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遮光の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.80pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全8件 1~8 1/1ページ
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賛否両論、極端に分かれる作品である。残念ながら、私は否の方。 この主人公のような人物が現実社会に存在したら、間違いなく精神鑑定を受ける必要がある。また、いつでも何か演技をしていて、本人自身も自分の本当の気持ちがわからない。相当、生育歴に問題ありの人物として描かれている。こういう小説が好きな人は大いにはまるだろう。 しかし、私はまた別の読み方をした。おそらく、これを書いている作者は社会経験の乏しい若者なのだろう。従って、血の通った人間ドラマを描けない。現実の世界で額に汗して働いた経験が乏しければ、自ずと作品は軽いものになり、説得力がない。ただ、頭の中でのみ考えて書いている。 中卒でも芥川賞を受賞した作家もおり、そう言う方の作品とは対照的である。 おそらくこの作者は頭がいい。けれども、肉体労働の経験や社会の中での挫折を経験していない。それが作品に如実に表れている。 内容についてだが、亡くなった恋人の指に異常なほどに執着している。この辺は日本人特有の感覚である。欧米人は遺体にそこまで執着しない。彼らの根底にはキリスト教があり、体は神が作った器に過ぎないと考えているからだ。体を本人自身であると考えるのは、人間に対する理解が幼稚だからだ。死んでもその精神までもが亡くなる訳ではない。こう言う私の考え方は、精神世界の本を好んで読む方には支持して戴けると確信している。 | ||||
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主人公が特異すぎて、まったく感情がわかない。 純愛なんだろうけど偏屈過ぎ・・・。 心理描写も、マスターベーション的で、分かりににくい。 | ||||
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教団Xに感動してこれが2冊目です。うーん これだけ展開のない作品は、疲れます。 ここまで特異な人格を扱っているのなら それなりの展開も期待してしまうのですが どうやらそういう作家さんではない様子。 | ||||
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初めて読む作家は、予備知識がないだけに、わくわくすると同時に不安な気分も同時に持つ。この作品は評価は高い。 少し感情が壊れた主人公が日常を生きる、その傍らに瓶の中に入った恋人の分身が非日常性を醸し出す。 物語性はほぼないといってもいい、文体と乾いた空気が伝わればほぼ物語は完成したといっていい。 そういう意味では成功しているのかもしれない。でも、物語性を求める人間にはあまり響かない。 確かに個性的な文体だ、しかし私が小説に求めるものはこの作品にはなかった。 ところどころで思い出したように表出する狂気は、 はたして恋人を失ったことが原因か彼の幼少期などの心の傷に起因するのかいまいちわからなかった。 | ||||
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うーん、どうしても既視感がぬぐえない…。中村氏に影響を与えたであろう作家達の影があまりにも濃い(どなたかが書いていらっしゃるような谷崎や三島では決してない)。影響を受けたというより、表面をなぞっているというのが正しい言い方かもしれません。 この小説は“私”の使い方はとても面白いのですが、文章が洗練されていないためか下手な翻訳を読んでいる気分にさせらてしまいます。どの描写も最初から最後まで工夫がなく、特にこの作品の目指しているものを考えると、心理描写・人物描写の凡庸さは致命的なようにも感じました。 最後もちょっと残念でしたね。あんなに簡単に光を遮らないで、もっとぎりぎりまで描いて欲しかった。妙に説明口調になるのも、全体の顕示的な自己愛を強調してしまっています。「狂」を描くには、作家は一定の距離を保たないといけないと思うのです。寄り添って撫でまわしているようでは人の心は打ちません。 否定的なことばかり書いてしまいましたが、(皮肉なことに)誰しも共感できるような心の暗部をきっちり、もうしつこいほどに描いている小説です。(「文庫解説にかえて」を読む限り、ここに作家の自覚がなさそうなのが残念ですが…。)全体的に読みやすいですし、最近の芥川賞作家の本を読んでみたいな〜なんて方にはおすすめです。 | ||||
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気持ち悪い・・・。 悲しみに打ちひしがれた人間は、狂気になるかもしれない。 世界で唯一自分を理解してくれる人間が無くなったとき、自分の存在をつなぐものが 恋人の指だったのでしょうか。 でも その表現がかなり、怖い。 後味も悪い、最終的にも救われない。 (起承転結で最後HAPPYなんてのは、リアルさでいったらフィクションが多いですしね) 気持ち悪さだけが残る本でした。 「憂鬱〜」は好きな作品でしたが、私にはこれはつらいな。 | ||||
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最初から最後までつまらなかった。この方の小説が合わないだけかもしれませんが、注文してからずっと楽しみにしていた分、残念です。 | ||||
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なんともいえない暗い話にしたかった作者の気持ちはわかるのだけれど、なんていうんでしょうか?なんか作為的なものを感じるんです。やたらと現実離れしたものを並べ立てて「ね?異様でしょ?異様でしょ?」ってのを見せびらかしたくなる作者のアピールが逆に煩わしく感じられてなりませんでした。こういうのが最近はウケているのかもしれないけれど、私はこういう「アー読み終わった」って言って、そのまま始末に困るような本をとても推す気にはなれませんでした。読んではみた。なんか心に残った。でもしばらくしたらシャボン玉のように消えた。本棚に目をやるとこの本のタイトルが目に留まった。でも手に取る気にはならなかった。これを名作と呼べるのかな、と。こういう作家が芥川賞獲ったりするんでしょうね。だから一発屋が多いのかも。ま、私は好きにはなれません。 | ||||
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