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完全恋愛



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【この小説が収録されている参考書籍】
完全恋愛
完全恋愛 (小学館文庫)

完全恋愛の評価: 3.78/5点 レビュー 27件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.78pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全17件 1~17 1/1ページ
No.17:
(5pt)

枯れることにない辻真先さん。手練れの快作。

辻真先=牧薩次(アナグラム)の懐かしさも感じる恋愛小説であり推理小説。
主人公本庄究(きわむ)の生涯をかけた一途な恋心を軸に、敗戦後から平成にかけて3つの殺人事件が起こっていく物語。読んでいる途中で「誰が」「なぜ」「どのように」を推理した付箋を貼りながら読むんですが、半分ほどがほぼ当たり、残りが完全な的外れでした。これくらいの当たり外れがちょうどいい。
辻氏の作品の過度にべたつかない読みやすさとは相性が良くて、今回も堪能できました。2009年度版「このミス」3位は妥当でしょう。
ラスト、隠し通された「完全恋愛」とは?が明かされた時はビックリ。完全に騙されました。うまいよなあ。
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No.16:
(5pt)

もろもろ特に問題はありませんでした

商品状態、発送、梱包など特に問題になることはありませんでした。ありがとうございました。
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4094085955
No.15:
(5pt)

最後の落ちが秀逸

殺人事件は3件起こるが、謎解きは後の2件。どちらもよくあるネタで新鮮味は少ない。
だが、最後の落ちが非常に秀逸でそれだけでも読む価値はある。
物語としても鬼才画家を主人公にした戦後を一望する大河小説であり、読み応えが十分にある。
著者はアニメ脚本家としてもミステリー作家としても大家であり、年齢も現時点で87歳を迎えているが次の作品を読みたいと思わせる作品だった。
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No.14:
(4pt)

力作

ミステリとしては、とにかく仕掛けやトリックが横溢していて読み応えがあります。
記述は堂々としているし、伏線も丁寧に沢山張られているので、真相の幾つかは見破れると思うが、幾つかには驚くんじゃあないかなと思う。
また、テレビ関係や漫画原作者の仕事もされていた著者らしく、引きがとても上手くて先が気になってページを捲る手が止まらない。
序盤の戦中、戦後の描写もリアリティがあって面白く(戦後にコロッと態度が変わる大人とか)、画家の人生と時代の流れがリンクしていく語り口も感慨深くて良かった。実際に戦中、戦後、現在を生きてきた著者ならではでしょう。
欠点は強引過ぎる幾つかのトリックと、あまりに突拍子の無い真相の一部なのですが、しかし私は「ああ、これが辻真紀だよなあw」と懐かしく思えて嬉しくなりました。若かりし頃読んだ稚気に富んだスーパー&ポテトシリーズ、破天荒なトリックと人間ドラマで深く心に残った瓜生慎・真由子シリーズ。
そう、この豪快で破天荒なミステリこそ辻真紀の真骨頂。
いつの間にか辻作品を読まなくなって久しかったが、匠の腕は衰えていなかった。
個人的には星5つ!
客観的には4つ。お勧めです。
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No.13:
(4pt)

完全恋愛という壮大なトリックには完全に騙された。

辻真先という作家をご存知だろうか? 古くはNHKの「バス通り裏」や「お笑い三人組」の脚本を手がけ、やがて多くのアニメ脚本も範疇に入れ、小説では「迷犬ルパン・シリーズ」が有名らしいが、私は読んでいない。

ただ名前だけは知っていた。ツジマサキを分解するとマキサツジとなり、牧薩次となる。本書は従来の作風と違うので、辻真先の名前から連想するイメージを払拭するために、名前を変えたのだろうか? 

さて究極の完全犯罪が犯罪の痕跡すら残さない犯罪としたら、相手が全く気付かないまま、ひたすらその相手を愛し続けていく事を究極の完全恋愛とでも云うのだろうか? 

本書が単なる恋愛小説なら、さすがの私も手には取らなかったが、ミステリーなので読む事にした。話しは昭和20年の東京大空襲から始まり、平成まで続き、その間、我々読者は四人の死を見せられるのだが、各々のトリックにはやや難が有るものの、ラスト、完全恋愛という壮大なトリックには完全に騙された。

辻真先という作家をご存知だろうか? 古くはNHKの「バス通り裏」や「お笑い三人組」の脚本を手がけ、やがて多くのアニメ脚本も範疇に入れ、小説では「迷犬ルパン・シリーズ」が有名らしいが、私は読んでいない。

ただ名前だけは知っていた。ツジマサキを分解するとマキサツジとなり、牧薩次となる。本書は従来の作風と違うので、辻真先の名前から連想するイメージを払拭するために、名前を変えたのだろうか? 

さて究極の完全犯罪が犯罪の痕跡すら残さない犯罪としたら、相手が全く気付かないまま、ひたすらその相手を愛し続けていく事を究極の完全恋愛とでも云うのだろうか? 

本書が単なる恋愛小説なら、さすがの私も手には取らなかったが、ミステリーなので読む事にした。話しは昭和20年の東京大空襲から始まり、平成まで続き、その間、我々読者は四人の死を見せられるのだが、各々のトリックにはやや難が有るものの、ラスト、完全恋愛という壮大なトリックには完全に騙された。
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No.12:
(5pt)

とても気に入りました。

ミステ―リーとして非常に面白かったです。著者名からして洒落た感覚として自分に合っていました。
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No.11:
(5pt)

完全犯罪と完全恋愛、「容疑者Xの献身」と甲乙つけがたい傑作

ある画家の壮絶な生涯を、その画家の視点と、弟子の視点から描いた傑作ミステリです。
その生涯には3つの犯罪と秘められた恋が存在しました。

犯罪に用いられるトリックには強引さがあり、非現実的なものもありますが、
一人の男の人生の話としても楽しく読めました。
一気に寝ずに読んでしまったのですが、2009年時点では
「本格ミステリ大賞」受賞作中でも「容疑者Xの献身」と甲乙つけがたい傑作だと思っています。
作中には主人公や生涯の恋人であった朋音さんの他にも印象的な登場人物、
伯父夫妻や師匠の小仏画伯、産科医、町の駐在さん、メアリ中尉などが多く存在し、
ベテランの人物描写に感嘆させられました。
ネタバレになるので多くは語れませんが、「女性が読んだらどう思うだろうか」との疑問も湧きました。

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No.10:
(5pt)

大ベテランのの会心作

「完全恋愛」というタイトルを読んで、「なんかこてこての純愛ものを読まされるんじゃかなわないなあ」と避けてきたこの本。ミステリ大賞をとったというので驚き、文庫落ちしたのを機に読んでみました。

扉にある<他者に知られない犯罪が完全犯罪なら、他者に知られない恋愛は完全恋愛と呼ぶべきか>という問に、いきなりぐっときました。登場人物はかなり古風な人々で、昭和の香りがむんむん。若い読者にはちょっと不思議な感じがするかもしれません。戦時中に青春時代を過ごした、ある男性の一代記という内容に見合って、辻真先作品とは思えない重厚さがあります。

推理作品としても流石はベテランだけあり、フェアな記述に配慮がなされている上、なかなかよい具合に伏線が張ってあります。中盤に入り、ある人名が登場した段階で、「この小説における解くべき謎とは何か」を含めたかなりの部分が推理可能になってきます。推理小説を読み慣れた読者なら八割方は見抜けるだろうと思うのですが、最後にちゃんとうっちゃりが用意してありますね。昭和な人物造型が、事件の背景として上手に機能しているのも良。
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No.9:
(5pt)

大ベテランの会心作

「完全恋愛」というタイトルを読んで、「なんかこてこての純愛ものを読まされるんじゃかなわないなあ」と避けてきたこの本。ミステリ大賞をとったというので驚き、文庫落ちしたのを機に読んでみました。 扉にある<他者に知られない犯罪が完全犯罪なら、他者に知られない恋愛は完全恋愛と呼ぶべきか>という問に、いきなりぐっときました。登場人物はかなり古風な人々で、昭和の香りがむんむん。若い読者にはちょっと不思議な感じがするかもしれません。戦時中に青春時代を過ごした、ある男性の一代記という内容に見合って、辻真先作品とは思えない重厚さがあります。 推理作品としても流石はベテランだけあり、フェアな記述に配慮がなされている上、なかなかよい具合に伏線が張ってあります。中盤に入り、ある人名が登場した段階で、「この小説における解くべき謎とは何か」を含めたかなりの部分が推理可能になってきます。推理小説を読み慣れた読者なら八割方は見抜けるだろうと思うのですが、最後にちゃんとうっちゃりが用意してありますね。昭和な人物造型が、事件の背景として上手に機能しているのも良。
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No.8:
(4pt)

普通の推理小説とは違う

洋画の巨匠の人生を描きながら、日本の戦後復旧など、
面白い要素が盛り込まれています。
冒頭から引き込まれましたし、次々と事件が起きるので
飽きなかったです。
最後のトリックの部分でちょっと、と思いましたが
それでも本書は面白かったです。


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No.7:
(4pt)

おまけの星四つ

恋愛小説と本格ミステリを融合させた作品。ミステリー部分は正直たいして面白くないし出来もあまり良いとはいえないが、主人公の一途な思いと生涯をミステリと融合させて物語を作り出した点は評価に値する。
最後の落ちのついてはほとんどの読者が予想できるのではないかと思うが、うまい終わり方であると思う。
読んでいて一つ疑問に思ったのだが、第二の事件で、ある男が凶器のナイフを持ったまま死んでしまうのだがその凶器は現場から発見されず、離れた別の犯行現場で見つかることになるが、いったいどのようにして消えたのか説明されていなかった気がするのだが、作者は説明を忘れてしまったのだろうか。
ミステリ小説として読むと星3つといった評価だが、ある男の生涯の話を描いた恋愛作品として読めばおまけで星4つといったところ。

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No.6:
(4pt)

悲しくて切なくなる恋愛

画家の柳楽糺-実名本庄究という一人の男の生涯にまつわる恋愛と犯罪の物語なのだが、恋愛の要素とミステリの要素が密接に関わっていて読み応えがあった。少年時代、一人の少女に恋をして彼女のための殺人の罪を被る究。だが、無力だった究は彼女が別の男に嫁ぐのを黙って見送るだけだった。いつかは彼女を伴侶にしようと力をつけることを誓う。
完全犯罪のように、誰にも知られることのない完全恋愛がどういうものなのか、最後まで読んでようやく理解した。それはとても悲しくて切なくなる恋愛だった。物語の中で起きた犯罪の解明では一部納得できないところがあったが、最後まで十分楽しめた。
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No.5:
(4pt)

壮大な恋愛と悲劇

良かった!単純に読んでの感想。
前半の戦時中の話は実に面白い。登場人物がみな生き生きしており、感情移入がしやすい。後半の戦後から現代になるとやや物足りない感じがする。主要人物が死んだり殺されたりってなんかもったいないって感じ。
ベテランらしい実に手馴れたストーリーはやはりすごい。
登場人物も少なく、ドラマ・映画にしやすいかも。
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No.4:
(4pt)

快作です。

恋愛ミステリというものを読んだことがなかったので
興味津々でした。
読後の感想としては「面白かった」に尽きます。
久しぶりに快作と出会いました。

正直、主人公の恋愛のオチについては早い段階で
わかっちゃってたのですが、ミステリの醍醐味が
「気持ち良く騙されること」であるとすると、
恋愛小説は「その想いにどこまで共感できるか」
だと思うので、そのどちらともを堪能できました。
恋愛と犯罪の、見事な融合でした。

ちなみに、早々にわかってしまった恋愛オチも、
他のレビュアーの方も書いておられるように
「誰が完全恋愛を成し遂げたのか」という視点で
見るとラストが味わい深いです。

ただ3つある犯罪の中で1つ個人的には
少し釈然としないものがあるので…
☆4つで。
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No.3:
(4pt)

恋愛小説とミステリの融合

<このミステリーがすごい!2009>
の第3位にランクインした作品です。

「完全恋愛」というタイトルからも窺えるとおり、
恋愛を扱ったミステリです。
のちに画家となる主人公、本庄究の少年時代から晩年までを描き、
一種の大河小説としての作風も兼ね備えています。

ミステリの要素としての事件は3件。
凶器消失、密室、アリバイ崩しの3つの不可能犯罪が描かれています。

不可能犯罪の種明かし部分のみを見ると、
あまり驚きはありませんでした。
この小説の面白さは、恋愛小説と融合している点にあり、
ラストのどんでん返しは、恋愛のほろ苦さを表すと同時に、
3つの犯罪の別の一面を表現する結果となっています。

また、戦後を代表するアノ事件が
謎解きに取り込まれていることも、嬉しい仕掛けです。

作者名は、高名なミステリ作家の筆名のアナグラム。
読み終えると、なぜこの作者名となったのかが、
よく分かる作品でした。


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No.2:
(5pt)

せつない恋。驚天動地の謎。

恋愛小説として、胸が痛くなるほど透き通った愛の完成度。泣いてしまう。そして、なお、本格ミステリとして超一級なのが素晴らしい。読了後、あまりの面白さに身体が震えた。一応覆面名義で描かれているので詳しくは言えないが、この作者の昔の作品を読んでいる身としては全く衰えない筆勢のロマンチックさに感動した。ああ、本当に面白かった!この本に出会えて良かった!
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No.1:
(4pt)

ミステリの大ベテランが裏名義で放つ完全恋愛推理。

東京大空襲で家族を失って、親類を頼ってある温泉旅館に疎開した少年。
そこの離れの店子としてやってきた画家とその美しい娘…彼女が、少年の
初恋となる。そしてある夜、初恋の女性のために彼はある犯罪に加担する。
彼女を守るためならなんでもする…その決意が、彼の運命を変えた。

誰にもばれない「完全犯罪」のように誰にも知られることのない「完全恋愛」を
貫けたのは誰か? ミステリーであり、少年が画家になって成長する男の
人生ものとしてもなかなか面白い。最後のドンデン返しは清々しくも
あるが切ない。ちなみに「牧薩次」というのはある大御所作家の別名義
(この名前をひらがなで書いてみると、ほら、見えて来ませんか?)です。
完全恋愛 (小学館文庫)Amazon書評・レビュー:完全恋愛 (小学館文庫)より
4094085955

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