西暦一九九七年、東洋の全体主義国家、大東亜共和国。

火星の迷宮へようこそ。ゲームは開始された…。

若槻慎二は、生命保険会社の京都支社で保険金の支払い査定に忙殺されていた。

高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。

【アメリカ探偵作家クラブ賞（エドガー賞）最優秀長篇賞／英国推理作家協会賞スティール・ダガー賞／バリー賞最優秀長篇賞／全米図書館協会アレックス賞】　 けっして動かないよう考え抜かれた金属の部品の数々。

犯行時刻の記憶を失った死刑囚。その冤罪を晴らすべく、刑務官・南郷は、前科を背負った青年・三上と共に調査を始める。

―誰かが言った。この二つには共通点があるのではないか。

広大な干拓地と水平線が広がる町に暮す中学生のシュウジは、寡黙な父と気弱な母、地元有数の進学校に通う兄の四人家族だった。

櫛森秀一は、湘南の高校に通う十七歳。女手一つで家計を担う母と素直で明るい妹との三人暮らし。

「出撃なんて、実力試験みたいなもんじゃない?」敵弾が体を貫いた瞬間、キリヤ・ケイジは出撃前日に戻っていた。

1000年後の日本。豊かな自然に抱かれた集落、神栖66町には純粋無垢な子どもたちの歓声が響く。

車を買う金欲しさにアルバイト探しをしていた学生・結城がコンビニにあった求人情報誌で見つけたのは、時給11万2000円という破格の好条件の仕事。

記憶が80分しか持続しない天才数学者は、通いの家政婦の「私」と阪神タイガースファンの10歳の息子に、世界が驚きと喜びに満ちていることをたった1つの数式で示した…。

2015年の夏。日本・韓国・台湾の高校生32人が、国際交流の研修で台湾にある孤島に集まった。

玩具修理者は何でも直してくれる。独楽でも、凧でも、ラジコンカーでも…死んだ猫だって。

一本のビデオテープを観た四人の少年少女が、同日同時刻に死亡した。

「妻を殺しました」。現職警察官・梶聡一郎が、アルツハイマーを患う妻を殺害し自首してきた。

急死したはずの父親から送られてきた一通のメール。それがすべての発端だった。

「何でもやってやろう屋」を自称する元私立探偵・成瀬将虎は、同じフィットネスクラブに通う愛子から悪質な霊感商法の調査を依頼された。

永遠の愛をつかみたいと男は願った―。東京の繁華街で次々と猟奇的殺人を重ねるサイコ・キラーが出現した。

北島早苗は、ホスピスで終末期医療に携わる精神科医。

「今から三時間後にあなたたちは全員死にます。

学校という閉鎖空間に放たれた殺人鬼は高いIQと好青年の貌を持っていた。ピカレスクロマンの輝きを秘めた戦慄のサイコホラー。

エレベーターに暗証番号、廊下に監視カメラ、隣室に役員。厳戒なセキュリティ網を破り、社長は撲殺された。

僕は捨て子だ。その証拠に母さんは僕にへその緒を見せてくれない。

ひょんなことから、プロの殺し屋が集う会員制ダイナーでウェイトレスをする羽目になったオオバカナコ。

「いらっしゃーい」。伊良部総合病院地下にある神経科を訪ねた患者たちは、甲高い声に迎えられる。

200年近い長い間、世界各国で圧倒的な人気をあつめてきた『巌窟王』の完訳。

待望の新ヒーロー誕生！　極上の長編ミステリ 都内で起きた不可解な連続殺人事件。

賀茂由香里は、人の強い感情を読みとることができるエンパスだった。

あの殺人ゲームが帰ってきた。ネット上で繰り広げられる奇妙な推理合戦。

何なんだこれは!天才・乙一のジャンル分け不能の傑作短編集が「1」、「2」に分かれて、ついに文庫化。

事故で亡くなった愛妻の肝細胞を密かに培養する生化学者・利明。

「愛美は死にました。しかし事故ではありません。

その日、兄とあたしは、必死に山を登っていた。見つけたくない「あるもの」を見つけてしまうために。

暗く重たい雨雲をくぐり抜け、飛行機がハンブルク空港に着陸すると、天井のスピーカーから小さな音でビートルズの『ノルウェイの森』が流れ出した。

19年前の大阪の質屋殺し。迷宮入りしたこの事件に関係した少年と少女が歩んだ道は…。

どうやら俺の人生には、今後何一つ良いことがないらしい。寿命の“査定価格”が一年につき一万円ぽっちだったのは、そのせいだ。

「ねえ、あなたも最初に会った時に、犯人って分かるの?」こんな体験は初めてだが、俺は分かった。

伝説の傑作『殺人鬼』、降臨!!’90年代のある夏。

神の仕掛けか、悪魔の所業か。地獄のバトルが今、始まる。

ニューヨークの小さなラジオ局で、ニュース・ディレクターをしているジェフは、43歳の秋に死亡した。

優勝者には賞金1億円―視聴者参加型の新クイズ番組に興味本位で応募し、予選を突破した笠間翔太と添川陽奈。

死んだほうがいい。死にたくない。

タクシー運転手である主人に長年仕えた一冊の道路地図帖。

美少女を殺害し、研ぎあげたハサミを首に突き立てる猟奇殺人犯「ハサミ男」。

森野夜が拾った一冊の手帳。そこには女性がさらわれ、山奥で切り刻まれていく過程が克明に記されていた。

石橋を叩いても渡らない心配性の高校生・中崎夕也はある夜、七不思議を司る精霊・テンコと出会う。

作家・藤井陽造は、コンクリートを満たした木枠の中に全身を塗り固めて絶命していた。