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64(ロクヨン)
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64(ロクヨン)の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.14pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全542件 301~320 16/28ページ
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登場人物の内面の動きを丁寧に描写しているのはいいが、何度も同じフレーズが出てきてしつこい。しかも心情が変遷してるのなら、しつこく描く必要性は感じるが、何度も同じフレーズが出てきて、ほとんどコピペ状態。途中で、読むのを止め投げてしまった。 | ||||
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645頁の長編ですが、やっと読み終わりました。 横山先生の作品は初めて読みましたが、面白かったです。 その時、その時の盛り上げ方がうまい。 ほとんど三上さんの妄想にすぎないような事柄をまるで真相を暴くかのような迫力で、じっくりと描写して埋めていくので、なにが真実なのか分からず。ミスリードの連続でうろうろしっぱなしでした。 真実が知りたいので、貪るように読みました。 まさに作者自身が「騒動師」です。 三上さんの思い込みなのにそのままを信じてしまい、でも、それは間違いなのではないかな、とよく考える暇もなく新しい出来事が勃発する。 その場その場で盛り上がりを作り、ラストであっと驚く真相を用意していれば、過去に読んだあの嘘大袈裟間際らしい的な誘導も読者はその明かされた真実の衝撃で綺麗さっぱり忘れてくれるとでも思っているのだろうか。 そこらへんにすこし納得がいかないながらも、ここまでミステリー小説ってもので先が知りたいと思った作品はなかったですね。 横山先生は元新聞記者ということですが、さすがに裏の裏まで業界を知り尽くしている方だけあって、すべてがリアルです。 人物の描写も記号に置き換えたように分かりやすく描写されています。 曲者は曲者らしく、誠実、まっすぐ。そして強者はやはり強者らしく。 その中にキーとなる人間も交じっているので、読者は見過ごしてしまいます。 ミスリードのおかげで最初の伏線から犯人までたどりつくことは難しいでしょう。 いきなり事件が発生して真相まで畳みかけるような駆け足だったことも否めません。 そして犯人においても、犯人たるべき確証はなにもありません。 それなのに物語は幕を閉じてしまいます。 それでも、三上さんに共感でき、また共感できる自分に満足し、彼がみせる人としての優しさに触れ、泣きました。 正直、あの人ももっと深く描写してほしい。あのシーンの続きも気になる。 あれだけの長編でありながら、続編書いてくれないかな……と思うのでした。 | ||||
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「これが64の捜査だ」 序盤はちょっと退屈かなと思いつつ読み進めていたものの、終盤のこの台詞に目を丸くした。 当方ミステリ系小説を読み漁っているが、近年のベストを挙げろと言われればコレ。 | ||||
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骨太の大作で、警察内部の事情がここまでリアルに描かれた作品は珍しいと思う。 ただあまりに現実的すぎて、読後にカタルシスがまったくない。 また中盤まではかなり長くなかなか進展しない印象を受ける分、逆に後半の展開がやや早くあっけない気がした。 本作の主人公は、刑事部から警務部に移った「広報官」である。 刑事ではなく、中盤まで事件の謎解きよりも、マスコミ対策や組織の軋轢がテーマになっている。 同じように組織の派閥や利害構造に挟まれつつも、 超人的な能力と実行力を持った主人公が組織のお偉いさんの鼻をあかすといった池井戸潤的な痛快さは微塵もない。 面白さを求めるエンタメ作品とは違う。 安直な方向に走らなかったことがこの小説の真価だと思う。 | ||||
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最後までドキドキでした。 読書を中断するのにかなり努力が必要なくらいに引き込まれました。 | ||||
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誘拐事件を扱った物語です。警察関係の方が読まれるとさらに面白いのかもと思いました。一般人には難しく感じる部分もあるかなーと思いますが醒めずに読み終えることが出来ました。 | ||||
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横山氏の著書を始めて読みました。 Kindle版で読んだので、600ページ超のボリューム感はあまり気にせずに読めました。 内容は、広報官の苦悩と葛藤が詳細に綴られており、 非常に味わい深いストーリーでした。 私も組織に属する会社員なので、 部下に対する考え方の部分に非常に共感を覚えました。 部下として行動する自分は、上司に全ての情報開示を求め、 自分が使える部下であるとどこかで自負したいものですが、 逆に上司として行動する自分は、部下・後輩に開示する情報を 自分の価値観で調整している・・・(良かれと思っての判断がほとんどですが) ロクヨンという未解決の誘拐事件の顛末も面白く読めました。 色々な要素が詰まった小説で読み応えがありました。 別の横山氏の小説もぜひ読んでみたいと思います。 | ||||
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詳しい書評は他の多くの方と同様ですが、読んでいる最中は確かに引き込まれる一面があったが、最後の急ぎすぎる結末、読み終えての違和感、失望感が押し寄せて来たのが実感です。クライマーズ・ハイやルパンの消息の様な、確かな読み応えがない。また、普段使用しない難解な語句が多用され、逆に読みづらくなっている。 | ||||
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警察小説はほとんど読んでいます。また、横山先生の本はほぼすべて読んでます。この本は、最後のあたりが??って感じで違和感のあるストーリーで残念ですが、ほんとに面白いです。他の最近の作家さんでここまで書ける人はいないと思います。 | ||||
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かなりの長編。読み応えがあります。D県警シリーズの作品を先に読まれることをお勧めします。 | ||||
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横山さんの作品は全て読んでいます。一番好きな作家さんでもあり 期待が大きすぎたのかもしれません。他の作家さんに比べたら やはり格の違いはあるにしろ、横山作品にしてはいつものような 哀愁が感じられなく、少なからずガッカリしています。途中で 他の本に興味がいってしまったなんて、今までの横山作品には けして無かったことです。影踏みや臨場のような独特の横山ワールドを 次作に期待しています。 | ||||
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この、三上広報官の下で働くのは……僕はイヤだ……過酷すぎる。 | ||||
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最初から最後まで警察の話だ。でも、よくある警察小説ではない。 どちらかといえば、巨大企業の中で翻弄される中間管理職の物語に近い。 それにしても、普段何気なく見ているニュースの警察官の会見。 こんな広報の、苦悩と苦労があったとは。 地方の県警と東京の警視庁、キャリアとノンキャリア、未解決事件、 刑事部と警務部、さらには警察官たちの個人的な物語が、 昭和最後の年に起きた未解決の幼児誘拐殺人事件を起点に廻り始める。 ラストは圧巻だった。 著者は地方新聞の元記者だったらしい。 その経験からしか描けないような、途方もないディテールが物語に圧倒的な厚みを盛っている。 刑事ほど楽な仕事はない。途中で出てくるこの言葉。 刑事というものが、ただの人間に与える特権はすごい。犯罪人を狩る、それだけにすべてを注げばいい。 それだけで、人はその人を畏怖して尊敬する。 もしかしたら、一度味わったらやめられない快感があるのかもしれない。 | ||||
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ようやく読み終わりました。それも新刊ではなくて中古本で。 宝島社「このミステリーがすごい!2013年度版」国内編第1位 週刊文春「2012年ミステリーベスト0」国内部門第1位 帯を見てそうだったんだと何となく思い出しておりました。 新聞の書評欄でも読んだことがあったような。「64」というタイトルは とても印象に残りますので。ナンダロウなぁと読み始めて初めてその意味が わかりましたが。それにしても分厚い本が届いたときはこれを一気に 読めるかなぁとちょっと心配になりました。 最初は息苦しかった。それまでも短編は時々読んでいて少しは慣れてるはず そう思いつつも慣れているのはTVでのドラマなのかも。三上役は 誰だったろうとか二渡は上川隆也?だったような。そのイメージは64では 違うけど。もっと細身でクール。余計なことを思い描きながら読みました。 ケンサクするとどなたかのキャスティング?にあったもし映像化するなら 三上は松重豊が適任のような。二渡は中村トオルか「相棒」のミッチーかなぁ。 同期となってるからちょっと違うかなぁ。勝手に色々想像してました。 200ページを超えるとスイスイ。キャスティングはどうでもよくなり あとは一気に読みました。最初はほんと重苦しいのね。 警察官として働くってえらいことだなぁ。 その家族含めてトーンデモ世界。よく警察は警察こそ縦割り社会。 ピラミッドとは聞くけど。警察内部のドロドロとか隠蔽、確執、広報と マスコミってすさまじくて。実際もこんなもんなんだろうかとか。 「警察は一つの生き物~」印象に残りました。 よく調べたもんだとか取材能力もフツーじゃない。描写は余りにもリアル。 緻密。エンエンと続くんで如何しましょってなったりして。 でもこの最初が重要かつ肝心、伏線があっちこっちに控えていて、 散らばっていて、そう子供の家出や主人公の鬼瓦という顔の問題やら。 64の意味もわかり。ようやく横山秀夫ワールドに入り込めてクライマックスが 近づくにつれ、こういう展開だったんだって。すごいなぁと心底おもいました。 「夕闇に風花が舞っていた」の冒頭から「~額に手が行った。それから空を 見上げた。/風花が舞ってきた。/その白さに、ふと、覚えたての クリスマスローズを思った。」(終) 647ページでありました。 | ||||
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長めの小説を一気読みできるのは連休にしかできないので、64を選択。 結論から言えば、一気読みで連休に読んで良かった。 隠蔽捜査 警視庁情報官シリーズ が面白かったので、 警察関係図にも興味がありましたが、キャリア組の人物像が 上記2シリーズと異なり・・・・・・、まぁいろんなキャリア組様が おられるのかしらと。 ただ、物語の視線の違いかとは思いますが。 物語の主人公が普通のどうしようもない人物像な小説を、 私は読んだことがない。そして、読みたくもない。 そんな物語は、自分の人生で十分。 そして、物語の視線の数だけ、正義がある。 タイトルのような騒動が発生したように誤読してしまった時は、 えーーと一瞬本を閉じかけたりもしましたが、最後のページが なくなってくると、どんな結末がまっているのかドキドキしたこの連休。 ミステリーとしての評価は私には分かりませんが、 広報官・三上義信の生き様は深く感じる事ができ、 大変面白く読ませて頂きました。 心残りだったのは、私的にはあの件とあの件は、ハッピーエンドで 明確に終えて終えて欲しかった。 ※ただ、それは蛇足となるのかもしれませんが。 | ||||
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字数がひたすら多い647ページを二日かけて無我夢中、一気によみました。 さすが「このミステリーがすごい」と絶賛されるだけあって深い内容です。 それが次から次へと緊迫極まる展開となって押し寄せてきます。 どのように落としていくのか。 決して飽きさせることがなく、夢中になって頁をめくってしまいました。 警察の内情、警察と新聞記者との関係とそれぞれの立ち位置、被害者家族の内面、仕事と家庭の両立など、多岐にわたる内容とともに、様々な状況下におかれた人間の本質をうまく引き出し描写させています。 そこには、窮地に陥っても、色んな選択肢の中から限られた時間内で最善策を求め、選択をし、明日を切り拓いていく姿があります。 数千枚の原稿を書き直ししたという著者のプロセスがよく伝わってきます。 モノトーンなスキャンダルをテーマにしたサスペンスではなく、ひととのつながりの中で、人間味を前面に押し出していき、行動を起こすときの思考プロセスを巧妙に描いています。 幾層にも厚く塗り重ねていって、最高につやがあるものに仕上げていったことがよく分かります。 | ||||
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人の心は、「理」・「利」だけでは動かない(本音と建て前)。 己が仕事に誇りを持ち、職務を全うせよ。 忠実に、やるべき事を淡々と(敵は内にあり)。 できる事をすべてやれ(当たり前のことを当たり前に)。 端から見ると、馬鹿らしい(ツマラナイ)仕事に思えるかもしれないが、そこにも、命懸けで(矜持 )職務に当たっている人間がいる(閑職には閑職ならではの仕事と、プライドと、戦い方がある)。 組織の歯車でもいいじゃね。 たとえ小さくったていい、簡単に取って代われない重要な歯車に成れ(羊の皮をかぶったオオカミに、常に牙を研げ)。 仕事を離れ、家庭に於いても、相手の心に届く(響く)確かな言葉は、武器である。 思いは伝わる、言葉にすりゃあ。 頑張れよ。 いいことすりゃあ、返ってくるさ(314P)。 | ||||
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とても厚くて、一気に読む気をなくしました。内容も重厚なものですが、人の心理描写中心の本でした。 | ||||
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横山秀夫氏による作品。2012年に出た作品ではあるけど 7年ぶりの新作らしい。その年月の重みと本作の濃密な作りが 関連しているのは当然だろう。 (7年もあったら東野圭吾なんて何冊本を書くやら・・) 最初、題名の64(ロクヨン)とは何だろうと思いながら読み進めた。 1996年に出たニンテンドウ64を思い出していた・・ (もちろん関係ない) 昭和最後の年である昭和64年に起きた翔子ちゃん誘拐殺人事件。 その呪縛にとらわれているD県警を舞台に物語は進む。 主人公三上の愚直な生き様は徐々に感情移入できてくる。 結局探していた娘のあゆみは解決されてないのだが・・ どこかであゆみの居場所たる場所で生きているという妻の台詞に 納得しつつ小説としては完結してないように思えました。 三上は広報官ということで匿名問題や長官視察インタビュー依頼など 記者クラブ側とやりとりするですが・・ マスコミ側にしても給与水準の高い朝日新聞に毎日や産経の記者が 移ることがあるなどの記述に著者の精密に調べた軌跡が伺えます。 おそらく本書内に出てくる様々な細かい点も同様に精密に調べあげた上で 文章にしているのでしょう。 本書を通じて思うのはマスコミ側も表現の自由がーとか言うのならちゃんと 調査して報道すりゃいいじゃんということ。 駄々っ子を見ているような思いを途中で抱きました。 | ||||
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2012年発表の本作品は、当該年末の出版社主催のミステリランキングでも首位を独占するなど、評価の高い作品ですが、その期待を裏切らない秀作と感じました。 私は、本作品を読み始めてすぐに、著者の実質的デビュー作「陰の季節」(第5回[1998年]松本清張賞受賞)を表題作とする短編集を読んだ時の感激を思い出しました。 この作品集の特徴は、同じ警察官でも、刑事ではなく、警務部という、人事や議会対策といった管理部門に所属する人たちを主人公に据えているということ。 殺人事件の捜査といった、ミステリに直結する仕事ではないため、現実に全国の警察に存在する部門であるにも関わらず、これまで取り上げられることのなかった設定でした。 しかし、組織の中で生きる人間という意味では、これほどリアリティーのある設定はなく、現実味を帯びたミステリ=社会派推理を生み出した、松本清張の名を冠した賞に相応しいミステリ作品だと感じました。 もちろん、ミステリの重要な要素である、謎の提示や、意外な結末などが巧みに織り込まれていることはいうまでもありません。 さて、本作品は、短編集「陰の季節」と同じ、D県警を舞台とし、警務部の中でも、広報室に所属する三上広報官が主人公。 ある事件の加害者名の匿名扱いを巡り、記者クラブとの関係がギクシャクする中、警察庁長官のD県視察の話が舞い込んできた。 視察にあたっては、「ロクヨン」の遺族を慰問するという。 「ロクヨン」──それは、たった一週間しかなかった「昭和64年」に発生した、未解決の少女誘拐殺人事件の符丁であった。 時効まであと1年と迫るこの時期、長官の視察の目的は何か。 三上広報官は、事件の背後に隠された「真実」に迫ろうとするが…。 本作品は、その舞台から、「D県警シリーズ」とも呼ばれる作品群に位置するものですが、7年ぶりの新作とあって、600頁を超す分量もさることながら、主人公三上の仕事や家庭に関する思いが丹念に描かれ、読みごたえ十分な作品です。 ミステリ的にも、ロクヨンと呼ばれる誘拐事件の謎解きを中心に据えつつ、警察組織内の葛藤や記者クラブとの駆け引きが緊迫感を持って描写されます。 特に、400頁を過ぎた辺りからの意外な展開と、巧妙に張られた伏線が明らかになっていく様は、「陰の季節」の長編版といった感じで、本作品は間違いなく、著者の代表作と呼ばれることでしょう。 もし、初期の作品集、「陰の季節」や「動機」が未読であれば、そちらも併せてオススメします。 | ||||
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