1977年4月、モスクワのゴーリキー公園で雪の下から男女3人の射殺体が発見された。

ゴーリキー公園の顔と指のない3つの死体…。それは誰も触れることの許されぬソビエト社会の根深い矛盾を象徴していた。

メキシコ湾に浮かぶ巨大な石油採掘デッキ“シー・ウィッチ”。

医師ヴィクター・フランクは、代理母が自分の次男を出産するさまを不安に駆られて見守っていた。

コンピュータの性能を飛躍的に向上させる鉱石ブルー・ダイヤモンド。

生まれてから一度も、怒ったり喜んだり悲しんだりしたことのない少年、本海宥現。

突如地球を襲った未曾有の惨事“大転倒”―地軸が90度転倒し、南北両極が赤道地帯に移動するという事態に、地上の人類は全滅した。

言葉巧みに真実を隠蔽しようとする官僚たちに、苛立つターナー。

東西ドイツ再統一の気運高まるボン。今そこの英国大使館から職員が1人、機密書類とともに姿を消した。

詩人・画家であるウィリアムス・ブレイク描くところの〈大いなる赤き竜〉。

すべての生命が死滅した惑星で抗争を続ける2つの機械群。

生物兵器の開発では世界の最先端を行くイギリスのモードン研究所。

大邸宅に住むハリウッドの若き女性脚本家ヒラリー・トーマス。華々しい成功を目の前にした彼女を突然の侵入者が襲った。

深傷を負い絶命したと思われた男がまたしてもヒラリーの前に姿を現わした。

1945年5月、ナチ敗北の歓喜にわいていたころ、総統の“黒幕”ボルマン、ユダヤ人問題の首謀者アイヒマン、ゲシュタポ長官ミュラー、アウシュヴィッツの主任医師メンゲレら数千人のナチ戦犯は、処刑を恐れて巧みに行方をくらました。

母さんを失くした、ぼくたちの家に、魔法のようにやってきた電子おばあさん。料理の腕は最高で、凧をあげれば天まで届く。

理想の植民星を発見した探査船ケンタウルス号。

幼い頃に別れた父親から突然届いた一通の手紙。それがロンドンで平凡に暮らす息子ジャックの生活を一変させた。

男はタイム・マシーンに乗って、とある町を訪れた。生命と思い出と愛情を燃料にして。

精密検査で健康と診断された三人の男性が、たて続けに死亡した。保健計画センターの担当医師ジェイソンは首をひねった。

第二次世界大戦中、フランスで対ナチ情報網に従事、目覚ましい功績をあげたチャンピオン。

三千万人のファンから愛されるマルチタレント、ジェイスン・タヴァナーは、安ホテルの不潔なベッドで目覚めた。

ある日、ふと、口にした子供の残りもののチョコレート・パフェ。

天文学者アーサー・ゴードンは、友人からの電話に息をのんだ。

デスバレーで収容されたエイリアンは、冷酷な事実を告げた。

風薫る初夏のパリ。今ここで核軍縮を目ざす東西五大国サミットが開かれようとしていた。

ソビエトの外交官ロストフは、ブレナンの潔白を証明できる人物だった。

KGBに命を狙われたブレナンは、陰謀の存在を確信した。

ヴェトナム戦争の戦死者で、いまだ身元が確定できない一人の兵士。

緊急通信を受け、〈エンタープライズ〉号はブラックボックス星雲にある観測ステーションへ向かった。

人間の心の奥底にある邪悪な領域―シャドウズ。

全世界がぼくの敵だった―ミラは自ら生命を断ち、ファンは永遠に去っていった…。

未曾有の大量殺人事件が発生した町へ通じる道路はすべて封鎖された。

風光明媚な田舎町に異変が起こった。

朝鮮で初めて実戦を経験したケリイたちは、東西冷戦の中で空軍の中核に成長していく。

第二次世界大戦後、陸軍より独立し、一人歩きをはじめたアメリカ空軍。そこに六人の男たちが入隊した。

ヴェトナム戦争は大きな試練だった。

理想社会のシティ・システムは完全で、市民にとってそこは真の楽園であるはずだった。

ヒースロー空港の上空で、着陸態勢に入った英国航空の旅客機が、過激派に乗っ取られた。

43日間に及ぶ北極海での調査行を終え、わたしはスコットランドの潜水艦基地に帰還した。

ファーイースト30―すべての人間が尊重され、社会秩序を乱そうとする者ですら“紊乱者”と分類されて、その存在を容認されている理想社会。

アメリカ大統領とアラブ産油国の国王らを乗せた専用バスが金門橋上で強奪された。

シチリアの民衆を虐げる貴族や政治家に敢然と挑戦する義賊グイリアーノは、ローマ政府や官憲はもちろん、昔から血の掟で島を支配するマフィアとも対立を深めていく。

マフィア・ファミリーの若き後継者マイケル・コルレオーネは、シチリア島に潜伏中、アメリカにいる父“ゴッドファーザー”から指令を受け取る。

ソ連の外交文書伝書係クラコフが任務遂行中にアテネで姿を消した。

アフガニスタン国境付近で秘密任務を執行中、トラウトマン大佐がソ連軍に捕えられた。

レジャーセンターの建設現場で古代の遺跡が発掘された。地下に封じられていた小部屋にはおびただしい骸骨が…。

英国で最も重要な情報機関WOOC(P)。

大統領選挙に破れ、失意の日々を送る元大統領ジミー・カーター。

「あんただ!あんたがそうだ!」浮浪者の薄汚れた手がアラン医師の手を握った。

ダ・タイ・バオ―ベトナムに古来より伝わる奇跡の癒しの力。

〈拷問者組合〉を追放され、流刑地スラックスからも逃走したセヴェリアンは、今また黄昏に沈む惑星ウールスの荒野を旅していた。

ロサンゼルスのクリニックで恐るべき伝染病が発生した。頭痛、高熱、吐血、そして死に至る。

航空力学、電子工学などの分野で世界をリードする科学者たちがつぎつぎと行方を絶った。

「ぼくは、ゲルニカっていう本を読んだんだよ。

惑星エデン―宇宙空間に巨大なオパールのしずくのように煌めくその星に、6人の地球人科学者を乗せた宇宙探査船が不時着した。

やった!これでようやく宇宙に行ける!16歳の誕生日に両親からプレゼントされた小型スペースクーペを改造し、連邦基地のチェックもすり抜けて、そばかす娘コーティーはあこがれの星空へ飛びたった。

1974年、世界はかつてない暗黒時代を迎えていた。

1939年の世界に無事たどりついた《プロテウス部隊》だったが、その前途には暗雲がたれこめていた。

ベルファストの朝のしじまを破って、1発に砲声が轟いた。IRAのマクナリーがロケット砲で治安判事ら3名を殺害したのだ。

アラブ過激派を狙うユダヤ人報復グループの若者2人が、ローマ空港で虐殺された。

〈シブミ〉とは、ありふれた外見の裏にひそむ洗練、日本的精神の至高の境地をさす。

「私がヴァンパイアとなったのは、25歳の時、1791年のことだ…」彼はそう語りはじめた。

自然と本能のまえにとまどう異星生物のライフサイクルを、斬新なスタイルで描き、1973年度ネビュラ賞に輝く表題作ほか、コンピュータによって他人の肉体とつながれた女の悲劇を通して、熾烈な未来社会をかいま見せ、1974年度ヒューゴー賞を獲得したサ

英国の情報機関に属するわたしは、CIAのマン少佐と共にサハラ砂漠に派遣された。

地球上空に忽然と謎の小惑星が出現した。

〈ストーン〉をめぐって、国際情勢はいよいよ緊迫してきた。

罪を問われて故郷の〈拷問者組合〉から追放されたセヴェリンは、幾多の冒険をかさねたのち、スラックスの街にたどりついて、警士としての日々を送っていた。

顎に冷たい物を感じて目がさめた。ぬるついた物体が唇に這い上がり、口の中に滑り込んでくる。

将軍と呼ばれる老亡命者が殺された。将軍は英国情報部の工作員だった。

事の始まりは、ひき逃げされたヒッチハイカーだった。男が死んでいたのは確かだった。

ボストンから風光明媚な片田舎へ引っ越して来た12歳のミシェル。新しい生活を迎えた少女は、希望で胸をふくらませていた。

遺伝子工学の天才ヴァージル・ウラムが、自分の白血球から作りだした“バイオロジックス”―ついに全コンピュータ業界が切望する生体素子が誕生したのだ。

第2次大戦後、復員してデラノ警察に職を得たサニー・バッツ。

1920年冬、ジョージア州の田舎町デラノの郊外で若者の全裸死体が発見された。

厳しい掟にそむき、生まれ育った〈城塞〉を追放された若き拷問者セヴェリアンは、一路伝説の都市スラックスへと向かった。

空気は暗く、つめたかった。凍てつくような風にはこばれた雪が烈しくたたきつけるように降ってきた。

疫病に飢饉、害獣、そしてにせ〈皇帝〉による反乱…マジプール全土を襲った災厄が、実はメタモルフによる陰謀であることをつきとめた〈皇帝〉ヴァレンタインは、〈島の聖母〉〈夢の王〉そしていまは〈城ケ岳〉で大公として活躍するヒスーンらとともに、手をたずさえ、一丸とな

ソ連諜報部の工作指揮官カーラの策謀により、英国諜報部〈サーカス〉は壊滅的打撃を受けた。

カーラの資金を受けとる香港の大物実業家ドレイク・コウ。

1941年4月、ダッハウのナチ強制収容所に囚われの身だったパウル・ファッケンハイムは、密かにその生き地獄から連れ出された。

戦炎に引き裂かれたスペイン国内の様相は混乱を極めていた。

内戦の炎がスペイン全土を覆う1936年。

最高速度マッハ5以上、レーダーを無力化し、ミサイルを脳波で操るミグ31ファイアフォックス。

英国諜報部〈サーカス〉の中枢に潜むソ連の二重スパイを探せ―引退生活から呼び戻された元諜報部員スマイリーは暗黒の領域に分け入る困難な任務を託された。

遥かな未来、惑星ウールスの南半球を統治する強大な〈共和国〉。

汎銀河プレセペ大戦で、あまたのイナゴ型宇宙人の操る戦闘艇を破壊した宇宙船〈仰天〉号。

インディオと白人の対立が続く第2次大戦前のアマゾン。

盲目の吟遊詩人ライスリングが歌う「地球の緑の丘」の調べは、宇宙を行くものすべての上に、せつせつたる望郷の念を呼び起こすのだった…人類の、緑なす地球への想いをあますことなく描ききり、名作の誉れ高い表題作はじめ、“月を売った男”デロス・D・ハリ

クリスマス休暇で混雑するウォータールー駅に仕掛けられた爆弾は、広告デザイナー、マイケル・セイヤーズの人生の大半を奪いさった。

ガーセン生涯の怨敵、5人の〈魔王子〉もいまやハワード・アラン・トリーソング1人を残すのみとなった。

もっとも固く禁じられていること―いとことの恋におちいってしまった甲虫の戦士ジローは旅に出た。

イリューシン機は燃料切れのためロンドン近郊の小空港に不時着した。

キエフ発のアエロフロート国内便、イリューシン18型旅客機が乗っ取られた!犯人はソ連政府の人種差別政策に抗議するユダヤ人抵抗グループ。

西暦2070年。研究室の試薬ビンを手にした化学者フレデリック・ハラムは驚愕した。

キム・フィルビーを徴募したソ連の大物スパイ、オルロフがその正体を世界に明らかにしたのは、米国に亡命後17年目のことだった。

〈皇帝〉ヴァレンタイン卿の復位第4年めのこと、〈迷宮〉の記録院事務官を勤める少年ヒスーンは、要人以外立入禁止の〈霊魂記録室〉にまんまと入りこむことに成功した。

司直の権威もとどかぬ無法宙域〈圏外〉で略奪と搾取をほしいままにし、悪の権勢をふるう5人の〈魔王子〉―だが復讐の化身ガーセンの正義の鉄鎚のまえに、すでに3人が葬られた。