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頼子のために
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頼子のためにの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.06pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全5件 1~5 1/1ページ
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いわゆる後期クイーン的問題をはらむ作品で、第1章の手記が「信頼できない語り手もの」であることはあらすじからも明白ですが、二転三転する展開と恐るべき真相はなかなかの衝撃度。しかし探偵が手記の違和感・矛盾点に気づく根拠があまりに弱すぎて、読者としては気づけなくても仕方がない程度のものなのが残念。手記も全体の分量に比較して短すぎる気もします。読み終わってみれば、これは完全に今でいうところの「イヤミス」であり、特に主人公である探偵のラストの振る舞いについても大いに疑問や嫌悪を感じる読者も少なからずいると思います。そしてそれこそがまさに後期クイーン的問題なのですが、この問題を知っているか否かで、この作品の評価というか好みが別れるのではないでしょうか。この問題を知らなければ、読者は探偵のことを作中の人物同様になじりたくなるでしょうし、結末も中途半端に感じると思います。また、この問題を知っているとすれば相当ミステリ慣れをした読者でしょうから、黒幕も含め真相が見破りやすいのではないかと思います。ということは、いずれにしても心底楽しめないのでは?と言えば言い過ぎでしょうか。私自身は、やはり何作読んでもこの探偵・法月綸太郎は好きになれません。著者からのミステリに対する問題提起としてあのような展開が書かれたのであったとしても(実際はそうではないと思います)、あの行為は決して道義的に許されることではないでしょうし、その後のシリーズで名探偵として主人公に据えられるような人物としては大いに問題です。 | ||||
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初めから、何となく父親が怪しいと、ピンと来る人が多いと思います。 その理由がそういうこと(娘の父親への恋慕)であったのは、TV・ワイドショー的で月並み。 全体的に無理に技巧を凝らした感じが鼻につく。 母親の心情を思うと、少し悲しい。 | ||||
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最初の10ページで結末が見えた。評価も高く、レビューも良いものが多かっただけに、残念。なぜ高評価なのかわかrない。 | ||||
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冒頭の主人公西村の手記でも明記されているように、N.ブレイク「野獣死すべし」の形式を踏襲したもの。西村が殺された娘の仇を討つために、独力で真犯人に迫る過程を手記で示し、後半三人称の叙述形式で現実世界が描かれる点は同じだが、西村の手記は短く曖昧性が高い点が特徴。「野獣死すべし」では手記の部分がメインと言って良く、主人公の執念や復讐計画が緻密に描かれていて迫力があった。西村の手記は70頁未満で、その推理過程や復讐計画が粗雑な上、心理模様の描写にも数々の疑問が残る獏としたもの。手記で犯人とされた人物は実際に殺され、その犯行を手記で自白した西村は自殺未遂する。これを法月が再捜査するという構成。しかし、法月の推理手法、事件の真相、ミステリ的アイデア、ストーリー構成、人間模様のどれを取っても凡庸の極み。法月が登場してもしなくても物語の結末は変わっていなかった事を思うと、この物語の存在意義自身が怪しくなって来る。ミステリとして書いている以上、アイデアをもっと凝らして欲しかったと切に思う。 | ||||
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冒頭の主人公西村の手記でも明記されているように、N.ブレイク「野獣死すべし」の形式を踏襲したもの。西村が殺された娘の仇を討つために、独力で真犯人に迫る過程を手記で示し、後半三人称の叙述形式で現実世界が描かれる点は同じだが、西村の手記は短く曖昧性が高い点が特徴。 「野獣死すべし」では手記の部分がメインと言って良く、主人公の執念や復讐計画が緻密に描かれていて迫力があった。西村の手記は70頁未満で、その推理過程や復讐計画が粗雑な上、心理模様の描写にも数々の疑問が残る獏としたもの。手記で犯人とされた人物は実際に殺され、その犯行を手記で自白した西村は自殺未遂する。これを法月が再捜査するという構成。 しかし、法月の推理手法、事件の真相、ミステリ的アイデア、ストーリー構成、人間模様のどれを取っても凡庸の極み。法月が登場してもしなくても物語の結末は変わっていなかった事を思うと、この物語の存在意義自身が怪しくなって来る。ミステリとして書いている以上、アイデアをもっと凝らして欲しかったと切に思う。 | ||||
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