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色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年
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色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.41pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全1022件 1001~1020 51/52ページ
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村上春樹の作品は、すべて読みました。今回も、Amazonさん、しっかり12日に届けてくださいよと祈りながら待ちわびていたような感じでした。(実際に12日に届きました) しかし、実際に読んでみると、あまりいい出来でないような気がしました。おもしろいのは確かですが、村上春樹の作品としては、凡作以下かと。 今作は、ノルウェーの森のような作風であり、読んでいてもノルウェーの森と同様の感覚を抱きます。しかしながらノルウェーの森には、遠く及ばない気がします。ノルウェーににているがために、その粗が目立ちました。ノルウェーが星10なら、星5程度といった印象です。 その理由はシロ(非常に重要なキャラクターです。)に共感できないこと、そもそもシロについてあまりにも書き込まれていなさすぎです。無理があります。 人物描写についての不備はやはり、沙羅(非常に重要なキャラクターです。)にもあてはまります。こちらも非常にぼんやりとしたイメージしか浮かんできません。 春樹らしい素晴らしいところが本当にたくさんあり、序盤はノルウェーの森の以上の感動を与えてくれるかも、と期待しましたが、致命的な粗さが目立ちました。 | ||||
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読みやすい。 一気に読めた。 でも、何も残らない。。。 だけかな。 | ||||
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村上春樹の一貫したテーマである「喪失と再生」が綺麗に無駄なく収まっている、非常に無駄のない秀作であり過去の作品の流れから外れることのないザ春樹的な作品。 1Q84で見られた過去の作品とは決別したような文体からいつもの文体に戻り、キャラクターの配置などにも過去の自身の作品へのオマージュが見られる。 最近の作品にみられるイニシエーション描写は控えめ。イニシエーションはやり過ぎるとリアリティがなくなるので個人的に今作くらいがちょうどよい。 謎を解き明かすのがテーマでなくどう向き合うかがテーマ。 一人の人間が、無くしてしまった、あるいは無くしていくことにどう対峙していくかが丁寧に記されている。喪失からの再生はノルウェイの森でも見られたが、そこから一歩も二歩も踏み込んだ段階まで描かれていてこれは今だから書けるといった感じか。 登場人物が象徴的に描かれていたのでイニシエーションの違和感もなく、春樹の目指す「物語」として過去の作品よりクオリティーの高いものになっている。反面、エンターテイメント性は著しく低い。 ハルキストの求める春樹語録、文体の心地よさより物語としての良さが勝っているので非常に素晴らしい作品だと思います。 | ||||
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本来一読した程度で感想を述べるのは、好きではないのですが、そうした感想も新鮮ゆえに、常連客の目の前に差し出すことも許されるのではないかと思い、投稿させてもらいます。ネタバレも一部含みます。 調和と不協和音、誰しもが一度は経験するはずのものですが、その経験を直視して、「暗い夜の海を泳ぎ切れるか」はまた別問題だと思います。人は時に、周囲と同じ行動をとることで、安心感を得ようとするし、また安心もします。高校生や大学生の中にはそういう人間は少なからずいるし、それが「美」とされる時さえある。 しかし、少し考えてみれば、24時間、誰かと同じ時間を過ごすことなどできない。当たり前の話です。 どうしても、流れる時間軸の中に、自分という存在と向き合う時間が生じる。そこで、はじめて、調和の世界から一歩這い出た自分が、「自分」を客観的に考察することができる。「東京」という場所で、調和だけの日々が続くのであるならば、どんなに楽でしょうか。繋がりがあるからこそ、そこに不協和音が生じることに不安が生じるのであって、感受性が人一倍強いシロはそれに耐えられなかったのではないかと思います(決して彼女が弱いということではない)。レイプされた被害者が、共同体の中でどのような立ち位置に置かれるのか、実際の被害者の方々の声を見聞すれば、想像することができます。優勢遺伝子が必ずしも社会に現れていないのと同じように、被害者もまた、社会で「存在しないもの」として扱われかねません。まるで、六本ある指を五本にして「整える」ように。 調和のない世界もなければ、不調和のない世界もない。 人は本気で人と向き合おうとすればするほど、えぐり取られるような苦しみとつらさ、寂しさを経験するものだと思います。常に一定の距離を持ち、誰とも、それが好意を寄せる女性であっても、心底繋がれない苦しさとはまた別のものかもしれない。本気で欲するからこそ、失うことの怖さを感じる。自分が失われてしまうのではないかと不安になる。しかし、その不安は、本気で欲した者にしか経験できない不安ではないでしょうか。 つくるは、沙羅を本気で「得よう」とする。それに沙羅も本気で「応えよう」とする。 結果ではなく、その二人の心の変化にこそ、悪魔に飲み込まれないようにするための、生への渇望が垣間見られると思いました。 私は、どちらかというと、つくる君のような人生なのかなと思います。どこかで、人から腹黒さを感じ取られ、男女問わず、心の底から人と付き合うことができずに生きています。自分では、努力しているつもりでも、どこかに「闇」を抱えているのかもしれません。本作品に自分自身を投影してしまったため、バイアスがかかり、評価を満点とすることはできません。しかし、一度でも「死」を本気で考えた者にしかわからない「闇」を村上春樹さんの筆力で描いた本作品は、自分を含め、人間関係に悩む人にとって、幾らか勇気付けてくれると思います。 | ||||
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内容については割愛します。 ただ、読後感は微妙というかリアリティが希薄で、「ふーむ、そうですなー。(棒」程度です。 ただし、物語の感じ方は個人差はあるので、「これは傑作」と思う方の感想を全面否定はしません。 ただ、固定ファン以外の人が読んで、果たして文学小説として楽しめるかどうか。 万人受けするかといえば、よくも悪くもそうではないでしょう。 私が言えることはただひとつ。 メディアの煽動効果にあえて乗って、ブームに乗じて読まれる人もいると思うのですが、 無理して他人にあわせて「絶対。面白い、理解できない人がおかしいんだ」という必要はないと思います。 だから、私自身もハッキリ感想を述べさせて頂きます。 私個人としては、まったく面白いと思えず、読んでお金を損した気がしましたし、すぐ売りました。 | ||||
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3年ぶりの長編『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』は、 「自らの人生を再びつかみ直そうとする主人公のストーリーだ」。なかなか面白い。 特筆するべき点は、 人間の心の奥の深く暗い部分にためこんだ喪失感や孤独感を、 なんとか乗り越え、前に進むようとする底力をもつ主人公の話だ。 やはり、村上春樹・・買って損はない。 | ||||
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独特の世界観、さすがです。ネタバレになるから多くは語らないけど、すばらしい。ところで最近携帯小説の「全裸姉ちゃん」という小説に衝撃を受けた。若手の作家からも村上春樹氏のような作家が現れてほしいものである。 | ||||
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久しぶりに村上春樹を読んだ、と言う感じがしました。 村上春樹を初期から読んでいる人は いつものパターンの組み合わせと言う事に気づくので、 作品の世界に「入る」 のはそう困難ではないと思います。 内容は、タイトルがヒントになっていると 読み終えてわかりました。 もし感想を求められたら、 「最初のページの田崎つくると 最後のページの田崎つくるは 違う。別人とかでなく内面がいい方向に変化したと言う意味で。買って良かった」 と言います。 というくらい最終章は引き込まれました。最終章はこれからも読み返すと思います。 ★が一つ少ないのは、 「この登場人物のエピソードはもっとふくらませてくれてもいいのでは。 こんなすぐいなくなるなんて」 「田崎つくるの普段の仕事ぶりはどうなっているんだ」 など、中身がちょっと少なめ過ぎる事。 上下巻くらいになりそうなのに。 村上春樹については二作品にひとつはハマる、というパターンの私。 今回はハマりました。 一つだけ言えるのは 「村上春樹を通販で買うのはバクチと同じ」 どうしても通販しか利用できないなら ハマらないのも承知の上で購入するのをおすすめします。 | ||||
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毎度思うのは、村上春樹はストーリーテラーであって作家ではないということ。 村上春樹を読んできた人にとっては今回も満足のいく作品に仕上がっているのでしょうが、 そうでない人にはなんとも印象に残らない本ではないのかなあと思います。 良い評価を否定するつもりはありませんが、ノーベル文学賞をとった作家の作品と読み比べることをお勧めします。 そうすれば、村上春樹がノーベル文学賞をとるかもといううわさや期待が、いかに蒙昧なものかわかると思います。 | ||||
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村上春樹の新作「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」を読み終えた。「1Q84」や「海辺のカフカ」のようなファンタジー要素は後退したが、読みやすかった。難解と言われている村上春樹の長編小説の中では比較的わかりやすいので、初心者にはオススメだ。全体的に喪失と再生を表現している感じもあり、割と楽しめた。村上作品でここまで現実的な壁に立ち向かって、その解決に奔走する主人公の登場も珍しいので、驚いた。 | ||||
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非常にリーダブルでした。ポスト311 作品といっていいと思います。 1Q84はあまりのアホらしさにブック ワンで挫折しましたが今作は読めました。 ただポールオースターの幽霊たちとか 武田泰淳のひかりごけを読んでいれば、 着想は古いなと思います。名古屋の人間 なのに標準語ばっかりというのもリアリテ ィーに欠けるような。まあ、とにかく春樹 さんだから許されるのでしょう。 孤独とか嫉妬という言葉をそのまま使わずに それと感じさせて欲しかったですね。 個人的にはこの作家は実力以上の評価を受ける ことのできた幸運な小説家だと思います。 個人的には「夢を見るために毎朝僕は目覚める のです」のようなインタビュー集で十分です。 | ||||
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売る為の戦略は凄いと思いますが、内容的には、どうでしょうか? | ||||
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3時間半で読めた。 自分は色彩を持たない没個性の人間。 そう思い悩んでいた多崎つくるが過去に向き合う為に、巡礼をする。 過去と向き合うことで明らかになる真相。 それに起因するようにつくるの無機質だった作るの感情はクリアに情熱的に表現されていく。 アカ、アオ、シロ、クロを一つにしていた容器のつくる。 「私は自分が12歳の時に持った友人にまさる友人を、その後持ったことはない。誰でもそうなのではないだろうか。」 この作品では16歳だろうか。 ファンタジーな不思議な話も出てきて、羊を巡る物語に似ている。 何かを探し求めるお話だ。 | ||||
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読んでいて強く「ノルウェイの森」を意識した。 「ノルウェイの森」では主人公はキズキ、直子と3人でグループを作っていた。本作では主人公は5人のグループ一員である。 主人公が、その「グループ」から疎外されてしまう点が「感覚」として似ている。「ノルウェイの森」のキズキと直子は結局自死を選んだ。 本作の主人公以外の4名も、ある種の「死」を抱えている点が書き込まれていると僕は読んだ。「死に方」には色々あるし、全てばらばら であるが「どこかが死んでいる」という状況では一致している。そんな気がした。 若しくはエリという女性の造形も「ノルウェイの森」のレイコさんを思わせるものがある。話し方もどことなく似ているし、レイコさん同様 の傷を背負って生きていく姿も重なって見える。 ユズが抱えていたものも直子やキズキが抱えたものに近いのではなかったろうか。「悪霊」という表現を使っているが、村上春樹の「通奏低音」 として「邪悪なものを自らに抱えるということ」というものがあるとしたら、ユズが抱えた「悪霊」もその一つの変奏曲ではないだろうか。 思い返すと「ノルウェイの森」は未完であった。多くの謎が解決されぬままに放置されている作品でもあった。僕にとっての本作は 「ノルウェイの森」のある種の続編である。本作でも相変わらず未解決の謎が多い。村上という方はつくづく「答え」を出してくれない作家だと 思う。読んでいる方としては、いつも宙ぶらりんだ。宙につるされたまま、自分で色々と考えるしかない。それがある意味で「村上春樹の本 を読む体験」になっている。自分で答えを出すしかない。今回の作品は、そうは見えないが、「ノルウェイの森」の続編であるということが 僕なりの答えである。 | ||||
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人生取り戻そうとする男の物語を描くこの作品は、村上春樹さんの初期の頃の 作品(例えば「羊をめぐる冒険」など)に相似すると感じた方も多いと思います。 己の過去の過ちや傷を直視することは、誰にとっても辛いことです。が、果敢に その困難に向き合おうとするこの物語の主人公多崎に、自分自身を重ね合わせ 読まれる方も多いのではないでしょうか。 ストーリー自体はそれほど複雑ではないので、最後まで一気に読むことができました。 今まで村上春樹さんの作品を読んだことがない人にも、比較的とっつきやすい内容に 仕上がっていると思います。初めての方にもお勧めできる一冊だと思います。 ノーベル文学賞に最も近い我が国の作家の一冊をお楽しみになっては如何でしょう。 | ||||
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2010年代が舞台の村上春樹の新作。 facebookやらスマートフォンやらが出てくるのが異様に奇妙な感じがしましたが、時代の流れなのでしょうか。 若くして死をこころの内に抱える美しい女や、真夜中に枕元に立つ親密な相手など、今までに慣れ親しんだモチーフも登場します。 一方で、名古屋という、東京に対比して非常に閉鎖的でローカルな世界を今作の重要な舞台の一つに据えたことは新しい試みであるように思われます。 個人的には、小説も半ばを過ぎたところで語られる「休暇と友だちは、人生においてもっとも素晴らしい二つのものだ」という警句が心に残りました。 震災以降、私たち日本人は以前よりもこういう言葉をすんなりと飲み込めるようになっていると思うのは、私だけでしょうか。 | ||||
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大学時代に心に取り返しの付かない傷を負った主人公多崎つくるが、2つの人間関係から付かず離れずしてその出来事に答えを見出そうとする物語。 つくるを除く登場人物の描写はあくまで表面的で、それがつくるの心情描写を際立たせています。 重層的で長大な「1Q84」から一転して、引きこまれながらも読んでいて時間の流れに心地よさを感じる小説でした。 難解な部分は無いものの、村上春樹の雰囲気が凝縮されています。ほかのレビュアーさんも仰っている通り、村上春樹初心者にオススメです。 作中にジャン・シベリウスの名前が出てきますが、如何にもその7番という感じ? なお、この小説の英題は"Colorless Tsukuru Tazaki and His Years of Pilgrimage"となっています。 普通に読むと、「巡礼」はアオとの接触以降の数週間の期間だと思うのですが、yearが複数形であることからそうではないようです。 その理由はじっくり考えてみることにします。 | ||||
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沙羅とどうなったのか? シロは誰に殺されたのか? 灰田は? ちょっと不親切過ぎる気がします。 性的描写も多いため万人に勧めることは出来ません。 | ||||
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魅力的なキャラクターがいません。 どの謎についても真相は解明されない、 全体的にすっきりせず残念。 雰囲気は暗く、笑える描写もありません。 アフターダークとか、ああいう雰囲気が好きな方はいいかもしれないですが いずれにしてもファン向けの作品かなという感じ。 灰田や沙羅は、もっと魅力的に描けたのではないかと思います。 食べ物の描写はすごく少ないですが相変わらず美味しそうです。 | ||||
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まず、文体が物凄く変わってびっくりしました。 個人的には長編だとノルウェイの森、カフカ、ハードボイルドワンダーランドあたりの時が一番好きでした。 ノルウェイの森が心情中心で、ハードボイルドワンダーランドがストーリー中心、といった感じに思えます。 この作品は、ノルウェイの森の作風に近く、文体が1Q84の文体から村上春樹らしさを抜いた感じです。 村上春樹さん自身が、「村上春樹っぽい文章って言われるのがいやだ」とよくおっしゃっていたので、それでこの文体になったのかなと思いました。 ノルウェイの森が嫌いな方は恐らく嫌いだと思います。 ノルウェイの森を悪化させるとこの作品になります。 | ||||
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