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魍魎の匣
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【この小説が収録されている参考書籍】
魍魎の匣の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.33pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全186件 81~100 5/10ページ
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この下巻に関しては、 本当に感想を書くのが難しい作品と言えましょう。 とにかく結末部分のそれは「狂気」そのものなのです。 おそらく文中の誰かのように 絶叫したくなる方もおられるでしょう。 真相に関しては… 多少複雑ではありますが、 結局関わっているものは 「欲望そのもの」ということです。 これが事件の引き金になる例は数多いですが ここまでひどいものはあまり見かけません… ただし、こんな最後に全然救いようのない 作品にも実は「光」は見出せるのです。 しかしながらそれが「幸せ」かといいますと 人それぞれではありますが… 人によってはやはり「狂気」と映るかもしれませんね。 下巻はグロが付きまといます。 苦手な方はご注意を。 | ||||
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中巻も上巻に劣らず 一度読んでしまったら最後で 読む手を止めることができなくなります。 本当に稀有な作家です。 物語この巻で結構進展を見せてくれます。 なぜならばだんだんと2つの異なる接点が つながりつつありますので。 だけれどもこの本は全3巻です。 そう簡単に全真相までは 理解させてはくれないんですよね。 そして面白いところとしては いじられ系代表格の関口は また新たな人物にいじられることとなります。 本当に彼はかわいそうな役割ですね。 最後の巻も楽しみな作品です。 | ||||
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この作品は本当に素晴らしいです。 なぜならば読者をつかんで離さないものがあるから。 一度読んでしまったら最後、あなたはもう「京極ワールド」から 離れられなくなってしまいますよ… とにかく読者を取り込む技術に長けています。 上巻なのでまだまだ真相は見えてはきませんが なにやらいわくありげな事実が提示されてきていますし… まだまだいろいろ出てきそうな予感です。 それと面白いのは 京極堂です。 そして彼にいじられて散々な目に遭わされる関口氏。 ちょっとかわいそうに思えてきてしまいますが それがいい味を出しているのもまた事実なのです。 これからが楽しみな本です。 オカルト、と言う言葉にピンと来る方には 面白い本ではないでしょうか。 | ||||
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「ミステリー」「トリック」「推理」に重きを置くとガッカリするかも。 むしろ、哲学・世界史(宗教学)・日本史・考古学 あたりが好きな人にオススメです。 高校や大学で、このあたりの授業だけ妙にワクワクしたそこのあなた! 今すぐ読みましょう。 ・・・ちなみに、これを読んでた時期、妙に「隙間」が気になるようになったのは私だけですかね? 仕事をしてゐるとき、身の回りの隙間が妙に氣になつたのです。 キヤビネツトの使つておらぬ引き出しの中。筆箱の隙間。 足回りが不安で堪らない。 事務机の眞下に「嫌なもの」が発生して足を浸食してゐるやうだ。 うーん。私にも魍魎がついたのかな。 | ||||
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安心してください。 この表紙は本来の表紙の上にさらに被せたおまけ表紙です。剥がせば本来の表紙です(なぜかおまけ表紙は縦3ミリ短い) 原作本の魅力を一切損なわずむしろ数百倍に高めただけのことです。表紙のポストカード入ってます。 ちなみに私は寧々さんが好きです。画像クリックしたらブラクラかと思いました。アマゾンは説明なしのうえトラップまで敷いてます。 | ||||
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京極堂シリーズはどれも感心したり驚いたりさせられるものばかりですが、 この「魍魎の匣」は別格。 シリーズ一番の驚きを体験しました。 京極夏彦って新本格派かなあ?といつも世間の定義に疑問を思っていますが、 この作品はシリーズの中では一番本格っぽいかも。 そしてこの作品から愛すべき榎木津礼二郎の弾けっぷりが顕著さを増してきますw 分量がちょっと多いけど、 その分クライマックスの驚きとカタルシスはあるので是非。 あと、出来れば前作「姑獲鳥の夏」から読んで欲しいですね。 | ||||
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妖怪シリーズの第2弾。 前作が「女の愛執」を漂わせるものだったのに対し、こちらは「男の妄念」と、実に対照的な雰囲気。 京極堂の薀蓄についても、宗教・御祓い・超能力者の差異に関する談義、第三者が犯罪者に対して抱く 僻見への警鐘など、前作よりも近現代的な語り事が多いのも特徴だ。 前作同様、犯人やトリックについては簡単に予測できるのだが、 犯行に至るまでのプロセスが恐ろしいというか、度肝を抜かれるというか。 本書のテーマは、さしずめ「憧憬と狂信の狭間」といったところか。 題名の〈匣〉の字が、「パンドラの箱」を思い起こさせて、不吉極まりないことこの上ない。 随所に挿入される作中小説『匣の中の娘』の存在も、この作品のおぞましさを一層引き立てている。 加えて、ラストの一文が、また戦慄もの。 心の闇は、常に光と隣り合わせ。日常に紛れて、虎視眈々と我々の「魔」を狙っている。 魍魎に誑かされて〈匣〉を欲した彼らのように、我々とていつ「境界」を越えてもおかしくないのだ。 | ||||
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「この世にはね、不思議なことなどなにひとつないのだよ」 | ||||
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推理小説としての内容もさることながら、 それ以上に登場人物たちの心境の揺れ動くさま、 京極堂が語る薀蓄や魍魎に関する考察が読んでいて面白い。 ただ一つこの本の欠点を挙げるとすれば、 内容が濃いあまりにページ数が多くなり 本が必然的に重くなってしまい読んでいて腕が疲れてしまうことだ。 | ||||
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前作の『姑獲鳥の夏』に感じられた会話のやり取りの違和感がまったく感じなくなった。 ごく自然に京極堂たちが会話をしている。 相変わらず薀蓄は長いが、今回の薀蓄はなかなか興味深いうえに、わかりやすくてよかった。 ミステリー要素も、前作のいい加減さはなく、素晴らしいサスペンスミステリーだった。 | ||||
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初めて京極作品を手にした。 巷でよく耳にする名前なので、かなり楽しみにしていた。 読み始めてすぐ、「コレはダメだ」と思った。 揚げ句、本人とおぼしき登場人物が『すべてお見通し』状態に話が進んでいく。 近年ではめっきり使われなくなったであろう小難しい漢字の羅列。 中途半端な作者の美学を延々と読まされている気分は最後まで拭えなかった。 2度と手にすることは無いと思う、作者だ。 | ||||
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登場人物に魅力がない 台詞はつまらない 内容は肩透かしをくらう 購入する前に本屋か図書館で試し読みすることをおすすめする | ||||
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前作「姑獲鳥の夏」は1週間かけてようやく読みきり、今作はそれ以上のボリュームがあるので、最初は躊躇しながら読み始めた。しかし、慣れかもしれないが、前作よりも幾分読み易くなっていて3日で読み終えた。 京極堂の講釈と薀蓄は、相変わらずセオリショナルで小難しく、理解出来たり出来なかったりするが、その論理が一段落ついた時、妙に納得できた気になってしまう。 前作同様、普段聞きなれない四字熟語などの語句がところ狭しと登場したので、常に辞書を引きながらで疲れた。しかし、気持ちのいい疲れだ。また、時を置いて3作目を読むとしよう。 | ||||
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映画化されて久しく ふと思い立って 久々に読み返してみました。 全編を通して根底に 存在するのは 「狂おしさ」です。 それぞれが 狂おしいほどに何かを求め、そこから産まれる副産物が 少しずつ、見えない内にそれぞれに影響を及ぼしていく。 その不気味な影こそが魍魎なのでしょう。 物語の中では ある者は 他人の函をこじ開けてしまう ある者は それまで感じ得なかった函の存在に気づいてしまう そして、ある者は 函の中に入ってしまう それぞれがそれぞれのスタンスで函に近づくことに因って産まれた魍魎を 京極堂がひとつ、ひとつ函に返していきます。 返すことに因って産まれる悲劇と 新たに産まれくる魍魎の姿を是非とも ご自身の目で確かめてください。 | ||||
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小説中で中禅寺が引き合いに よく中国古典を引き合いに出すが「魍魎とは?」で「荘子・斉物論篇」にまさにそのまま「魍魎」が出て来る。しかもタイトルで「影と魍魎」で 何故無視した? ここで魍魎は「影の周辺に出来る薄い影」と説明が加えてある。「君は荘子は暗記する位読んでたよね?」 わりかし最初のほうだから目次にも出てるよ。(ゾッキ本はダメですよ) また古事記では「ミツハ」は魍魎の親戚どころか「ミツハメ」との二柱の神でそのミツハ=別な読み方の「オカミ」は漢字では雨冠の下に龍の字を書く。万葉集にも出て来るカミサマで「魍魎」とは無縁だと思うが「君は古事記と万葉集は読むかね?」と。 | ||||
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京極夏彦の百鬼夜行シリーズ第二弾『魍魎の匣』 これは妖怪の存在しない妖怪小説であり、推理の必要のない推理小説である。 謎はない。貴方が頁を捲るだけで真相も犯人も自ら貴方の目の前に現れる。 しかし、前作『姑獲鳥の夏』の死体の如く、関口巽たる我々の目に逸れは映らない。 過剰な迄に挿入される作中作、探偵たちの捜査記録、繰り返される犯罪、猟奇殺人、誘拐、失踪、新興宗教。 人間の知覚には限りがあり、人は現実を現実として知る事ができない。鏡に映す事でしか人は自分を認識できないのだ。 人は現実をその不完全な器官で以て切り取り、記憶として歪め、脳に焼き付ける。 目を上から、耳を後ろから、鼻を下から、口を横から写した貴方だけの現実を顔の上で並べあげれば現れるのは異形の怪物だ。 「この世には不思議なことなど何もない」が、不思議でないことからこの世には存在しない妖怪が生まれる。 妖怪が住まうのは人里でも、地獄でも、況してや自然の中などでは無い。人の脳の間に挟まった薄い、薄い紙一枚の内である。 脳の内に住まう妖怪は貴方の現実を少しずつ歪め、人を怪異へと変えていく。 人を喰らうが鬼為らば貴方の街にも鬼は居る。親が子を子が親を人が人を喰らえる筈も無い。 人を喰らうが鬼為らば人も喰らえぬ哀れな鬼は人の不幸や死肉を喰らう小さな魍魎に違いない。 貴方には事件を止められた筈だ。貴方には犯人が分かっていた筈だ。 彼らが魍魎の匣へと入れられる前に貴方は彼らの脳の間に住み着いた魍魎を捕まえる事ができた筈だったのに、 もう遅い。彼岸は此処だ。魍魎は貴方の中に、 | ||||
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前作『姑獲鳥の夏』を読んでから読み始めましたが、より作品に引きこまれ易くなったと感じました。 前作は、イントロダクション的な位置づけであるために、非常に説明が多い印象を受けましたが、今作はミステリーとして熟成されている印象が強く、その妖しい世界観とも相まって、長さを感じさせない作品に仕上がっていると思います。 前作もそうでしが、今作はそれ以上にグロテスクな描写も多いです。 人によっては嫌悪感を感じる場合もあると思いますが、その魅力は色褪せないといえるでしょう。 | ||||
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犯罪を犯してしまった人達に対する見方が変わった 京極堂って屁理屈ばかり言うわりには、内では感性豊かなんですね そこにしびれるぅ あこがれるぅ 馬鹿にしてるかのように関口につっこむ京極堂 でも嫌味っぽくない しかし彼らの関係は面白いよね | ||||
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京極堂シリーズの中では有名でありかつ自分の中では一番おもしろい作品であると思います。匣の怖さや不気味さ、数々の猟奇殺人の真実に迫ったときの京極堂の推理と憑き物落としは必見です。ぜひ読んで見てください。 | ||||
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幾許かの方がこの本に低い評価を与えていますが、そのような方は推理小説において話の筋や犯行の明確な動機を求めているのでしょうね。それを否定するわけではありませんが、筆者はそのようなものが実質的に無意味であることや、強いて言うところと前置きを置くべき動機に関連することを、一見すると本筋に関係ないと思える箇所で示唆していたのですから、この本に良い印象を抱かないのは不思議ではありません。また、筆者は蘊蓄(知識)を元にして論を展開する合間で、案に結末を示唆しています。無駄に思える部分も次の論を導く上での条件として不可欠であるため、量は多いが無駄はないというのが全体の印象です。本書では京極堂がいくつか独自の論を展開していますが、その中でも犯罪を起こす際の人の内での機微に触れる個所が興味深く、為になりました。読後に、犯罪者も自分と同様に人間であること、自分も犯罪者と同様に人間であることに思い至り深く感じ入ったのを覚えています。しかしながら、評価が最高でないのは、いかんせん長すぎる。上で偉そうなことを書いていますが、いくつかの複線や動機の示唆などは一度読み終えた後に蘊蓄部分を読み返して気づいたものです。もちろん注意深く読めば気づいたのでしょうが、それらをすべて心に留めながらこの量を読むのは難しい。それでもなを、この本は時間を傾けて読むに値する本です。一見するとこの文庫版は「匣」です。薄い紙を寄せ集めて造られた匣に、みっちりと詰まった物語をお楽しみください。 | ||||
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