況。むしろこの作品に大賞を与えたファンタジーノベルの選考スタッフの慧眼・邪眼に感服した。 ちなみに文庫版のあとがきは本上まなみさんである。本作に登場する『まなみ号』とおそらく無縁ではあるまい。彼女は主人公を評して『へもい』と表現している。さすがである。結局男子たるものいかに胸を張り、ポーズを示しても、結局奥底は『へもい』なのだなとほくも思う。かなり笑えます。 | ||||
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単行本は2003年12月リリース。文庫化は2006年6月1日。森見氏のデビュー作にして日本ファンタジーノベル大賞を本作で受賞している。 デビュー作にして既に森見流レトリックは完成している。京都を舞台に男子の微妙な心理を綴るという森見ワールドもその片鱗をこの作品で感じることができる。ただ、のちのちの著作は完全に躁状態で書かれているが、本作は未だそこまでは到達していない。むしろ学生生活の諸行無常が流々として綴られている。強烈なキャラクタたちは既にご登場済みの状況。むしろこの作品に大賞を与えたファンタジーノベルの選考スタッフの慧眼・邪眼に感服した。 文庫版のあとがきは本上まなみさんである。本作に登場する『まなみ号』とおそらく無縁ではあるまい。彼女は主人公を評して『へもい』と表現している。さすがである。結局男子たるものいかに胸を張り、ポーズを示しても、結局奥底は『へもい』なのだなとほくも思う。かなり笑えます。 | ||||
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物語としての体をなしていないような気がします。 主人公の無闇な妄念・衝動をひたすら羅列し、それに合わせた環境を書き綴り、 残りページが少なくなってきたところで〆にとりかかる。そんな印象です。 なので、かなり強引で唐突なラストだと思ったんですが、 それでも奇妙に、読後感は爽やかなんですよね。 とりあえず主人公の思考には共感できる部分もあるはずですし、 グダグダと垂れ流すくせに品の有る文章も良いと思いますよ。 | ||||
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まず、読みはじめて最初に思ったのは「なんだか読みづらいな・・」ということ。 回りっくどくというか、妙に鼻持ちならない理智を気取ってるというか・・・ 自分も文章を書く時、そういう回りっくどいところが無い訳じゃないので、ちょっと小っ恥ずかしい感じもしましたが・・。 でもまぁそれがこの小説(著者?)の風味ということなんだろうということで納得はいたしました。 一言で言って、鬱屈したキモいひきこもり大学生のドツボな青春を描いた小説といったところでしょうか。 私個人としては共感できるところが殆ど無いストーリーでしたが、 これはマンガにするとしたら、『ネムルバカ』や『それでも町は廻っている』の石黒正数さんが描くと面白いかも・・と、 実際の絵柄や台詞、コマ割りなんかを想像してみました(あ、でも石黒マンガならもうちょっとほのぼのしてて、主人公はやっぱ美少女だよなぁ)。 ドラマや映画化? この小説を実写で観たいと思いマスカ・・・? | ||||
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星3っつ半としましたが、おもしろいのはおもしろいです(笑)。 他の方のレビューにもあるように、要するにモテないし、どうしてガールフレンドを作ったらいいかもわからないさえない京大生たちのある冬を描いた物語。 そのあたりの芯だけ取ってみると「なーんだ。つまらない。」となるのですが、表現力や独特の感性がこの小説を新鮮なものにしています。 個人的なことで申し訳ないのですが、自分が京都生まれのため、出てくる地名にはすべて親しみがあり場所もすぐ頭に浮かぶので非常に楽しめました。 自分が大学生だった当時、京都では、ボーイフレンドには私学の男の子の方が人気があり、京大生さんたちは、なんとなく近寄りがたいような(あの試験に受かるのだから恐ろしく頭がいいに違いない)けれどどこかさえないイメージがあり、それはきっと学内の女子学生の数が絶対的に少ない中、4年間ほぼ男社会の中で過ごさざるをえない(作者も書いているように)男汁どっぷりの生活を送っているからではないだろうか、と。 終盤に出てくる「ええじゃないか」が四条河原町で自然発生的に広がっていくシーンは痛快。 これからも京都を舞台にした作品を発表していってほしいような、京都から脱してさらに成長してほしいようなフクザツな心境です(笑)。 | ||||
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ファンタジーというわりには生活臭い場面がたくさんでてきますが、不思議と汚らしい感じはしません。 阪急百貨店、叡山電鉄、鴨川など京都、関西の人たちにはおなじみの固有名詞が出てきますが、はたして関西圏以外の人に「鴨川に等間隔に並ぶカップル」なんてピンとくるのでしょうか。そのへんを読んだ方に聞いてみたいです。 ちなみに僕は関西出身なのでなかなか面白く読めましたが、特にファンタジーを読んだ、という意識はありません。でも不思議な読後感。もうちょっと読んでみようかな、と思わせる本です。 なぜか読んでる間は「となりのトトロ」っぽい雰囲気もあるな、と思いました。 | ||||
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