雪原の炎
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ン十年前の中学・高校生の頃、アリステア・マクリーンの熱狂的なファンだった。重厚長大、圧倒的な緊迫感と迫力があり、とにかくものすごくおもしろかった。だが、後期の作品は何だか軽くなってしまった。決してつまらなくはないのだが、マクリーンにしては…と欲求不満がつのる一方で、ついには全く読まなくなってしまった。 本書は、そういう事情で見向きもしなかった後期作品の1つで、その中でも晩年の作品。ン十年たった今、さすがに過去の思い入れからは解放され、一個の小説として本書を読み、評価する事ができた。 石油施設に対する連続破壊工作に、警備会社の調査員が立ち向かう話。アラスカを縦断するパイプラインに、カナダ奥地のタール・サンド(石油を含む砂地)採掘プラントと、同じ石油関係でもタイプが異なる施設2カ所が舞台で、それぞれの特徴や、どこがテロに弱いか等の、メカニズム的な記述がおもしろかった。特に、極地の冬の非常な低温では、修理器材の方が機能しなくなるので修理ができない、という記述が興味深い。 だが、物語としてはピリッとしない。何と言うか、緊迫感が盛り上がってしかるべき内容なのに、それが感じられないのだ。2つの施設を舞台にしたため、話が煩雑になったのも一因かもしれない。また、主人公の2人の調査員が似たりよったりで、区別がつかないのも一因かもしれない(2人そろって双方の施設を行ったり来たりするのではなく、1人をアラスカ担当、もう1人をカナダ担当にしたら良かったかも)。だが最悪なのは、話の初めの方で、筆がすべったとしか思えない奇妙な形で、黒幕の正体をほのめかしてしまった事だろう。 とにかく幸か不幸か、本書がマクリーン熱再発のきっかけには、全然ならなかったのは確かである。 | ||||
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