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(短編集)
鍵のない夢を見る
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鍵のない夢を見るの評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.65pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全128件 21~40 2/7ページ
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| これら短編集の登場人物たちは凄い。自己中心的で他人の心の動きがわからないサイコパスだらけです。心の内側から湧き起こる人間的な温かみというものがなく、外型的表面的な人間社会の理解の仕方をしている。地域共同体が崩壊すると、個人は剥き出しのまま世間に放り出されるので、それまでに社会性を学習する経験を持たないと、この短編集の主人公たちのように歪んだ心理に陥ってしまうのでしょう。 そのような人間性もまた、人間の持つ本質的な心の仕組みであり、それは豊かな人生とは真逆の、脆く貧相な生き方であって、そんな人物たちが綴る物語は痛々しくて不快です。 非現実的だと笑うなかれ。このような人物たちが普通に居るのが現実の日本です。ノンフィクションに限りなく近い心理描写は、程度の差こそあれ自分にも思い当たるところ、理解できるところがあり、我が身を振り返って気まずい気持ちにさせられました。 | ||||
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| 『ハケンアニメ」の原作者としてもクローズアップされて、 人気が鰻登りの辻村深月さん。 只者じゃない・・・そう確信する作品集です。 一見平凡な女たち。 「結婚願望」や「ストーカー男」そして「出産と育児に潜む虐待の危険性」 などを描いた5作品からなる短編集です。 本作「鍵のない夢を見る」は直木賞受賞した短編集です。 なぜ「逆転サヨナラ打」と名付けたか? ラストでとんでもない結末に、サヨナラホームランのあの感動を 連想しました。 やるもんです!!上手いです。見事です。 「美弥谷団地の逃亡者」はラストの3ページで、隠れていた真相が明かされます。 平凡な恋人たち。 着の身着のままで、海辺のラブホを泊まり歩いてる若者。 その彼氏のやったことがラストで瞬時に明かされます。 それまでの平凡な男女の道行き。 それがとんでもない道行きだったと知れます。 「逆転サヨナラ打」 これを打てない作家は直木賞を取れないし、人気作家で長くいることは出来ない。 そう思いました。 さらに凄かったのが「芹葉大学の夢と殺人」です。 これは「逆転満塁本塁打」と呼びましょう。 殺人と題名にあるから、殺人事件は誰かが起こす・・・と予告されてる訳ですが、 ラストの主人公(女性教師)の行動には驚いた。 こんな結末の小説を一度も読んだことがありません。 恋した女はその尽くした分だけ、元を取り戻す。 裏切られた分だけ代償を支払わせる!! 読んだあなたは心底震えますよ。 私(読者)がなあーんとなく感じる交際相手の恋人への違和感。 その予感が、当たるどころか? それを倍々で上回る行動で、主人公は復讐をします。 「ちょっと綺麗な顔してるからって、女を舐めたらあかんぜよ!!」 面白くても疲れない平易さが、とても良いです。 第2話「石蕗南地区の放火」もまた面白い。 割と新しい文庫で「傲慢と善良」を直前に読んでいました。 その主人公の女性。 適齢期を少し過ぎて結婚を焦る女性。 「どうして魅力的で外見も美しい私に、寄ってくる男はチンケで魅力のない男ばかり!!」 不満タラタラの主人公の笙子・36歳。 「石蕗南地区の放火」も自己評価の高い勘違い女が主人公です。 結婚出来ない(決断出来ない・・・男性への、理想が高く、 翻って正しい自己評価が出来ない・・・自分に出す評価が高すぎるため、 どんな男性も自分に相応しくないと頑なに思う) まぁ、こんな女性が理想を格下げして結婚なんかしたら、 相手の男性が本当に可哀想。 分相応・・・これが嫌なら一生ブー垂れて老いることですね。 という訳で面白くて一気に読みました。 | ||||
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| 五人の女子が主役の短編集。それぞれの作品に犯罪が絡んでいるもののミステリではなく、その顛末にイタさ(?)をはらんでいるのが特徴的だろうか。 「芹葉大学の夢と殺人」は、幼児性あふるるイケメンとそんな奴に翻弄されながら離れがたい女子という、著者のよく描くフォーマットだ。 その他、幼馴染の母の盗癖「仁志野町の泥棒」、ストーカーされている女子が巻き込まれた放火の真相「石蕗南地区の放火」、DVカレシと離れなれない理由は「美弥団地の逃亡者」、赤ちゃんを誘拐された母親の二重の狼狽「君本家の誘拐」。 タイトルの意味はハテナ?だね。 【直木賞】 | ||||
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| 自己中心な人が窃盗、放火、DV、殺人など犯罪に至る短編集です。 そして本人は自己中であることを認識していない。 自分の交友範囲、仕事関係で接することとなった際にどう振る舞う のか考えさせられます。 最後の話は切なく、ほろっとさせられる作品でおすすめです。 | ||||
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| 物語で醸し出されている雰囲気が小説の内容に合っている気がします。 いろんな意味で興味深い作品でした。 | ||||
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| 内容は理解出来るが、作者の文章が稚拙なのか非常に読み難い | ||||
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| 女性独特の女々しさは余り自分にはあわなかった | ||||
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| 浅くてチープでいかにも日本人が好きそうな作品 | ||||
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| 物語のネタバレがないよう、これから読もうとしている人に 参考になるよう心がけてレビューしますね。 直木賞とのことで、(芥川賞受賞作より)娯楽として気軽に楽しめると予想してましたがそうではありませんでした。 他のレビュアの方が書かれているように ・犯罪事件としてのヤマやオチ、としてよりも日常さやリアリティに重きが置かれている ・登場人物のクズ具合が多い(というか、人間の醜さが緻密に描かれている) ・後味が悪い という点で、気軽に読んで楽しめるという感じではないです。 正直、私も読みすすめるのが辛くて ”なんでそこまでしてこの本、読んでいるんだっけ?”と思って たびたび中断しました。 それでも、 ”この作品はどんな所が評価されて、受賞したりテレビドラマ化されたんだろう?” という気持ちで最後まで読み通しました。 とはいえ、読み切ると 作品の価値というか優れている点がぼんやりわかりました。 さらに、ネットで”直木賞受賞の際の審査員のコメント”というものを 読むことができるので、それが非常に役に立ちました。 ”なるほど、そういう視点でこの作品は書かれていたのか” と新たな視点で考えると、やはり優れた作品であるかと思います。 現代美術や前衛音楽とかもそうですが 新たな枠組みを開拓すべく挑戦している芸術活動は、 従来の受け止め方だと全く楽しめなかったり、苦痛であることすらあるかと思います。 『優れた作品であるけど、心地よくはない』 私にとって本作品はその部類でした。 なので、本書に関して言えば ”直木賞受賞の際の審査員のコメント”がとにかくおすすめです。 本作品の前に読んでも構いませんし、私のように 読了後に読むのでも良いかと思います。 | ||||
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| 良作です。ただ、テーマが犯罪なこともあり、どの話も後味が悪い。笑 辻村さんって青春小説のイメージが強かったんですが、負の感情の描写が上手いですよねぇ。女性はドキッとする話が多いのでは。 | ||||
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| 直木賞受賞作品。ただ、辻村さんの代表作と言われるには、ファンとして違和感がある。この作品の登場人物はクズが多い。いつもの、かしこ過ぎる小学生や、東大へ行く高校生、才能ある芸術家は出て来ない。そういう意味では異質な作品だが、WOWOWでドラマ化(Amazon primeで鑑賞可能)されたりと、辻村さんが話題になることは嬉しい。 | ||||
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| するするっと読みすすめることができました。 ただ、読み終えるごとに生まれるこの感情を何と表現すればいいか。 悪く言うと、不快感。私はこういう女になりたくない。こういう女ではない。という感じ。 ただ、女という性の深さというか、あー何か分かる、と思ってしまう。だから不快に思うのかもしれない。分かる自分もやはり女なんだと。 | ||||
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| 様々な立場の女性を主人公にした全5編の短編集。 窃盗や放火、殺人など主に犯罪が絡むストーリーですが、その物語の起伏を楽しむというよりも、鬱屈し追い詰められた主人公の抉り炙りだされる心理状態に圧倒されます。 また、全員がそうではありませんが、主人公と周囲の人々との間に生じる認識や感覚のズレも気持ち悪く、このあたり筆者の巧みな文章裁きを感じます。第147回直木賞受賞作。 | ||||
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| 校正がなっていないというレビューが目についたので訂正しておきます。 「人の言葉や誘いに誠意のない対応ができないのは、礼儀の問題だ。」 という文が間違いだと言われていますが、 冷たくあしらうべき誘いにも主人公は礼儀正しく対応してしまうことを憂いている場面ですので何も間違っていません。 厳しい批判が気になったので著者に代わり説明させていただきました。 作品は少し純文学寄りに感じましたがすごく面白かったです。 | ||||
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| 正直、物語の展開は平板で詰まらない。でも、それぞれの登場人物がそろら辺にいそう。俗物っぽい人物が物語を作っていくあたり、娯楽作品のトップ直木賞だなあと感じた。。 ウィキではこの作品は読者に委ねた(多分阿ったと書きたかったのだろう)もの、とある。登場人物が誰も頭が悪そうに見えるのは、それこそ読者に阿っているのだろうか それにしても小説ってもっと言葉を吟味して連ねるものじゃなかったのだろうか。文の作りが雑く感じる。同じ直木賞でも、もっと丁寧で緻密な物語がたくさんあるのに、残念に思う。 | ||||
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| いろんな人のいろんな苦悩がみえるかなあ。 同じ作品で別の人物の話も読んでみたいと思った。 | ||||
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| 浅ましい人間模様が描かれている。もう人間と話したくないなと思えたので、それなりに文章はうまいのではないかと感じる。 しかし、個人的には女性視点が多く感情移入がしにくい。 なぜかあまり好きになれないのは、「終わり方」がしっくりこないせいだ。どれもこれもがあっけない。あっそうなんですね。と思うのは伏線がないからだろうか。 感情の描写を伏線として見たとしても些かあっけない印象を受けてしまった。どこかいつも客観視をしていながら、感情的になりたいと願っているような、そんな文章の印象を受けた。 うまい人に憧れている普通の人、そんなイメージがある作家だなと思った。 | ||||
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| つまらない。その一言に尽きます。ヤマもオチも意味もインパクトも工夫もひねりも内容も何にもない。何が言いたいのかわからない。そもそも言いたいことがあるのかどうかも疑わしい。ならばせめてその場しのぎの面白さだけでも提供すればいいのに、それすら無い。久しぶりに時間が惜しいと思いました。 | ||||
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| 直木賞受賞作品を久しぶりに読了。短編集。女性が色々と悩む姿が現実味があり、生活感は溢れている。ただ、何でこれが直木賞を受賞したんだろうか。 | ||||
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| 転校してきた女子小学生と主人公の物語、未婚の30代女性の物語、彼氏と海で旅行をする20代女性、大学時代から付き合っている彼氏と離れ故郷で教師になった20大女性、生まれた子供とベビーカで買い物に来た母親の物語。 別々のお話で別々の主人公ですが、女性の各世代をなぞるような全五篇の短編集です。第一編から第五篇まですべての物語で心臓を握らてたような切なさや切迫感があります。 展開の読めないミステリー要素の強いものも多く、辻村深月さんの他の作品も読みたくなる一冊です。。 小学校高学年の友情と切なさ。結婚適齢期を過ぎた女性の切なさ。若い女性の盲目的な恋愛の切なさ。夢と現実と恋愛の切なさ。子育て中の喜びと切なさ。 五篇がそれぞれの魅力が光る短編集でした。短編集なのでそれぞれの分量は少ないので、辻村深月さんの作品を初挑戦される方にもおすすめです。 私は心臓を握られたような切なさを五編続けて感じ続けました。他の辻村深月さんの作品も読みたくなりました。是非読んで欲しい一冊です。 オススメの方 1.壁にぶち当たっている女性。 2.普段あまり本を読まない方。 3.小説で心を締め付けられたことのない方。 | ||||
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