■スポンサードリンク


色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年の評価: 3.41/5点 レビュー 1023件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.41pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1023件 641~660 33/52ページ
No.383:
(3pt)

ねじまき鳥を超える作品をずっと待っています。

「つくる」のかつての仲間アカは言う。
「何にでも反対するひと達がいる。相手にするだけ時間の無駄だ。しかし自分で判断出来るひと達もいる。彼らは放っておいても頭角を現すだろう。僕が相手をしているのは残りの85パーセントのひと達だ。彼らは上からの命令でしか動かない。」というような意味の言葉。
 社会的な現象とも言える春樹の新作「色彩をもたない」が出て、85パーセントの読者が指示し、15パーセントの読者がノーと言う。
そのことを予想したのか。
なんにでも反対する層のレビュウは的はずれにかんじる。ベストセラーだからいいとは限らない。
「自分で判断できる」ひと達のレビューは的確だと感心する。春樹が真剣に対峙しなければならないひと達だ。
それとも もう少し深読みすればアカが作者自身の投影なのか。ベストセラー作家の心境なのか。だとすればこれが本作品の唯一のユーモアかもしれない。

「風の歌を聴け」で春樹にノックアウトされ、作品ごとに成長する姿に感動し、「ねじまき鳥」には心から感動した。人物は躍動し、作者の妙な自意識は目立たなく後退している。いくつかのストーリーが交錯して重厚な世界がある。
新作が出るごとに「ねじまき鳥」の感動の再現を微かに期待して手にする。残念ながら期待は裏切られ続けたが、作者にたいするリスペクトは消えない。彼は「ねじまき鳥」の
作者なのだ。
 しかし次作に対して期待は出来ないかもしれない。何度も裏切られたからではない、それなりに楽しめた。今回初めて感じた。春樹の才能は枯れたのか?
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年Amazon書評・レビュー:色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年より
4163821104
No.382:
(5pt)

ゲーマーから見る村上春樹作品

私は、本をあまり読みません。
主にゲームとアニメ。
ライトノベルも読んだことがありません。

そんなわけで、読書の少なさがレビューにも現れると思いますが、
どうにか脳内で変換してください。

さて、文章あまり読まない私でも、
村上春樹の作品は、結構引き込まれて読めてしまうんです。
多崎つくるもしかり。

確かにリアルと比べるむずがゆくなるセリフのオンパレードです。
そのセリフに対して、
「こんなんぜってぇ言わねぇ」とツッコミいれたくなるのもわかります。

女性蔑視的と受け取られるようなセックスまでの流れもオンパレードです。
その流れに対して、
「こんなシチュエーション有り得ねぇ」とツッコミいれたくなるのもわかります。
むしろ、ツッコミ入れる人格が現在では正常なのだと思います。
ツッコミ入れない人って、バブル時代にボディコン着た女性と踊ってた人くらいなのかもしれません。

私の場合「いいなぁ」と羨ましく思いながら読んでるので、
ムーディーな雰囲気の片鱗に触れることはできているかもしれません。
文学的なセックスの位置づけというものはよくわかりませんけど。

変態的な射精シーンは、
生々しいというか、幻想的なのか?
なんといっていいのか、よくわからないですけど、
一番近い言葉で表現するなら、
”気持ち悪い”って言葉でしょうか。
でもアレですよ。
射精は、ウルトラマンのスペシウム光線みたいなもんです。

村上春樹の射精がスペシウム光線だというわけではありません。
アニメだと必ずキメ技みたいなのがあって、
それが出てこないとテンポ的にムズムズして訝しさが残るんです。
水戸黄門の印籠って言った方が分かりやすいでしょうか。

村上春樹と言ったら、気持ち悪い射精シーン。
これがないと、村上春樹を読んだって感じしないかもしれません。
読んでるうちに、独特のモヤモヤ感がクセになってくるんです。

次に、なぜ私がこれを読めるのか。ボロくそに言われるこの本をなぜ・・・。
ちょっと考えてみました。

それは、きっと私が厨二病だからだと思います。
それにバカだから?

ドラゴンボールのカメハメ波に、
「そんなん出せねぇよ!」とかツッコミ始めたらキリがありません。
カメハメ波だけならともかく、
生き返るし、異星人は出てくるし、地球は壊れるし。
村上春樹なんて可愛いものです。

村上春樹なんて、
女「ビッグバンのこと?」
男「ビッグバンのこともよく知らない」

村上春樹の宇宙ネタなんて、これがせいぜいです。

これがもし、

女「ナメック星のこと?」
男「ナメック星のことはよく知らない」

と言ったら、さすがに私も度肝を抜かれます。
抜かれつつも
村上先生さすがっす!ナメック星のこと自分もよく知らないっす!って言いながら、
春樹の本を読みあさります。

でも、村上春樹はまだそこまでには達していません。

出てくるのは人間です。
(妖精とか人間じゃないのも出てくることありますけど、ナメック星人じゃないハズです。
主人公が地球を壊したことはないハズです。
精子は出してもカメハメ波を出したことはないハズです。)

これが彼の世界観で、読者はそれを楽しむのでしょう。
『村上クエスト』として、
『村上ファンタジー』として、
『飛び出せ!村上村』でもいいです。
『新生活 村上コレクション』とか。

日常系と言われる「けいおん!」なら、実生活に近いかもしれませんが、
それでも、ありえないシチュエーションばかりです。

最新作の映画版エヴァンゲリオンなんて酷いもんです。
ある日目覚めたら、今まで仲間だと思ってた人たちがみんな主人公のシンジくんを敵視してるんです。
皆が皆、秘密主義者的な人格になってて、誰もその事情を説明しようとしないし。
そして、シンジくんは、周りの人間に不信感抱いて飛び出しちゃうんです。
そんでもって、後に、親しかった友人は死んでいることを知らされる。
シチュエーション的に意味不明な上に、
後半は「ぼくはキミに出会うために生まれてきたんだね」
なんて臭いセリフの連発で堪らず苦笑い。
全然感情移入なんてできませんでした。

って、どっかで読んだことあるような。

そ、それはさて置きですね、
アニメ視聴者は、「こういう裏設定があるんじゃないか」といろいろ解釈を加えたり、
脳内変換はよくやるんです。

これは客観的に描いている体裁をとりつつ、
実は主人公シンジくんの主観で描いているんじゃないかなどなど。

あと、わけの分からない横文字。
私の場合、村上春樹の何の作品か忘れましたがやたら連発される「メタファ」という言葉すら分かりませんでした。
読み飛ばしていたのですが、あまりにも出てくるので調べましたけど。

私はあまり知識がないので、知らない言葉ってかなり出てくるんです。
アニメやゲームだとオリジナルの造語やキーワードがバンバン出てくるので、調べようもないのですが。
そのため、わけのわからない横文字っていうのは、それほどきになりません。
バカだから読めるっていうのは、このような意味です。

それに、言葉はメロディと同じように、不協和音が心に響くことがあると思うんです。
日本語の会話に不自然に入ってくる横文字。

ルー大柴が普通に日本語喋ったらつまりません。
「トゥギャザーしようぜ!!」
いいじゃないですか。
これ、ケミストリーでも面白いと思うんですよ。

「ケミストリーしようぜ!!」
うん。いけてます。

変調したような、テンポが変わったような、
12/8のイントロで進行していた「戦場のメリークリスマス」がサビのところで4/4に変わったときのような感動。
とても感慨深くて、
感慨深くて、
私はもう、笑っちゃいます。
ルー大柴のギャグに飽きるのも分かりますけど、
「ケミストリーしようぜ!!」は結構面白いと思うんですよ。

そんなわけで、村上春樹を読む際も、彼の世界観に自分を合わせる。
カメハメ波が出せなくても、
「ここで界王拳10倍カメハメ波を出せ!」と思わず主人公に感情移入して応援してしまう。
横文字は村上春樹の持ちネタです。

そんなスタンスで読むと、案外充実した読書を味わえます。

それでも楽しめない場合は、読書の合間に「巡礼の年」なんていうクラシック聴きながら、
主人公の孤独に合わせるのではなく、
ゴールデンボンバーの「Dance my generation」を聴きながら読むと
登場人物の臭いセリフも楽しめます。

ちなみに、他の小説でも脳内変換は可能なのですが、村上春樹ほど楽しめない。
読書しない自分が言うのも説得力に欠けますが、
村上春樹の文章力っていうのはすごいものがあるんじゃないかと思っています。

自分が楽しめたから「すごい文章力」って、かなりおこがましい理屈ですけど。
私何様?専門家?評論家?ゲーマーです。オタクです。自認してます。

褒めてるのか貶してるのか分からなくなってきましたが、
私は村上春樹の作品が好きです。

心の底から☆5をつけている人からは「参考にならない」って言われそうですし、
この本がゴミだと思っている人からも「参考にならない」って言われそうですし、
っていうか、☆5を見た瞬間に反射的に「参考にならない」をポチってしてく人いるでしょう。

私のレビューって位置づけが安定しませんが、
村上春樹を楽しむ見方の一つとしてレビューしました。
自分が楽しんでいる作品に対して、
みんなが怒っているので、ちょっと悲しくなっちゃいました。
なので、こんなレビューになっちゃいましたけど。

私のように、多崎つくるがカメハメ波を放ったとしても、
バーでナメック星について語ったとしても
ついていける読者でない方。

そんな方は、捨てる前に、売る前に、
「Dance my generation」をYou tubeで視聴してから、再度読み返してみてください。
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年Amazon書評・レビュー:色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年より
4163821104
No.381:
(1pt)

ハルキは木を見て森を見ずが正解なのだが

僕はドリー氏と違ってノルウェイの森を完読し涙した口だ。つまりそれは、控え目に言って、ハルキストという名誉なのかはたまた不名誉なのかよく分からない分類に属しているということなのだと思う。しかしである。そんなハルキストな僕ですらドリー氏の書評を読み終えて、心の奥底に潜んでいた何かが氷解するような爽快感を覚えるのはなぜなのだろうか。
思えばハルキストとしての自覚が芽生えたのは「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」を読み終えた時からだった。この作品は彼の一つの集大成だったのではないか。そしてその延長線上に「ノルウェイの森」があった。そして「国境の南と太陽の西」という傑作でハルキのすべてが結実しそして果てた。
その後に続くのは地球の芯から湧き上がってくるような深い虚無感に襲われる作品ばかり。美しいけどメンヘラな女性をデススターが放つ牽引ビームよろしく吸いつけてしまう人物が登場するたびに「あれ、この本読んだっけ?」という既視感に似た感覚に襲われるのは僕だけではないだろう。そしてこの作品も、ごくごく控え目に言って、その例から漏れることはなかったし、どちらかと言えば、エヴァンゲリオンを見終えた後と同じような倦怠感に包まれてしまって「やっぱりね」と思った時に、そういえばハルキの作品の楽しみ方って「木を見て森を見ちゃいけない」ってことを思い出した。
筋書とかそういうことはどうでもいいのだ。伏線が放置されているとか、空気さなぎとネコの街の関係とか、そういうことに思いを巡らせず、ただただ次々と押し寄せてくる木の美しさとか珍妙さとかそういうことを一つ一つ丁寧に楽しんでいく。ある意味それは、米国ドラマのロストの楽しみ方に近いものだと思う。とはいえ、森を構成する木々にもこの作品ではスプートニクの恋人同様に息吹も鼓動も感じられなかったのだが、僕の大好きな「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」に書いてある通り「欠点の多い人間は同じように欠点の多い人間に対して同情的になりがちなものなのだ。」ということで、所詮この書評は欠点の多い戯言に過ぎないのかもしれない。
「本当の天才というのは自分の世界で充足するものなのよ。」ということで、自分が凡才でありハルキが天才であるというとっても当たり前なことを気づかされた。そんな五月日和。
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年Amazon書評・レビュー:色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年より
4163821104
No.380:
(1pt)

何年経っても、やはりこの人の作品には違和感を感じる。

中学生時代に、友人に良いと薦められて「羊をめぐる冒険」を読み、全く共感できずに自分の感性が他人とズレているのか悩みました。
 高校時代に、「ノルウェイの森」と「ダンス・ダンス・ダンス」を読みましたが、これらの作品にも何か違和感を感じました。
 そして社会人になって云年後、「1Q84」シリーズを読みましたが、やはり合わず、3巻目は読みませんでした。
 今回また懲りずに本書を読んだのですが、今回も残念な結果でした。
 しかしながら、このAmazonのトップレビューの方が、この「違和感」をスッパリと晴らしてくれました。
 まさに、自分の感じている違和感を言い当てており、心の靄が晴れ渡った気分です。
 これで私は家族や友人、同僚に胸を張って言えます。「私は村上春樹の小説に共感できない」と。
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年Amazon書評・レビュー:色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年より
4163821104
No.379:
(4pt)

自分の色とは

個性や自分らしさというものがもてはやされつつある今、自分の色って何だろう、
 個性ってなんだろうと悩む人は少なくはないのだと思う。
 自分自身もその一人で、自分なりの色を持ち自信を持って生きる人をうらやましく思うとともに、ふと自分を振り返ってみても、
 自分が分からず自分は空っぽではないかとふと思うこともあって、同じように言っているつくるの言葉はとても共感した。
 そして、それに対してそんなことはなく誰しも色は持っていて自信と勇気を持っていいのだというメッセージには勇気づけられた。
 
 全体を通して非常に読みやすく、僕自身はとても主人公に感情移入しながらスムーズに読める作品だった。
 そして読み終わった後、村上作品独特の何とも言えない読後感を感じている。
 
 賛否両論はあるようで、確かにすべての読者に感動を与えるような作品でもないし、
 大々的にもてはやされる程文学的に素晴らしいという作品ではないのかもしれない。
 だけど今の私にとっては今後も心に残る一冊になりそうだと感じている。
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年Amazon書評・レビュー:色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年より
4163821104
No.378:
(2pt)

フロイトの本で、乗物は射精の象徴であると書いてあるのを読んだことある

『その瞬間、橋の上には、文字通り狂ったような馬車の往還があった』『ぼくはあのとき猛烈な射精のことを考えていたのだ』坂内正『カフカ解読』より

フロイトの本で、乗物は射精の象徴であると書いてあるのを読んだことある。この本の14ページにおいて「多崎は電車に強く心を惹かれる」と書いてあるところを読んだとき、私はすぐに射精後の精液の匂いがプンプン匂うのを感じた。
35ページにおいて、多崎が他の4人から放逐されたところを読んだとき、私は、その遠因は多崎が他の4人を名古屋に残して一人東京に行ってしまったことにあると思った。
この小説は、最初のちょっと読むだけで筋書きが見えてしまう。
この人の小説は初めて読んだが、他の小説も、こんなにミエミエなのか?

この村上龍之介という作家は文章が下手だ。小説の構成も悪い。特別に美しい文章でなくも良いが、せめて読みやすい文章書いてよ(ちゃんと推敲してネ!)

この小説は、ほぼ多崎の視点から書かれた多崎私小説(村上の私小説ではない)なのであるが、語り手は一人称で語っていない。全知全能の語り手は、登場人物を「多崎」とか「彼女」とか、三人称で語っている。それならば、登場人物の内面や内省や意識を直接書くことができる。もっと、人物描写、もっとちゃんと書いてよ! アカ、アオ、クロとか・・・色で人物を名指ししているが、誰が誰だか分かんなくなる(アカって男だったかなぁ? メモしないとごちゃごちゃになる)。三人称で登場人物を呼ぶなら、ちゃんと本名で呼んで欲しい。全知全能の語り手は、変な呼称を普通使わない。「意識の流れ」みたいな高度な技法じゃなくても良いけど、もっと上手な技法で人物・性格描写をしないと、ダメだよ、村上潤一郎さん! 君の人物描写は拙い! はっきり言って、多崎以外は色が見えない(しかし、題名が、色彩を持たない多崎とは、こりゃいかに?)。

16年の歳月と、複雑な人間関係を描くなら、もっと明快で深く、技法的/明示的/暗示的、時間的/空間的、人物描写が必要だ。私には、この村上淳之介という作家の文章は凡庸な作文に見える。

6本目の指は、ペニスの象徴だろう。この指は白根柚木も私有している。多崎が夢精するとき、黒埜ではなく必ず白根の膣に挿入し、白根が彼のペニスを奇麗に後始末してくれる理由。それは、白根が多崎のペニスに、その6本目の指を接合するからだ。この6本目の指がないと、多崎は女性を満足させることはできない。彼にできることは射精することだけだからだ。だから、6本目の指が要る。

小説の構成について
小説の構成については、やっぱり拙い。多崎は大学2年のとき、4人の仲間から惨い仕打ちを受けたとき、何故すぐに行動しなかったのか・・・(それを言っちゃオシマイ???)。私なら、4人の家に殴り込みに行くだろう。多崎は、お金持ちのボンボン、マザコン坊やか? 結局この小説は、お金持ちの息子の射精の話か? 

16年の年月の後、多崎と黒埜は和解する。でも16年の歳月は長過ぎないか?
この小説は中身が薄い割には長ったらしい。そして、しつこい。
読み終えたとき、私は「こんなしょうもない小説、生まれて初めて読んだ」と思った。

白根柚木は、ある意味、この作品のヒロインである。読者である私も彼女には性的魅力を感じる。ストーリーの上では、柚木は核でもある。しかし、作者は白根柚木を、ぞんざいに扱っている。作者は柚木を死なせることによって、真相を書く手間を省いているように私には思える。柚木は、本当にレイプされたのか? 彼女は男性と同意の上で関係を持ち、妊娠したのではないか。そして彼女は妊娠した後に「多崎からレイプされた」という狂言を思いついたのでは? そして出産しようと決意した。そして「流産」した(「流産」という言葉は出産を前提とする言葉だ)。出産したあと「この子の父親は多崎である」と主張できる狂言芝居・・・。白根柚木は、セックス依存症ではなかったのか? 浜松における白根柚木殺害事件も男女関係のトラブルの臭いがする(この殺人事件は動機は怨恨だから)。しかし、それじゃ、安物のミステリー小説だ・・・ああ、もうどうでもいい・・・村上由紀夫さん・・・白根柚木をあさはかに扱って欲しくなかったです・・・。

さて、ボロクソにけなした後で、少しだけこの小説を読む価値を書こう。

それは、多崎がフィンランドから帰国後、少しだけ成長したこと。
彼の自分探しは、これからもずっと続くだろう。
しかし、348ページに書いある新宿駅9、10番線のベンチに座る多崎は、この巨大駅を、射精の代償であるだけでなく、文化として見る目を持った。私にはそう読める。
彼は、時間に几帳面な人間のようだが、その夜、新宿駅で時を過ごした後、夜中の4時半に、沙羅に電話する。それは、かつての彼には見られなかったことだろうと思う。やっと一人前の男になったかな。
彼はいまでも、木元沙羅、黒埜恵里の玩具である。
彼は、木元沙羅に、万事手はずを整えてもらって、やっと16年間の苦痛と重荷を下ろす日を迎えることができた。
彼は、黒埜恵里に「ねえ、つくる、君は彼女を手に入れるべきだよ」と言われて、やっと、沙羅にプロポーズする決意をする。
彼は、かつては、白根柚木の玩具だったかも知れない。

彼はまた悪霊に取り憑かれるスキを持っている。
しかし、彼は36才なのだから、まだ若い。何度でも悪霊に取り憑かれ、暗い海を彷徨して下さい。

最後に、村上慎太郎さん。さっさとノーベル賞とって、さっさと引退して下さい。
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年Amazon書評・レビュー:色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年より
4163821104
No.377:
(1pt)

読んでみました

一時期、マスコミから流れてくる情報で良く耳にする機会があったので読んでみました。噂にも聞くし、どれだけ凄いの!!という期待感を持って書店に行きました。感想は時間とお金を返せです。表現力にはある種の思想が受けて見えますが、はっきりと嫌いと言えます。好きじゃないです。読んでいく間に、お金払ってもらいたいくらい不快感を覚えました。嫌いな本も読んでみたい方にはお勧めですね。期待して購入を考えている方はギャップに驚かれるかもしれません。
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年Amazon書評・レビュー:色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年より
4163821104
No.376:
(1pt)

完璧な駄作

はっきり言って、村上春樹は終わったね。浜辺のカフカが最後かな・・・風の歌を聞けからすべて読んでいて、好きな作家だったけど、世界の終わりと、あたりがピークで、ねじまき鳥クロニクルで巻き返した感があったけど、1984と田崎つくると最悪だね。ぜんぜん主人公に感情移入できないし、共感もない。キャラが出鱈目で、灰田とかほったらかしだし、昔みたいに緻密な構成がない。深く追って行ったなら、一冊ではけして収まらないと思うし。売れて印税が入って社会的な地位も上がり、お金もジャブジャブ入ると、こうゆうものしか書けなくなるのかな。名前に色が入っていたから、いないからって意味がまったくわからないし、買って読んだ俺がばかだった。すぐブックオフもって行ったら100円だったし・・・これから、過去の村上春樹の作品を読み返すことがあっても、これからの村上春樹を買うことはないだろう・・・龍はあるかもね。
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年Amazon書評・レビュー:色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年より
4163821104
No.375:
(1pt)

初見

何不自由無く人生を過ごして来た中産階級のインテリが自己陶酔全開で孤独気取ってやる絶望のごっこ遊びみたいな話。
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年Amazon書評・レビュー:色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年より
4163821104
No.374:
(1pt)

反日作家の妄想本ですね・・・・

とにかく日本語が貧しいことに辟易。
さすが自虐史観の持ち主で、「韓国と中国で大人気」の作家さんです。
創価大学で、池田大作先生の本と並んで課題に出されるし。
ある意味、ここまで売国に徹すると見事。
これからも国内外で日本貶め発言に励んでください。
マスコミが持ち上げる事象って、反日が多いってこと、
改めて感じました。文学的感性の低い頭の悪い人が読んで、「わかる」から
嬉しくなる本なのかも? 私も「ブンガク」が解ったしぃみたいな?
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年Amazon書評・レビュー:色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年より
4163821104
No.373:
(2pt)

時代遅れ

他の方のレビューを見ていて思いました。
おそらく時代遅れなんだと思います。

個人的に昔の少女漫画を見ていて、ヒロインや主人公が惚れるメンズのセリフや展開に言いようのない恥ずかしさを覚えますが村上さんの小説ってまさにそれ。
読んでいてこっちが恥ずかしくなって内臓が痒くなるあの感覚。
20世紀の少女たちはそれを「きゃー素敵」って言ってたのかもしれないけど、今の我々にその感性はないですから。
現実世界を舞台にしながら、展開はファンタジー。
今の人たちってかなり現実的なので、そういう部分を楽しむ度量がないんだと思う。
プロレスやお相撲の夢を現実に引きずり下ろして批判しちゃう時代ですよ?

ま、一番いただけないのは「孤独」とか「薄暗い主人公」みたいな読者に優越感を与える設定にしておきながら内容で裏切る点。
そこがリアリティーがなくてイラっとする。
好景気も過ぎて、あんまりいい時代じゃないのでみんな自分に自信がないんですよ、村上さん。
だからこういう主人公設定の物語を読むことで救われたいのです。
なのに「といいつつモテちゃう俺」「ちゃっかりおしゃれに生きちゃう俺」みたいな展開はこの時代に生きてる人の感性に合ってないんじゃないかな?

小説なんて他人の妄想ですから、村上ワールドを覗き見るって意味で楽しまなきゃいけないのかもしれませんね。
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年Amazon書評・レビュー:色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年より
4163821104
No.372:
(3pt)

アンリアルな作品ではありません

「ノルウェイの森」が好きな方は読みやすいのでは?と思います。
というのは、不思議な世界やメタファーな人物?(羊男とか)が出てこないからです。
井戸におりたり壁をぬけたりもしません。
個人的にはアンリアルな村上作品が好きなので、残念ながら本書は☆3つにしました。

少なくとも日本人はこういう会話はしないだろというようなオシャレが会話がでてきます。
それは今に始まったことではないので出来ればスルーして読んでほしいと思います。
フィクションなのでオシャレ会話もありだと思うのですが。

村上氏の作品は、好きな人はすごく好きで読んでる的なスタンスがいいと思うのですが、多分出版社とか本屋とか、大人の事情でこのような販売方法がされているのだろうなと感じます。

村上作品の多くは孤独をモチーフにしていますが、根底には愛(恋愛関係においての愛だけでなく)がとても必要で最も大切なものだというメッセージを感じます。
本書を読んでどう感じるかは読み手しだいだと思います。
駄作、傑作、さまざまな意見があるとおもいますが、それな読者ひとりひとりにゆだねられているものであり、他人に強制するものではないと個人的に考えています。
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年Amazon書評・レビュー:色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年より
4163821104
No.371:
(4pt)

向き不向きがあるのは他の作品も。

叩いている人は「殆ど読んだことがない」とか「途中で挫折した」と言っている人ばかり。そもそも最初から向いていないんだから読んでも面白くないのは当たり前。それを誰かが批判してウケたからって我も我もと便乗して批判するのは、ホントみっともない。

過去、村上作品に親しんでいる人には違和感ない本だと思う。
漫画家の萩尾望都サンが60歳を過ぎても延々と「母と娘」をテーマにした漫画を(しかも娘の立場で)描き続けているように、村上春樹サンも永遠に自分のテーマを書き続けるのかな〜って思った。好きとか嫌いを通りこして、今後どんな作品を残していくのか追い続けたい作家の一人です。
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年Amazon書評・レビュー:色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年より
4163821104
No.370:
(1pt)

プレビッグバン状態における物質とエネルギーの融合した塊の価値

レビュー「孤独なサラリーマンのイカ臭い妄想小説」を生み出した起爆剤としてのみ、本小説には価値がある。

紙の塊そのものには、さしたる値はない。精々が出版社と書店に落ちる利益程度のものにすぎない。
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年Amazon書評・レビュー:色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年より
4163821104
No.369:
(1pt)

村上さんが変態なのは彼の自由。 変態な彼を絶賛するマスゴミの変態さは許せない

3日前の連休最終日、京都大学で行われた村上さんの講演会を
NHKニュースが延々と絶賛報道してたから、本書を捨てたいと言う知人から
もらって、初めて村上作品を読んでみた。

 村上さんって、すごい「気どった変態」なんですね。

 村上さんが変態なのは、彼の自由。 
村上さんが、気持ち悪い変態小説を書くのも、彼の自由。

 でも、変態な彼を絶賛するマスゴミの変態さは許せない。

 マスゴミが、こんな気持ち悪い変態小説を絶賛するから、私を含む
国民の多くが本書に「金や時間を浪費」した事実こそ
マスゴミは報道すべきでは?
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年Amazon書評・レビュー:色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年より
4163821104
No.368:
(4pt)

「良いなあ。」と感じた一節

批判的なレビューが多いなかで、「良いなあ。」と感じた一節をご紹介します。
人は、ポジティブな要素のみで結びついているわけではない、ということを表現しているのだと読み取りました。
なかなか深みのある表現だと感じました。

----以下、引用です。-----

人の心と人の心は調和だけで結びついているのではない。それはむしろ傷と傷によって深く結びついているのだ。痛みと痛みによって、脆さと脆さによって繋がっているのだ。悲痛な叫びを含まない静けさはなく、血を地面に流さない赦しはなく、痛切な喪失を通り抜けない受容はない。それが真の調和の根底にあるものなのだ。(307頁)
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年Amazon書評・レビュー:色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年より
4163821104
No.367:
(2pt)

周囲の喧伝こそが問題

中二病的な主人公像は、作者の個性の投影なのでしょう。
気取った描写に向き不向きはあると思いますが、とりあえず現代人向けではありません。
文学小説に一般的なセンスを求めてはいけないという好例で、
流行に流されて痛い目を見るのは、観察眼を養わない人が支払わされる授業料ということでしょう。

むしろ問題は、マスコミや出版社の喧伝態勢。
好き嫌いの激しい作品を大々的に評価すると、多くの行きずり読者に失望を与えることになり、
結果的に、活字嫌い・読書離れを助長してしまいかねません。
そんな事態は、作者にとっても業界にとっても望ましくないでしょう。今後は自重願いたい。
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年Amazon書評・レビュー:色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年より
4163821104
No.366:
(4pt)

過剰な期待をせずに素直に読めば。

本編よりも面白いレビューなどと言われる位、レビューも花盛りですね。アマゾンはレビューを書籍化すれば、相当稼げるのにと以前から思っていました。それはさておき村上春樹の作品に過剰な期待をしすぎる方が多すぎるのでは?私は過去の作品も全て読んでいますが、常に読み始める時のスタンスは他の小説、書籍と区別せず話題に成っているいないも意識しません。そう言った観点から本書は、支払った対価以上の有意義な時間を私に与えてくれたと思っています。どんな「色」に感じるかは読む方次第だと思います。
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年Amazon書評・レビュー:色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年より
4163821104
No.365:
(1pt)

立ち見

で十分だろう。読むにも値しない作品。この程度のものに長蛇をなして購入すると言う神経が理解できない。
例の有名な賞を取るのであれば、それは何かこの作家にかつてのフジヤマゲイシャに似たエキゾチズムでも
感じているに違いない。タイトルが実にチンケでそれだけでも敬遠したくなる。一言名古屋を舐めんなよ。
それから安全な場所に居ながら、自分も傷ついたなんて軽々しく口にするな。胸くそ悪いわ。
それにしてもドリーのレビューは対象本を完全に超えてるな。すげえよ。と思ったが、◯はげ絶賛みたいで
こけたよ。
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年Amazon書評・レビュー:色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年より
4163821104
No.364:
(5pt)

村上春樹は劣化版デンジャラス安田

傲慢ヅラした白豚野郎のオナニーを見せつけられたかのような気分でした。もっと具体的に言うとトップリードのコント以下の作品ですね。
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年Amazon書評・レビュー:色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年より
4163821104

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!