“最強の農夫”、“樹上で叫ぶ少女”、“絆で結ばれた牧童たち”が、破壊された農地、山林、牧場を再生すべく蜂起する。

1955年。頭に、双子の片割れの死体が埋まったこぶを持って生まれ、周りの人間を次々と死に追いやる宿命を背負った男―ボズ。

自らを落伍者と呼び、路上生活を続けていたろくでなしの青年グンは、謎の浮浪者タイゼンに出会う。

15歳のとき、ある組織から「先導者」として認可された“わたし”。

新人賞4冠を達成しデビューした著者、待望の新刊。

「弟を殺そう」―身長195cm、体重105kgという異形な巨体を持つ小学生の雷太。

何でも売っている不思議な市場「夜市」。幼いころ夜市に迷い込んだ祐司は、弟と引き換えに「野球選手の才能」を手に入れた。

東京都の果ての美しい島。少女、椰々子は、死者を通し預言を聞く力を持ち、不吉だと疎まれている。

英雄を失った島に、新たな魂が立ち上がる。固い絆で結ばれた三人の幼馴染み、グスク、レイ、ヤマコ。

仕事で移動中の“俺”は、大判の関東地域地図帖を脇に抱えた奇妙な漂浪者に遭遇する。

国民学校初等科に通う堀川真樹夫と中沢大吉は、ある時同級生の月ノ森雪麻呂から自宅に招待された。

東京・葛西のトランクルームから、女性の全裸腐乱死体が発見された。

母親を高校の同級生・渡部に殺されたライターの銀次郎。

繭煮でむせ返る製糸工場。故郷に残した家族のため、恥辱に耐えながら、健気に奮闘する少女たち。

第8回日本ホラー小説大賞受賞作、待望の文庫化！ 南の島に移り住んだ家族の周囲で起こる不思議な出来事。

ゴミ屋敷にはなんでもあるんだよ。ゴミ屋敷なめんな―特殊清掃員の俺は、ある一軒家の清掃をすることに、期間は2日。

東京都内の公園で臓器をすべてくり抜かれた若い女性の死体が発見された。

犯罪という名の、人生の好機　　　　　　　大金入りのバッグの忘れ物を預かった男。暴力団への借金に苦しむ刑事。

玩具修理者は何でも直してくれる。独楽でも、凧でも、ラジコンカーでも…死んだ猫だって。

越野ハルカ。父の失踪により母親の故郷である坂牧市に越してきた少女は、母と弟とともに過疎化が進む地方都市での生活を始めた。

十一月七日水曜日。女子大生の藍は秋のその一日を何度も繰り返している。

道州制による分権のもと、監視カメラのネットワークによって国民に絶えず順位を付ける制度(RANK)が施行される近未来の日本・関東州。

これが運命だというのなら、神様に感謝すべきなのか。

神社で神隠しに遭う少年、ホームレスの奇妙な生活を垣間見る青年、意外な過去を持つ金髪の老人……。

“あれ”が来たら、絶対に答えたり、入れたりしてはいかん―。幸せな新婚生活を送る田原秀樹の会社に、とある来訪者があった。

橋岡恒彦は「名簿屋」の高城に雇われていた。名簿屋とは電話詐欺の標的リストを作る裏稼業だ。

「警察官だって怖いものは怖いんだよ」。

まさかこんなことになるとは思わなかった―。

ホラー界に新ヒロイン誕生!ホラー小説大賞初の〈大賞&読者賞〉W受賞作。 毎晩夢に現れ、少しずつ近づいてくる巨大な虫。

警視庁公安部の「アンタッチャブル」と、捜査一課の「落ちこぼれ」コンビが巨 大テロの脅威に挑む。

戦後犯罪史に残る凶悪犯に降された死刑判決。

人間たちは、テングとブタに二分されている。鼻を持つテングはブタに迫害され、殺され続けている。

江戸時代のこと――。

ヨマブリと胡弓の響き、願いを叶えてくれる魔物、ニョラの棲む洞窟、林の奥の小さなパーラー、深夜に走るお化け電車、祭りの夜の不吉な予言、転生を繰り返す少女フーイーが見た島の歴史と運命とは―。

全てに無気力な私が拾った小さな蟹。何でも食べるそれは、頭が良く、人語も解する。

映画への愛と情熱と敬意を注ぎ込んだ 真藤順丈の新たな代表作、ここに誕生! 60~70年代にハリウッドと日本の架け橋として活躍、80年代以降、日本映画界の屋台骨となって、 評論活動や製作支援等を通じ後進育成に尽力した重鎮・皆田晃三郎が逝去した。

たとえば、苔むして古びた水路の先、住宅街にひしめく路地のつきあたり。

選考委員仰天の第13回日本ホラー小説大賞長編賞、待望の文庫化! 祖母が風邪で死んだと知らされた小学5年生の僕。

事故で亡くなった愛妻の肝細胞を密かに培養する生化学者・利明。

しんと静まった真夜中を旅する怪しい集団。

中学時代、いじめと病に絶望した野々宮恭子は 従姉妹の蒲生美智留に命を救われた。

一九二三年、大震災による未曽有の被害で帝都は壊滅状態にあった――。不安と恐怖から人心は乱れ、治安は荒れるばかり。

15歳の「私」の主人は、数百年に1度といわれる呪詛の才を持つ、驕慢な美少女。「お前が私の玩具になれ。

昭和初期を舞台に、双子の兄弟を襲う恐怖と悲劇とは……。

新築・格安、都心に位置するという抜群の条件の瀟洒なマンションに移り住んだ哲平一家。問題は何一つないはずだった。

日本ホラー小説大賞、山本周五郎賞受賞作、待望の文庫化！ 岡山の遊郭で醜い女郎が客に自分の身の上を語り始める。

雪の山荘に閉じ込められた小説家の安斎を突如襲う、凶悪なスズメバチの群れ。安斎は山荘を生きて出られるのか。

上官の命令に服従する兵士、戦地で負傷した帰還兵、侵入者に拷問を加える憲兵、爬虫人のサーカスに夢中になる少年……。

高校時代の初恋の相手・小夜子のルームメイトが、突然部屋を訪ねてきた。

笠原武大は、妻を殺害した罪で服役している。

一度罪を犯したら、人はやり直すことはできないのだろうかーー。罪とは何か、償いとは何かを問いかける究極の長編ミステリー。

怪しい健康食品会社に勤める真城は霊が視えてしまう特殊体質。気味の悪い霊の出現と毎日の仕事にウンザリしていた。

からくも一家心中の運命から逃れた少年・タカシ。辿りついた南の島は、不思議で満ちあふれていた。

父の遺した不動産で夜になると聞こえる「痛い、痛い」という謎の声。

雷の季節に起こることは、誰にもわかりはしない―。

その物語は、人を殺す――。