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血の収穫(赤い収穫)



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血の収穫(赤い収穫)の評価: 5.60/10点 レビュー 5件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点5.60pt

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(8pt)

血の収穫(赤い収穫)の感想

ハードボイルド小説の先駆け的な作品。
物語を行動によってはじめ、行動によって語る作風である。
興味深いのはこの作品が発表されたのが1929年であること。この年にヴァン・ダインは第四作「僧正殺人事件」を発表し、エラリー・クイーンは
処女作の「ローマ帽子の謎」を発表している。 ずぶずぶの本格ミステリが世の中を席巻している時にこの作品が発表されたわけだが、ある意味当然というか
当時の評価はそれほどでもなかったようだ。著者は貧しい家庭に育ったため初等工業高校を14歳で中退しいろいろな職業を転々としたそうだ。
最後にアメリカ随一のピンカートン探偵社に入り私立探偵としておよそ8年ほど働いた経験があるとのことだ。途中第一次大戦に従軍したが結核に感染し除隊後も
再び探偵としての仕事に就いたが身体が仕事に耐えられずに辞めたあと実体験をもとにこの本を書き上げたという。つまり事実をもとに書き上げた小説だということ。
内容は黒澤明の「用心棒」を彷彿とさせる。ほとんどの人物が殺されていく荒っぽい話だけれど嫌味は無く、主人公の行動が次々起こる事件の展開に
流されつつ立ち向かうところが面白く読んでいける。この後にレイモンド・チャンドラーが登場することを思えばダシール・ハメットの役割も大きかったと言える。

ニコラス刑事
25MT9OHA

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