名古屋のホテルと深大寺公園での医師連続殺人事件…薬品の闇取引きや診療拒否、荒廃した医療現場を衝く長篇推理。

深夜、東京の閑静な住宅街に一台のトラックが突っ込んだ。やがて起きる二つの殺人事件。

銀行を襲い、仲間と山わけにした金で商売をはじめた内堀彦介は、事業に成功した今、真相露顕の恐怖から5年前に別れた共犯者の監視を開始するが……。

夫を裏切り、妻を捨てた不倫の愛の逃避行―広漠たる砂漠に死を求めて彷徨う女と男の愛の無常を描く長篇。

大学卒業から四年。就職難で仕方なく入った会社の仕事に男は気が乗らない。

脱税や贈収賄にからまる連続殺人事件。若い新聞記者が腐敗した組織の内情糾明に挑む長篇推理。

数百作におよぶ松本清張の短編の中から、 ミステリ界の旗手二人が各々のベストを厳選! 二人をして「文句のつけようがない」と 唸【うな】らせた傑作ミステリや、 人間への鋭い洞察が深い余韻を残す名作、 編者のセンスが光る意外な逸品など、 大作家の魅力を存分に味わ

神奈川県の相模湖畔で交通関係の業界紙の社長が殺された。

設計士の板垣貞夫は地元の有志から、石見銀山跡を観光地にしたいと、設計の構想、工費の見積もりの依頼を受ける。

雨の港で海中へ転落した車。妻は助かり、夫は死んだ―。

殺人容疑で捕えられ、死刑の判決を受けた兄の無罪を信じて、柳田桐子は九州から上京した。

救援物資の横流し、麻薬の密輸から殺人事件まで、“神の名”のもとに行われた恐るべき犯罪の数々。

八月十六日、京都・五山の送り火の夜。興奮にざわめくホテルの屋上から、情事の相手が姿を消した。

戦前から戦後にかけて、豪華な指輪が次々と持ち主を変えながら数奇な運命をたどる。

浦島・羽衣伝説をめぐる取材旅行の先々で起る奇径な事件。民俗説話や古代史と今日的犯罪を結びつけた長篇推理。

遠沢加須子は、夫の遺した中部光学というレンズ製造会社を諏訪で経営している。

ミステリには「清張以前」と「清張以後」があるー。巨匠の凄みを凝縮した初期の傑作８編。

前衛水墨画の旗手として、一躍脚光を浴びた久井ふみ子は、ライバル滝村可寿子を蹴落とし、画壇の頂点を目指す。

南北の朝鮮に抹消された悲劇の詩人。彼が追い求めたものとは何だったのか。

日本列島を北から南へ連続して起った6つの変死事件――奇妙な新婚旅行の男の変死と花嫁の失踪。

二十年近く地道にある省の役人を勤めてきた川島留吉は、ふとしたきっかけで役人仲間と麻雀を始める。

過去の徴兵検査で第二乙種不合格、そして三十二歳となった今、兵隊にとられることはないと確信していた山尾に、召集令状が届く。

白昼の銀行を舞台に、巧妙に仕組まれた三千万円の手形詐欺。

若い芸術家の憧れの的である美貌の人妻・竜崎亜矢子。彼女は夫・重隆との愛なき結婚に苦しむ“名家の囚人”であった。

軽井沢で殺された外国婦人はマレーシアの密林に消えたタイ・シルク王の妹だった。熱帯蝶の標本が二つの事件を結ぶ。

小さな出版社を経営する紺野美也子は、ベストセラーをねらって大流行作家に近づき、その魅力で書下ろし小説を依頼する。

霧のロンドン―。テムズ川にかかる橋に、イタリア最大の銀行頭取が吊るされた。

大屋圭造は三流経済誌の記者。企業の提灯記事を書いては広告料を取る「トリ屋」である。

会社員の青年・梅木隆介はある夜、夫婦と名乗るヒッチハイクの男女を車に乗せた。

貧しく孤独な生い立ち、失意の青春時代、そして作家としてデビューするまでの苦闘の日々を、切々と告白した心うつ魂の記録。

作家の小西は、戦友が社長を務める地方紙に、小説の連載を始めた。

九州落ちして印刷屋に勤めた笹井は、計画遂行のため主人の妻滋子を籠絡し、さらに2号の藤子を誘惑。

東京・蒲田駅の操車場で男の扼殺死体が発見された。

前任地での仕事の引継ぎに行って来るといったまま新婚一週間で失踪した夫、鵜原憲一のゆくえを求めて北陸の灰色の空の下を尋ね歩く禎子。

東都相互銀行の若手常務、野心家の夫塩川弘治との結婚生活に心満たされぬ信子は、独身助教授浅野を知る。

エリートコースの販売課長が社員旅行の晩に行方不明となり、惨殺死体で発見された。

新聞社の文化部で各界の著名人たちと交流し、活躍していた姉信子に憧れていた妹の笠原祥子。

推理小説の傑作短編第1集。

社会的に厳しい境遇にある隆志は、仕事で集金した金を持って同じような身の上の久美子と死出の旅に出た。

福岡市の香椎海岸で発見された男女の死体。汚職事件渦中の某省課長補佐と愛人の心中と誰もが思ったが…。

大学で法制史を教える山根辰雄は、古書店で集めた本に、同じ蔵書印があることに気付く。

日本史教科書編纂の分野で名を馳せる島地章吾助教授は、学会で変わり身の早さと女癖の悪さで名を知られていた。

芦村節子は旅で訪れた奈良・唐招提寺の芳名帳に、外交官だった叔父・野上顕一郎の筆跡を見た。

鉄砲にかけては百発百中の名手稲富治介は風采のあがらない無骨者のため細川忠興・ガラシア夫妻にうとまれ出陣の機会も与えられず不愚の一生を終えた。

北海道の北浦市市長春田は、陳情上京中に失踪、数日後に武蔵野林で絞死体となって発見される。

夜釣りに出た船頭と客が、死体になって百本杭に流れ着いた。

ある病院の院長と婦長が揃って失踪した。数日後、今度はその病院の薬剤師が首を吊り、事務長が屋上から飛びおりた。