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りら荘事件
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りら荘事件の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.80pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全50件 41~50 3/3ページ
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秩父山にある日本芸術大学が所有する別荘〈りら荘〉で、 夏休みを過ごそうとした学生七人が直面する連続殺人。 まず、地元の炭焼き・須田佐吉の転落死体が発見されるのだが、 死体の傍には、学生の持物である白いレインコートとトランプの札 (スペードのA)が落ちていた。 その翌日、何者かによって砒素が混入されたココアを飲んでしまった 松平紗絽女が倒れた際には、郵便受けにスペードの2の札があった。 さらに同じ日の午後には、紗絽女の婚約者である橘秋夫が、 川の上流で刺殺体となってスペードの3の札とともに発見された……。 毎回、異なった殺害方法が採られますが、必ずスペードの 札が残されることで事件の連続性・法則性が誇示されます。 トランプの札の数字によって、カウントアップされると同時に、 被害者の数が増え、それに伴い、容疑者が絞られるという スリリングな展開を見せる本作ですが、メイントリックは、 事件の連続性を誇示することでミスディレクションを謀る、 一見地味なアリバイ工作です。 叙述トリックの一発ネタや派手な物理トリックでなく、 あくまで緻密なロジックの積み重ねを堪能できる 本作は、個人的に好みのド真ん中でした。 偶然や登場人物の身体的性質に依存した本作のトリックを安易だとか、 アンフェアであるなどと評する向きもあるのかもしれませんが、本作が、 限定状況におけるフーダニットの偉大なる到達点であることに変わりは ありません。 | ||||
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50年代の作品ってことで、今読むと古臭く感じるのは否めないものの、パズルとしては一級で自分の推理力を試すにもいいレベルなんじゃないかな(俺はさっぱり解けなかったが) 長編なんだが、びしばし殺されていくのが良いね。1人殺されてあーでもないこーでもないとタラタラされるよりこのような大量殺人のほうが盛り上がる。登場人物も名前含めて個性的でアクの強いキャラクターばっかり。とくに女性キャラは、陽気なデブのばあさんに自我の強い白豚と陰な性格の醜女、という具合にまったく華に欠ける状態だが、これで作者は真のフェミニストであるとか。。んーそういうもんなのかね。 本格好きなら、読むべきだろう | ||||
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名作として評価が高く、国内の本格物としては屈指の完成度を誇る作品ではありますが、新本格以降の驚きを求める読者には向かず、それ以前の探偵小説的ガジェットを求める読者にも向かないといった点では少々悲しい作品です。また文章的にも現代作品に読み慣れた読者向けとは言い難いと思われます。けれども、冒頭に書いた様に完成度といった点では完璧と言い得るレヴェルにあり、エロスよりもロゴスで読む人にはオススメできます。 浅く広くミステリを読む人よりも、本格という一ジャンルに拘る方には・・・もう読んでいる筈ですね。 | ||||
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そもそもは1956-57年に『探偵実話』に連載されたもの。多くの版があり、どんどん加筆修正されていっている。 鮎川哲也の代表作のひとつで、トリックが大盤振る舞いされている。星影竜三もの。 ひとつひとつのトリックに切れがあり、説得力も充分。いくつもの謎が次々と明かされるラストは圧巻。ものすごく贅沢な気分にひたれる。 | ||||
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定評の有る作品で、再販の機会や気向いた時など含めて4回ほど読み返していますが、正直あまり面白くないです。ただ、誤解されるとまずいが、かなりの完成度を持つ作品であります。パスラーとして、これほどの構成美を持った作品はそうそうある物ではない。現在本格ミステリの書き手が名作として本作を持ち上げるのもよくわかるんです。ただ,小説としての味わいが感じられない。登場人物が全員いやな奴ばかりで感情移入できる人物が全く出てこない・・・パスルとしてはいいのだが・・・小説と呼べるのか?と云う疑問があります。 星影物でしたら、短編の『赤い密室』や長編の『朱の絶筆』の方が出来は良いと思います。まあ、ミステリの歴史的名作という世評が高い作品ですからミステリファンを自称するなら読んでおくべきでしょう。 | ||||
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鮎川氏は鉄道を中心としたアリバイ・トリックの大家で、後進の育成にも熱心な日本ミステリ界の重鎮。そんな作者がパズラーに挑戦したのが本作。連続殺人事件を扱っている。だが、読んだ感想は"餅は餅屋"だった。 まず、犯人が犯行現場に残すトランプのカードである。置かれたカードの数字の順番に事件が起きたと考える無防備な読者がいるだろうか ? 私は逆にカードの数字で犯行順が分かり、同時に犯人も分かってしまった。次いで画家を目指す主要登場人物の身体的特徴である。あれ程しつこく書いてあればミエミエなのに、誰も気付かないで物語が進行するのは不自然である。そして極めつけは犯人の肉体的耐性である。私が犯人と見当を付けた人物ともう一人の人物が同じ毒入り飲料を飲むのだが、犯人だけ無事なのである。これには頭を捻った。しかし、真相を聞いて唖然とした。この解決は無いでしょう。 冒頭にも書いたが"餅は餅屋"。鮎川先生には時刻表が似合います。 | ||||
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鮎川哲也の最高傑作であると同時に、日本本格推理小説の中で個人的には高木彬光の「人形はなぜ殺される」、 西村京太郎の「殺しの双曲線」と並んで最高峰に位置する名作。 2006年5月に創元推理文庫より復刊決定!!! | ||||
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避暑のため山奥の山荘を訪れた、男女数人の美大生・音大生の間に、連続殺人が起きます。個性的な登場人物たちが、ユーモア溢れる筆致で描かれていて、このため暗くなりがちなミステリーに、ちょっとホッとするような楽しさがあります。随分昔に書かれた作品なのに、今読んでも違和感の無い文章です。更に意味ありげに死体に添えられたトランプのカードなど、小道具による演出ものちに論理的に説明されるなど、本格ミステリー小説としてのツボを的確に抑えてあり、ストーリーの流れも無理がなく、読後感も良好です。今更ながら、鮎川氏の才能に触れ、楽しい時間を過ごすことが出来ました。お勧め出来る一冊です。 | ||||
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ミステリを読んでいて、「1人しか死なないのは物足りない!」と思っている方、本書、オススメです。サラサラと読みやすく、ミステリ入門書としても最適。 | ||||
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鮎川哲也の大傑作。早く、復刊してほしいところです。 | ||||
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