郵便配達は二度ベルを鳴らす
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全2件 1~2 1/1ページ
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意外にも“顔”の見えない小説だった。 | ||||
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舞台になりそうです。 | ||||
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一人称単数で書かれた簡潔で短いセンテンス。 状況説明は省略されて、いきなり登場人物のアップで場面が切り替わるモンタージュ撮影のようなスピード感。 新訳だけにリズム感があってグイグイと小説世界に引きずり込まれる。 ハードボイルドタッチなんだけど、タフでクールな探偵が活躍する推理小説の類ではない。 冒頭、エロ小説かっていう際どいシーン?から始まる。 出版当初(1934年)はアメリカの一部の州やカナダで出版禁止になったらしいけど、今日の感覚で言えば十分に抑制の効いた表現だよな^^; 世界恐慌の直後、不景気なアメリカ西海岸の田舎町が舞台だ。 クライムノベル(犯罪小説)やロマンノワール(暗黒小説)の元祖みたいにいわれるけど、結局、これは恋愛小説なんだ!とわしは思うぞ。 映画「俺たちに明日はない」を連想した。 犯罪映画なんだけど、核心は愛の物語だと思いません?あの映画。 同じように世界恐慌後の1930年代が舞台だし。 文庫の「訳者あとがき」で池田真紀子さんが次のように書いている。 「・・・・と、ストーリー自体は比較的シンプル。分量もさほど多くなはい。それでも読後の心に残るものは、複雑で深い。たくさんの言葉を費やして説明する代わりに、行間を埋める役割を読者の想像に一任する著者の潔さ、巧みさが凝縮されたような作品だ。」 正と邪・善と悪? 人間の弱さ・運命? 幸福とは? 愛とは?? 結局、フランク(主人公)とコーラ(ヒロイン)は何をもとめてもがいていたのだろう・・・と、考えさせられる。 時代を超えて常に新しい衝撃を読む者に与える。 アメリカ文学史に輝く傑作だと思う。 ところで、題名は「郵便配達は・・」だけど、二度ベルを鳴らすどころかそもそも郵便配達員が登場しない^^; しかし、なるほどと納得するよね、確かに二度ベルを鳴らした。 諸説ありだけど、題名については。 | ||||
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田口俊樹の『日々翻訳懺悔』のなかで、これまでに何度も翻訳されてきたこの本のツボの翻訳比較をしていて、おもしろかったので田口訳で読みたかったが、Kindleにないので、池田訳で読了。暴力シーンや暴行的セックスシーンも違和感なくよめました。 犯罪者の一人称の語りで、比較的短い文章を積み重ねていくスタイルから、元祖ハードボイルド小説のようにいわれています。 サラッと読めます。 | ||||
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何度も警察のお世話になっている風来坊フランク。そんな彼がふらりと飛び込んだ道路脇の安食堂は、ギリシャ人のオヤジと豊満な人妻が経営していた。ひょんなことから、そこで働くことになった彼は、人妻といい仲になる。やがて二人は結託して亭主を殺害する完全犯罪を計画。一度は失敗するものの、二度目には見事に成功するが…。 | ||||
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・サノーさん一言コメント 「破滅に向かう男女の、理由なき殺人。装飾を取り去った言葉の列に、アウトローの意味を知る」 【サノーさんおすすめ度★★★★☆】 ・ウノーさん一言コメント 「細かな描写に含まれた、伏線を楽しみます。ハードボイルドとミステリー、両方の楽しみ方ができる一冊です」 【ウノーさんおすすめ度★★★★★】 ・サノーさん、ウノーさん読書会 サノーさん(以下サ):この作品は、映画が先だった。 ウノーさん(以下ウ):『郵便配達は2度ベルを鳴らす』のタイトルで公開され、日本でも大ヒットでした。 サ:主人公のフランクをジャック・ニコルソンが演じ、相手役のコーラはジェシカ・ラングだ。 ウ:子供心に「なんだ、これ!こんなの許されるの?」と驚いたことを覚えています。 サ:いま、読み返してみると、とても小学生が観る映画じゃなかったな。 ウ:完全に「破滅型」ハードボイルドですよね。読み手は最初からフランクとコーラが破滅することが分かっているのに、読む手を止められません。 サ:宿なし、ろくでなしの若者と、食堂のおかみさんとのロマンスから、「仕掛け」が始まる。 ウ:淡々と「殺されること」になるコーラの亭主であるニックが、可哀そうでした。 サ:殺人の理由、動機は、あまりにも身勝手で、自己中心的だ。 ウ:でも、なぜか、それを全面的に否定できないのです。 サ:「共感」ではなく、そういう「世界観」もあるかも知れないという、「好奇心」に近い感情だと思う。 ウ:ミステリーとしては、計画は場当たり的だし、複雑なトリックが仕組まれているわけでもありません。 サ:だが、登場人物の「クセ」や「小さな伏線」の重なりで、「傑作」の域にまで達している。 ウ:映画の記憶がほとんどなかったので、新鮮な驚きをもって読めました。 サ:一つだけ、内容と記憶と合致していたな。 ウ:この作品に「郵便配達夫」は登場しません。遥か昔観たとき、「なんで?」「どうして?」と思ったのは、「そこ」でした。 サ:読んだ直後は「殺伐」とした雰囲気が残っているから、しばらく経ってから、映画も再び観てみることにしよう。 【了】 | ||||
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ジャック・ニコルソンとジェシカ・ラングによる映画のイメージが鮮烈で原作には手を出していなかったのだが、本棚の奥に眠ったままになっていたこの本がでてきたので読むことにした。やや字は小さいが200頁を切るボリュウムで、話のテンポも良く、一気に持っていかれた。 訳者は東京創元社の「世界名作推理小説体系」の中に収録されていたこの作品を、新潮社が文庫本として出したいという依頼から出版された裏話を紹介している。そのためか、あとがきは推理小説というより1つの小説として完成されているという解説に大半を使ってしまっているが、現在は現代アメリカ文学を代表する一冊であることは間違いないだろう。ストーリー展開の奇抜さもさることながら、世界恐慌下のアメリカの片田舎の荒んだ感じがこの作品の最大の持ち味だ。新訳もいいだろうが、原作が1934年の発表なので、この旧訳も味があってなかなか良い。映画とはエンディングが違うのも面白く、逆になぜ映画はラストを変えたのかと映画もまた観たくなった。 | ||||
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