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不連続殺人事件
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不連続殺人事件の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.84pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全68件 21~40 2/4ページ
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登場人物を把握するのに苦労させられたのはこれが初めて。 冒頭から出るわ出るわ。しかも読み進めていくと名前で呼ばれていた人物が苗字で呼ばれたり、渾名で呼ばれたりと 混乱極まる。とくに千草の存在が私はまったく頭に入らず、途中で出てきたときにはこれは誰だと散々ページを戻った挙句、 ネットで相関図を調べてようやく思い出したくらいだった。 だから正直序盤は辟易させられていた。 しかし、この物語、そこから次々と面白いように人が死んでいく。 そして真相に辿り着いたとき、この混乱極まる登場人物が、すでにトリックだったとわかった。 真相を知れば至極単純で、少し考えればわかりそうなものだった。むしろ気づかないほうが不自然に。 しかしこの多くの登場人物で、且つ複雑な関係がそうした単純な構図を見えにくくさせていた。考えるのも億劫にさせていたのだと思う。 | ||||
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映画を観て気に入ったので、原作本を読んでみました。 先に映画を観ていたので登場人物もスムーズに理解できました。 また、原作を読む事により、逆に映画で分かりずらかった部分も理解できました。 つまり、映画と原作本を観て両方が理解できた、って感じでしょうか。 どちらもお勧めです。 | ||||
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読み始めたところ、どんどん先が読みたくなってしまうので、Amazonで購入して1日で一気に読み終えてしまいました。人間関係が複雑なので、人間関係と、重要と思われる記述はページ数をメモして読み進めました。けっこう、私は探偵モノは読んでいる方だと思いますが、なかなか今回のように詳しくメモをとったりしません。ただ、この本はなんとか犯人を当てたいと思って、頑張りました。登場人物の奇人・変人ぶりが強烈で、この連中が最後はどうなるのか、殺人の動機はいったい、何か、というのが気になって、深夜までかかって読み通しました。 このように、とても面白いですが、登場人物の強烈さや結末が良くも悪くも記憶に残り過ぎてしまう気がします。内容を詳しく記憶しているのに、何度も同じ推理小説を読む気にはなかなかならないと思いますので、そういう意味では、同じ本を何度も繰り返し読んで、新たな発見を楽しむのが好きな人(私はその1人ですが。)には、その点は適しません。ただ、一気に読ませてしまう面白さはあると思います。 | ||||
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桜の花の満開の下、を読んで坂口安吾作品がすごく気になっており、本作も買ってみた。 文体はやっぱり綺麗で洒落ていると思う。 登場人物はなんだかみんな変で、普通の人がいない。 ミステリー作品自体が自分にはあまり合わないのか、何が言いたいのかな?と思いながら読んでいたら終わってしまった。 よくわからない。 | ||||
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戦争直後の物がない時代に、一冊の本を何度も読み直して楽しむには、このくらい多くの人物を登場させても読者は苦痛ではなかったのかもしれないが、今の感覚ではやはり多すぎて、人間関係を別に整理して書いておかないと、途中で間を置いてしまうと、次に読むときにまた最初から読まないとわからなくなるだろう。 これだけ多くの登場人物なのだから犯人探しは難解かと思ったが、あまりに多くの人々が死んでいき、犯行の動機として資産家の遺産相続目当てであることは本の中でも疑われているのだから、最後に残った数少ない人物の中で遺産の相続権がある人物を疑っていけばいいわけで、謎解きは思ったほど難しくは感じなかった。 確かに著者は楽しんで書いており、屋敷とその周囲の詳しい見取り図やバスの時刻表を載せたり、内容的にも当時の上流階級の退廃を男女の性の乱れや狂ったような男の登場などで風刺しており、当時の読者を飽きさせなかっただろうが、今読むと話がもったいぶってくどい印象のほうが強いのでは。 | ||||
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ずいぶん前に読もうとして、挫折した作品でした。 久しぶりに文庫本を手に取り、再挑戦したのですが、やはり怒濤のごとく登場する複雑な人間関係にたじろぎました。冒頭の数十ページは行きつ戻りつして読み直し、今回も挫折かなあと諦めかけました。 ところが、心地よい文体に慣れた時、もうページをめくる手が止まりません。残りが少なくなるのが惜しいのに、早く読みたくて読みたくて。冒頭でくじけずにいて良かった。推理小説って面白いなあと、再確認させてもらいました。 | ||||
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どうも、おかしい。私は角川文庫の[不連続殺人事件]を買ったはずなのだが。 ダウンロードの間違えかと思って、二度ほどダウンロードし直したのだが… 好きな本なので、紙の本も持っているのだが、この本、紙の本には有る 1.目次が無い。 2.高木彬光氏、法月綸太郎氏の解説が無い。 3.三枝康高氏編、安吾の年譜が無い。 これでは、青空文庫で作った安物と何ら変わらないではないか これは角川文庫が、このようにしたのか? あるいはアマゾンの間違えなのか? 大手出版社として面目のある[角川書店]が、こんな本を出すだろうか? これは何かの間違えでは無いだろうか? 大手出版社だから安心して買ったのに、裏切られた気持ちだ。 それとも私の所だけ、おかしくて、他のキンドルユーザーのものはちゃんとしているのだろうか? まさかと思うが電子書籍を軽んじているのだろうか? もしそうなら、皆さんには青表紙の安い本をお勧めします。 | ||||
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僕はあまり推理小説を読みません。 また、読むときは犯人やトリックを自分で推理しようとすることをしません。 僕が推理小説を読むときに評価する点は、 1. トリックが現実的に(運頼みとかではなく)実行可能か 2. タネ明かしまでの間に読者に正確かつ充分な情報が与えられているか 3. 探偵役の推理の組み立てが論理的(納得できる)か この『不連続殺人事件』は上記みっつに関しては完璧です。 たしかに他の皆さんが指摘されているような小さな瑕疵はあるのですが、 読者に与えられた情報のみで探偵役が論理的に推理を組み立て、 それが納得できるという点で、個人的には間違いなく傑作です。 昔の作品なので文体とことばに癖があり、最初はとっつきにくいですが、 慣れればサクサク読み進められます。 僕は結局、一気読みしてしまいました。 | ||||
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評価が頗る高かったので読んで見ました。 トリック自体は面白かったです。ただ現代だと、それほどインパクトを与えるものではないと思います。登場人物の把握が難しかったので、この評価にしました。もう一回読めば、安吾の凄さに驚けるかも知れませんが、初読ではこの程度です。文学的な人物描写や心理描写は私には良く分かりませんでした。初心者にはオススメしない作品です。 | ||||
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最初の十数ページで大量の登場人物の人物関係が説明され、まったく把握できないまま物語が進む。しかもほとんど変人なので、読んでいてクラクラしてくる。しかし、それすらもトリックを支える構造になっていることに驚愕。かなり前の作品なのに、このややこしさと大胆さはすごい。全員、殺人事件がすぐそこで起こっているのにまったくビビらないのが不思議だが、そこはまあ、推理小説のユートピアということで納得した。ミステリマニアによる、ミステリマニアのための作品です。 | ||||
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「奇想天外なトリック」「歴史的名作」と謳ってあるが、 うーむ…正直そこまでのものだろうか。 いや、面白くないわけではない。 とても面白く読んだことは読んだのであるが、 この手の心理的トリックというか 騙しのテクニックは、多くの作家に作例がある。 すぐにパッと思い浮かぶクリスティーの作品があるが、 これを書くとネタバレになってしまうので、やめておく。 クリスティーのその作品は1937年に書かれていて、 坂口安吾の本書は1947年に書かれている。 やはり、「うーむ」といわざるを得ないのだ。 | ||||
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山奥の豪邸「歌川家」に集められた奇人・変人達。そして発生する連続殺人事件。戦後の混乱期の風紀紊乱な雰囲気が何とも魅力的な作品です。 この作品は、推理小説の愛好家であった作者が、当時の推理文壇に挑戦状を叩きつけたものであり、「小説家」として人間を描くという意図をもって書いたもののようです。 「不連続殺人」という趣向やメインの殺人の舞台立ては、クリスティーそのものであり、事件の手がかりとなる「心理の足跡」は、作者が酷評していたカーの有名な作品からの流用で、氏のミスデリ−愛好家ぶりが窺える内容となっています。 ただし人間関係がどろどろしているわりに、読後に余韻が感じられません。この点では人間の心理を合理的に描こうとした氏の「小説家」としての限界と、それを踏まえつつも不条理なものとして描こうとした横溝との違いを感じました。また探偵役の巨勢博士も設定の面白さの割りに印象が薄い気がします。このあたりはもの足りなさを感じます。 他の方も書いていましたが、かつての角川文庫の映画のカバーが強烈に印象に残っています。半ば露になった乳房と突きつけられるメス、そして怯えた女性の顔。高校生の頃に本書をレジに持っていくのを躊躇したのが忘れられません。 | ||||
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その名声に違わない面白さだった。 いやあ、犯人の知恵、トリックにただひたすら脱帽です。 見事に騙されました。 題名もいい。 | ||||
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"ミステリは遊びの文学である"、という定義に従えば、本作は間違いなく傑作である。なんといっても、著者が楽しんで書いたことが文面から良く読み取れる。著者安吾がこれだけ楽しんだ作品だ。面白くない訳がない。 今風にいえばクローズド・サークルものといえるだろうか。怪しげな登場人物が一カ所に集まり、そこで殺人がおきる。多くの登場人物の間に愛憎関係やら何やらのドロドロしたものが存在して、みんながそろって怪しく見える。まさに、ミステリというか、古き良き探偵小説のムード満載といったところだ。 プロットは現在では陳腐に見えるかもしれない。トリックも、なんじゃこりゃ、といったものかもしれない。しかし、それを補って余りあるこの羊歯の根のような人間関係の縺れ方はどうだ。それがちゃんと書き分けられているんだから。ちょっと分かりにくいのは、ご愛敬といったところか。それとも、著者の頭脳にこちらが追いつけないせいか。 不連続といいながら、連続殺人なのもご愛敬だが、唯一、巻頭2ページで登場人物の多くを紹介するのだけはマイナスポイントだな。読んでいると段々と識別出来てくるが、名前だけではまったく人物の見分けはつかない。誰がだれやら、何をどういう気持ちで言っているのか、行動しているのかは、最初のうちはまったく認識不能である。 しかし、本書の面白さは、そんなことを帳消しにしてしまうほどである。どこがどう面白いのかはネタバレの恐れがあるために控えるが、とにかく人間関係に注目して、注意深く読むことをオススメする。 ミステリとしての破綻のない、キリリとしまった作品である。 | ||||
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"ミステリは遊びの文学である"、という定義に従えば、本作は間違いなく傑作である。 なんといっても、著者が楽しんで書いたことが文面から良く読み取れる。 著者安吾がこれだけ楽しんだ作品だ。 面白くない訳がない。 今風にいえば、クローズド・サークルものといえるだろうか。 怪しげな登場人物が一カ所に集まり、そこで殺人がおきる。 多くの登場人物の間に愛憎関係やら何やらのドロドロしたものが存在して、みんながそろって怪しく見える。 まさに、ミステリというか、古き良き探偵小説のムード満載といったところだ。 プロットは、現在では陳腐に見えるかもしれない。 トリックも、なんじゃこりゃ、といったものかもしれない。 しかし、それを補って余りあるこの羊歯の根のような人間関係の縺れ方はどうだ。 それが、ちゃんと書き分けられているんだから。 ちょっと分かりにくいのは、ご愛敬といったところか。 それとも、著者の頭脳にこちらが追いつけないせいか。 不連続といいながら、連続殺人なのもご愛敬だが、唯一、巻頭2ページで登場人物の多くを紹介するのだけはマイナスポイントだな。 読んでいると段々と識別出来てくるが、名前だけではまったく人物の見分けはつかない。 誰がだれやら、何をどういう気持ちで言っているのか、行動しているのかは、最初のうちはまったく認識不能である。 しかし、本書の面白さは、そんなことを帳消しにしてしまうほどである。 どこがどう面白いのかはネタバレの恐れがあるために控えるが、とにかく人間関係に注目して、注意深く読むことをオススメする。 ミステリとしても小説としても破綻のない、キリリとしまった作品である。 | ||||
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面白かったです。『不連続殺人事件』というだけに全然人死なないのかな・・・と、心配していたのを吹き飛ばす様にガンガン死んでいきます。ただ、面白かったんですけど、文章が・・・文体が??昔風なのでシンドイ☆これ最後まで続くのだろうか・・・と、思ってたら最後まで続くんですがwでもそのオカゲで、普通の小説なら流し読みの所をガッツリ読んでしまうので解決編の前迄には犯人も犯行状況も大概判ります。元より『懸賞付犯人当て小説』なので推理に必要な事はキッチリ書かれてます。誰が殺人犯なのか判らないのに1人でフラフラ逢引に行ったりするか?等、野暮な事は言っちゃいけません。登場人物なんだか皆、異常にエロスな方々ですw警察が色々甘過ぎる点も、昔の田舎が舞台なので目を瞑りましょうwそして解決編は電車内で読むのは止めましょう。泣きそうになってヤバかったw私は。 | ||||
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面白かったです。『不連続殺人事件』というだけに全然人死なないのかな・・・ と、心配していたのを吹き飛ばす様にガンガン死んでいきます。 ただ、面白かったんですけど、文章が・・・文体が??昔風なのでシンドイ☆ これ最後まで続くのだろうか・・・と、思ってたら最後まで続くんですがw でもそのオカゲで、普通の小説なら流し読みの所をガッツリ読んでしまうので 解決編の前迄には犯人も犯行状況も大概判ります。 元より『懸賞付犯人当て小説』なので推理に必要な事はキッチリ書かれてます。 誰が殺人犯なのか判らないのに1人でフラフラ逢引に行ったりするか?等、野暮 な事は言っちゃいけません。登場人物なんだか皆、異常にエロスな方々ですw 警察が色々甘過ぎる点も、昔の田舎が舞台なので目を瞑りましょうw そして解決編は電車内で読むのは止めましょう。泣きそうになってヤバかったw私は。 | ||||
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この一冊ほど読了後に忸怩たる思いにさせられた作品はない。いや、それはむしろ溜飲が下がる思いと喩えた方がしっくりくる様なモノなのかも しれない。。芸の道で生きる一種浮世離れした男女が集う山奥の豪邸で巻き起こる愛憎劇と殺人劇のあまりの痛烈さ非合理さに気圧されて、一種 名状できぬ愉快な狂気が感染する様な不可思議な感覚に陥ってしまうが、それ故にこれはあらぬ方向に決着を持って行ってしまうのでは(?)と云う 邪推が働きヒヤヒヤしながら読み進めると...そこには完璧なパズルが在った。。 兎角、いびつなピースもえげつないピースもしっかりと嵌るカタルシスにも似た秩序と、それを著者自身の探偵小説(推理小説)は、あくまで 犯人当ての知的ゲームでなければならない!!という価値観をもろに体現し読み手に挑戦したバラバラで不秩序な構成力の素晴らしさ。こちらも あくまで推理小説たる余計な演出を省いた矢継ぎ早の伏線回収などあまりに見事でただただ驚嘆するのみ。 パズラーのプロットによく精通している練達であり、表現する段になれば技巧も一級品。ロジックに犯人当てを愉しみたいタイプにも、物語に 耽って騙される快感に酔いたいタイプにも満足感を与える稀有な名作だろう。 | ||||
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この一冊ほど読了後に忸怩たる思いにさせられた作品はない。いや、それはむしろ溜飲が下がる思いと喩えた方がしっくりくる様なモノなのかも しれない。。芸の道で生きる一種浮世離れした男女が集う山奥の豪邸で巻き起こる愛憎劇と殺人劇のあまりの痛烈さ非合理さに気圧されて、一種 名状できぬ愉快な狂気が感染する様な不可思議な感覚に陥ってしまうが、それ故にこれはあらぬ方向に決着を持って行ってしまうのでは(?)と云う 邪推が働きヒヤヒヤしながら読み進めると...そこには完璧なパズルが在った。。 兎角、いびつなピースもえげつないピースもしっかりと嵌るカタルシスにも似た秩序と、それを著者自身の探偵小説(推理小説)は、あくまで 犯人当ての知的ゲームでなければならない!!という価値観をもろに体現し読み手に挑戦したバラバラで不秩序な構成力の素晴らしさ。こちらも あくまで推理小説たる余計な演出を省いた矢継ぎ早の伏線回収などあまりに見事でただただ驚嘆するのみ。 パズラーのプロットによく精通している練達であり、表現する段になれば技巧も一級品。ロジックに犯人当てを愉しみたいタイプにも、物語に 耽って騙される快感に酔いたいタイプにも満足感を与える稀有な名作だろう。 | ||||
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日本探偵小説ベストテンの常連でもあるし、かなり期待して読んだのだが、ハッキリ言って期待ほどでは無かった。果たして「戦後文学の騎手」坂口安吾の作で無かったならば、かくも高い評価を得たであろうか疑問である。 確かに、真犯人を当てるのは困難だが、それはこれほど登場人物を多くすれば、確率的にも真犯人は当て難い。しかし、その真犯人も別に「意外な犯人」と言うことも無く、真相が解明されたときも「ふーん」ってくらいのものであった。巻末の高木彬光の解説で激賞されているもんだから、もっと大きなトリックが使われていて、最後にどんでん返しでもあるのかと思っていたが、それも期待はずれに終わった。 第二回探偵作家クラブ賞で対抗馬として候補になりながらも、本作に敗れたらしい『刺青殺人事件』の方が私にはずっと名作だと思われた。横溝正史の作としてなら「中の下」位のものではなかろうか? 文章は適度に砕けていて読みやすいが、なんとも臭みのある下品な(?)文体であるので、好みは分かれよう。 | ||||
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