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不連続殺人事件
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不連続殺人事件の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.84pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全68件 41~60 3/4ページ
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日本探偵小説ベストテンの常連でもあるし、かなり期待して読んだのだが、ハッキリ言って期待ほどでは無かった。果たして「戦後文学の旗手」坂口安吾の作で無かったならば、かくも高い評価を得たであろうか疑問である。 確かに、真犯人を当てるのは困難だが、それはこれほど登場人物を多くすれば、確率的にも真犯人は当て難い。しかし、その真犯人も別に「意外な犯人」と言うことも無く、真相が解明されたときも「ふーん」ってくらいのものであった。巻末の高木彬光の解説で激賞されているもんだから、もっと大きなトリックが使われていて、最後にどんでん返しでもあるのかと思っていたが、それも期待はずれに終わった。 第二回探偵作家クラブ賞で対抗馬として候補になりながらも、本作に敗れたらしい『刺青殺人事件』の方が私にはずっと名作だと思われた。横溝正史の作としてなら「中の下」位のものではなかろうか? 文章は適度に砕けていて読みやすいが、なんとも臭みのある下品な(?)文体であるので、好みは分かれよう。 | ||||
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作者は戦後新文学の旗手にして太宰治と並ぶ無頼派を代表する作家のため、本書も文学的な作品のように思われがちであるが、さにあらずで「推理小説というものは推理をたのしむ小説で、芸術などと無縁である方がむしろ上質品だ。」との作者自身の理念に基づき、「謎解きゲーム」に徹したのが本書である。 本書の骨格は『ABC殺人事件』を基に(横溝正史は本書を「ABCの複数化」と評している)、さらにメイン・トリックもクリスティーの別の著名作品からアレンジしたものであるが、全体としては作者の理念に基づいた論理パズル・推理ゲーム的な作品で、クリスティーよりもむしろクイーン作品に近い。 確かに本書は論理こそ隅々まで通ってはいるが、例えば冒頭で一馬は加代子とのあれほどの熱愛ぶりを告白していたにも関わらず、その加代子が殺されたときやそれ以後も一度も嘆き悲しむわけでも犯人に対して怒りに打ち震える姿を見せるわけでもないなど、登場人物たちをゲームの駒として扱い人間を描いていない点、本書はロジック重視のファンだけが喜ぶ作品であって「小説」とは言えず(それもまた作者の理念に合致しているのだが)、読み物としての味わいや面白さを期待してはいけない。 本書は犯人当て懸賞小説として雑誌『日本小説』に連載されたもので、最終的に4名が犯人だけでなく犯行方法までほとんど完全に推理しているが、そのことをもって逆に作者は本書がそれだけ論理的・合理的であることを証明するものであると自負している。 だが、屋敷内やその周辺で連続殺人が起きながら、誰1人として次は自分が狙われるかも知れないなどと懸念する様子もなく、それぞれが1人で無警戒に出かけたりするのが果たして各人の行動として「合理的」と言えるのか。また、それに対して各人に護衛なり尾行なりをつけない警察の無警戒ぶりも不自然そのものである。 | ||||
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作者は戦後新文学の旗手にして太宰治と並ぶ無頼派を代表する作家のため、本書も文学的な作品のように思われがちであるが、さにあらずで「推理小説というものは推理をたのしむ小説で、芸術などと無縁である方がむしろ上質品だ。」との作者自身の理念に基づき、「謎解きゲーム」に徹したのが本書である。 本書の骨格は『ABC殺人事件』を基に(横溝正史は本書を「ABCの複数化」と評している)、さらにメイン・トリックもクリスティーの別の著名作品からアレンジしたものであるが、全体としては作者の理念に基づいた論理パズル・推理ゲーム的な作品で、クリスティーよりもむしろクイーン作品に近い。 確かに本書は論理こそ隅々まで通ってはいるが、例えば冒頭で一馬は加代子とのあれほどの熱愛ぶりを告白していたにも関わらず、その加代子が殺されたときやそれ以後も一度も嘆き悲しむわけでも犯人に対して怒りに打ち震える姿を見せるわけでもないなど、登場人物たちをゲームの駒として扱い人間を描いていない点、本書はロジック重視のファンだけが喜ぶ作品であって「小説」とは言えず(それもまた作者の理念に合致しているのだが)、読み物としての味わいや面白さを期待してはいけない。 本書は犯人当て懸賞小説として雑誌『日本小説』に連載されたもので、最終的に4名が犯人だけでなく犯行方法までほとんど完全に推理しているが、そのことをもって逆に作者は本書がそれだけ論理的・合理的であることを証明するものであると自負している。 だが、屋敷内やその周辺で連続殺人が起きながら、誰1人として次は自分が狙われるかも知れないなどと懸念する様子もなく、それぞれが1人で無警戒に出かけたりするのが果たして各人の行動として「合理的」と言えるのか。また、それに対して各人に護衛なり尾行なりをつけない警察の無警戒ぶりも不自然そのものである。 | ||||
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探偵作家クラブ賞受賞作品。戦後間もない、今から60年ほど前に書かれ「日本小説」とゆう本に連載されたそうです。連載途中で作者の坂口安吾が「この物語の犯人が分かった人は、その理由もつけて出版社まで」と読者に挑んだトリックを、ぜひ皆さんも味わってみて下さい。登場人物がユニークで、ストーリーはテンポよく軽快。一気に読んでしまいたくなる面白さです。そして物語の最後、犯人が分かり事件が解決した時、他の推理小説には無いような深い深い感動があります。言葉にならない切なさです。坂口安吾はスゴイ。 | ||||
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探偵作家クラブ賞受賞作品。戦後間もない、今から60年ほど前に書かれ「日本小説」とゆう本に連載されたそうです。連載途中で作者の坂口安吾が「この物語の犯人が分かった人は、その理由もつけて出版社まで」と読者に挑んだトリックを、ぜひ皆さんも味わってみて下さい。登場人物がユニークで、ストーリーはテンポよく軽快。一気に読んでしまいたくなる面白さです。そして物語の最後、犯人が分かり事件が解決した時、他の推理小説には無いような深い深い感動があります。言葉にならない切なさです。坂口安吾はスゴイ。 | ||||
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安吾ファンだけどこの作品はムリ。 作者が完結させた数少ない長編小説、という価値しか見出せない。 根本的にダメなのは、殺人事件が立て続けに起こる歌川家に客人らが留まり続ける理由が示されていない点である。 おめーら殺人事件に遭遇したら逃げろよ。 外部との交通手段を断たれた訳でもないのにさ。孤島でも吹雪の山荘でもないのにさ。 てか、日中外出して夜になると殺人犯のいる館に戻ってくるってのが意味不明なんだよ。 逃げろよ。留まる理由ねえだろ。明らかに留まる義理のない客も留まってるし。 作者は上記の点を考慮すべきであった。 そこは割かし安直な舞台設定でナントカなった気がするのだが……。 ちなみに私は角川文庫版で購入したのだが、本文庫では連載時に付いていた「読者への挑戦」が省略されているらしい。 この手紙は作者が読者を挑発して推理を煽るものだったらしい。至極残念。よく調べてから買うべきだった。 こちらには付いてくるらしい。 | ||||
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登場人物の多さに目を瞑ればマンガのようにどんどん読み進めることができる。 登場人物の多さはトリックのためというのは勿論、登場人物の言動・行動の理由付けのために登場させた面が強いように感じる。 なので主要な人物以外は特に注視する必要はない(若干ネタバレかも) 軽い登場人物整理メモがあればストレスなく読める。 根を詰めて読まなきゃ犯人・トリックがわからないといったような 難しいものではなくマンガの金田一少年の事件簿にも出てきそうなorでてきた題材である。 「あぁなるほどそういうことね」というように十分楽しめると思う。 犯人がわかった後スパッと終るあたりは評価できる。 その終り方も少年事件簿に似てるなと感じたが…まぁどうでしょう | ||||
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登場人物の多さに目を瞑ればマンガのようにどんどん読み進めることができる。 登場人物の多さはトリックのためというのは勿論、登場人物の言動・行動の理由付けのために登場させた面が強いように感じる。 なので主要な人物以外は特に注視する必要はない(若干ネタバレかも) 軽い登場人物整理メモがあればストレスなく読める。 根を詰めて読まなきゃ犯人・トリックがわからないといったような 難しいものではなくマンガの金田一少年の事件簿にも出てきそうなorでてきた題材である。 「あぁなるほどそういうことね」というように十分楽しめると思う。 犯人がわかった後スパッと終るあたりは評価できる。 その終り方も少年事件簿に似てるなと感じたが…まぁどうでしょう | ||||
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推理小説は文学であると同時に謎解きクイズの側面もあります。 なので作品の比重を、胸を打つ文学性に求めるか、脳の盲点をつく謎性に求めるかは、読者個人によって異なるものでしょう。安吾自身は「探偵小説の最大の興味は犯人探しにある」と言い切っているくらいなので、「不連続」を書くにあたっては謎の作成に特に心血を注いだと思います。 確かに巧みな謎です。おそらくこのトリックを完璧に言い当てるのはなかなか難しいのではないでしょうか。 でも、私がこの小説を本棚に大事にしまっているのは、それがためではありません。 最後の2ページ。 犯人が発した、しぼりだすような切ない一節。あれにゾクゾクきたんです。 推理小説の比重を胸を打つほうに求める方は、ぜひご一読を。 | ||||
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推理小説は文学であると同時に謎解きクイズの側面もあります。 なので作品の比重を、胸を打つ文学性に求めるか、脳の盲点をつく謎性に求めるかは、読者個人によって異なるものでしょう。安吾自身は「探偵小説の最大の興味は犯人探しにある」と言い切っているくらいなので、「不連続」を書くにあたっては謎の作成に特に心血を注いだと思います。 確かに巧みな謎です。おそらくこのトリックを完璧に言い当てるのはなかなか難しいのではないでしょうか。 でも、私がこの小説を本棚に大事にしまっているのは、それがためではありません。 最後の2ページ。 犯人が発した、しぼりだすような切ない一節。あれにゾクゾクきたんです。 推理小説の比重を胸を打つほうに求める方は、ぜひご一読を。 | ||||
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最もフェアプレイで、論理的に考えても科学的に考えても筋が通る謎解きで、日本推理小説の最高峰の一つで世界に誇れる名作と思います。豪華キャストでの映画化を望むくらいです。 | ||||
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最もフェアプレイで、論理的に考えても科学的に考えても筋が通る謎解きで、日本推理小説の最高峰の一つで世界に誇れる名作と思います。豪華キャストでの映画化を望むくらいです。 | ||||
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やたらと多い登場人物、次々に起こる連続殺人事件。そしてその登場人物の皆それぞれが奇人変人ばかり。誰もが怪しく、またそれでいて「怪しい」ことが当たり前なこの世界では、どれが本当の「怪しさ」なのかを隠している。かなり昔の作品だけに、多少読みづらい。だがそれを超える面白さがここにはある。今なお色あせていない名作でしょう。 | ||||
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やたらと多い登場人物、次々に起こる連続殺人事件。そしてその登場人物の皆それぞれが奇人変人ばかり。誰もが怪しく、またそれでいて「怪しい」ことが当たり前なこの世界では、どれが本当の「怪しさ」なのかを隠している。かなり昔の作品だけに、多少読みづらい。だがそれを超える面白さがここにはある。今なお色あせていない名作でしょう。 | ||||
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不連続とするために登場人物が多くなるのは仕方ないのだが やはり少し読みにくいという感じは否めない しかし奇人変人揃いの登場人物やそれらの放つ毒の強いユーモアなどは 読んでいて面白かったしトリックもいいと思う あとこの「不連続殺人事件」と言うネーミングセンスは素晴らしいと思う その理由は読んで確かめて欲しい これ作品への挑戦として書かれた「八つ墓村」だが あえてストーリーテラー横溝の読みやすさとおどろおどろしさで 私は「八つ墓村」に軍配を挙げる | ||||
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不連続とするために登場人物が多くなるのは仕方ないのだが やはり少し読みにくいという感じは否めない しかし奇人変人揃いの登場人物やそれらの放つ毒の強いユーモアなどは 読んでいて面白かったしトリックもいいと思う あとこの「不連続殺人事件」と言うネーミングセンスは素晴らしいと思う その理由は読んで確かめて欲しい これ作品への挑戦として書かれた「八つ墓村」だが あえてストーリーテラー横溝の読みやすさとおどろおどろしさで 私は「八つ墓村」に軍配を挙げる | ||||
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登場人物が異様に多く、皆、奇人変人揃いで、殆ど全ての男女間に異性関係がある(あるいは、あった)ように設定されており、かなり不自然。しかし、その設定がなければ犯人のトリックが成立しない。あまりに個性的な人格をたくさん集めたため、逆に各キャラに個性がなく、誰が誰だか、フォローするのが大変。推理小説としては、あまり良い出来だとは思えないが、古典的な作品としての、骨董品的価値があるかも。 | ||||
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登場人物が異様に多く、皆、奇人変人揃いで、殆ど全ての男女間に異性関係がある(あるいは、あった)ように設定されており、かなり不自然。しかし、その設定がなければ犯人のトリックが成立しない。あまりに個性的な人格をたくさん集めたため、逆に各キャラに個性がなく、誰が誰だか、フォローするのが大変。推理小説としては、あまり良い出来だとは思えないが、古典的な作品としての、骨董品的価値があるかも。 | ||||
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初めて坂口安吾という人の作品を読みました。 ここにレビューを書かれる方たちほど、この時代の作品を読んだこともないので僭越ですがこんなビギナーの私でもすごく楽しめました。 なんというか・・・これが昭和22年の作品とはとても思えない。この登場人物のキャラクターの濃さにまずヤラれます。そのキャラを楽しむだけでページをめくる手が止まらない!!登場人物はかなり多いですが、それもあまり気にならないくらいの面白さ。 久しぶりに一気読みしてしまいました。推理小説もあまり読まない私なので思いっきり意外でした・・・ 巨勢博士かっこいいなぁ。 ラストはあまりに切ないです。 | ||||
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「堕落論」で有名な作者のミステリ・デビュー作。この後も「復員殺人事件(未完に終ったが、高木彬光氏が書き継いで本にしている)」、西郷隆盛を主人公にしたミステリ短編集を発表する等、相当なミステリ・ファンだったようだ。 話は、戦後まもなく田舎の富豪邸に一癖も二癖もある小説家、画家等が集められるが、その中で連続殺人事件が起こるというもの。最後は探偵役に事件中の"不合理な行動"を指摘され犯人が割れるのだが、何しろ登場人物は全て奇矯な性格の持ち主で、各々突拍子もない行動に出るので犯人の"不合理な行動"が隠されてしまうのだ。それが物語の自然な流れの中で起こるので、読者は幻惑されてしまう。この辺に、作家としての坂口氏の力量が出ている。また、読者の読みやすさを考えてか登場人物に絶妙な渾名を付けて(例えば犯人をピタリと当てる女性名(?)刑事には"アタピン")、それを用いて書くので読んでいて楽しい。 作者は本作に相当自信を持っていたようで、解決編の前、当時の著名なミステリ作家、評論家に当てて「この犯人が分かるか」と挑戦状を叩きつけたそうである。ちなみに、横溝正史氏はすぐに分かったそうである。また、私の周囲の人間に一読を勧めたところ、日頃ミステリを読む習慣がない人程、簡単に犯人を当てる傾向があった。TVの2時間ドラマの影響ですかねぇ。 とにかく読んでいて楽しく、また本格ミステリとして超一流の出来栄えで、未読の方には絶対お勧めの一作。 | ||||
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