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(短編集)
鍵のない夢を見る
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鍵のない夢を見るの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.58pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全120件 101~120 6/6ページ
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辻村作品は初めて読みます。 決して直木賞の受賞作だから面白いだろうって買ったわけではありません。しかし なぁ・・・、だいたいこんな文章を書く人なんですか。 なんかオチがないというか、つまりね、泥棒のお母さんだって何か理由があるんで しょ。読者を納得させるだけの。それが書かれないままエンドロールですもん。 消防団員の放火だってそう。『ヒーローになりたかった』だけの理由で終わらせて いいもんかねぇ。消化不良というか、何と言うか。 いやね、これが彼女の作風というなら、ああそうですかって言うだけの事なんです が。つまり私には合わなかったって事ですね。 | ||||
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本書は、ふとしたきっかけで、犯罪に巻き込まれる女性たちを描いた短編集。 殺人容疑がかかった元恋人から電話があり、逃亡先まで会いに行く「芹葉大学の夢と殺人」、買い物の途中で愛娘を乗せたベビーカーが無くなっていることに気付く「君本家の誘拐」など、ふとしたことから犯罪に巻き込まれ、やがて人生の道を転落してしまう5人の女性たちの物語。主人公はみな、どこにでもいるような女性ばかり。作者のリアリティに富んだ描写が相まって、現実にもありそうで・・・。 日常には、簡単に人生が変わってしまうきっかけが多く眠っているのだ・・・と思わせる一冊。 | ||||
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本書は、ふとしたきっかけで、犯罪に巻き込まれる女性たちを描いた短編集。 殺人容疑がかかった元恋人から電話があり、逃亡先まで会いに行く「芹葉大学の夢と殺人」、買い物の途中で愛娘を乗せたベビーカーが無くなっていることに気付く「君本家の誘拐」など、ふとしたことから犯罪に巻き込まれ、やがて人生の道を転落してしまう5人の女性たちの物語。主人公はみな、どこにでもいるような女性ばかり。作者のリアリティに富んだ描写が相まって、現実にもありそうで・・・。 日常には、簡単に人生が変わってしまうきっかけが多く眠っているのだ・・・と思わせる一冊。 WOWOWで9月1日から放映されるオムニバスドラマ「鍵のない夢を見る」は如何だろう〜。 | ||||
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直木賞受賞ってことで、「オール読物」買うより転売しやすいくらいの理由で単行本を買ってみました。 感想:面白い。とても達者な作家さんです。向田邦子ほど暗くないけど、人間の心のどろっとしたところをとても良くすくい上げていると感じました。 立場も性格も違う女性たちが、ろくでもない男やねたましい女と出会って、心がざわざわしてきたり、つい一歩踏み出しそうになったりする場面を5編の短編としてまとめています。最近は血も涙もない殺人鬼の“絶対悪”を描いたり、普通の人がどこまでも落ちていく姿を描いたりする小説が多い気がするので、そういうのと比べるとこの作家が描く人たちは「普通」です。 きっと息の長い作家として、年を経て深みを増していくんじゃないかな、と思います。楽しみにしてます。 | ||||
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人が、正気と狂気の境に有る短中編。どうもこの人の描く主人公にシンクロ出来ない。でも、不思議と読めてしまうのがこの人の作品。 勿論わたしは、辻村深月と言えば、メフィスト賞作家ですが、こちらは直木賞受賞作ということで読みました。 | ||||
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夢に鍵なんか、もともとないんだよ。夢に鍵があるなんて、幻想だなんだよ。 「芹葉大学の夢と殺人」―世間から置き去りの恋に落ちた。 (どうか彼が死刑になりますように) ホテルの非常階段から飛び降りた美玖(みく)は思った。 (あなたが生きる世界は、この世のどこにもない) いや美玖、あなたも生きる世界がなかった。理不尽な歯車が回りだすと、止まらなくなることがあるのか。夢に鍵がないことを、あなたは知っていたではないか。 本書は幻想を夢と語る人々の物語がつづられている作品集だ。 | ||||
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彼女の作品は始めて。 4、5作品が特に印象に残っています。 人間の気持ちをそっくりそのまま羅列に書き続けるとこうなるな?かな? とにかく段々、怖くなりました。 動悸がしました。 4,5ともにテーマがとても中間的な一番難しい部分をうまく小説として描かれているのかなーって。 人ごとではないなー。なんぼ小説が虚構世界といえど・・・ | ||||
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本作は、他の方が書かれている通り短編集です。ミステリーという括りでもないでしょう。私達の感覚でも理解できるありふれた日常の出来事の五編です。しかしながら、ありふれた日常の描写がとても上手でした。そこが授賞理由の一つではないでしょうか。(講評は見てませんが)ただ、後味がどれも悪いのに加え、オチに欠けるというか読んでいて少し物足りない感じは否めないかと。直木賞の箔がつくからかでしょうか。あくまで私の個人的な感想ですので読みたいと思うのなら、気になるなら読むべきです。 | ||||
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今まで読んだことのない著者でしたが、多分若い人になじむ作風なのでしょう、すでにいくつもの作品がベストセラーになっています。今回、直木賞を受賞しました。68歳のオジイサンとしては年甲斐もなく、お祭り騒ぎに加わる野次馬となって、手に取ってみたのです。著者が千葉大学の卒業生という点にも興味がありました。 「仁志野町の泥棒」「石蕗南地区の放火」「美弥谷団地の逃亡者」「芹葉大学の夢と殺人」「君本家の誘拐」の短編集です。 主要登場人物はここに示される通りの何らかの犯罪者であり、その犯罪者と深く拘わる女性が中心ですから、ミステリー風に進み、「最後はどうなるの?」という筋追いだけですぐに読了できる内容でした。 罪を犯すもの(男もあり女もある)とそれに拘わる者(すべて女で一人称のわたし)の会話と拘わる者(わたし)の語りで物語は構成されています。著者の視点はありません。 飾り帯にはこんな一節が紹介されている。 「どうしてだろう、と歯を食いしばる。どうしてだろう。私には、どうしてこんな男しか寄ってこないのだろう。―石蕗南地区の放火―」 「岐路に立つ5人の女達。望むことは罪ですか」 「恋愛、結婚、出産。普通の幸せ、ささやかな夢を叶える鍵を求めて魔が差す瞬間」 犯罪者である相手と女達にはいくつか次の共通点がある。 社会人としての資格がない未熟児がそのまま成人した。 精神が病的に歪んでいる。 罪と罰の意識を持ち合わせていない。 つまらぬことに強いこだわりをもっている。 自分勝手な思い込みの世界と現実の世界とを区別できない。 誰かを頼る、誰かから頼られる関係がないと生きている心地がしない。 こういうレベルの人たちですから、つまらぬことを深刻に語り合いあるいは悩みぬきますが、逆に深刻な事態を前にすると軽口を飛ばして逃避するのです。 「どうしてだろう」と自問するまでもない。 これでは普通の幸せやささやかな夢など、はじめからつかめるはずがないではないか。 オジイサンはひどくあきれ返ってしまったのです。 世代間の価値観の相違であるはずがない。 これは絶対的にオカシイ………と。 第一話「仁志野町の泥棒」を次のようにとらえればある程度は評価できるでしょう。 幼いころ強いショックを受けた事象があるとする。ところが大人になって、なんらかのきっかけで振り返ったとき、もしかしたらあれは記憶違いだったのではなかろうか、夢だったのではないかと、長いこと重く残っていたものが突然解消する………ということはある。でもこういうテーマではなさそうだな。 第五話「君本家の誘拐」。子育てに苦労しているわがやの娘をみていれば、こんなこともありうるかとは思います。ただし、家内に言わせればうちの娘はこんなバカ女ではないと言いました。 残りの三つの短編はなんとまぁ、語る言葉もありません。 どうしてこの作品が賞に値するのか? たしかに異常な、動機不明の凶悪犯罪が頻発している。いつなんどき身近で起こるとも限らない。ありうるお話!日常に潜む狂気に背筋が寒くなる………との効果を狙ったものかとも思うが、それにしてはリアル感がない。 「これは睡眠中にみたその夢をかいているのよ、めちゃくちゃなのは現実の話ではないからなのです」と家内が言った。 この説によれば、すべての作品の終わりに「………という夢を見た」と加えればよろしい、ことになるのだが、それでは権威のある直木賞受賞作品に対しあまりにも短絡です。 彼ら彼女らは「怖い夢」を見ているのだ。著者はその「夢」を丹念に描写している。 ただし、「夢」とは多様な意味合いがある。 (スーパー大辞林より抜粋) 1 睡眠時の幻覚体験。非現実的な内容であることが多いが、夢を見ている当人には切迫した現実性を帯びている。 2 将来実現させたいと心の中に思い描いている願い。 3 現実とかけ離れた考え。実現の可能性のない空間 4 心の迷い。迷夢 5 現実を離れた甘美な状態。 将来に希望を託せない世界に彼ら彼女らは閉じ込められている。現実にこういう閉塞感はあるのかもしれないと思います。第一話から第五話まで登場人物はこの「夢」のどれかの組み合わせで、まさに「夢を見ている」のです。現実の世界と「夢」の世界には扉があって、普通の人は両世界間を出入りするのに自覚という鍵を持っているのですが、鍵を持たない彼ら彼女らはどちらの世界に立っているのかがわからないのです。そして衝動的に閉塞状況を乗り越えようとする瞬間、陥穽にはまり現実社会では窒息してしまう。 著者はあえて自分の価値判断を回避し、その状況をそのままに描いているのではないだろうか。人間に潜む悪意や差別、嫉妬、異常、暴力などノワールな内面を今風にライトに描いたところが評価されたのかもしれない。ただライトに描写しているものの本質的にはそこに救いはないのだ。 | ||||
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一番最初に収録されている短編には、男が出てこなかった。 あとの4編は、男、それもダメ男が出てきた。最後はダメ男でもないのだけど、語り部の女目線の男描写は、読んでいてつらいものがあった。 4編目は凍りのくじらと同じような話ですね 最後の話は、育児ノイローゼの話ですね 若干いらっときますが、最後で、救われます、子育ては、ほんと大変なんですね。 前から好きだった辻村さんが直木賞受賞した作品ということで、初めて読んだ方も多いとおもいます。この作品だけで辻村さんを評価してほしくないですね。なんでこの作品で、いまさら受賞できたのかよくわかりません。これまでの候補作の方が受賞すべき作品だとおもいます。あれやこれや、色々あるのでしょうが事情が・・・ 1編目の泥棒の話が、一番辻村テイストが強い作品かな♪ | ||||
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「…放火」と「…逃亡者」は、空白の過剰な心理描写に読みごたえがある。白黒の付かない気持ち、自分でも背反を抱えたままうごめく心理。 「…夢と殺人」は、一番作りこみっぽいが、思い込みの激しいカラッポな馬鹿男とその顔だけに惹かれるバカ女を、同じ低さに這いつくばって書いた気持ちの悪い作品。この気持ち悪さは読む価値あり。 「…誘拐」が一番わかりやすく共感しやすい子育てノイローゼの描写だが、心理描写の緻密さに圧倒される。 「…泥棒」が、最も現代的でシュール。盗癖のある母にふりまわされる少女のけなげな姿を中心に描いた作品だが、その後成長した彼女が視点人物を忘れていしまっているというように、テーマが微妙にずれていくところに深みがある。 | ||||
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辻村さんと言えば、NHKドラマになった「本日は大安なり」。結婚式を迎えた五組のカップルを描き分けながらコミカルにミステリーを進めていく手際の良さが印象に残ってたので、直木賞をとったと聞いて、早く読みたいと思っていた。 登場するのは五人の女性。犯罪をテーマに五つの短編を繋げた今回はそれぞれ時間軸が長く、一日で終わる結婚式のドラマに比べシュールで重い。「魔が差す瞬間」なんてオビにあるけど、瞬間どころかみんな魔が差しまくりじゃないか。人は誰しも完璧で理想的な人生を送ることはできない。それでも彼女たちほどひどくはないよな、という踏み止まり感。辻村さんは微妙なところを巧みに突いて、直木賞を手にしたんだな。 個人的なお気に入りは「芹葉大学の夢と殺人」。古典的に描けば純愛物になりうるこのストーリーも、こう現代風に書けばお前しょうがねぇなみたいな感じになる。それでも未玖は雄大と別れられない。そこに時代を経ても変わらない愛の姿があるんじゃないか。 | ||||
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人は、日々流れてくる様々な事件報道に接しても、対岸の火事のように思い込んでいるところがある。それは、他人事と割り切ることによって、自己に降りかかるかもしれない恐怖や不安から目を逸らそうとする、まさに自己防衛本能からなのではないか。しかし、決して犯罪とは遠いところで起きている事象ではなく、誰しも日常生活の中、当事者や関係者になり得る可能性があるのだ。こうした現実について、はっと気付かされる物語だった。 五つの短編からなる小説だが、どの作品も地方に住む女性主人公が、意図せぬうちに犯罪に近いところに身を置いてししまっている、という内容である。それはすべて、人間誰もが有するプライドやコンプレックスといった、ちょっとした心の動きが原因となっているのであり、読む側からすれば、いつか自分もこんな気持ちを抱いたことが……と、心当たりがあるような場面が次々と出てくるだけに、ドキリとしてしまう。 知らず知らずのうちに、人や社会に流されるような生活を送ってしまっている自分にも当てはまることではないか。そんな危惧すら抱くのは、登場する主人公の誰もが、どこにでもいそうな平凡な人たちだからだ。また、実際に起こった事件をベースにしているようで、それゆえに、普通の生活を送っているつもりの人であれ、しかもありふれた日常生活の中であれ、時として、とんでもない事態に陥ることがあるということを、現実のものとして思い知らされるのだ。こう実感するのは、この小説が、ノンフィクションとは違い、人間個々の内面の問題を丁寧に描写しているからでもあろう。 ただし、主人公たちの心の動きを見事に描いている反面、彼女たちに関わる男性たちがどれも、同じようなダメ男として描かれており、またか、と少々食傷気味にさせられるところがあったので、星四つ。 | ||||
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普段は歴史小説を読むことが多いのですが同年代の方がどのような本を書かれているのだろうと興味があり読ませていただきました。短編集はとても読みやすく一気に最後まで読み切りました。鍵のない夢見させていただきました。この作品は今まさに現実に起こっているようなことをそのままのストーリーとして一編、一編描かれているなとドキッとする場面もいくつかありました。他の小説もまた読んでみようと思います。 | ||||
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読んでいて面白かったのですが直木賞の作品かと言われるとウーンな部分もある気がします。 こういう事を言ったら女性から盛大なブーイングを受けそうですが、主人公が大体女性で、人のナルシズムを批判するナルシズムに気付かず浸っている(変な言い方ですが)キャラが多い気がします。 勿論これは狙ってそう書いたのでしょうが男性視点からすれば「女の子ってみんなこんな生き物なのよ」と我儘を正当化する身近な女性を思い浮かべてはゲンナリするのもまた事実ではあります(笑)。 好きか嫌いかは主人公の心理に乗れるか乗れないかじゃないですかね? まあ面白いのは間違いないので、あまりキャラに入り込まない限りはいい作品だと思います。作品の誘引力が強いのでやや引き気味の視点で読む事をオススメします。 | ||||
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氷のくじら以来のファンですが、作者の書くダメ男は大体同じキャラですね。 ちょっと飽きてきました。 他、良く耳にするような話を掘り下げて書いておられます。 読みやすいので一気に最後まで行けます。文章力があると思います。 しかしながら、何処かで読んだ文体・構成となっているなぁ、と言うのが個人的な感想です。 これなら僕は山本文緒さんのドロドロした小説の方が好みかも。 …もっとファンタジックな話を辻村先生には書いてほしいなぁ。 | ||||
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私が今まで読んだ辻村さんの小説の中で、1番凡庸なお話だったな…というのが読後の感想です。 「オーダーメイド殺人クラブ」では、あの自意識過剰で息苦しかった時代を「あーあー、こうだった」 と思いだしたり、丁寧な心理描写に引き込まれたし、 「水底フェスタ」では地方の村の閉塞感がリアルだったし、 「ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。」ではいつも周りから軽んじられてしまう彼女の、 人物描写の徹底した底意地の悪さ(誉めてます)に感嘆したのですが… 今回は誰にも共感や同情する間も無く、全てのお話があっけなく終わってしまいました。 持ち味の痛さ、不快さがもの足りなくて。 現実が物語を凌駕してしまう昨今、人の耳目を集めたあれらの事件を もう1度小説に焼き直す意味がよく分からなかったです。 現実の事件の人の罪深さや闇の暗さは、フィクションの世界なんてかすませてしまうから。 とはいえ、辻村さんワールドは好みなので、次回作にも期待しつつ☆2つ。 | ||||
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人の感情の細かい襞をすくいあげるような感じで丁寧に描かれた文章で、どれもありふれた事件なのですが読みごたえはあります。特にこの短編集では、男の人の描き方が非常に上手いなあという印象を受けました。主人公と深くかかわることになる男たちが皆、ある種の不快感をこちらに与えてくるのですが、それが妙に現実味があるというか、こういう人いるよねっていう絶妙な気持ち悪さなのです。ドラマや映画に出てくるようなものすごい悪人とか変な人っていうわけじゃなくて、些細な事でああこのひといやだな…ってふとした瞬間に感じてそれが積み重なった挙句に決定的に嫌いになってしまうタイプの人種とでもいいましょうか。 女の子が憧れるような素敵な王子様は出てきません。それ故に現実のむなしさを突き付けられて哀しくもなってしまうのですが、この本のテーマとしては成功してるのかもしれません。女たちのどうしようもない閉塞感。しかし読み終わった後もやっとする…。 | ||||
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短編集です。 ひきこまれやすい構成で、風景も頭に描き安く読みやすかったです。 しかし後味が悪いので情緒不安定な時は読まないほうがいいかも・・ 最後の話は子供を持つ身として切なかった・・ | ||||
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連作でもなく、一貫したテーマでもない短編集。「鍵のない夢・・・」とは、単行本にする際に付けたタイトルではないでしょうか。 現実の事件をヒントに書かれた作品があり、救いのないものが含まれています。そんな中で、最初の一遍「仁志野町の泥棒」は、読者の記憶の中にある、今は忘れてしまったシーンや感情を呼び起こす秀作で、辻村深月さんらしい作品でしょう。 | ||||
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