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掏摸
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掏摸の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.70pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全144件 21~40 2/8ページ
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芥川賞受賞という立派なキャリアをお持ちの作家なのであまり批判めいたことは書きたくないのだが、小説を上手に書くのが得意ではないみたい、残念ながら。 まず文章に潤いがなく荒削り。さらに純文学とエンタメ悪漢小説の折衷を追求したのだろうが、底が浅いと感じた。 しばしば現れる遠くに浮かぶようにたたずむ塔は何かのメタファーなのだろうが赤の他人の読み手である当方には何のことやら皆目見当がつかない。 悪の元締めの木崎という男は大物ヤクザなのか、それとももう少し政治畑寄りの人間なのか、最後までハッキリとは描いてくれないので不明・・・終いにはもう作者も面倒くさくなってキャラ造形を投げ捨てたんじゃないの? ここんところは、どんなに強大で悪魔的な組織の頭領なのか丁寧に描いてくれないと説得力をもたず、単なるチープなワルのゴルゴ13もどき活劇で終わってしまうではないか・・・残念。 | ||||
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大藪春彦や西村寿行を見習ってほしい。6割まではなかなかだが、ワルも主人公も中途半端。 | ||||
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これは本当に面白かった。いや・・面白い以外にどういえば良いのか言葉が巧く出てこない。鳥肌が立った。何と言っても木崎の絶対悪的存在感が凄まじく、それに抗うたった一人の掏摸が、自分には本当に切ない、生きてくれと念じずにいられない人間だった。中村作品は、いつもぼんやり感じる人生の謎的なものに触れられる感覚があって、そこが好きだなと思う。兄妹編があるようなのでそちらも読みたい。 | ||||
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文学オタクが、こんな表現できるんですよ〜といった文をダラダラと書いた、つまらない駄作。 全体的に世界観も浅く、薄い。 半分まで我慢しましたが、読むの止めました。 大学の文学部が書いた作品としたら、いいのかも。 絶賛とかはあてにならない例でした。 | ||||
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内容は面白いと思うが、ラストがなんとも三流。書いている本人が収拾つかなくなった感あり。 | ||||
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スリの天才が事件に巻き込まれていく作品。 二時間サスペンスドラマを早送りで見せられて、結末をカットしたみたいな話だった。 設定もイマイチ中途半端で、尻切れトンボ。うーん…、ちょっと合わなかったかな。 | ||||
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主人公のスリ師がある親子と関わる中での心動いたりある男から規定される運命に抗っていく物語。登場人物みんな反社会的?中村文則さんのダークな世界観や非現実感に浸って一気に読める面白さ。『王国』も読みたい。 | ||||
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初めて手にした作家さん。天才スリ師の一生?を描いた作品。日本人好みの勧善懲悪を盛り込み、反社会的な主人公だけれど感情移入しながら読み進められた。文量も適度で惹き付けられながら読むことが出来た。究極の悪が謎に包まれたままなのはそれはそれでアリかも。主人公、最後どうなった?続編にも期待。 | ||||
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掏摸(スリ)を生業とする男性の生き様を描いた物語 著者の『教団X』が以前から気になってはいるものの、難解で挫折したというレビューを多く見たため小説としては短めの本書でプレ読書 主人公の生い立ちについて多くは語られず、ただ掏摸師として生きる彼の描写によって物語は進む 強大な犯罪組織に目をつけられ利用され、逃げ場のない日々 母親の彼氏から暴力を受け母親の指示によって万引きをはたらく子供との出会い それらを通して「目には見えない絶対的な存在」と、生まれ育つ環境は選べない「抗うことのできない運命」が描かれている 運命や人生の理不尽さに嘆いたり疑問を持ってもしょうがない、なぜならそれら全ては「そういうものだから」 あとがきによると、絶対的な存在や運命についての解釈は、旧約聖書の大枠をベースにしているそうです 確かにレビューの通り読み易いものではなく、世界観が独特でした | ||||
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まずねー 木崎という悪人が揃えた駒(人間)に強盗の手筈を整えるシーン。p.46 突然、その駒のひとりをぶん殴って床に這いつくばらせたのに誰も何も抗議しない。 なぜならそいつが逆らえないほどの恐怖感を醸し出しているからだ!!!!きっと恐ろしい組織にいるんだろう・・・ その後、木崎による1pにも及ぶ演説みたいなセリフが出てきてもうお腹いっぱい。「フーン」みたいな気になってくる。そして、木崎という大悪人のキャラが登場の時点でもうブレてるのがどうしようもない。 p.46からママ抜粋 「(前略)その老人は、世界から自動的に生まれる、ブタの見本のような男だ」 木崎はどんな思想を持っているんだ?悪い奴を私刑したいわけじゃないだろ? 人間に血が通ってなければ、小説は回り始めない。 この後の強盗シーンのアホらしさで醒めてamazonのレビューを読んだら、「最後までその大きな組織の謎は出てこないぜ」とあったのでもう読むのやめる。 ただ、主人公が万引き母子のこどものほうに講座する場面はよかった。あと全般に漂う文章のハードボイルド臭も。 風呂敷を広げすぎなければいいんじゃないかな? | ||||
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中村文則さんの本を何か読まなければと思い『掏摸』に決めてしまった。 『掏摸』というタイトルからもう半世紀も昔に観た映画の記憶が蘇ったからです。 このフランス映画は、ドキュメンタリー風なタッチで撮影されていた記憶です。 さて、中村文則さんの『掏摸』について評者の感想を書いてみましょう。 木崎という不思議な組織にいる人物に支配されてしまった「僕」(P48で西川と本名を知ることができた)の不条理な物語です。 まず木崎が饒舌に語る内容からシニカルで非情なインテリ男であることを読者は知ることになります。 木崎の所属する闇の組織がどのようなものなのか(?)木崎が知識人だけに訳のわからぬ恐怖がじわじわと染み込んできます。 「僕」の育った環境から、この木崎という男と「僕」には多少似たところがあるように思われてきたのは評者だけでしょうか。 一匹オオカミの掏摸でしかない「僕」は、逃げることも反抗することも出来ない。 スーパーで出会った万引き親子との交わり、行方が判らなくなった石川を思う不安。 母親が万引きを強いる息子へ盗みやスリのテクニックを教え、キャッチボールをするなどのエピソードなど上手く物語に挟んでいる。 この『掏摸』という小説は、プロットもデティールもよく練られ、まぁ、まぁの作品に仕上がっていると思います。 海外での評価、そして大江健三郎賞の受賞、なるほどと思いました。 評者は、もう何年も昔になりますが、F氏の『*****のパラソル』を読み終え、あまりにも面白くなかったので、その後このジャンルの日本の作家のものを読むのを止めていたのです。 が、中村文則さんの『掏摸』は、すくなくともF氏の作品を超えた作品として読ませてもらいました。 巻末の<参考文献>で『スリのテクノロジー』『スリ その技術と生活』『スリと万引き』そして評者が大昔観たロベール・ブレッソン監督の映画『スリ』も記していました。 本書の続編ともいえる『王国』と映画『掏摸』のDVDも入手するしかないか、と思いながら中村文則さんの『掏摸』を読み終えました。 | ||||
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"人影が見えた時、僕は痛みを感じながら、コインを投げた。血に染まったコインは日の光を隠し、あらゆる誤差を望むように、空中で黒く光った。"ファンとして知られる綾野剛氏が著者の初めの一冊として推す本書は登場人物それぞれの生きようとし続けているのがキラリと光る。 個人的には、旧約聖書を意図的に読んで【構図】として把握しようとしている著者の姿勢に、この作品には厚みと、そしてのちの教団Xにつながる流れを感じました。そして映像的なスリの描写も各所で緊張感をもたらしてくれて飽きなかった。 日常に緊張感を求める誰か、それでも生きようと足掻く誰かにオススメ。 | ||||
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著者の出自が芥川賞だからか、登場人物が必要以上に深刻ぶるのに閉口した。スリ、というよりは危ない組織に関わってドツボにはまってしまった顛末が中心で、本筋はそう深い話でもない。 ロベール・ブレッソンの「スリ」を参考文献に挙げているが、あちらはもっと虚無的で、雰囲気はだいぶ異なる。 | ||||
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『犯罪小説の傑作』との帯評につられて読んでみました。 が個人的にはプロットにも人物描写にもあまり興味を持てないまま読み終えてしまい、ちょっと拍子抜けでした。 普段はミステリかノンフィクションくらいしか読まなくて免疫がないせいか、自分には何が面白いのか分かりませんでした。単に「犯罪小説」というものが肌に合わないのかもしれません。 一応、文章が読みにくいとか展開が意味不明というような部分はないため★2としました。 なんだかもったいない気もするので、いつか気が向いたらもう一度読んでみて何が描きたかったのか考えてみるかもしれませんが…。 | ||||
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掏摸の技術論が詳しく書かれているので、そこが珍しく思えた。巻末に参考文献が上がっていたので、その理由は納得できた上に、資料を駆使してリアルに記述する作家の力量も感じられた。 主人公の青年とそれを取り巻く状況、子供や組織とのやり取りなど、対比がうまく構成されていた。文章も読みやすくて楽しめました。 | ||||
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銃がとても面白かったのでこちらも読んでみましたが、買って正解でした。健全な生活を送る自分からは遠い世界の話でとても魅力的で引き込まれるものがありました。兄妹篇である王国も買ってきたので早速読みたいと思います! | ||||
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なんとなく面白くなるんだろうな、そう想って読み始めても期待は裏切られます。 この作者はストーリーを描くことができないんでしょう。 犯罪も具体性に欠けているし、荒唐無稽なことを平気で書いています。 編集者のチェックはどうなっているのか? 作者は何を書きたかったのかイミフです。 後味の悪い苦いクスリを飲んでいるようでした。 | ||||
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まず、この小説の欠点を先に書くと、次の3点となる。 ①読点を打ち過ぎている上に、打つ位置の間違いが多い。 文章の不必要な箇所に読点を打つことが多用されているために、読むリズムが乱され、読み難くなってしまっている。さらには、誤った箇所に読点があるために誤読を引き起こす場合が多い。もう少し丁寧に読点を打って欲しいと思う。 ②誤った表現がある。 「おもむろに」を突然に・急にといった意味で使用しているので、大変気になる。確かに今日、この意味で使用する誤用が多いのだが、登場人物が誤用したセリフとして使うならまだしも、プロの小説家が地の文で誤用してはいけないと考える。 ③主人公のキャラクターに不統一感がある。 主人公は掏摸として超一流で、私服刑事や万引きを見張る警備員を瞬時に見破る程の腕前を持ち、極めて困難な仕事をやり遂げる計画性と臨機応変さを示しているのに、尾行に全く気付かなかったり、危険な場所に連れて行かれる際には素人のように心理的に無防備になっていたり、フランスの貴族の話を聞いた後で、女と子どもに知り合ったことが仕組まれたものであるかも知れないという可能性に思い至らない。確かに人は完全無欠ではないが、「間抜けな超一流」感が出てしまっている。主人公にユーモアを感じさせる性格描写があれば、そのような点も納得できるだろうが、彼はクールかつ自己完結的。また、子どもに親切にしたり、かつての愛人を引きずっている割には世捨て人。彼が抱えているものが原因での行動や心理の不統一は、「塔」だけでは説明しきれていないと感ぜられた。 一方、この小説の素晴らしさは、物語構成である。スリリングな掏摸場面を挟みつつ、かつての強盗仕事に纏わるミステリーと、闇社会の仕事師の登場によるハードボイルドもしくはサスペンス・スリラーへの物語の変化の妙は素晴らしい。アルフレッド=ヒッチコックの映画のようである。闇社会の仕事師は少々語り過ぎで、その怖さが少し減るが、物語全体では説明を抑制して、読者の想像に委ねるところがいい。 もう一皮むけると、作者はソルジェニーツィンやカフカの閾に達するかな。 | ||||
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救いがあるわけではなく、結末の謎は残されたままですが、 世界の成り立ちの核に少し触れたような感覚が残った。 普段から、漠とした満たされない感覚を持って生きている人には 読んで面白いと感じると思う。 | ||||
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期待しすぎたかな? ラストは、読者に任せる感じで。 子供はどうなるのか?子供の親はどうなるのか? | ||||
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