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殺人交叉点



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殺人交叉点の評価: 6.50/10点 レビュー 4件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.50pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(7pt)

オチのブラック・ユーモアが楽しい

フランスの人気作家の1957年と59年の2作を収録した中編集の改訳版(1979年)。
表題作「殺人交差点」は解決したはずの10年前の殺人事件が蘇り、関係者を振り回すフーダニット。もう一作「連鎖反応」は平凡な会社員が抱いた邪な願望が、思いもよらぬ形で事件を巻き起こしていくハウダニット。どちらもオチの意外さと皮肉さで楽しませる、一級品のブラックユーモア・ミステリーである。
いかんせん50年代の作品とあって、現代の読者からすれば意外性に乏しいと思われるだろうが、じっくり読めば味わい深い作品で、読んで損はないとおススメする。

iisan
927253Y1
No.2:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

秀逸なフランスミステリー

フランスミステリー。表題作は殺人の罪を犯しながら、時効寸前で決定的な証拠が発見され、それを入手した者が、犯人と被害者の母親に、証拠の存在を告げ、高い額を提示した方に売るというストーリー。先がすごく気になる展開で面白かったです。まぁ犯人が誰かはだいたい予想はつくのですが。そしてもう一作の『連鎖反応』は結婚を前に浮気相手が妊娠。浮気相手から養育費の支払いを求められた男性の選択は?どちらも雰囲気のある良質なミステリーでした!結末はそうくるか!という感じでした。

タッキー
KURC2DIQ
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

殺人交叉点の感想

古典です。沢山のミステリを読んできて、豊富な読書量を持って今このミステリに挑んだとしたら、作者には失礼ですが肩透かしを食うでしょう。それほどトリックが古典過ぎるということです。
これは作者の責任ではありません。時代の所為です。これと同じ手を使ったミステリはいっぱい有りますし、いっぱい読みました。その本のタイトルを書くだけでこのミステリのネタバレになります。
時は残酷です。当時のミステリファンはこのトリックにどれほど驚かされたことでしょう。二重殺人という言葉が使われていますが、今では普通の殺人事件で被害者が二人いる、そういうことですね。
探偵小説らしい言葉ですが当時はそのように使ったのでしょう。一室で男女二名が殺害されていた。これは二重殺人だと、そう呼んでいたんですね。時効寸前に現れた恐喝者。被害者の遺族と犯人に同時に証拠の品を買い取れと競りにかけるくだりは面白いです。両者が金策に走るところはブラックユーモアですね。この辺はフランスミステリらしい味わいです。そして、最後の真犯人の顔が分かるところは、う~ん何度も書きますが
当時は衝撃だったでしょう。ただ、今読んでもこの作品の評価を下げることは有りません。キッチリと計算された書き方で最後の衝撃に至ります。これは見事です。
併録されている「連鎖反応」も面白いです。ま、ダルマさんが転んだって意味合いのミステリですが、笑いながらもギクッとするオチが用意されていて楽しめます。一人称で語る人物のテクニックに騙されたって
ことですね。(笑)  読んでおくべき古典の一冊に間違いはありません。

ニコラス刑事
25MT9OHA

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