舞台は“北の街”にある蛸足型の古い総合大学。

蛸足大学の助教・ユーリー小松崎は、駆け出し作家の松崎有理と、学問の危機を救うため、嘘の論文のでっちあげ投稿を考えた。

数学の使用が禁じられた世界 “Zウイルス”によるパンデミックが起きた渋谷の街 秋刀魚がいなくなってしまった未来の食卓 さまざまなディストピア世界を生き延びる、 パワフルで勇敢な女性たちの物語

北の街・蛸足大学を卒業したミクラは、先輩に拾われて「代書屋」稼業を始めたばかりの見習いだ。

北の街にすむ学術論文執筆代行業者「代書屋」ミクラは、ひそかに想いを寄せる若い助教の研究室を訪ねる。

弱小なディメ王国の醜悪な第六王子アリスマは、その類まれなる計算能力によって頭角を現していくが―森羅万象を計算し尽くす夢に取り憑かれた王を描き、星雲賞を受賞した表題作、英語版アンソロジー初出の宇宙SF「ゴールデンブレッド」、なぜか自律運転車に乗せられる人型ロ

16歳のぼくを置いて母は逝った。

切り裂き魔(ジャック)に吸血鬼(ドラキュラ)、名探偵(ホームズ) いずれ劣らぬ曲者たちが旧き神々(クトゥルー)に対峙する―― 十月の終わりの万聖節前夜に、そのゲームは行われる。

研究者志望のシーノは就職にあぶれ、嘘の家元にして特殊就職相談員、蛇足軒の秘書となった。

2024年、上海の日系ゲーム会社に勤める元軍人の趙公正は、春節休暇で故郷の新疆へと帰る途上、思いもかけない“戦場”と遭遇する―近未来中国の対テロ戦争を活写する表題作と、保守と革新に分断されたアメリカを描く「第二内戦」という同一世界観の2篇、デビュー長篇『G

巨大ロボット・テーミスを中核とした国連地球防衛隊の創設から九年。

神紅大学ミステリ愛好会に所属する葉村譲と会長の明智恭介は、曰くつきの映画研究会の夏合宿に興味を抱き、同じ大学に在席する美貌の探偵、剣崎比留子と共に紫静荘を訪ねた。

マルドゥック市の中枢部に食い込んだハンターは、共感(シンパシー)をもって新興勢力を〈クインテット〉に引き入れ、戦力を拡大していく。

東京都内の一軒家で、おびただしい血痕と三つの左手の小指が見つかった。

「君を殺す」―大量殺戮の季節が生んだ、復讐の誓いとふたりの訣別から半世紀が経った。

伊豆諸島の「神ノ出島」でミイラ化した女性の遺体が発見された。首吊りの痕跡から、解剖医は自殺と断定。

全身に“顔”が発症する奇病“人瘤病”が蔓延した日本。

1943年6月、上海。

図書館の書架に住まうE・A・スミスは、推理作家E・A・スミスの複生体である。

舞台は近未来の島国・R帝国。ある日、矢崎はR帝国が隣国と戦争を始めたことを知る。

1955年7月、パイ屋敷の家政婦の葬儀がしめやかにおこなわれた。

新作短編も収録!人気作家とともに歩んだ〈古典部〉のすべてがここに! ある日、大日向が地学講義室に持ち込んだのは、鏑矢中学校で配られていた「読書感想の例文」という冊子。

建物に憑く哀しき霊を鎮魂する男・仙龍 VS. トンネルに巣食う『黒の犬神』 犬神の呪いから春菜の命を守れ! 死体は全身噛み痕だらけだった。

初読はミステリ、二度目はホラー。この島の謎に、あなたもきっと囚われる。

この本を読んではいけない―奇妙な警告文の挟まれた古書がオカルト雑誌の編集部に持ち込まれた。

あと二日で、四人死ぬ―― ミステリ界を席巻した『屍人荘の殺人』シリーズ待望の第二弾! その日、“魔眼の匣"を九人が訪れた。

専門を持たない「何でも屋」エンジニアの文椎の武器は、ささやかなITテクニックと仕事仲間と正義感。

「あなたの人生の物語」を映画化した「メッセージ」で、世界的にブレイクしたテッド・チャン。待望の最新作品集がついに刊行。

経産省とフォン・コーポレーションが進める日中合同プロジェクト『クイアコン』に絡む一大疑獄。

第５７回江戸川乱歩賞受賞作　　　　　　　呪いで人が殺せるか。

おかしいのはこの家か、わたしか―夫の転勤に伴う東京生活に馴染めずにいた果歩は、幼馴染の平岩と再会する。

旅人は彷徨い続ける。文明が衰退し、崩れ行く世界を風に吹かれるままに。

洞窟探検が好きな男の子、アジマ。「どぼくぎし」になりたい女の子、コマキ。

東京都西多摩で、男性のバラバラ死体が発見される。岩楯警部補は、山岳救助隊員の牛久と捜査に加わった。

ぼくらを襲った事件はテレビのニュースよりもっとずっとどうしようもなくひどかった―。ある日、学校で起きた陰惨な事件。

原田は、首都圏で《家庭教師のシーザー》を運営する会社で働いている。

不治の病を宣告された母は、誰より愛するひとり娘を見守り続けるためにある選択をする。

ごめんくださいまし──。宝永七年の初夏、下野北見藩・元作事方組頭の家に声が響いた。

無数の凶兆が世界に顕現し、地獄の扉が開いた。

時は2177年、舞台はアメリカ帝国。物語はひとりの男が権力者の寝室に忍びこむところから始まる。

爆破事件の鍵は、記憶を失った美女。 茅場町を皮切りに都内で多発する連続ビル爆破事件。

僕の殺人の邪魔をするのは誰だ! 孤立した島の中で次々に起こる惨劇。ここには僕以外にもう一人、殺人者がいる。

父の遺した不動産で夜になると聞こえる「痛い、痛い」という謎の声。

「判決は、全員死刑。命をもって罪を償ってもらいます」 伊勢湾に浮かぶ、通称「海賊島」に招かれた10名の男女。

姪の汐子と下町で暮らす凸貝二美男は、泥酔した公園で奇妙な光景を目撃する。白髪の老人、叫び声、水音、歩き去る男。

2013年から1967年にかけて名刑事クワンの警察人生を遡りながら香港社会の変化も辿っていく、珠玉の連作短編集。

昔、文字は本当に生きていたのだと思わないかい? 秦の始皇帝の陵墓から発掘された三万の漢字。

堀川次郎は高校二年の図書委員。

その男は決して屈しなかった。人が一生に一度出会えるかどうかの大傑作。

夏の日の夕方、多摩川沿いを血まみれで歩いていた女子大生・聖山環菜が逮捕された。

広島から神奈川の病院に実習に来た研修医の碓氷は、脳腫瘍を患う女性ユカリと出会う。

「深刻に、ぼくはくだらない話を書く必要に迫られていた」――雑誌『トランジスタ技術』を“圧縮”する謎競技をめぐる「トランジスタ技術の圧縮」、〈ヴァン・ダインの二十則〉が支配する世界で殺人を企てる男の話「法則」など著者自ら選んだ16編を収録。

香港で母さんと出会った父さんは母さんをアメリカに連れ帰った。

平安期、紀伊から流れ着いて京に住む綾児(あやこ)は、表向きは巫女を名乗りつつ、内実は色を売って暮らしていた。

「おれは首都圏連続殺人事件の真犯人だ」。大手新聞社の社会部記者の許に届いた一通の手紙。