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沈黙の町で



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【この小説が収録されている参考書籍】
沈黙の町で
沈黙の町で (朝日文庫)

沈黙の町での評価: 4.05/5点 レビュー 92件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.05pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全70件 21~40 2/4ページ
No.50:
(5pt)

再読したいほど面白い‼️

全ての立場の人物の心情が精緻に描かれており、また、真相が最後の最後までら分からずページを送るのが自ずと早くなりました。
沈黙の町でAmazon書評・レビュー:沈黙の町でより
4022510552
No.49:
(5pt)

すばらしい

今まで、私が読んだ奥田先生の小説の中で1・2を争う面白かった作品です。
ナイーブな題材が、いろんな目線から丁寧に書かれています。
そして、とっても勉強になりました。
奥田作品の中で、真面目な小説です(笑)
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4022510552
No.48:
(4pt)

考えさせられる重いテーマ

いじめ問題という重いテーマではあるものの、加害者とされた側の微妙な内面、
虐められる側の問題、多感な思春期の子供たちの心の動きを見事に描いている。
巨悪がなくても、ちょっとした流れで、くじ引きの如くに、虐められる側と虐め
る側が決定され、いつの間にか傍観者もいじめる側に加担する流れが、よく分か
った。ラストもミステリー仕立てで、結局のところは霧の中。
その点も奥田作品的スパイスで後に残る。

実際、いじめで亡くなられた方を思うと、その両親の悲しみと、その子がいた
学年の重責、晴れ晴れと出来ない心の記憶、両者の辛さが想像を超えて押し寄せた。
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4022510552
No.47:
(4pt)

いじめってこういうことだよね、リアルな中学生の生態が書かれている

いじめが起こるきっかけになり得る要素をかなり多く持ち合わせた少年の転落死をめぐる物語。

事故なのか殺人事件なのか、被害者の背中の痣からいじめの疑いが浮上してくる。登場人物の多くに感情移入してしまい読んでいて辛くなった。

色々と考えさせられる。被害者は同じ学校にいたら超うざいやつだと思っただろう。でもそれは死を持って償う程かと言われたらそんなことはない。もううん十年前の話だが、誰も殺さずに中学時代を乗り越えられたことに安堵した。
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4022510552
No.46:
(4pt)

過保護で非力。空気の読めない中学生に待っている悲劇

「いじめ」の問題作である。深刻かつ現実的な描写には他の追随を許さない。弱肉強食の掟、どうしようもない学校現場、誰も救えない無力感、
白も黒もない、いじめの本質的構造。本書は192ペ-ジまでは、おもしろくも何ともない。それが一転して夏から春に季節が逆行して、事件の真相がゆっくりと解きほぐされていく。過保護で非力。空気の読めない中学生に待っている悲劇。「いじめ」がどのように増幅し、普通の生徒にエスカレ-トしていくのがよくわかる。読者としては「釘付けの状態」になる。奥田さんの実力である。
蛇足だが同著者「無理」をよんでみることを勧める。名倉祐一が死亡しなければ、こんな青年になっていたのかも知れないと、ふと感じた。
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4022510552
No.45:
(5pt)

登場人物に共感

一気に読みました。奥田さんはとても好きな作家ですが、今回も期待を裏切らないものだったと思います。遺族、加害者の家族、学校、警察それぞれ(その中でも立場によって思いは異なるが)がどう考えどう行動するかが、実に無理なく自然に描かれています。人間の自己中心さ、でもそれを責める訳でもなく、色々な「仕方ない」中で私達は行きていることを改めて感じました。
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No.44:
(4pt)

誰もが加害者になりうる危険性

中学校で一人の生徒が転落死し、調査を進めていくと、実はその生徒は別の生徒からいじめを受けていたことが発覚する。
冒頭だけ読めば、多くの人が転落死した生徒に同情し、いじめていた生徒は悪だと思う事でしょう。
現実で起きる事件も、報道で伝わってくるのは小説の冒頭部分だけのようなもの。
凶悪事件が報道されると、こんなひどいことをするなんて加害者はとんでもない悪人だ!自分には到底理解できない違う種類の人間だ!と、事件の全貌も知りもしないで決めつけてしまいがちです。
ですが、小説を読み進めていくと、この経緯を辿ったらいじめられるのもしょうがないよなぁ…この場にいたら自分も加害者になるかもしれない…と、加害少年に感情移入してしまう人も多いはず。(それでもいじめる方が悪いとは思いますが…。)
いじめに限らず、世の中で起きる色々なの事件に完全な加害者、完全な被害者が存在する方が少なく、物事の断片だけを見て、その人を判断し決めつけ糾弾する行為、それこそが悪だなと、改めて思いました。
それにしても、老若男女のキャラクターをそれぞれリアルに書き分ける能力はさすがです。
終わり方が多少消化不良でもやもやしましたが、最後まで一気に読みました。考えさせられる内容です。
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4022510552
No.43:
(5pt)

心理描写が見事

中学生が校内で転落死するという事件から、この物語は始まります。
出だしはなんとなく『ソロモンの偽証』と似ていますが、あとの展開は全く違って、とても現実的でシリアスです。
そして、中盤から過去の時系が物語と並行して進みながら(これがまた面白い)、最後に事件の真相が明らかになります。
なんといっても、一人一人の心理描写が見事で、登場人物の思惑が、すれ違ったり、意図しない方向へ進んで行ったりする様子が、これでもかというくらいリアルに描かれています。
ストーリー展開より、そちらのほうが面白いです。
ほんと、人間関係って難しいですね。
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4022510552
No.42:
(4pt)

一気読みしました!

久しぶりに一気読みしました。とにかくページが止まりませんでした。
私の中ではここ数年での1位です。
まず、登場人物すべてのキャラが確立しています。覚えが悪い私は登場人物が多いと忘れてしまって混乱することがあるのですが、今回はなかった。人数も学校物の割には抑え気味なので読みやすかったです。
最初は亡くなった子やその親目線で同情的に読み始めましたが、いろんな視点からの展開で読み進み、最後は思ってもいなかった結末でした。
地方の「オトナの事情」にも触れられていて、それぞれのジレンマが克明に描かれていると思います。
ところどころにもう少し掘り下げてもいいのでは?という部分もありましたが、読者の混乱の為にはこれはこれで良かったと思います。
中学生の集団での危うさがよく描かれていて、とても面白かったです。
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4022510552
No.41:
(5pt)

もう、あっと言う間に

一気に読んでしまいました! 奥田英朗さん さすがですね。 そうなんだー と、いろいろな立ち場から、考えさせられました。
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4022510552
No.40:
(5pt)

平和な日本

日本は平和すぎる。 登場人物全員が、自分の幸せだけを考えていられる、そんな平和な日本が舞台だからこそ、こんな小説が成り立つ。 平和な日本に、中学生の死という非日常のものプロットすることで、各自の幸せが崩れかけるわけだが、結局は、皆、自分の幸せのために奔走し、そして平和と幸せを取り戻していく。 ヒーローもヒロインも出てこない、という意味で実にリアリティに溢れている小説だと思う。
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4022510552
No.39:
(5pt)

自分の中学生のときを思い出す

殺人なのか事故なのか。いじめがあったとすればいじめた者は誰なのか。
13歳14歳は、本当のことを言いたがらないのか語彙が足りなくて言うことができないのか、
それとも臆して言えないのか面倒くさいだけなのか。
警察、教師、親など周りがもどかしく感じながら中学生と接触する。
だけど、親にとっては毎日家に帰って来てご飯を食べ、学校で楽しく過ごしていてくれればいい。
中学生自身だって誰もがその自分の周りに起こる瞬間の出来事に思いを抱き、毎日を無事に過ごそうとしている。
大人になってもそれは変わらない。むしろこの時期に生き抜くための処世術を体験から覚えていく。
作品中「中学生のいじめはふせぎようがないのではないかって思うことがある」との教師の本音はまさに理想と現実を語る。
この作品は思春期の中学生と、その親や教師など取り巻く人物の描写を見事に描き出された、奥田英朗ならではの小説。
読後すっきりするか後味悪くなるかはそれぞれの読者が感じる。
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No.38:
(5pt)

著者最高傑作

奥田英朗の作品は、読み始め面白く夢中になるのだが、中盤以降は、いつも、マンネリズムになり、たいくつしてしまう、だがこの作品はちがった、逆に後半しり上がりに、面白くなってくる、特に真相がわかり始めたあたりから、グイグイ読ます。
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No.37:
(4pt)

こんな感じなんだろうなぁ・・・と思います

いじめ問題、加害者側、被害者側、学校側、世間、近からず遠からずの関係者たち きっとこんな感じで自分の立場だけで考えるんだろうなぁと思います 大人でも怖いことは怖いし、解らないことだって多い 立場だってあるし、自分の考えだってある 悪気はないし、悪意だって本当にあったわけじゃない みんなそれぞれ自分を守りたい ただ、それだけなんだろうけれど・・・ リアリティがありすぎて怖い1冊です
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4022510552
No.36:
(5pt)

立場が変われば見方が変わる

人間が複数集まるといろんな軋轢が生まれてきます。 そして、その軋轢から生じる様々な問題は、単純に善悪では区別できないこともたくさんあります。 子供たちならなおさらではないでしょうか。 この本に出てくる人たちは誰も悪い人なんて出てきません。 たまたまこうなってしまった、ということだと思います。 犯罪者扱いするのは簡単ですが、それはとても危険をはらんでいます。 そういう目でいろんなことを考えて行かなければいけませんね。
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4022510552
No.35:
(5pt)

読むと最悪な気分になる

タイトルの通り。これと言ったオチは無いけれど、お腹にズシンとくる小説。中学生が起こす事件の根本的な要因は、一体何なのか当事者意識とは?と問われているように感じる作品でした。
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4022510552
No.34:
(5pt)

救済はあるのでしょうか?

「最悪」もそうであったが、奥田秀朗という作家、登場人物に感情移入させるのが非常にうまいと思ってしまう。そして、今回も救いは、ない。
いわゆるいじめの4層構造といわれる、いじめの被害者~加害者~加担者~傍観者のそれぞれに、保護者や警察、学校、検察庁、マスコミが絡んで、物語は時系列が交錯しながら進行し、ラストで真実(らしきもの)が明かされるという構成で、一気に読ませる。
中学生の集団心理や個々の心理描写に、リアリティーを感じるのは私だけではないだろう。だからこそ、いじめの真相に迫るのは、難しい。まして、命が失われたらなおさらである。
遺族の処罰感情のエネルギー、親の愛情、それぞれの機関の限界、考えさせられる作品であった。
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4022510552
No.33:
(4pt)

これは殺人でしょ

親となった今ではあまりにも理不尽で思わず涙が出てしまうシーンもあった。名倉君の場合家が全くの無菌状態なのに出向く先(学校)はそれこそばい菌の巣。少しでも他の子と違う面のある子がたちまち餌食になってしまうのだ。名倉君も他の男子と同じようになりたかったんだろう。女子や後輩に対していばってもみたかっただろうしテニスもうまくなりたかっただろうし銀杏の木にだって飛び移りたかった。でも体力もなく身体も小さい彼にはそれが無理だった。友達がいない名倉君が流産してしまった兄弟に語り掛けてるのはそれこそ彼が精神的に追い詰められていた証拠だろうしそれしか拠り所にできなかったのは本当に悲しい。自分が中学生の時同じような事が起きたとしたらどうだろう。私も名倉君に不信感を抱いてしまうだろう。でも親にしてみたらだからって何故うちの子は死ななければならなかったの?としか思えないのだ。キャンプの時の運動会をチクッタからって元はと言えば規則違反をしているのが悪いんでしょ。先生から問いただされれば答えてしまうのも無理ないでしよ。ブランド物のユニフォームや高級なラケットを持ってたからってどうしていじめられるの?何を持とうが自由でしょ。家の自慢をしたっていいじゃない!それがうちの子にとって誇りだったんだから。あのような死に方をさせられる理由なんてひとつも無いのだ。しかし藤田って奴もどうかと思うが私は安藤朋美がどうにも胡散臭い。関係の無い人間を加担させてまで名倉君に何やってんだって思う。彼女だってこの先小説が続いていたら逮捕なり補導なりされていたかもしれない。優等生面して嫌な奴だ。彼女までいじめに加担していた事 藤田が原因であのような死に方をした事を知った名倉君の母親を想像すると何とも言えない気持ちになる。でも私は加害者とされた4人の子の親の気持ちもわかる。親というのはエゴイストなもので自分の子供は理屈抜きに無条件に可愛いものなのだ。
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4022510552
No.32:
(4pt)

実話のよう

中学男子生徒の死体が発見され、単純な事故ではなく、いじめの結果では?という雰囲気を匂わせて話を進めている。

被害者の母親、嫌味な人物のその叔父、教師陣、刑事、検事、いじめていたとされる生徒の母親、嫌な感じの弁護士、無関心な父親、学校の不良、女子生徒、新聞記者etc.と、こういう状況になったらこういう人がいるんだろうな~って人で感じの普通の人々が登場する。

各人それなりに、置かれている立場の状況や感情、考えなどが描かれている。
しかし、この伏線が最後まで、生きてこないのが残念。
登場人物はそれなりにいて、それぞれに書かれているので、最後にぶわっとリンクして終結するのかと思いきや、何もない。
あまりにも何もないので、逆にリアルに思えて、これは実話なのでは?と思わせる。
しかし、あくまでも作り話なので、ただ単に伏線が生きてこなかっただけと思われますが...。

多々張ってあった伏線が生きなかったことを除いても、話としては面白く、一読の価値ありと思います。
最後には少年の死亡はこういう事だったのか、って分かりますし。

単純にいじめっ子がいて、苦にしたいじめられっ子がいてって話ではないです。
重複になりますが、こういう事ってあるんだろうなって思わせる本です。

まあまあ、読みやすいです。
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4022510552
No.31:
(5pt)

そういや、俺も中学の時にシカトとかした事あるかもな・・・

これを読んで奥田英朗は何を伝えたかったのか?
自分の息子の事しか考えない母親達。結果的には被害者だが、いじめられた方にも原因があるんじゃないの?と思わせられる名倉君。
それを取り囲む第三者達の思想。

それぞれがそれぞれの場所で一生懸命だ。この本を読むと、いじめの問題。特に集団心理の問題って、単純に白か黒かでは判断できないってことだ。テレビではわかりやすい性悪論が叫ばれる。いじめられたタレントは声を大きくしていじめ反対を叫ぶ。確かにその通りだ。

でもこの本は違う。いじめ問題に出てくる登場人物を裁こうとはしていない。第三者の視点でそれぞれの行動を描写している。
いじめをおこした人にギャフンと言わせたいとか、最後に読者をスッキリさせるとか、そんな意図は感じられない。
あくまで僕たち私たちの視点だ。

あまりにもノンフィクションに近い形の話しなので、見る人によってはスカッとしなかったりするかもしれない。
でも実際この本で起きたことはフィクションだとしても、いじめ問題については物凄くリアルだ。

この世にはいじめが起きたって、それを声高に主張してくれて問題を解決してくれる正義のヒーローなんて現れやしない。
だから人はテレビの性悪説や、ちょっと非現実的ないじめ問題の作品を見るのかもしれない。
沈黙の町ではその流れに楔を刺すことに成功している。
とてもロジカルで頭のよい作品なんだと思う。

この作品では誰も救われない。いじめ問題が起きると、大人たちみんなは保身に走り、子供たちは沈黙する。
誰も救われない。つくづく死んだ名倉君とそのお母さんは不憫だ。本人も悪いこところはもちろんあっただろうけど。

今まで色んないじめに関する話やインタビューを聞いてきたけど、これが一番ピンときた。
いじめの被害者は告白するけど、いじめをしたことのある人はまず人前では告白しない。
それは僕もそうだし、あなたもそうなのである。
一方的な被害者意識や、正義面は必ず真実を隠蔽する。
お前逃げるなよ?お前が中学の時、周りにいじめがあったらお前はどうしてた?
これを読んで声高にいじめ反対を叫ぶ人を信用できなくなってしまった。

奥田英朗さん。タブーをタブーと思わない作風。
この作家はちょっと自分の中では特別で、後にも先にも出てこないかもしれない。
いじめ問題に違和感を感じたらこれを見て、感じて考えてくれれば、いじめも少しは減るのかもなんて思った。
沈黙の町でAmazon書評・レビュー:沈黙の町でより
4022510552

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