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不連続殺人事件



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不連続殺人事件の評価: 3.84/5点 レビュー 68件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.84pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全68件 1~20 1/4ページ
No.68:
(2pt)

もう読まなくてよい古い作品

久しぶりに読み返したのですが、もう読まなくてよい作品だと思います。

まず、ミステリとしておもしろくない。やたらと多い登場人物のほとんどを、最初の数ページで覚えなければならない。動機がポイントっていってるくせに、バスの時刻表引っ張り出してきて、どこに行けたか、アリバイはあるか、といった細かいことを延々と書く。推理に向かって収斂していく感じがなくて、推理パートが独立してしまっている。

女性のほとんどが、金持ち爺さんの妾だったか、血を引いているか。因習村っぽさもあるのに、出てくる連中が破廉恥だし、書き方が明るいから、ひたれない。

身体障碍者への差別と女性蔑視のオンパレード。1947年は、こんな価値観の社会だったのか、露悪的に書いているのか。むしろ斬新なくらい。

登場人物のほとんどが性的に奔放。「不連続殺人事件」ではなく「不倫族殺人事件」だ。

連載当時、読者から回答を寄せてもらい、賞金を出した。その流れが書かれているのは、臨場感があっておもしろい。
不連続殺人事件 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:不連続殺人事件 (角川文庫)より
4041100194
No.67:
(3pt)

危機感無くポコポコと

死んでいく感じ。
なんでその場にみんな残ってるのか?結局これが納得いかないので自分には合わなかった。
特に医者が不快だった。時代背景はともかく、そもそも4km離れた所に毎日来るのかな。
不連続殺人事件 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:不連続殺人事件 (角川文庫)より
4041100194
No.66:
(1pt)

何だかよく分からない

安吾夫人が、本人が書いてる時はとても楽しそうだったと述懐している。読んでいても、作者自身が面白がって書いてるなあ、と感じた。
裏を返せば読者は眼中にない、ということだろう。
登場人物が多すぎるし、展開がややこしくて、じっくり読もうという気にならない。
最近、スティーブン・キングの「ミスター・メルセデス」を読んだが作品のレベルのあまりの落差に愕然とする。
こういう作品が持て囃されるというのは、一体どうしたことか・・・
推理を困難にするため、登場人物を量産し、トリックやトラップをあちこち仕掛けるという小細工を弄するだけの作品ではないか。
巨勢博士が、これは綿密に計算された犯罪だと、最終盤で説明してたが、それなら犯行現場を見られたからといって、場当たり的に殺人を犯すなど、どこが綿密に計算かと言いたい。
大体、資産目当てならリスクだらけの大量殺人などせず、もっと簡単で安全な完全犯罪は、いくらでも思いつくと思うが。(精神的に追い込んで、自殺に見せかけ滝壺に落とすとか・・・)
坂口安吾が、大作家であったがため愚作だと思っても、そうは言い出せない忖度が、あの時代に蔓延していた中での評判に過ぎなかったと、思う。
不連続殺人事件 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:不連続殺人事件 (角川文庫)より
4041100194
No.65:
(3pt)

犯人探しゲーム

普段は推理小説とか探偵小説とか全く読まないのですが、
坂口安吾なら面白いかも知れないと思って読んでみました。

登場人物が多い上に、その関係性も複雑怪奇なので、
登場人物一覧をコピーして栞がわりに読み進めて行ったのですが・・
50ページぐらい読んでも一向に興が乗らず、
取りあえず最後まで読むことを目的に読み進めました。

なにしろ推理、探偵の類を全く読まないので、
この小説が推理小説として如何ほど優れているのかは分かりませんが、
多分・・私が愚考するには、
作者は小説を創作する事よりも犯人探しゲームの方が楽しくなっちゃったのではないかと・・
そんな気がします。
なので、小説としてよりも犯人探しゲームとして読めば面白いのかもしれません。
世上評価が高いというのは、つまりそういう事ではないでしょうか。
私は『堕落論』とか『白痴』の方が好きです。
不連続殺人事件 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:不連続殺人事件 (角川文庫)より
4041100194
No.64:
(4pt)

本格推理小説の傑作

途中には、建物の配置図があり、また読者への挑戦状も差し挟まれるタイプの、いわゆる本格推理小説ですね。
天才的な名探偵が登場人物し、ラストは登場人物を集めて事件の謎を解明するあたり、どこかで見たような展開でしたが、よく考えると、この作品の方が古い訳だから、こちらが先駆者なのでしょうね。
途中には、アガサ・クリスティーだとかの名前が出てくる場面もあります。
全体的にとても面白かったです。
ただ、気になった点もあります。
短期間に5人も6人も殺される前代未聞の連続殺人事件が起きているのに、登場人物たちが頑なに舞台となる屋敷から離れないところです。
それから、何番目かの殺人で、大振りなトリックが出てくるので、そこである程度のミステリーファンは犯人の目星がつくと思います。
たぶん、この時代には凄く斬新だったんだろうなと思いますが。
不連続殺人事件 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:不連続殺人事件 (角川文庫)より
4041100194
No.63:
(1pt)

毎頁、最低2回「然し」があります

他の方のレビューにもありますが、本当に読みづらいです。やたらとカタカナを混ぜて書いてあるからです。どのページも2割位がカタカナで、然しという言葉が2回は使われています。読んでいてイライラします。しかも登場人物の性格が全員酷すぎる!特にストレスに感じたのが医者!レ○プしようとしたり、看護婦を拷問したり、その事をなじられたり警官に拘束されると逆ギレします。もうトリックなんかどうでもいい、という気持ちになり、飛ばし飛ばし読んで本を閉じました。
不連続殺人事件 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:不連続殺人事件 (角川文庫)より
4041100194
No.62:
(3pt)

再読して、改めてレビューを

学生時代に角川文庫版で読みましたが、登場人物が多く、それぞれのキャラクターを把みきれなかったこともあり、読後感はいまいちでした。
年齢を重ね、老眼も進行してきましたので、活字が多少大きくなった?新潮文庫版を新規に購入し、当時の時代背景を堪能してみたいと思います。
新たな発見・感動がありましたら、星の数を増やしますから(笑)
不連続殺人事件 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:不連続殺人事件 (角川文庫)より
4041100194
No.61:
(3pt)

ミステリーファン認定試験。

全く面白くなかった。

 坂口安吾は好きであり、ファンも自称していて「安吾捕物帖」も好きなのだが、これは面白くない。

 何故だ!?と思ったが、ミステリーファンには評判が良いようで、どうも自分はミステリーが嫌いらしい。逆に本書が面白いという人は、生来のミステリーファンなのだろう。
 そういう試金石的作品。
不連続殺人事件 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:不連続殺人事件 (角川文庫)より
4041100194
No.60:
(5pt)

「不連続殺人事件」か「ナイル殺人事件」か、それが問題だ。

推理小説史上の名作、恐れ多くも「純文学」系の作家様に書いて頂いた傑作、ということで、仮に命名すれば、推理小説協会選定<名誉推理小説大賞受賞>といった趣の作品。将棋や剣道の「名誉〇〇段」と似たようなもの。「推理小説のファン」が翻訳物推理小説のアイデア、構想をアレンジ、換骨奪胎して書いたゴリゴリに凝って、凝りすぎた推理小説といったレベルを超えていないが、強引に日本を舞台に「ありそうもないストーリー」に脚色した大胆不敵な手腕はさすがにプロ作家、というところではある。犯人像のアイデアが似ているというレベルを超えて、そっくりそのままであるから、江戸川乱歩が困惑したのも無理もない。それでも、乱歩の昼の顔は「温和な常識人、有能な編集者」であったから、なんとか「不連続」の誉めるべき点は、うまくお膳立てして、評価はしている。努力賞ぐらいの扱いはしたのだ。いかにも乱歩らしい。「D坂の殺人事件」で乱歩が生み出した探偵・明智小五郎の容貌風体をそのまま、そっくり金田一耕助という名で横溝正史が「本陣殺人事件」で利用した時も、乱歩は、金田一は明智のパクリじゃないか!などと批判したりせず、「大人対応」で、作品の短所をやんわりと指摘したのみで、全体としては、渋々ながらもほめた批評をものにした。

 「不連続」が読みにくいのは文体のせいでも、容疑者が多すぎ、被害者が多過ぎのせいでもなく、登場人物達の人間関係(相関図)の説明の仕方、記述が雑なせいである。余りにも無造作すぎ。探偵小説は安吾の余技といえば、それまでだが。安吾は批判した横溝正史は、推理小説作家としては、比較するのも愚かしいほど安吾より数段上なのだ。横溝作品は虚仮威(こけおど)しアナクロ・トリック満載だが、それだけなら、とっくに古びている。しかし、横溝の書き方は推理小説の王道で、見事な構成で読者をグイグイ引っ張っていく力があるのだ。そうした横溝の力量がわからず、トリックの不自然さ、犯罪の不自然さを叩いて、いっぱしの私見を披露したつもりでいた安吾は、やはり、推理小説については、素人、一ファンの域を出ていなかった。横溝作品の構成美に魅せられて映画化した市川崑監督のほうが、はるかに、推理小説の美学を理解していた。

 探偵小説は「犯人当てゲーム」という安吾の推理小説観(「純文学」と探偵小説は別もの)が、「不連続殺人事件」に心理描写が最低限というより、ほどんど描かれていない理由なのかもしれない。読者より作者の方が犯罪トリックを面白がっている感じで、楽しみながら書いたのであろう。安吾がお気に入りのクリスティ作品(「スタイルズ荘」「ナイル」「アクロイド」「ABC」etc.etc.)では緻密な心理描写が真犯人特定の場合、不可欠の要素になっているのだが。

 「不連続」は、アガサ・クリスティの「ナイルに死す」のトリックというより、犯人設定を頂いた(パクリといえばパクリだが、一概に、そう決めつけることもない)作品で、新鮮味に欠けることおびただしい。クリスティの「ナイル」を知っていると、「不連続」でいかに多くの登場人物(容疑者)が出てきても、「行動が飛び抜けて異様で、しかも鉄壁のアリバイがあるため、かえって目立ちすぎる人物(達)」が怪しいのだと、早々と犯人が分かってしまう。「アクロイド」にしろ「オリエント急行」にしろ「カーテン」にしろ、クリスティの名作に使われた推理トリックは、一回しか使えないという斬新なもので、パクりバリーエーションが難しいのだ。模倣すると、パクリだとすぐわかる。(にもかかわらず、パクリバリエーション作品は氾濫している。そうそう斬新なトリックなど量産できるはずもないから、これは致し方がないが。)「不連続」の場合、戦後まもないころとて、意外な犯人設定の元ネタであるクリスティの作品を知る読者は限られており、一般読者には新鮮で独走的に映ったという幸運に恵まれて、推理小説のプロ以外の受けは良かった。

 本当の目的を隠すための連続殺人というアイデアは、クリスティのもうひとつの「ABC殺人事件」を参考にしたのであろうが(探偵小説の愛好家としての安吾が一番好んだのは、アガサ・クリスティの作品だった)、それはそれとしても、犯人設定は「ナイル」から離れたほうが良かったと思われる。トリックと犯人の意外性は密接に(密室に?)に結びついているから、切っても切れない。不可能犯罪を可能にする犯人像がトリック自体ともいえるところに、クリスティの「ナイル」の独創性(ぶっちぎりの独走姓で突っ走る)がある。そこまで、読み込んで、坂口安吾が「ナイルに死す」を参考にしたかどうか、「不連続」の犯人像の描き方、心理描写の不足を考慮すると、かなり、疑問なのである。表面的な模倣に終わっているところが、残念である。 d( ̄  ̄)
不連続殺人事件 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:不連続殺人事件 (角川文庫)より
4041100194
No.59:
(3pt)

何が何やら

登場人物が全員色情狂で、変人ばかり。
妙にエキセントリックな人もいるが、殺人事件が起こっている事と無関係にそういうキャラ。
事件の行く末も何が何やらで分からず、これと言って印象に残らなかった。
不連続殺人事件 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:不連続殺人事件 (角川文庫)より
4041100194
No.58:
(4pt)

当時の作家連中ってあんな感じなのかな。

初めての坂口安吾。本屋のおすすめコーナーにあった。

この時代の日本文学も、探偵小説も、なんとなく避けていたが、

読んでみると意外に読みやすいし、展開もよく、惹きつけられ、二日で読了した。

自分は、全く犯人がわからなかったが、謎解きの端緒となるシーンはなんとなく違和感は感じていた。

奇抜で下劣な登場人物ばかりで、非常識な展開の内容だが、その分、読書というものの非日常性の大事さを感じ、

日々の一服の清涼剤となった。ラストの描き方も素晴らしかった。作者の他の作品も読んでみよう。

アンゴウという、付録みたいな短編も、切なくて良かった。いつか読み返そう。

それにしても、小説家の、構想力、語彙力、文章力、ストーリー展開、その力量には恐れ入る。

今まで500冊近くは読んでるだろうが、自分には全く書けない。

古今東西の名著が読めるのは幸せな事ですね。生きてるうちにいい本いっぱい読みたい。
不連続殺人事件Amazon書評・レビュー:不連続殺人事件より
4101024030
No.57:
(5pt)

作品への敬意が感じられる素晴らしい復刊

1948年に刊行され第二回探偵作家クラブ賞を受けた長編。『安吾捕物帖』と並ぶ坂口安吾のミステリにおける代表作であり横溝正史の諸作とともに大戦後の探偵小説復興の狼煙となった記念碑的名作。
雑誌連載時に附されていた作者による読者への挑戦状を収め、傑作短編「アンゴウ」を併録。さらに今回の版の底本となった創元推理文庫の〔日本探偵小説全集〕の編集に携わった戸川安宣、北村薫両氏の対談による巻末解説と、作品への大いなる敬意が感じられる復刊だ。
敗戦後の狂騒的な時代を背景に安吾独特の戯作的かつ露悪的な調子で物語は描かれるが、それまでの探偵小説に於ける心理描写の不自然なことに不満を抱いた著者の意気込みが反映されたプロットは極めて論理的でスマート。某大家のある長編との類似性が指摘される作品だが、巻末の対談では偶然の一致だろうとされている。ご存知の方は読了後、比較してみるのも一興だろう。
不連続殺人事件Amazon書評・レビュー:不連続殺人事件より
4101024030
No.56:
(5pt)

【猿のごとく読み、人のごとく考える・その379・372冊目】

・サノーさん一言コメント
「無頼派の文学者がたたきつけた挑戦状。張り巡らされたトリックと、精緻な筆で、虚構のなかに真実を描く」
【サノーさんおすすめ度★★★★★】
・ウノーさん一言コメント
「特殊な状況、あり得ない舞台が、矛盾なく本のなかで展開していきます。この犯人を追い詰めることは、誰にもできません」
【ウノーさんおすすめ度★★★★★】

・サノーさん、ウノーさん読書会

サノーさん(以下サ):坂口安吾は、純文学デビューし、太宰治と同じころにデビューし、名作を世に出している。
ウノーさん(以下ウ):でも、この推理小説も「代表作」です。
サ:表現は文学の格調を残しながら、構成と運びは推理小説そのものだ。
ウ:当時、「犯人捜し」に「懸賞金」が出され、かの太宰さんも応募してたみたいです。
サ:多数の応募があったが、動機、トリック、犯人名を完全に当てたのは、一名だったそうだ。
ウ:一名いた、というのも驚きです。
サ:連載小説が発表された段階にもよるが、終盤を読まずして犯人とトリックを当てるのは、神業だとも言える。
ウ:それくらい、安吾さんの用意したトリックは、よくできていて、破綻していなかったわけです。
サ:時系列で整理すると、多少、「ムリ」があるような気がする箇所もあるが、人間の「念」が、生存や寿命に作用すると考えるなら、矛盾と指摘できるレベルではない。
ウ:「巨瀬博士」も見事な設定だと思います。
サ:明智と金田一のいいとこ取りというか、天才の能力と人間味のある行動がとれる魅力的な「探偵」だ。
ウ:本当は「博士」じゃないのに、天才だから「博士」というのは、微笑ましいです。
サ:この「情念」の連鎖で起こる「殺人」という現象を描いた物語のなかで、唯一の理性を感じさせる「設定」だ。
ウ:意外な人物が意外な「因縁」をもち、それが動機となって「殺人」が起こる、それは推理小説のテンプレートでもありますが、この作品は「斜め上をいく仕掛け」がなされています。
サ:タイトルに込められたメッセージを知るとき、推理小説の楽しさをあらためて実感する一冊だ。
【了】
不連続殺人事件 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:不連続殺人事件 (角川文庫)より
4041100194
No.55:
(4pt)

違和感

登場人物が多すぎ(その半分ほどはストーリーに関係なく最後までもう出てこない)。主要人物たちも、誰が殺ってもおかしくない怪しい人物ばかり。これが「木の枝は森に置け」方式の仕掛けになっているわけですね。それでも、途中かすかな違和感が…。その時には分からなかったのですが、結局、その違和感が犯人の「心理の足跡」だったのでした。さて、あなたはこの違和感に気づきますか?
不連続殺人事件 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:不連続殺人事件 (角川文庫)より
4041100194
No.54:
(5pt)

推理小説の金字塔

純文学作家の坂口安吾が、大好きな推理小説に挑んだ名作です。筋立ての見事さ、伏線のはり方、謎解きの面白さ、本格推理小説の技法を十分に生かした作品で50年以上たった今読んでも十分楽しめます。おすすめです。
不連続殺人事件 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:不連続殺人事件 (角川文庫)より
4041100194
No.53:
(5pt)

鬼才・安吾の傑作ミステリー!

戦後まもない昭和22年夏、歌人・歌川一馬の招きである山奥の豪邸に集まったさまざまな男女。作家、画家、劇作家、女優、女性作家ーいずれ劣らぬ変人ぞろい。邸内に激しい愛憎が交錯するうち、恐るべき(八つの)殺人事件が発生する。(不)連続殺人事件の裏に秘められた犯人の意図とは?ミステリー好きなら、後半に入って真犯人の正体に気づくだろうが、それで面白さが半減するわけではない。ラストまで緊張感をもって一気に読ませてしまうあたりは、さすが坂口安吾と言えるだろう。第2回探偵作家クラブ賞を受賞した、心理トリックの傑作である。
不連続殺人事件 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:不連続殺人事件 (角川文庫)より
4041100194
No.52:
(1pt)

文章のクセがとにかく強い

読みにくい。
トリックがどうとか登場人物の感情移入がどうとか物語全体のエンタメ性がどうとかもうそれ以前の問題で本作は非常に読みにくいです。
今まで国内小説から海外小説まで色々な小説を手に取り文章が合わず多少読みにくいなと思うことはありましたがそういう意味で本作は別格でした。
わざとやってるんじゃないかと思うほど文章が読みにくく、耐えかねて10ページ目くらいからラストまでざっと読むだけのパラ見。小説でこんな読み方をしたのは初めてです。
なので内容に関しては大雑把に把握している程度ですので、それに関しての突っ込んだレビューはしません。しませんがただ一言、本作は3ページだけでも試し読みをした方がいいです。この読みにくさはかなり人を選ぶと断言します。
まったく頭に入ってこないどころかまともに読むのも苦痛なほど合わない文体というものに初めて出会いました。内容は他の方が絶賛しているのを見ると素晴らしいのかもしれませんが私はもうこの作家の小説を手に取ることはないでしょう。
不連続殺人事件 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:不連続殺人事件 (角川文庫)より
4041100194
No.51:
(3pt)

どこかクリスティ風の、坂口安吾の長編ミステリー小説

個人的には坂口安吾というと純文学のイメージが強かったため、本作のようなミステリーも書いていたこと、さらにそれが各方面から高い評価を受けていることを知って少し意外だった。
 戦後間もない昭和二十二年、某県の山奥にある資産家・歌川家の屋敷に、自身も作家であるこの家の跡継ぎ・歌川一馬からの招待を受けて、戦時中歌川家に疎開していた知人やその関係者たちが集まってくる。小説家、詩人、画家、学者、女優…。しかし彼らが受け取った招待状には何者かによって手が加えられており、招待客には複数の招かれざる客たちが含まれていた。屋敷に集まった人間たちの間に渦巻く愛憎と複雑な人間関係。謎の人物からの脅迫状。その中で次々に殺人事件が発生するが、被害者の間に共通する要素はなく、犯人の意図もつかめない。何かの隠された動機が背後にあるのか? それともこれは、複数の犯人による不連続な殺人事件なのか…?
 登場人物がやたら多く、誰が何者かを覚えるのに少々苦労したものの、複雑な人間関係や登場人物たちの奇矯な言動そのものがトリックの一部となっているなど、かなり練り込まれた本格派のミステリーである(海外で言うとクリスティあたりの作風に近いような気がする)。ただ、要となる1カ所のトリックに気付けば、あとは芋づる式に犯人から動機までたどり着けるかもしれない。
 あるいは坂口安吾は、本作で探偵役を務める巨勢博士を主人公にしたシリーズを考えていたのかもしれない。だとすると、それが実現しなかったのは少し残念だが、本作だけでも読む価値は十分にあるので、ミステリーファンであれば押さえておいて損はないと思う。
不連続殺人事件 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:不連続殺人事件 (角川文庫)より
4041100194
No.50:
(1pt)

期待はずれ

横溝正史の「八つ墓村」に、不連続殺人事件に触発された、と書いてあったので期待して読みました。とにかく読みにくい。登場人物は全員モラルハザードでゲスばかり。せめて探偵役の巨勢博士がまともな人間だったら良かったけど、人格破綻者で全く共感できない。トリックとかプロット以前の話でがっかりした。
不連続殺人事件 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:不連続殺人事件 (角川文庫)より
4041100194
No.49:
(3pt)

今から読むとさほど・・という感じ

文豪の書いた推理小説として、更に横溝氏の獄門島や高木氏の刺青殺人事件を押しのけて探偵作家クラブ賞受賞と評価が高い作品だが、実際読むと、まあ非ミステリー作家が書いたミステリーとしてはよく出来ているが、文豪が書いたからと言って文学的趣向がある訳でもなく、やや癖のある読みにくい文体が特徴的だが、ミステリーにはこの文体では状況把握がやや難しく、読みづらいくなっている。
トリックとそれに至る論理的根拠は明確であり、その点はミステリーとしてきっちりまとまっているが、正直今から読むとその連続殺人の真相も心理的欠陥のトリックも驚きはない。よくあるパターンである。
何かと日本推理小説史上屈指の傑作と言われている本作だが、そこまでのものか・・という感じが正直した。これなら賞を逃した獄門島や刺青殺人事件の方が数段ミステリーとしては出来は上だと思う。
不連続殺人事件 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:不連続殺人事件 (角川文庫)より
4041100194

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