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ゼロ時間へ



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【この小説が収録されている参考書籍】
ゼロ時間へ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

ゼロ時間への評価: 4.55/5点 レビュー 53件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.55pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全53件 41~53 3/3ページ
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No.13:
(4pt)

「ただそこにいるだけで・・・・・」(P24)

ロマンスですね。
O・ヘンリーに似たスリリングな展開もこの作品の魅力です。
登場人物の一人ひとりが懸命に自身の人生を語り、
ドラマの厚みを増しています。
物語の構成も素晴らしいです。
ウ、ウン、勿論今回もマダム・クリスティーにやられちゃいました。
ゼロ時間へ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)Amazon書評・レビュー:ゼロ時間へ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
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No.12:
(4pt)

面白いけど、そんなに斬新かなぁ?

冒頭に殺人事件が起き、その後に探偵が登場して謎を解決するという通常のミステリー作品のスタイルに対し、本書は殺人事件が起きる瞬間の「ゼロ時間」に向かうという作品で、今でこそ別に珍しくも何ともない手法だが、当時としては斬新だったようだ。
また、冒頭で殺人の瞬間=「ゼロ時間」に向かって行くと記していること自体が読者を「わな」にかけているわけで、これも当時としては新しい手法だったかも知れない。
いや、現代においても作者と犯人が仕掛けた「ゼロ時間」の謎は、本書の探偵役であるバトル警視に謎解きをされるまで決して読み解かれることはないだろう。
ただ、犯人の狙いとする「ゼロ時間」の殺人というのは、既にディクスン・カーによって本書の9年前にカーター・ディクスン名義の作品『赤後家の殺人』で試みられている。カーはそれを標榜していないだけのことで、そう考えると本書の構成は別に斬新という程のものではない。
そうして本書と『赤後家〜』とを比べると、トリックや謎解きの論理などは圧倒的に『赤後家〜』の方が優れている。逆に本書の方が優れているのは、シンプルゆえの読みやすさ、わかりやすさ、面白さであり、『赤後家〜』は読みにくくわかりにくい。要するに悪筆だが不可能トリックや謎解きの論理にこだわるカーに対して、ストーリー・テラーのクリスティーという、各々の長所と短所が見事に浮き彫りにされる両作品なのである。
江戸川乱歩は本書を作者ベスト8に挙げているが、その一方で『赤後家〜』を「カー作品中一流のもの」と評しているのは、両作品の類似性とそれぞれの長所と短所の対比の面白さに気づいていたからなのかも知れない。
なお、本書の探偵役のバトル警視は、これまでにも『チムニーズ館の秘密』や『七つの時計』、『ひらいたトランプ』などそれぞれ持ち味の違う傑作・佳作に登場し、その中で有能と評されながらも一度も主役を張ることはできなかったが、『ひらいたトランプ』でポアロと共演したためか、本書では少しポアロのことを思い出しながら冴えた推理を披露している。
ゼロ時間へ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)Amazon書評・レビュー:ゼロ時間へ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
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No.11:
(5pt)

「ときに真実は表面上の事ではわからない」という人間社会を描いた傑作

これも意外な犯人に驚きました。私は犯人を逃がしました^^?カバーの古いエレベーターの写真が「ゼロ時間」に向かっての第一の事件の兆しにもなっていい効果になっている。最後の急転直下の展開に驚く。怪しい人が次々出てくる訳ありの人間模様の中で出てくる表面とは全く逆の人間関係に「実社会で、怖いけどありうるなー」という思えるだけに傑作だと思う。落とし穴のような終盤の急転直下の展開が実に素晴らしい。そして意外なハッピーエンドは他の作品にはない清々(すがすが)しい読後感を与えてくれる。
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No.10:
(4pt)

事件の見させ方が巧み

クリスティ独特の設定作りの巧さで読者を唸らせる秀作。普通ミステリは冒頭で殺人事件が起こり、そこから犯人捜しが始まる。本作では、"殺人が起こる前には色々な人間模様がある筈"との前提で、「犯行時=ゼロ時間」と捉え、ゼロ時間に至るまでの過程を緊迫感溢れる筆致で描いたもの。
物語の進行は通常のミステリと大して変らないのに、「ゼロ時間」を読者に意識させる事によって異常な雰囲気を醸しだしている点がクリスティの巧さである。そして、「ゼロ時間」の後に待っている更なる一捻り...。
事件の見させ方を縦横無尽に料理するクリスティの技巧が光る秀作。
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No.9:
(5pt)

着想の勝利

 ある人物が部屋でペンを走らせていた・・・そこには周到な殺人計画が書かれたいた。殺人の瞬間「ゼロ時間」を設定して描く、クリスティ懇親のミステリ。
 殺人は結果であって、その前に色々な出来事が合ってそこに到着するはずである。いうなら、殺人の瞬間「ゼロ時間」にもろもろの出来事は収束していくのだ・・・こうした事を書くと、犯罪小説の紹介みたいだが、おどろくなかれ、これが立派に本格ミステリになっている。
 しかし、よく、ストーリを追っていくと、構成自体はきわめて普通のミステリとあまり違いはない。ストレートに描いてもそれなりに面白い素材なのだ。しかし、クリスティが「ゼロ時間」というキーワードをそこに埋め込んだだけで、全く違った様相をみせてくる。「ゼロ時間」というキーワード自体が仕掛けなのだ・・・私は見事に騙された。
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No.8:
(5pt)

映画を観たくて読んでみました。

hayakawa文庫でしたが、活字が大きく、一気読みがたやすい本でした。
内容ですが、クリスティ作品にこういう主人公がでてくるんだ
と再認識させられました。そういう意味でとても新鮮でした。
そのあたりは権田萬治氏による解説に詳しくかかれています。
15日より日本公開の映画がどのように作られているのか興味しんしんです。
主人公もですが、オードリー役をキアラマストロヤンニが演じるとのこと、
原作で想像した人物像をどのように演じているか、胸がワクワクします。
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No.7:
(5pt)

現代でも十分に通用する素晴らしい傑作

ポワロもミス・マープルも出てきません。探偵役は、バトル警視です。何でも解説によると、彼はクリスティー作品に5度登場するようで、これが最後でしかも最も活躍する作品のようです。そんなこともあって、映画化されるということで初めてこの本を手にしました。
最初は、何となく関係無さそうなエピソードが続き、どう集約していくのだろうと思っていました。ようやく終盤になって殺人事件が起きるのですが、この序盤の関係無さそうな話が、非常に大きなヒントになっていました。トリックと言い、この話の構成力と言い、完全に脱帽です。二転三転する最後の決着の部分も、なかなか真犯人が判らず、しっかりと騙されてしまいました。
彼女自身も自作のベスト10に入れているそうですが、現代でも十分に通用する素晴らしい傑作でした。
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No.6:
(4pt)

おもしろい

 一体どんな展開になるんだろうとドキドキさせるような冒頭、派手さはないながらも、退屈には感じず、ページをどんどんめくっていってしまう前半、そして、ついに殺人事件発生、捜査が進むに連れて絞り込まれていったり、なかったりで、ページをめくる手が止まらなくなる後半。
 上記のように、物語自体はもちろんおもしろいのですが、「ゼロ時間へ」の第二の魅力はやはり、バトル警視でしょう。スマートで、かっこいいです。
 というわけで「ゼロ時間へ」はおすすめの一冊です!ぜひ読んでみてください。
  
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No.5:
(5pt)

タイトルも何もかも。

面白い。犯人の用意周到さがかなり恐怖をそそる。
動機は幼稚というか、呆れる部分もあったけど、其れが尚更恐ろしいといった感じ。
何だかんだと言ってハッピーエンドなのでかなりのお気に入りの作品です。
タイトルの「ゼロ時間」の意味が分かったときはぞっとすると同時に感心させられること間違いなし!!w
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No.4:
(5pt)

アガサクリスティーの殺人犯の類型についての考察(;'Д`)ハァハァ

(;'Д`)ハァハァ このミステリーの冒頭らへんに ある一人の人間を殺害するために計画を立てている人間の描写がある・・・。
いかにも頭脳明晰みたいな感じがする・・・が、最後のバトル警部の説教によって、自我を失い、崩れ失せる。
その時の説教はこれだ。
「殺人犯ってのはバカなチンピラですよ。いつも 自分は頭がよくて、策略に富んでいると思い込んでいるが、その実、かわいそうなくらい幼稚なんだから」
非情に情けない…そして同情の余地のない殺人犯だ。
アガサクリスティに出てくる殺人犯〔特に男〕は 殆ど 自惚れが強く
虚栄心の塊で 幼稚な野郎だ…っ?!w
アガサクリスティは殺人犯の類型というものを確信していたのだと
思われる。犯罪学を勉強した結果なのか、それとも こういう性格の男に捨てられた腹いせで殺人犯に仕立て上げているのか…。
ホッカルさんには分からない…。
ただ言えるのが、自惚れが強い 幼稚な男って
ホッカルさんそのもののやうな気がするんだが・・・。
気のせいかな?
うほほっ?!おいらは人など殺さないが・・・w
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No.3:
(5pt)

アガサクリスティの殺人犯の類型についての考察・・・(;'Д`)ハァハァ

(;'Д`)ハァハァ このミステリーの冒頭らへんに ある一人の人間を殺害するために計画を立てている人間の描写がある・・・。いかにも頭脳明晰みたいな感じがする・・・が、最後のバトル警部の説教によって、自我を失い、崩れ失せる。その時の説教はこれだ。「殺人犯ってのはバカなチンピラですよ。いつも 自分は頭がよくて、策略に富んでいると思い込んでいるが、その実、かわいそうなくらい幼稚なんだから」非情に情けない…そして同情の余地のない殺人犯だ。アガサクリスティに出てくる殺人犯〔特に男〕は 殆ど 自惚れが強く虚栄心の塊で 幼稚な野郎だ…っ?!wアガサクリスティは殺人犯の類型というものを確信していたのだと思われる。犯罪学を勉強した結果なのか、それとも こういう性格の男に捨てられた腹いせで殺人犯に仕立て上げているのか…。ホッカルさんには分からない…。ただ言えるのが、自惚れが強い 幼稚な男ってホッカルさんそのもののやうな気がするんだが・・・。気のせいかな?うほほっ?!おいらは人など殺さないが・・・w
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No.2:
(4pt)

ミステリの構成を見直した野心作

冒頭で「わたしは(略)推理小説を読むのが好きでね(略)ただ、どれもこれも出発点がまちがっている! 必ず殺人が起きたところから始まる。しかし、殺人は結果なのだ。物語はそのはるか以前から始まっている」という、なにやら本作の趣旨を宣言するような台詞が発せられますが、さすがミステリの女王だと思わせるのは、本作でも人死には中盤あたりでちゃんと描かれる、という事実です。別にラストになるまで殺人が起きないわけでも、倒叙ものというわけでもありません(というよりも倒叙ものじたいがこの時代には存在しなかったのかも。知識がないので違うかもしれませんが)。すくなくとも、現代に読む限りではそれほど突飛な構成というわけではありませんが、しっかり意外性と説得力のある作品です。
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No.1:
(4pt)

まんまと騙されました

ゼロ時間というのは殺人が行われる瞬間のことを指すのだそうです。普通の推理小説は殺人が起きたところから始まりますが、本作でクリスティは“殺人が起きるまでには様々な過程があるはずで、殺人そのものはクライマックスであるべきである”と主張し、殺人の瞬間に向かって話が進んでいくという趣向を採用しています。このことは宣伝文句に書いていることなので、てっきりその通りに話が進むのかと思いきや・・・・ネタバレになるので詳しくは書けませんが、多くの人が途中で「あれ?」と思うことでしょう。私と同じように「あれ?」と思った人は、クリスティの読者に対するトリックにまんまとハメられたことになります。
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