あのとき、ふたりが世界のすべてになった―。ピアノの音に誘われて始まった女どうしの交流を描く表題作「愛の夢とか」。

人はいったい体のどこで考えているのか。

「真夜中は、なぜこんなにもきれいなんだろうと思う」。わたしは、人と言葉を交わしたりすることにさえ自信がもてない。

おかっぱ頭のやんちゃ娘ヘガティーと、絵が得意でやせっぽちの麦くん。

“わたしたちは仲間です”―十四歳のある日、同級生からの苛めに耐える“僕”は、差出人不明の手紙を受け取る。

娘の緑子を連れて大阪から上京してきた、「わたし」の姉でありホステスの巻子。

十七歳の夏、親もとを出て「黄色い家」に集った少女たちは、生きていくためにカード犯罪の出し子というシノギに手を染める。

ホサナ。私たちを救ってください。

昔、文字は本当に生きていたのだと思わないかい? 秦の始皇帝の陵墓から発掘された三万の漢字。

大阪の下町で生まれ小説家を目指し上京した夏子。38歳の頃、自分の子どもに会いたいと思い始める。

空港のバーで離陸までの時間をつぶしていたテッドは、見知らぬ美女リリーに出会う。

「むらさきのスカートの女」と呼ばれる女性が気になって仕方のない〈わたし〉は、彼女と「ともだち」になるために、自分と同じ職場で彼女が働きだすよう誘導し……。

スティーヴン・キング強力推薦! 少年時代の美しい思い出と、そこに隠された忌まわしい秘密。

千年の時を超え、現代に生きる源義経が、自らの怒涛の生涯を語り出す。

現実が終わり、伝説も終わる―。アメリカ大統領に迫る核テロの危機。

愛したはずの夫は、まったくの別人であった。 「マチネの終わりに」から2年。

昭和十年、春。数えで二十歳、女子学習院に通う笹宮惟佐子は、遺体で見つかった親友・寿子の死の真相を追い始める。

あなたと共にいることを、世界中の誰もが反対し、批判するはずだ。

長谷川初実（ハツ）は、陸上部に所属する高校1年生。

アパートの一室で見つかったある 緊縛師 の死体。 重要な参考人・桐田麻衣子は、刑事・富樫が惹かれている女性だった。

若き女医・識名愛衣は不思議な出会いに導かれ、人智を超える事件と難病に挑む。

取り壊しが決まった団地に暮らす祖父を訪ねた六年生の杏奈。そこはかつてドラマ『たんぽぽ団地のひみつ』のロケ地だった。

一級建築士の青瀬は、信濃追分へ車を走らせていた。望まれて設計した新築の家。

出産を控えた姉に毒薬の染まったジャムを食べさせる妹…。

ゆらぎやすい女子高生の友情を描く短篇集。プロテスタント系女子高の入学式の日。

「できることが目的じゃないよ。

タカラジェンヌの母をもつ一瀬蘭花は自身の美貌に無自覚で、恋もまだ知らなかった。

ここは女たちの地上の楽園?! シングルだけど、〝一人〟じゃない。

北欧ミステリの帝王ヘニング・マンケルが生んだ名物刑事、クルト・ヴァランダー。

マイン川で少女の死体が発見された。年齢は14歳から16歳、長期にわたって虐待された痕があり、死因は溺死だと判明する。

男たちの財産を奪い、殺害した容疑で逮捕された梶井真奈子。若くも美しくもない彼女がなぜ―。

あなたは何ページで騙されるか? 英国人作家が仕掛ける、 二度読み必至のミステリー。

夏の日の夕方、多摩川沿いを血まみれで歩いていた女子大生・聖山環菜が逮捕された。

国家犯罪捜査局の元凄腕長官ヨハンソン。脳梗塞で倒れ、命は助かったものの麻痺が残る。

人気小説家のラファエルは、婚約者のアンナと南フランスで休暇を楽しんでいた。

一人の主婦が、この街を救う。秘密の“性癖”を抱えた人々が、彼女を呼ぶ。

大学病院で激務に耐えている平良祐介は、医局の最高権力者・赤石教授に、三人の研修医の指導を指示される。

すべての絵には、物語がある。 名だたる作家17人による文豪ギャラリー 奇才エドワード・ホッパーに捧げる短編集。

私は時間を味方につけなくてはならない―妻と別離して彷徨い、海をのぞむ小田原の小暗い森の山荘で、深い孤独の中に暮らす三十六歳の肖像画家。

「こんにちは、章子。私は20年後のあなた、30歳の章子です。

きみはなぜ、まぶたを閉じて生きると決めたの―― 共に生きながら、今は遠く離れてしまった「わたし」と「ぼく」。

『天国でまた会おう』三部作、第2弾! 莫大な遺産を相続した女に襲いかかる魔手。

マルクスとエンゲルスの出逢いを阻止することで共産主義の消滅を企むCIAを描いた歴史改変SFの表題作をはじめ、零落した稀代のマジシャンがタイムトラベルに挑む「魔術師」、名馬スペシャルウィークの血統に我が身を重ねる青年の感動譚「ひとすじの光」、音楽を通貨とする

その日、兄とあたしは、必死に山を登っていた。見つけたくない「あるもの」を見つけてしまうために。

「愛してないから、こんなに自由になれるの」「それでも、お前と一緒にいたかったんだよ」。

あなたの「過去」は、大丈夫? 美しい「思い出」として記憶された日々――。

正子は75歳の元女優。

人はなぜ人を殺すのか――河内音頭のスタンダードナンバーで実際に起きた大量殺人事件＜河内十人斬り＞をモチーフに、永遠のテーマに迫る渾身の長編小説。

誰もが怪しい誰もがおかしい 英国推理作家協会賞新人賞受賞作!! 誰もが顔見知りの小さな町トールオークス。

1955年7月、パイ屋敷の家政婦の葬儀がしめやかにおこなわれた。

氷野照明に勤める奈良瑛子が近所で見つけたのは、カフェ・ルーズという小さな喫茶店。

突如ダムが決壊し、濁流が町を呑み込んだ。

『制裁』『ボックス21』『死刑囚』に続く 北欧の傑作ミステリ！　冬の朝、43人の子供が市内に突然現れた。

ある日を境に、女たちが、手から強力な電流を発する力を得る。

婚約者・坂庭真実が忽然と姿を消した。 その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。

出版大手「薫風社」で、カルチャー誌の編集長を務める速水輝也。笑顔とユーモア、ウィットに富んだ会話で周囲を魅了する男だ。