■スポンサードリンク
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.41pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全1023件 1021~1023 52/52ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
読んでいて強く「ノルウェイの森」を意識した。 「ノルウェイの森」では主人公はキズキ、直子と3人でグループを作っていた。本作では主人公は5人のグループ一員である。 主人公が、その「グループ」から疎外されてしまう点が「感覚」として似ている。「ノルウェイの森」のキズキと直子は結局自死を選んだ。 本作の主人公以外の4名も、ある種の「死」を抱えている点が書き込まれていると僕は読んだ。「死に方」には色々あるし、全てばらばら であるが「どこかが死んでいる」という状況では一致している。そんな気がした。 若しくはエリという女性の造形も「ノルウェイの森」のレイコさんを思わせるものがある。話し方もどことなく似ているし、レイコさん同様 の傷を背負って生きていく姿も重なって見える。 ユズが抱えていたものも直子やキズキが抱えたものに近いのではなかったろうか。「悪霊」という表現を使っているが、村上春樹の「通奏低音」 として「邪悪なものを自らに抱えるということ」というものがあるとしたら、ユズが抱えた「悪霊」もその一つの変奏曲ではないだろうか。 思い返すと「ノルウェイの森」は未完であった。多くの謎が解決されぬままに放置されている作品でもあった。僕にとっての本作は 「ノルウェイの森」のある種の続編である。本作でも相変わらず未解決の謎が多い。村上という方はつくづく「答え」を出してくれない作家だと 思う。読んでいる方としては、いつも宙ぶらりんだ。宙につるされたまま、自分で色々と考えるしかない。それがある意味で「村上春樹の本 を読む体験」になっている。自分で答えを出すしかない。今回の作品は、そうは見えないが、「ノルウェイの森」の続編であるということが 僕なりの答えである。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
人生取り戻そうとする男の物語を描くこの作品は、村上春樹さんの初期の頃の 作品(例えば「羊をめぐる冒険」など)に相似すると感じた方も多いと思います。 己の過去の過ちや傷を直視することは、誰にとっても辛いことです。が、果敢に その困難に向き合おうとするこの物語の主人公多崎に、自分自身を重ね合わせ 読まれる方も多いのではないでしょうか。 ストーリー自体はそれほど複雑ではないので、最後まで一気に読むことができました。 今まで村上春樹さんの作品を読んだことがない人にも、比較的とっつきやすい内容に 仕上がっていると思います。初めての方にもお勧めできる一冊だと思います。 ノーベル文学賞に最も近い我が国の作家の一冊をお楽しみになっては如何でしょう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
久しぶりに村上春樹を読んだ、と言う感じがしました。 村上春樹を初期から読んでいる人は いつものパターンの組み合わせと言う事に気づくので、 作品の世界に「入る」 のはそう困難ではないと思います。 内容は、タイトルがヒントになっていると 読み終えてわかりました。 もし感想を求められたら、 「最初のページの田崎つくると 最後のページの田崎つくるは 違う。別人とかでなく内面がいい方向に変化したと言う意味で。買って良かった」 と言います。 というくらい最終章は引き込まれました。最終章はこれからも読み返すと思います。 ★が一つ少ないのは、 「この登場人物のエピソードはもっとふくらませてくれてもいいのでは。 こんなすぐいなくなるなんて」 「田崎つくるの普段の仕事ぶりはどうなっているんだ」 など、中身がちょっと少なめ過ぎる事。 上下巻くらいになりそうなのに。 村上春樹については二作品にひとつはハマる、というパターンの私。 今回はハマりました。 一つだけ言えるのは 「村上春樹を通販で買うのはバクチと同じ」 どうしても通販しか利用できないなら ハマらないのも承知の上で購入するのをおすすめします。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!