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震えない男(幽霊屋敷)
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震えない男(幽霊屋敷)の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.94pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全17件 1~17 1/1ページ
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久しぶりにジョン・ディクスン・カー(1906-1977)の作品を読んだしだい。 本作品(原著は1940年刊、英語原題はThe Man Who Could Not Shudder )はフェル博士シリーズの一冊ですが、カー作品として耳にすること少ないということで、カー愛読者のあいだでは評価があまり高くないもの、ということになるのかもしません。 さて、じっさい読んでみると―― ある人物が幽霊屋敷と噂される館を購入し、お披露目も兼ねてそこに何人かの客が招待される。招待の翌日、書斎となっている部屋で、壁に掛けられた、だれも手を触れたわけではないリボルバーが勝手に壁からジャンプして作動し、狙いを定めたかのように招待客のひとりの頭を打ち抜く、さらにそのあと別のもうひとりは天井から落ちてきた大きなシャンデリアの下敷きになる…という奇怪な出来事が連続して起こります。 とくに前者の、狙撃者がいない、目に見えない幽霊があたかもいるかのような不可解なリボルバー作動によって登場人物が死ぬ/殺されるという設定からすると、いわゆる不可能犯罪が本作品のポイントなのでしょう。また、ゴシック風の怪奇な雰囲気を醸し出そうとしたのか、小説の舞台となるのは、イギリスはロンドン郊外の古い屋敷です。 事件の解明がなされてゆく物語の終わりに近づくと、まるで万華鏡をころがすかのように事件の様相あるいは真相が数ページごとに一変してゆきます。 それを面白いとみるか、やりすぎとみるかは読者によって異なる感想をもつかもしれません。 いっぽう、壁に掛けられたリボルバーの弾丸発射をめぐる謎も、横溝正史の『本陣殺人事件』でもそうでしたが、そういうものが推理小説だと思えば、それはそれで楽しめるところがあります。 なお、訳の日本語で意味のとおりにくいところがいくらかありました。 また、これは原文の誤訳というのではありませんが、たとえば200頁に「少し巧みに裏をかかないとならなかった」とあります。日本語の語法として「~しないとならない」というのは評者の語感では少々変な感じがします。「~しないといけなかった」とか「~しなければならなかった/~する必要があった」とすべきところかと。 | ||||
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ハヤカワポケミスの稀覯本と思い購入しましたが、新訳の旧本でした。 これは事情不明ながら戸惑いますが、特にレビューは野暮なのでいたしません。 前にも猫と鼠の殺人もそうでしたが、マニア泣かせですね。 とにも、初心の方にはお勧めしませんが、出来れば創元社からの新訳をぜひ。 | ||||
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訳が私には合わないのか読みにくかった。残念。 | ||||
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殺害トリックの騙しがあるカーの作品のなかでは、会話のトリックが目立つ作品だと思う。 誰が本当なのか嘘なのか、二転三転として、最後の謎解きで整理される、法廷的な内容の作品は珍しい。 読み終えて、『笑う』より『そういうこと?』と、感心してしまった。 | ||||
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旧約、新訳共に好きです。 | ||||
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カーの未翻訳作品は希少です。 | ||||
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この本に関しては初めて読むので 詳細には言えませんが、カーの 作品らしさが伺えます。 | ||||
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ネタバレしないでレビューすると、こんな「バカミス」はディクスンカーしか書けない。 なので、ぜひ読むことをお勧めする。 「意外過ぎる結末」には怒らない事(笑) こんな感じ。 では分からないと思うので、多少突っ込んだ解説を。 カーには、不可能犯罪自体がメインなのか、そこに隠された「意外過ぎる結末」がメインなのか分からない作品群がある。 「引き潮の悪魔」「殺人者と恐喝者」「死者はよみがえる」等がそれで、不可能犯罪のトリックはイマイチでも、「意外過ぎる結末」は、トンデモナイ。 これらの「意外過ぎる結末」が、読者がカーにやられたと思うか、「バカミス」だと怒るかは、読者の考え方次第であろう。 ぜひ本書を読んで「意外過ぎる結末」を堪能して欲しい。 PS:しかし、第二次世界大戦前後のカー作品は、戦争をネタにしか考えていないものが多い(「爬虫類館の殺人」等。) 僕は、カーが戦争をシリアスに扱わなかったのは、彼が尊敬するチェスタトンと同じく「戦争とは死体を沢山製造するだけ」というシニカルな視点が底にあった気がする。 みなさんは、どう思うのだろう。 | ||||
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なにせエリオット三部作(曲った蝶番、緑のカプセルの謎)の一つなので、非常に期待して読んでたのですが、事件現場の目撃者の証言(p72)で、あっこれは駄目なJDCだ!とガッカリ。でも意外と持ち直すのが早くて、まともな探偵小説?と思ったら、やっぱり変てこな物語でした。動機も手段も上手くいく可能性も登場人物の心理もかなり無理があります。あまりに酷くて誰かに読ませたくなりますね! 歌はたった一曲だけ。 p180「浜辺に坐ってみたいのよ」(I Do Like to Sit beside the Seaside): ミュージックホール由来でI do like to be beside the seasideという曲がありました。作詞作曲John A. Glover-Kind (1907) 銃器関係ではピストルのコレクションが登場。 p46 車輪式引金(wheel lock): ホイールロックは回転式発火装置、p46 ナポレオン時代の騎兵用ピストル(Napoleonic cavalry pistol): フリントロック式のものでWebに画像あり、p47 雷管(percussion cap): パーカッション式は1820年頃の発明なので「ウォータールー」以前のピストルならホイールロック式かフリントロック式と思われる。唯一の現代銃はa .45 army revolver(p57): 英国陸軍ならWebley拳銃(正しくは.455口径、JDCは「ウェブリー45口径」と書いたことあり)、可能性は低いと思われるが米国陸軍の45口径ならM1917。p122 毛状引金(hair-trigger): ヘアトリガーは「ほんのちょっと触れたら発射する状態の引金」のことですが「毛状引金」という訳語は初めて見ました… ところでp146の会話はこんな感じに訳したいと思いました。 “You don’t take many chances, do you?”(幸運なら無駄なことですね) “My boy, I never take any chances”(私は決して幸運をあてにしないのですよ) | ||||
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こーゆーバカらしい設定が好きです。ちょっと無理っぽいアイディアですがカーなんで、許してしまう。 | ||||
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本作品は、1940年発表の、カー名義20作目に当たります。 カーのファンである私は、カーター・ディクスン名義のものを含めて、あらかた読んでしまい、未読のものは凡作だろうと思っていました。 ところが、読んでみると、なかなか高水準で、オススメ作でした。 物語の舞台は、ロンドン郊外、サウスエンド海岸に建つロングウッド荘。 ここには、幽霊が出没するという噂が絶えなかった。 そんな屋敷をある実業家が買い取り、幽霊の存在を確かめるため、幽霊パーティーを企画。 7人が招待され、屋敷に集まった時、事件は起きた。 招待客の1人が拳銃で撃たれて死亡。 事件の目撃証言によると、壁にかけた拳銃が宙に浮いて、ひとりでに弾が発射されたのだという。 名探偵、フェル博士が、捜査に乗り出す中、第2の事件が発生し…。 このように、「不可能犯罪」と「怪奇趣味」の組合わせという、カーの定番中の定番と言える設定ですが、カーの諸作の中でも、あまり評価が高くないのには、理由があります。 それは、「ひとりでに発射する拳銃」のトリックが、今ひとつだからです。 しかし、本作品の良さは、そのトリックが明かされた後にあります。 最終章で明らかになる真相は、かなり強烈な捻りです。 不可能犯罪のトリックでは、生彩を欠く本作品ですが、この最後の捻りで一挙に評価が上がりました。 もし、カーの傑作と呼ばれる諸作を読んで、お気に入りなら、読んで損はない良作だと思います。 | ||||
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いいね!!と致しましたが速く文庫化を御願致します!! ★評価は5。 | ||||
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1940年発表のフェル博士物です。銃が勝手に浮き上がり人を撃つという不可能犯罪物です。 幽霊が出ると噂される屋敷で開かれたパーティーの翌朝、招待客の一人が銃で撃たれて死亡した。目撃者の証言では、壁に掛けてあった銃がひとりでに浮き上がり被害者を撃ったとの事だった。 非常に複雑な展開とカー独特の節回しで、整理しながら読まなくてはならないので大変です。トリックそのものは大掛かりな物でなく、ある程度予測可能な範囲でしょう。以前の所有者時代に起こった召使の事故死が解決のヒントになるなど、カーの常套手段も使われていますが、アンフェアな部分もあり手放しでは褒められません。犯人については凝ったプロットが使われており、最後のドンデン返しには思わず、やられたっ!となるでしょう。事件の解決が困難だと悟ったフェル博士の行動には思わず笑ってしまいます。まるでH・M卿みたいです。 訳の古い HPM版なので少々読みずらいのは致し方ないでしょうし、カー初心者にはもちろんお奨めできません。カーマニア、数々の推理小説を読んできたマニアの方で、興味があればどうぞという感じでしょうか? | ||||
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なかなか怪奇じみていて 嫌いではない作品でした。 ただし、最後のそれに関しては 賛否分かれるところでしょう。 ただしこういう例は別に 見てきたパターンでもあるので あまり気にならなかったかな。 ただし、最初にミステリーを読む作品に この作品は絶対に薦めません。 嫌いになられる可能性が大きいですからね。 ちなみにこの作品は罠が 1箇所張られていて、 犯人を当てた、ワーイと思っていると その後にがつん、とやられます。 ぬか喜びは禁止です。 雰囲気を楽しむ色が濃い ミステリーです。 | ||||
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極めつきの不可能犯罪――なんと拳銃が宙に浮いてひとりでに撃ったという――の割には、正直そのトリックはそう悪くはありません。とりあえず合理的で、わかりやすかったので。結末には十分意外性もあり、相当凝ったトリックでした。プロットの割りに雰囲気はないものの、悪くはない出来です。 ただ、この作品では手がかりが十分に与えられていません。いや、メイントリックや中心となる謎はちゃんとしていたのですが、意外な結末やひねりを加えようとして、まるで後から付け足したように手がかりが欠如している部分があります。その結果、犯人の計画も複雑になりすぎて、カーもごまかそうとはしていますが、ずいぶんと現実性の薄い無理のあるものになってしまっていました。 | ||||
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カーも最近続々と新訳が出版されて手に入れやすくなってきたのですがこの本はHPBのままです訳も定評があるとは言い難い直訳調の村崎氏のものなので少々薦めづらいですね有名な部屋が人を殺すというテーマを使った作品ですがこの話は本当に部屋が人を殺します | ||||
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幽霊屋敷の中で、見えざる手によって発射される拳銃。まさにディクスン・カーの面目躍如のような舞台設定とトリック。ただし、カー初心者がこの本を最初に読むことはお薦めできない(故に星の数は2つ)。ディクスン・カーの他の名作を読んで、なおかつ心に余裕のあるときに読むことをおすすめする。 | ||||
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