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魍魎の匣
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【この小説が収録されている参考書籍】
魍魎の匣の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.33pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全186件 101~120 6/10ページ
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小説としてはやっぱり面白い。 再読に十分耐えうる。長さも気にならん。 しかしながら当初「超絶のミステリ」とかで売り出したのはどう考えても間違い。(これは出版社の問題だけど) 第一作に対しても感じたのだが「想像を超えたトリック」と「ミステリの埒外に置かれた設定」は全く別のものだと思う。 だから星4つは読み物としての評価。 | ||||
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妻が持って帰ってきたので読んでみたがいかんせん長すぎる。 サスペンスとしては月並み、ただ猟奇的なだけで1巻目から嫌な予感がした。 読者が推理する領域はほとんどない。なんでもわかる京極堂が持論(推理)を淡々と述べるのだが、ふつうそこまでわかるか!という飛躍がこの本の骨格である。 蘊蓄部分(ほぼ半分)はさっさと読み飛ばして4冊完了であったが、早く終わりたいと思った本は数少ないが、その一冊である。なぜ皆さんの評価が高いのか理解できない。とにかく嫌だなと思った終わり方であった。★なしというか★マイナス。 | ||||
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この世に不思議なことなど何もない…という事を理解しつつも『そんな馬鹿なことがあるか!』と叫びたいほど、あまりにも凄惨で圧倒的なクライマックス。 そしてあくまでも論理的に呪いの言葉を吐き続ける京極堂。これからこの本を読む方は、心して読んでください。 | ||||
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同居人(妻)が「なにかおもしろい本ない?」と言って来たので薦めました。 彼女はウブメノナツは読んでいます。 あぁ早く匣の秘密について語りたい! そして何とか女郎蜘蛛の理まで読ませたい!! さっさと読みやがれぃ!! | ||||
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京極堂シリーズ第二作です。 本書を読んでいて、びっくりすることがありました。 妻が私に言った言葉。 「その本、昔読んでたよね。難しい題名だから覚えてる。」 そうです。私は20代の頃に一度本作を読んでいたのでした。 当然、前作「姑獲鳥の夏」も当時読んでいたはずです。 にも関わらず、私はどちらも面白く読めたのです。 確かに予定調和的な感覚がありました。今読んでいるちょっと先に書かれてあることがなんとなくわかったのです。それは著者の筆力というか構成というかが優れているからだと思っていましたが、なんのことはない、既知だったからなのです。 ですが、ちょっと先はわかっても全体像はまるで覚えていなかったのです。だから、本作も最後まで楽しめました。自分の記憶力には悲観しながらも、二回楽しめるんだと変にポジティブに考えたりして自己を納得させたのです。 それはともかく、やはり京極堂シリーズははまります。 ボリュームを感じさせないリーダビリティでどんどん展開に飲み込まれます。それはあたかも憑き物がついたように一心不乱にページを捲らされるのです。二作とも決して後味の良い結末ではないわけなのですが、読後感は決して悪くないのです。 さて次作は「狂骨の夢」なのですが、果たして私はそれも読んでいるのでしょうか。新たな楽しみができました。 | ||||
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分冊で3冊とななりのページ数ですが、 序盤から物語にグイグイ引き込まれて、先がきになっていっきに読めました。 様々な謎も綺麗にまとまり、本当に読んで良かったと思えます。 ミステリファンも、そうでない方も、とにかく読んでください。 絶対損はさせません。 文章も前作「姑獲鳥の夏」より読みやすかったです。 | ||||
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読み終えると世界が潰れたような気分に陥った。まだ作品の余韻の中に浸かっていたい、そう思わせられた。妖しく魅力的な舞台設定と個性的な 登場人物達、幻想的で不安定な印象を与えられた章と章の間にある人物描写は 最後まで伏線の補強のために主格をぼかされていた。 この作品のプロットを是非とも視てみたいものだ、非常に論理的に組み合わせた 話の構成だった。物語の進み方も作品の過去から未来ではなく、読者から作品へと自然と近付けさせられる。本は分厚いけど長さを感じない良い作品だった。 | ||||
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話は、柚木加奈子が何者かに電車のホーム下に突き落とされ、轢かれることから始まる。瀕死の重症を負った加奈子が入院した、箱の形をした病院に、加奈子の誘拐予告状が届く。警官も見守る中、重症のはずの加奈子の姿は、ベッドから忽然と消えてしまう。一方、多摩ではバラバラ殺人が多発し、四肢がそれぞれ匣に詰められた状態で発見される。京極堂と仲間たちは二つの事件の関連性を見出だし事件を解決に導きます。本作ではとにかく箱が沢山でてきます。箱型の病院、御箱様、「箱の中の娘」という小説等、一作目の姑獲鳥よりも不気味さは増していると思います。個人的には、子供たちが話す幽霊の目撃情報が面白かった。光る手の幽霊とか、ドアに挟まって死んでいたとか(笑) | ||||
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「姑獲鳥の夏」で、ミステリ界という異界にメシアの如く登場した京極夏彦。「姑獲鳥」の次に彼が放ったのは、「魍魎」という、開けてはならぬパンドラの「匣」だった。 宿命を背負わされた二人の少女、屈折した小説家、科学という「境界」を越えてしまった科学者。彼らが「匣」に関わったとき、「魍魎」が現れる! 数多に網羅された伏線が一つまた一つと有機的に結合しながら真相へと帰結してゆく論理の組み立ては、著者の推理作家としての揺るぎのない資質を感じさせる。 此岸のものでは決してないにも関わらず、妙に得心のゆく世界の壮観さ!断片的に挿入される久保の小説(それ自体が独立した文学作品として機能しているのにも瞠目してしまう)や陽子の手紙による、絶妙で、あくまでフェアな叙述!いずれも本物だけがなせる仕事だ。 これほどの、強烈な個性と破綻のない構成、そして救い様のない後味の悪さを兼ね備えた小説が、他に存在し得るであろうか?この類い稀なる物語は、今後の本格ミステリの復興の予感と共に、絶望の奈落への滑落をも孕んでいるのかもしれない。 今自分が居るのは誰かの箱の中ではないと、本当に言い切れるだろうか?読後、そんな懸念が去来しては、私を弄ぶ。 | ||||
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先ず、これだけ読ませてくれる文章力とストーリーの力に度肝をぬかれました。 一見難解のように思うけれどそれはあくまで一見。驚くほど読みやすく、そして面白い。 物語りの隅々まで丁寧に作られていて、途中に出てくるウンチクもしっかりと効いている。 天才。 世の中には不思議なことなど何も無いと言うけれど、この本が存在することが僕にとっては不思議でならない。 どうやったらこんな傑作が生まれるのか。脱帽。 | ||||
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すごいの一言です。 深いですね、本当に!! | ||||
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バラバラ殺人、美少女殺人未遂事件、少女誘拐事件が絡まりあって 解きほぐすのは不可能と思われる謎を形成しています。 キーワードは本書のタイトルにもなっている「魍魎」と「はこ」です。 1点目。拡散していくように思える真相を、謎解きパートでしっかり明かしてくれる場面。 前作「姑獲鳥の夏」でもそうでしたが、ここは心地よい。(ただし話は悲しい。) それまでは京極堂以外の登場人物と同化して、読者もいまいち真相にたどり着けず いらいらしながら読むことになります。 しかし、この「いらだち」は決して不快なものではありません。 脳みそをフル回転させる心地よい疲労感です。 そうして、真相の6割くらいまでは頑張れば到達できるのです。 しかし、そのさらに奥深くにあることを京極堂に見事に指摘されて悔しくもあり、 すっきりもしました。この快感、開放感は素晴らしい。 2点目。ネタバレなしで、話の内容について感想を書きますと、 人は「何か」にとらわれるととてつもない行動を平気でしてしまうのかなあと思いました。 人をとらえるものは、愛情だったり、妄執だったりします。 それが謎解きの部分でどんどん明かされます。 (ただし、京極堂は明かす前に本人に言ってよいのか確認をとってから話すのです。 ここにぶっきらぼうな彼のやさしさが見えます。じつはヒューマニスト?) 3点目。バラバラ殺人事件の謎解きの時、気が遠くなりました。 切る側の「ある思い込み」のため、切られる側は「最上級の苦痛」を与えられます。 さらりと書いてある(うっかりすると見逃すかも)くせに、これはすごい場面でした。 現場を想像すると痛さが伝わり、恐ろしいのです。被害者からしたら絶望的な恐怖です。 下手な悲鳴などいらない。京極堂の冷徹な語りさえあればいい。 想像力豊かな方は気をつけてください。失神するかもしれません。 スプラッターやゾンビ大好きの私も、ここの恐怖には心底震えました。 文学ってすごい!(なんかあほなまとめ方になってしまいましたが。) 今回も夢中で読ませてくれました。文句なしの☆5です。 | ||||
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一気に読了しました。 作者の作品のみならず、最近の(特に)日本のミステリー作品と呼ばれる本を(何故か) 毛嫌いして手に取ることもなかったのですが、本書を一読し、その考えを改めました。 私のように、どちらかというと古典作品に重きを置き、最近の作品を下に見ている風な 方がいらしたら、ぜひ本書を一読下さい。 見解・見識が変わります。 ・非常に良く練られたストーリー、本当に面白い ・登場人物の設定、心理描写共に優れています ・一気に持っていく文章能力 全てにおいて、素晴らしい。 お薦めします! | ||||
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京極夏彦2作めにして最高傑作として名高い本作。作中にはさまれる幻想的な「匣の中の娘」女子高生の自殺未遂事件、連続バラバラ殺人事件、戦時中の不気味な研究を続ける医学研究所、匣をあがめる新興宗教など禍々しいが、一見無関係に見える事件が一気に収束してゆくラストが圧巻です.戦後のこの時期に免疫学や遺伝子操作などの言葉自体もありませんし、そういう意味で時代背景と京極堂の説明はやや齟齬がありますが、科学と伝奇ものが絶妙に組み合わされた傑作であることはかわりありません。現代の医学水準で考えれば四肢のない状態で生きていくことも人工臓器、臓器移植などある程度可能な技術です。究極は体のサイボーグ化、脳移植や意識の電脳化などでしょうが、これが本当にヒトといえるのか、元の本人と同一のものなのか、考えさせられます.特に臓器移植に関しては我々はもう一度その是非について考える必要があるのではないでしょうか?猟奇的ミステリ小説の傑作、ぜひご一読されることをお勧めします. | ||||
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“ヤンデレ”多すぎ(笑) すっきりしたとも後味が悪いとも云えない独特の読後感でした。 姑獲鳥の夏よりストーリーの構成は向上していると思います。 お勧めです!! | ||||
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女子中学生が深夜の駅で線路に突き落とされ、重症を負う。 そばには、泣きじゃくる同級生がいた。 偶然とおりかかった刑事木場は、同級生の身柄の保護を頼まれ、 一連の事件に巻き込まれていく。 別の場所で起こったバラバラ殺人事件。 箱を持ったお払い師 奇妙な正方形の研究所 登場人物も事件の舞台も不思議な雰囲気をもち、 小説の中に時折挟み込まれる作中人物が書いたとされる小説が 不気味さに拍車をかけていきます。 物語の後に行くにつれ、 最初に投げかけられていた言葉や出来事が伏線だったのがわかり、 とても面白く読みました。 厚い本のうえ、登場人物も多数なのですが、混乱する事も無くすんなりと読めます。 | ||||
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本作のみでも十分に楽しめますが、前作を読んだほうが、関係者のつながりがより深くわかって、お勧めです。 ここでもやはり飛ばし読みは厳禁です。話についていけなくなります。しかし、きちんと読んだ人には優しいです。 猟奇性の強い作品なので、バラバラなどに抵抗のある人にはお勧めできないかもしれないですが、物語としては秀逸で大変読み応えがある内容なので、興味のある人は是非♪ | ||||
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2作目にして、やっと表紙やタイトルに惹かれた人待望(?)の 猟奇殺人です。 前作では「なんだこういうオチか‥」とグロ無しでお嘆きの方も 今回はご期待通りです。 京極道シリーズ全てそうですが、タイトルは読み終わると納得です。 いつも意味深いですよ。 ご期待ください。 | ||||
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京極堂シリーズ第二作。 前作から続いて、キャラクターは更に自由を極め始めます。 生き生きと動き始めます。 そして、相変わらずの言葉の渦。 今回のキーワードは「みっしりと」。 この何の変哲もない副詞「みっしりと」が この本を読み終わった後ではなんとも怪しげな言葉に変わります。 読んで数年経ちますが、未だに私の中で「みっしりと」という言葉は 言いようのない不安をあおる粘着質のイメージあふれる言葉のままです。 自分の家の一角にある押入れが怖くなること間違いなし。 | ||||
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京極夏彦はすごい。彼は本物のプロで仕事師だ。 本書は本編だけで1048頁ある。その量を一気に読ませる京極夏彦の手腕はとてつもない。 箱詰めの死体、バラバラ殺人、奇妙な宗教、事件に関わった人間たちのそれぞれが抱える闇。それら全ての要素を魍魎とたくみに結びつけ一つのミステリーが出来上がっている。 場面に応じて視点を変え、必要があれば箱に魅入られた男の奇妙なサイドストーリーを載せ、読み手の読書意欲を煽る。 文句なしに面白い。そして読後に一番感じたことは「仕事」として小説を作る京極夏彦の姿勢だ。 | ||||
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