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きみの友だち
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きみの友だちの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.46pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全209件 201~209 11/11ページ
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してやられました。傑作です。実は読み始めは、また重松さん得意の小中学生友情物かい〜とあまりノリ気になれなかったのです。だが、この物語の登場人物たちは生きている。ぐいぐい生きて、目を離せない。 恵美が得た精神の自由は、足の自由を失ったことと無縁ではないだろう。「みんな」という得体の知れないモノへの、決然とした絶縁宣言が見事だ。ひとりひとりが大切なはず。私達は、「トモダチ百人できるかな」っていう童謡に無意識に縛られてしまっていた自分自身を、反省する時期にきているのかもしれない。 由香の、透明な生き様も美しかった。 イヤな先輩までを含めて、もっと人間を信じようと思った。 | ||||
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今の時代は大変なんだよって、何時の時代も子供は思う。 責任はまだない分、自由もなくて不自由だから。 でもその時間が過ぎて過去になった時、いかに大切な時間だったかを振りかえり、大きく感じた悩みにも笑みをこぼせるようになる。 この本は読後、その時間を過ぎた大人が子供に読ませたいって切実に思わせる でもルビも付いてないので小学生には独りで読むのはまだ無理かもしれないし 内容への影響もまだ感じとるのは難しいかもしれない。 この本に登場する友達が模索して無我夢中のように 現役の小中学生には自分の今で手一杯かもしれない。 ただ、この友達を導いていく語り手が、それぞれの子ども達を応援してる気持ちは伝わるのではないか? 「みんな」に翻弄される子ども達、きみが今一生懸命生きている時間は 成功も挫折も苦しいのも嬉しいのも、みんないかに大切な時間で素晴らしいか この本はほのかな灯りのように語りかけてきます。 | ||||
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普段友人関係に悩みがちな私が、たった一人親友といえる友人からお勧めされて読んだ本が、これでした。 題名の通り、本当に色んな立場の友達の話があります。 最後には全てが繋がっている、という本が好きな私ですが、この本も、最後に誰がこの物語をかたりかけていたのかわかります。 いじめっこ、いじめられっこ、優等生、落ちこぼれ・・・。 「あの友達も、ああ見えてこんなふうに考えていたのかなぁ・・・。」と思いながら読んでしまいました。 友人について、今まで悩んでいたことが馬鹿らしく感じるほど、感動してしまいました。 大人でも十分『考えさせられる』お話なので、騙されたと思って読んでみてください・・・★ 読んだ後、心が安らいでいると思います。 | ||||
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重松清さんの世界はまるで“道徳の教科書”みたいで つい反発してみたくなる素直じゃない自分もいる。 だけど、語り手が主人公の“きみ”に語りかける言葉と 眼差しがあまりにも優しくて、こちらも素直にならざるを得ない。 そんな優しさのある作品。 この語り手が誰なのかわかったとき、 そのあたたかさに胸がいっぱいになりました。 「友達ってなんだろう」 これがこの作品のテーマ。 いつも一緒にいて話をしている人が、 果たして“本当の友達”なのだろうか? 学生生活の真っ只中では疑問にすら思わなかったことを 今になって自問自答してしまいました。 そういえば私にも、 いつも一緒にいるわけではなかったけど、 とても気の合う子がいたっけ・・・。 他の子とは話さないような事柄を話せたり、 自分にとって重要なポイントにはなぜかいつも手を差し伸べてくれたあの子。 彼女は今、どうしているのだろう。 彼女の存在が私にとっての“きみの友だち”だったのかな? | ||||
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重松清の本を18冊読んだ私の中でのマイベストは「きよしこ」(新潮文庫)でした。「きよしこ」では少年ひとりの視点で描かれているのですが、今回は主人公を取り巻く登場人物たちにもそれぞれ主役としてのスポットが当てられることにより、重層的な深みが増しました。それぞれがそれぞれに悩みやわだかまりを抱えて葛藤しています。「友だち」に代表される人間関係に焦点が当てられており、私自身思い出したくもないような過去を抉り出されている気にさせられました。その思いは実はみんなが持っているものなのかも知れません。物語はそんな苦さに真正面から対峙し、答えはないけれど、「友だちとは何か」「友だちの素晴らしさ」についての自問自答へ導いてくれます。 | ||||
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子供の頃、教室で一緒に過ごし、放課後に遊び、家の近くで遊んだ、あの友達が、あの時どんな思いでいたのだろうか、今、どうしているのだろうか、さまざまな思いが押し寄せてくる。あの頃の友にもう一度会いたいと思った読者は多かったのではないだろうか。「その日の前に」ほど衝撃はないが、その分、広く読者に共感される構成になっている。 | ||||
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みんなと友だちだと思っていた。だが、事故のあとにその関係は微妙に 変化する。孤立してしまった恵美は、自分と同じように一人ぼっちの 由香と、いつしか言葉を交わすようになっていくが・・・。 「あいあい傘」を始めとする10の作品を収録。 いつも身近にいるから、いつも一緒に話しをするから、それだけでは 本当の友だちとは言えない。本当の友だちって何だろう?この本を 読んでいると、遠い昔に同じようなことで悩んでいた自分の姿を思い 出す。作者は、友だち関係に悩むさまざまな登場人物の心の動きを 細やかに描いている。傷つけたり傷ついたりしながら人は成長して いく。過ぎ去った日々が、いつか大人になったときに「あの頃のことが 懐かしい。」といえる日々であってほしい。恵美と由香の日々もきっと そんなふうであったのだろう。いつまでも「もこもこ雲」が、空に 浮かんでいますように・・・。 悲しく、切なく、そしてさわやかな作品だった。 | ||||
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オムニバス形式の思春期の友情と成長をテーマにしたお話です。 一つ一つのお話の主人公「きみ」は変わっていきますが,その「きみ」は一人の女の子,女性と必ず関わりを持っている,少年,少女です。 後半は何となく分かっていながらも,そして反則だとは思いながらも, 物語に感情移入し,感動せずにはいられないお話です。いくつになっても友については考えるのかなぁと思いながらも, あの頃の好きな自分,嫌いな自分と向き合っているようで,とても懐かしく感じました。 | ||||
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ほんの、本当にちょっとした友だちとのトラブルで、恵美は松葉杖なしでは生きられなくなってしまった。そして恵美はその友だちを罵ってしまった。恨みごとを言ってしまった、何度も何度も。そして恵美ははじかれてしまい一人になってしまった。 その1年後、「生涯」の友だちになる由香ちゃんと出会う。でも恵美には由香ちゃん以外の友達はもう出来なくて、ずっと二人で過ごしていた。しかしだからこそ恵美は、友だちの事を真剣に、誰よりも深く考えられたのだと思う。 恵美とその周りの人々の、友だちに纏わる物語10編です。 友だちってなんだろう。基本的に他人だから深くは立ち入れない。でも時と場合によっては、身内以上に親身になってくれる時もある。でもそれがうっとおしくて、邪険に扱ってしまった事もある。そして自分を守るために防御壁に使ったこともあれば、先生や両親にその友だちをよく見せる為の、踏み台にされてしまった事もある。そんな事をしてもされても、次の日からは変わらず友だちだった。 そして不思議なのは、あんなに仲がよかったのに卒業なんかで距離が遠くなると、あっという間に疎遠になってしまう事が何度もあった。でもだからといって、決しておまけのような存在じゃなくて大切だった。 こうして考えてみると、決して結論なんかでないと思う。でもこの物語を読んでちょっとだけ分かった気がする。友達が大切なんじゃなくて、大切だから友だちなんだ。そう考えると、巨大なジグソーパズルの1ピースがはまったような気がしました。 この本を読みながら、「あいつ今頃何してるんだろう?」とふと考えてしまいました。 | ||||
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