復讐の女神

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評判

復讐の女神の評価:

4.11/5点 レビュー 37件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.11pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全59件 21〜40 2/3ページ
No.39
(5pt)

「マープルもの」の最後にして最高傑作

本の状態は良好でした。クリスティーのマープルシリーズは全て読みましたが、この作品が最後にして最高ではないかと思いました。
死者からの謎の探索依頼というミステリアスな設定も、「愛ということばほど恐ろしいものはない」という言葉から解き明かされる真実も、ただ結末の意外性だけでなく、人間の心の深奥を描き出すクリスティーの作家としての卓越した筆力を堪能しました。この作品は「カリブ海の秘密」と合わせて三部作の二作目となるはずだったそうですが、私はこの作品で「マープルもの」は完結でよいと思いました。
復讐の女神 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-52) Amazon書評・レビュー: 復讐の女神 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-52)より
4150700524
No.38
(5pt)

「マープルもの」の最後にして最高傑作

本の状態は良好でした。クリスティーのマープルシリーズは全て読みましたが、この作品が最後にして最高ではないかと思いました。
死者からの謎の探索依頼というミステリアスな設定も、「愛ということばほど恐ろしいものはない」という言葉から解き明かされる真実も、ただ結末の意外性だけでなく、人間の心の深奥を描き出すクリスティーの作家としての卓越した筆力を堪能しました。この作品は「カリブ海の秘密」と合わせて三部作の二作目となるはずだったそうですが、私はこの作品で「マープルもの」は完結でよいと思いました。
復讐の女神 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 復讐の女神 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300457
No.37
(4pt)

ミスマーブルがダークナイトに

今までのミスマーブルは、名探偵コナンみたいに体は年老いて弱いけれど頭は他の誰よりすごいという感じの、ギャップ系名探偵だったのだが、この事件では、バットマンがダークナイトになったみたいに、悪に正面突破を試み何か一段階先に行ったという感じがある。実際この小説中、ミスマーブルは悪を探して旅に出る、もうその時点でネメシスだろう。というか、ハードボイルドです。ミスマーブルは現代の魔法少女とかスーパーヒロイン並に悪に対して真正面に戦いを挑む。特に最後で犯人と対峙するシーンでは、アメリカのどのテレビドラマの名探偵よりかっこよく、もう椅子に座って推理する探偵とは言えない、かつてここまで腕力は弱いのに悪にひるまなかった探偵はいただろうか。最後はもう峰不二子だった。峰不二子が年を取ったらこうなるみたいな、もう少しこの路線のミスマーブルの活躍を読みたかった。
復讐の女神 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 復讐の女神 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300457
No.36
(4pt)

ミスマーブルがダークナイトに

今までのミスマーブルは、名探偵コナンみたいに体は年老いて弱いけれど頭は他の誰よりすごいという感じの、ギャップ系名探偵だったのだが、この事件では、バットマンがダークナイトになったみたいに、悪に正面突破を試み何か一段階先に行ったという感じがある。実際この小説中、ミスマーブルは悪を探して旅に出る、もうその時点でネメシスだろう。というか、ハードボイルドです。ミスマーブルは現代の魔法少女とかスーパーヒロイン並に悪に対して真正面に戦いを挑む。特に最後で犯人と対峙するシーンでは、アメリカのどのテレビドラマの名探偵よりかっこよく、もう椅子に座って推理する探偵とは言えない、かつてここまで腕力は弱いのに悪にひるまなかった探偵はいただろうか。最後はもう峰不二子だった。峰不二子が年を取ったらこうなるみたいな、もう少しこの路線のミスマーブルの活躍を読みたかった。
復讐の女神 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-52) Amazon書評・レビュー: 復讐の女神 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-52)より
4150700524
No.35
(4pt)

タイトルに注目

ちょっと知識があり賢い人なら、ことによるとタイトルと前半のある文章からトリックはわからなくとも犯人がわかるかもしれません。わたしは気づかなかったですが(残念)、クリスティはしっかり仕込んでますね。さすが。
訳が読みづらいと感じたので星4つ
復讐の女神 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 復讐の女神 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300457
No.34
(4pt)

タイトルに注目

ちょっと知識があり賢い人なら、ことによるとタイトルと前半のある文章からトリックはわからなくとも犯人がわかるかもしれません。わたしは気づかなかったですが(残念)、クリスティはしっかり仕込んでますね。さすが。
訳が読みづらいと感じたので星4つ
復讐の女神 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-52) Amazon書評・レビュー: 復讐の女神 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-52)より
4150700524
No.33
(5pt)

大富豪はミステリーに欠かせない素材だ

『カリブ海の秘密』に登場したラフィールが死亡。
ラフィールの遺志でバスツアーに参加することになったミス・マープル。
『ネメシス』とはマープルのことだった。
ラフィールの息子は婚約者を殺した容疑をかけられ不起訴になったがホームレスになっていた。
婚約者を殺したのは誰か?
復讐の女神 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 復讐の女神 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300457
No.32
(5pt)

大富豪はミステリーに欠かせない素材だ

『カリブ海の秘密』に登場したラフィールが死亡。
ラフィールの遺志でバスツアーに参加することになったミス・マープル。
『ネメシス』とはマープルのことだった。
ラフィールの息子は婚約者を殺した容疑をかけられ不起訴になったがホームレスになっていた。
婚約者を殺したのは誰か?
復讐の女神 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-52) Amazon書評・レビュー: 復讐の女神 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-52)より
4150700524
No.31
(4pt)

機微を理解する「冷酷」さ、しかし翻訳はちょっと・・・

同じクリステイ女史作の中でも、ポワロと比べマーブル物はトリックの妙や機転よりも、
人間の心の動きを時にはかなり鋭く、しかし淡々とえぐるところがあります。
この淡々さは「冷酷」という表現で作中にもたびたび登場してきます。
情愛の塊であるヘイスティングス大尉のようなコメディレリーフを置かないため、
その面がかなりむき出しになる点で(彼が登場しないポワロ作品もそうですが)、
好き嫌いはわかれるかもしれませんが、私はこちらのクリスティの方がより好きです。
カリブ海の秘密から続くこの(結果として)二部作は、作者自身の肉体的老いがミス・マーブルに
色濃く投影されているらしき点も興味深いところです。
最後に、個人的には乾氏の翻訳は違和感ありでした。そもそも小説の訳として?な部分も多く、
また会話の語調の変化などは意図的なのでしょうが、全く成功していません。
少なくとも「カリブ海~」との二部作のようなシリーズものでは訳者を統一してほしいものです。
前作を見る限り、これも永井氏の訳で読みたかったです。その点で星を減らしました。
復讐の女神 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 復讐の女神 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300457
No.30
(4pt)

機微を理解する「冷酷」さ、しかし翻訳はちょっと・・・

同じクリステイ女史作の中でも、ポワロと比べマーブル物はトリックの妙や機転よりも、
人間の心の動きを時にはかなり鋭く、しかし淡々とえぐるところがあります。
この淡々さは「冷酷」という表現で作中にもたびたび登場してきます。
情愛の塊であるヘイスティングス大尉のようなコメディレリーフを置かないため、
その面がかなりむき出しになる点で(彼が登場しないポワロ作品もそうですが)、
好き嫌いはわかれるかもしれませんが、私はこちらのクリスティの方がより好きです。
カリブ海の秘密から続くこの(結果として)二部作は、作者自身の肉体的老いがミス・マーブルに
色濃く投影されているらしき点も興味深いところです。
最後に、個人的には乾氏の翻訳は違和感ありでした。そもそも小説の訳として?な部分も多く、
また会話の語調の変化などは意図的なのでしょうが、全く成功していません。
少なくとも「カリブ海~」との二部作のようなシリーズものでは訳者を統一してほしいものです。
前作を見る限り、これも永井氏の訳で読みたかったです。その点で星を減らしました。
復讐の女神 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-52) Amazon書評・レビュー: 復讐の女神 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-52)より
4150700524
No.29
(5pt)

久しぶりに読み返しても面白かった。

昔、読んだ本だが変色していたので処分した。何度も読んだアガサ・クリスティーの本ではあったが、「kindle」を購入した際にまた買ってしまった。CDで見た映像がよみがえって、面白かったです。
復讐の女神 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 復讐の女神 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300457
No.28
(5pt)

久しぶりに読み返しても面白かった。

昔、読んだ本だが変色していたので処分した。何度も読んだアガサ・クリスティーの本ではあったが、「kindle」を購入した際にまた買ってしまった。CDで見た映像がよみがえって、面白かったです。
復讐の女神 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-52) Amazon書評・レビュー: 復讐の女神 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-52)より
4150700524
No.27
(4pt)

作品のテーマは『愛』

この作品は、アガサ・クリスティー末期の作品であり、事実上これがミス・マープルの最後の作品でもあります。
『カリブの秘密』をまだ読んでいない人でも十分に楽しめる作品です。
作品の構成は、中期のスタイリッシュさは抑えめにされていて、その分くどさを感じます。ですから、どんどん転がっているストーリー展開を楽しみたい人にとっては、少しスローペースであると感じるかもしれません。でも、これはミス・マープルというおばあちゃんが主人公であることを考えれば、これぐらいのゆっくりさがちょうどいいのかもしれません。

この作品の主たるテーマは、まさに『愛』です。人々は、愛のために死に、愛のために苦しみました。
マープルは、知人の遺志からこの愛に冷静に冷徹にこの愛の事件の真実を追っていきます。

ミステリーの女王としての貫禄を遺憾なく発揮している作品と言えるでしょう。
復讐の女神 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 復讐の女神 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300457
No.26
(4pt)

作品のテーマは『愛』

この作品は、アガサ・クリスティー末期の作品であり、事実上これがミス・マープルの最後の作品でもあります。
『カリブの秘密』をまだ読んでいない人でも十分に楽しめる作品です。
作品の構成は、中期のスタイリッシュさは抑えめにされていて、その分くどさを感じます。ですから、どんどん転がっているストーリー展開を楽しみたい人にとっては、少しスローペースであると感じるかもしれません。でも、これはミス・マープルというおばあちゃんが主人公であることを考えれば、これぐらいのゆっくりさがちょうどいいのかもしれません。

この作品の主たるテーマは、まさに『愛』です。人々は、愛のために死に、愛のために苦しみました。
マープルは、知人の遺志からこの愛に冷静に冷徹にこの愛の事件の真実を追っていきます。

ミステリーの女王としての貫禄を遺憾なく発揮している作品と言えるでしょう。
復讐の女神 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-52) Amazon書評・レビュー: 復讐の女神 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-52)より
4150700524
No.25
(4pt)

愛ゆえに死んだ少女

本作品では「ポケットにライ麦を」と同じように珍しく能動的にマープルが事件と関わる。
どちらかというと事件に巻き込まれることの多いマープルとしては珍しいパターンかもしれない。

「カリブ海の秘密」で知り合った大富豪、ラフィール氏の残した遺言。
何かの謎を解いてほしいらしいのだが、”何を調べればいいのか?”さえわからない。
そんな中ラフィール氏の手配したバスツアーに参加することとなったマープル。
旅先で知り合う<旧領主邸>に住む三姉妹、クロチルド、ラヴィニア、アンシア。


バスツアーの参加者で、以前女学校の校長をしていたエリザベス・テンプル。
彼女はある少女が「愛」ゆえに死んだとマープルに話す、そして彼女は「愛」という言葉、それは「この世にある最も恐ろしい言葉のひとつですね・・・」とそう付け加えた。



序盤は「カリブ海の秘密」で知り合った人物の後日談的な話(しかも事件の本筋にはほとんど関係がない)が続きます。
バスツアーに参加し、過去にヴェリティという少女が殺されたという事件にたどり着いてからが本番といったところでしょうか。
ツアーの途中にも新たな殺人が起こりますが、メインは過去に起こったヴェリティという少女が殺された事件の謎ではないかと思う。
トリック自体は使い古されたもので、またひねりもないため新鮮味は全くない。
この作品も晩年のクリスティ作品によくあるドラマ性を重視したような内容になっており、「愛」がテーマとなっている。
それは、少女漫画の世界のような夢物語ではなく、人間の本質をついているように思える。
この物語のテーマはすべて、エリザベス・テンプルが”愛”について語った言葉、つまり「愛とはこの世にある最も恐ろしい言葉の一つだ」という言葉に集約されているように思う。

愛ゆえに死んだ少女、そしてその愛ゆえに苦しみを抱き続けなければならなかった犯人。
事件が終わった後にマープルが語る言葉は人間の本質を突いていてかなり深いのではないかと思う。
齢80を超えたクリスティが書いた作品だからこその深み。


本来は、「カリブ海の秘密」と「復讐の女神」は、女史が亡くなったことにより発表されることのなかった「Woman‘s Realm」という作品を含めた3つの作品で完結する予定だったらしい、いったいどんなストーリーになる予定だったのだろうか。

この作品はミステリとしての面白さはあまりないかもしれない、けれども文学作品としてかなり深い物語なのではないかと私は思う。


ところで、邦題の「復讐の女神」はあまり適切なタイトルでないように思う。
原題の「Nemesis」はギリシア神話の女神、日本では復讐の女神とされることが多い。
ただ、ネメシスという言葉は非常に訳しづらいらしく、本来は人間の思い上がった行動に対する憤りと言うような意味らしい。
ギリシア神話におけるネメシスの役割の一つが「テミス(掟)」を破ったものに罰を与えることでもあるわけだから、どちらかといえば「断罪の女神」というようなニュアンスのタイトルの方が話の内容的にも良かったのではないかと思う。



復讐の女神 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-52) Amazon書評・レビュー: 復讐の女神 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-52)より
4150700524
No.24
(4pt)

愛ゆえに死んだ少女

本作品では「ポケットにライ麦を」と同じように珍しく能動的にマープルが事件と関わる。
どちらかというと事件に巻き込まれることの多いマープルとしては珍しいパターンかもしれない。

「カリブ海の秘密」で知り合った大富豪、ラフィール氏の残した遺言。
何かの謎を解いてほしいらしいのだが、”何を調べればいいのか?”さえわからない。
そんな中ラフィール氏の手配したバスツアーに参加することとなったマープル。
旅先で知り合う<旧領主邸>に住む三姉妹、クロチルド、ラヴィニア、アンシア。


バスツアーの参加者で、以前女学校の校長をしていたエリザベス・テンプル。
彼女はある少女が「愛」ゆえに死んだとマープルに話す、そして彼女は「愛」という言葉、それは「この世にある最も恐ろしい言葉のひとつですね・・・」とそう付け加えた。



序盤は「カリブ海の秘密」で知り合った人物の後日談的な話(しかも事件の本筋にはほとんど関係がない)が続きます。
バスツアーに参加し、過去にヴェリティという少女が殺されたという事件にたどり着いてからが本番といったところでしょうか。
ツアーの途中にも新たな殺人が起こりますが、メインは過去に起こったヴェリティという少女が殺された事件の謎ではないかと思う。
トリック自体は使い古されたもので、またひねりもないため新鮮味は全くない。
この作品も晩年のクリスティ作品によくあるドラマ性を重視したような内容になっており、「愛」がテーマとなっている。
それは、少女漫画の世界のような夢物語ではなく、人間の本質をついているように思える。
この物語のテーマはすべて、エリザベス・テンプルが”愛”について語った言葉、つまり「愛とはこの世にある最も恐ろしい言葉の一つだ」という言葉に集約されているように思う。

愛ゆえに死んだ少女、そしてその愛ゆえに苦しみを抱き続けなければならなかった犯人。
事件が終わった後にマープルが語る言葉は人間の本質を突いていてかなり深いのではないかと思う。
齢80を超えたクリスティが書いた作品だからこその深み。


本来は、「カリブ海の秘密」と「復讐の女神」は、女史が亡くなったことにより発表されることのなかった「Woman‘s Realm」という作品を含めた3つの作品で完結する予定だったらしい、いったいどんなストーリーになる予定だったのだろうか。

この作品はミステリとしての面白さはあまりないかもしれない、けれども文学作品としてかなり深い物語なのではないかと私は思う。


ところで、邦題の「復讐の女神」はあまり適切なタイトルでないように思う。
原題の「Nemesis」はギリシア神話の女神、日本では復讐の女神とされることが多い。
ただ、ネメシスという言葉は非常に訳しづらいらしく、本来は人間の思い上がった行動に対する憤りと言うような意味らしい。
ギリシア神話におけるネメシスの役割の一つが「テミス(掟)」を破ったものに罰を与えることでもあるわけだから、どちらかといえば「断罪の女神」というようなニュアンスのタイトルの方が話の内容的にも良かったのではないかと思う。



復讐の女神 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 復讐の女神 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300457
No.23
(4pt)

衰えぬサービス精神と創作意欲が素晴らしい

三部作構想の第二作目。前作「カリブ海の秘密」の結末で「復讐の女神」として犯人に立ち向かったマープルが、今回は前作で知り合った奇矯な富豪ラフィールの遺言で「復讐の女神」となる事を強いられ、謎の事件の解決に乗り出すという設定。本作の特徴は、ラフィールが仄めかす事件そのものの実体が不明であるという点。犯人探し以前に事件探しがあるという面白い趣向である。そして、ラフィールが生前手配した邸宅・庭園巡りツアーの招待状がマープルに届く。ツアー同乗者や訪問場所が事件の手掛かりであろうから、二重の意味でミステリ・ツアーの趣きを呈しており、クリスティの衰えぬサービス精神と創作意欲が窺える。ツアーの進行に伴って徐々に明らかになる人間模様。ただし、マープルはラフィールの意図する事件の実体を知らないので、関係者を探ると言っても限度がある。そこを思わぬ人物との邂逅や細かいエピソードを紡いで焦点を絞って行くクリスティの手腕は流石と言える。「ミステリ」という枠を外しても通用する域に達していると感じた。そして、山歩き中のツアー同乗者の元女校長を襲う落石死。事故とも取れるが、殺人の可能性が高い。彼女は生前、「最も恐ろしい言葉は愛」と漏らしていた...。「何が事件か」を探るという新しい趣向の中で、巧みに物語が構成されていると思う。動機や伏線の張り方も巧妙で、大トリックがなくても充実したミステリが創れる実例とも言える。クリスティの晩年を飾る佳作だと思う。
復讐の女神 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-52) Amazon書評・レビュー: 復讐の女神 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-52)より
4150700524
No.22
(4pt)

衰えぬサービス精神と創作意欲が素晴らしい

三部作構想の第二作目。前作「カリブ海の秘密」の結末で「復讐の女神」として犯人に立ち向かったマープルが、今回は前作で知り合った奇矯な富豪ラフィールの遺言で「復讐の女神」となる事を強いられ、謎の事件の解決に乗り出すという設定。本作の特徴は、ラフィールが仄めかす事件そのものの実体が不明であるという点。犯人探し以前に事件探しがあるという面白い趣向である。そして、ラフィールが生前手配した邸宅・庭園巡りツアーの招待状がマープルに届く。ツアー同乗者や訪問場所が事件の手掛かりであろうから、二重の意味でミステリ・ツアーの趣きを呈しており、クリスティの衰えぬサービス精神と創作意欲が窺える。ツアーの進行に伴って徐々に明らかになる人間模様。ただし、マープルはラフィールの意図する事件の実体を知らないので、関係者を探ると言っても限度がある。そこを思わぬ人物との邂逅や細かいエピソードを紡いで焦点を絞って行くクリスティの手腕は流石と言える。「ミステリ」という枠を外しても通用する域に達していると感じた。そして、山歩き中のツアー同乗者の元女校長を襲う落石死。事故とも取れるが、殺人の可能性が高い。彼女は生前、「最も恐ろしい言葉は愛」と漏らしていた...。「何が事件か」を探るという新しい趣向の中で、巧みに物語が構成されていると思う。動機や伏線の張り方も巧妙で、大トリックがなくても充実したミステリが創れる実例とも言える。クリスティの晩年を飾る佳作だと思う。
復讐の女神 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 復讐の女神 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300457
No.21
(4pt)

真の最後に恥じない作品。

本当の意味でのマープルもの最後の作品。
それだけあり、豪華な内容となっております。
それは最初は明らかにはなりませんが、
後になぜマープルを旅行に出したかの
真相が明らかになります。
それは依頼主の息子をはめたものへの復讐。
過去の事件は明らかにこの息子へ
嫌疑がかかるように仕向けられています。
ただし、口封じをしたことが
おっつけた犯人の運のつきでしたね。
しかしながらその真相には
同情をせざるを得ないものがありました。
行過ぎた感情…
何事も一線は越えてはいけないのです。
越えなければ、このような悲劇は起こらなかったのですから。
復讐の女神 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-52) Amazon書評・レビュー: 復讐の女神 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-52)より
4150700524
No.20
(4pt)

真の最後に恥じない作品。

本当の意味でのマープルもの最後の作品。
それだけあり、豪華な内容となっております。
それは最初は明らかにはなりませんが、
後になぜマープルを旅行に出したかの
真相が明らかになります。
それは依頼主の息子をはめたものへの復讐。
過去の事件は明らかにこの息子へ
嫌疑がかかるように仕向けられています。
ただし、口封じをしたことが
おっつけた犯人の運のつきでしたね。
しかしながらその真相には
同情をせざるを得ないものがありました。
行過ぎた感情…
何事も一線は越えてはいけないのです。
越えなければ、このような悲劇は起こらなかったのですから。
復讐の女神 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 復讐の女神 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300457