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靄の旋律 国家刑事警察 特別捜査班



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【この小説が収録されている参考書籍】
靄の旋律 国家刑事警察 特別捜査班 (集英社文庫)

靄の旋律 国家刑事警察 特別捜査班の評価: 6.50/10点 レビュー 2件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.50pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(7pt)

最後はちょっと力尽きたなぁ~。

スウェーデンで人気の警察小説シリーズの第一作。謎めいた難事件を個性豊かな刑事たちが粘り強い組織捜査で解決する、北欧らしい警察チーム小説である。
強制送還を拒否する東欧移民が人質を取って移民管理局に立てこもった事件で犯人に発砲してしまった刑事・ポールは、内部調査班から追及され、降格か免職かと危惧していたのだが、意外なことに新しく編成された特別捜査班への異動となった。様々な部署から集められ、個性も様々な6人の刑事で構成された特別捜査班の任務は、スウェーデン産業界の大物二人が同じような手口で殺害された連続殺人だった。犯人は鮮やかな手口で証拠を全く残していないことから、マフィアの犯行か、テロが疑われた。チームを指揮するフルティーン警部のもと、6人は地道な捜査を精力的に積み重ね、ついに犯行の実態を解明するのだが、そこには現代社会が抱える深刻な問題が潜んでいた。
移民の増加、経済的な困窮、組織犯罪の浸透など、今の時代が抱ええる難問を背景に起きる犯罪を、冷静かつ論理的に描いた社会派ミステリーであり、また殺人の謎解きミステリーでもある。最初のエピソードが最後につながっていく構成もしっかりしている。ただ、事件解決の肝となるジャズの海賊版テープを巡るエピソードがやや強引というか、無理やりなのが玉に瑕。警察組織小説として狙いはいいのだが、最後の最後に雑な印象になったのが残念だ。
ヒーロー警官が活躍するハードボイルドではない警察ミステリーのファンにおススメする。

iisan
927253Y1

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