ABAの殺人
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アメリカ図書出版協会=ABAの年次大会の二日目、大会会場となったホテルの一室で、新進気鋭の売れっ子作家が死体となって発見された。 発見した、同業者の作家ダライアス·ジャストは、死んだ作家をよく知っていて、彼がいつも脱いだ服をきちんとたたむ癖があったのに、発見されたときに、死体のそばの彼の服が脱ぎ散らかされていたことに疑問を持ち、真相の究明に乗り出す。 ……トリックや犯人探しでは大した山場はないけど、途中で作者アシモフが実名で登場したり、少しロマンスやサスペンスのようなものが加味されたり、どこの国にもありそうな、出版業界の諸事情が描かれていたりして、そういう部分の面白さがあります。 ……犯人探しやトリックの精巧さを求める人には、あんまり面白くないかもしれない。 ……出版業界の諸事情とか、登場人物の人物描写に興味がないと、詰まらないだろうと思います。 | ||||
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Murder At The ABA(1976年) 高校時代、後ろの席でクリスティーを読んでいた女の子が私が開いている本書のタイトルを「ABC殺人事件」と勘違いして声をかけてきたのを思い出します。 本作が邦訳刊行された1979年当時は、創元推理文庫の巻末既刊リストの「本格推理小説」の項には、1970年代の作品は同じアシモフの「黒後家蜘蛛の会」以外にはなかったはずで、いかにも現代風な装いの本作はどんなのだろう?という興味で買ったものでした。 さて出来はというと、アメリカ出版界の内部事情を面白おかしい描写、主人公ダライアス・ジャストのユーモラスな語りや作者の分身”アイキー”の奇人ぶりに笑わされつつも、殺人事件の謎と捜査の運びはやや平凡。現代はやっぱりパズラーには向かない世の中かなと感じたものです。後年W・デアンドリアの「ホッグ連続殺人」が出るまで、ずっとそのように頭にインプットされたままでしたね。その後現代的パズラーもたくさん読んできた今、再読したらどんな感想になるでしょうか。 | ||||
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アメリカ図書館協会(ABA)年次大会の開催中に、新進作家デヴォアが殺され、親交のあった作家ジャストが、自分が約束を守らなかったせいで殺されたのではないかという疑念から、調査を開始し、紆余曲折の末、真相にたどり着く物語。 作者アシモフが実名で登場し、ジャストから本作品の原稿の素案をもらうという設定が面白い。 癖のある人物ジャストと他の登場人物との絡みを織り交ぜながら、軽妙な語り口で話は進んでいくのだが、事件が起こるまでが長く、必要な情報量から考えると、「本当にこんな分量が必要?」、と思わずにはいられない。 面白い真相ではあるが、そこに至るまでの課程がまわりくどい。また、真相の確証となる事実が、ジャストの直感的な気づきの後に確認されるものなので、読者が真相を推理できるような代物ではない。 | ||||
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ABAは「アメリカ図書販売協会」の略だ。年次総会の期間中に、新人作家が自室で殺された。 第一発見者のダライアス・ジャストは、独自に調査を開始する。 主人公(語り手)のジャストは身長158センチの小男ながら、向こう意気と腕っぷしが強く、作家には珍しいタイプだ。 この人物は「黒後家蜘蛛」にもゲストとして出演している。モデルはハーラン・エリスンらしい。本作にはアシモフ本人も登場する。 ABAは出版業界のイベントだから、コミケやワールドコンのようなファンの集いではない。 でもサイン会や講演があるので、愛好家にとって祝祭には違いない。華やかなイベントの裏に出版業界のせちがらい裏事情が垣間見える。 一種のバックステージものとして興味深く読ませてもらった。 注釈でアシモフとジャストが繰り広げるコントが楽しい。 相変わらず人物描写が達者だ。特に被害者の新人作家を巡る人間模様が多彩で引き込まれる。 流麗なプロットとテンポの良い会話のおかげで、どんどん読める。が、かんじんの謎解きがあまりにも呆気ない。 物足りなさを感じるが、当時の業界を活写した小説として非常によく出来ている。 | ||||
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