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頼子のために



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頼子のためにの評価: 4.06/5点 レビュー 51件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.06pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全39件 1~20 1/2ページ
12>>
No.39:
(4pt)

★★★★☆

★★★★☆
頼子のために (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:頼子のために (講談社ノベルス)より
4061814869
No.38:
(4pt)

「驚愕の展開」だが、後味は悪い。

いかにも一筋縄ではいきませんよ、と言う凝った構成の作品。読み終わってみれば、このタイトル自体がミスリードの意図を持って付けられていた事がわかり、なるほどと感心した。法月探偵は微妙な立場ながら、名推理で真相に迫る。「驚愕の展開」も言い過ぎでない、意外な犯人と犯行動機が明らかになって来るが、本格推理で探偵が謎を解き明かす爽快さは一切なく、後味が悪かったのは否めない。結局誰も報われずに終わったようで、依頼されてもないのに真相を暴いた法月探偵も苦しかったろうと思ってしまった。
頼子のために (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:頼子のために (講談社ノベルス)より
4061814869
No.37:
(4pt)

面白く読めましたが、動機には若干の不満あり

法月さんの作品初挑戦でしたが、文章が読みやすく
表現の仕方が独特で、自分の好みに合ったため飽きること
無く読み進めることが出来ました。特に冒頭は緊張感が強く
内容も詰まっていて文句なしでした。人物の性格や内面を
示唆する描写などもうまく、リアリティが感じられるのも
自分好みでした。

道中は足で情報を稼ぐ典型的な探偵モノで若干単調に
なっているのと、終盤の動機関連が何より気になりました。
道中までは心の動きを大切に書いているように感じましたが
終盤だけは、ホントか?と首を傾げてしまいました。

ただ、巻末の文庫本用あとがきを見るとなんと25歳のときの
作品のようで、これなら仕方がないと納得しました。むしろ
25歳でここまで書けてしまっていることが驚きで、本編の
トリックよりもビビってしまいました。
頼子のために (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:頼子のために (講談社ノベルス)より
4061814869
No.36:
(4pt)

佳作

手記を舞台にした推理モノで、楽しく読むことが出来た。ただ、どんでん返しは控えめで、推理ファンならその線も考えそうなところだ(私の推理は外れた)。話については、主人公がいろんなところを回れば都合よく話が聞ける「お使いRPG」のようになっていて、やや一本調子に感じた。個性的なサブキャラも大したことをしなかったようだ。ちょっともったいなかった気がする。

そうはいっても、このパッとしない探偵は好感が持てる。本作では自分に素直なあまり、最後にとんでもないことをやらかす。
著者は「一の悲劇」とこれしか読んでないが、他の作品も読みたくなった。
頼子のために (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:頼子のために (講談社ノベルス)より
4061814869
No.35:
(5pt)

のりりん作品で一番切ない

ミステリー小説なので、内容には一切触れないで感想を述べると、
毒みたいな、ヘドロみたいな、マグマみたいな、とても純粋な愛をテーマにしていると感じた。
愛しすぎて気が狂ってしまって不幸になってしまっても、ある意味でとても羨ましい終わり方だった。
比翼連理という言葉が示す通り、呪いの様な宿命。

綸太郎の選択についても、きっと自分もそうするだろうと共感できた。
どんでん返しもあったりなかったりで、けれども全て「愛」で片づけてしまいたくなる作品。
頼子のために (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:頼子のために (講談社ノベルス)より
4061814869
No.34:
(5pt)

最後の最後まで意外な展開

冒頭いきなり犯人の手記から始まり、その手記が終わってからが本番なのですが結論から言うとこの小説、ものすごく面白かったです。
最初は手記だと気付かずなんだかすごく読みにくい文章書く作家だな…ハズレかな…と思いましたが手記以後はスルスル読めました。
入り組んだストーリー、多い登場人物に関わらず、さらっと読者の頭に事件の構図を浮かばせられる作者の筆力の高さは並じゃないです。けっこう目まぐるしく状況は変わるのですが、どういうこと?と混乱して前のページに戻る…なんてことはおそらくないはず。
そして本作はミステリーとしての謎解き部分もさることながら登場人物の感情もおろそかにせず書ききった傑作です。
主役脇役犯人探偵、出てくる登場人物すべての行動や発言に納得できる、これは殺人という重大な犯罪が絡む小説では実はなかなかないことなのでもう夢中で読みました。
終わりに進むにつれ加速するストーリー、ラストでさらに二転三転し最後数ページに至るまで余すところなく読み手を驚かせてくれます。
事件の真相がわかることが必ずしもハッピーエンドに繋がるわけではなく、仲の良い家族や世間に広まった美談も一枚皮をめくればこんなに醜い真相が隠れているのかと背筋がゾッとしました。
なんて怖い話を書く作家なんだ…。
頼子のために (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:頼子のために (講談社ノベルス)より
4061814869
No.33:
(4pt)

学園ハードボイルドの良作

正確には学園ものではないけれど、高校生の被害者を巡って、探偵法月が情報収集する雰囲気は素晴らしく好みだった。
学園という誰もが経験しているあの同調圧力空間で事件が起こり、部外者である誰でもない自由な探偵がパズルのピースを集めて組み立てていくというシュチュエーションにぼくは弱いらしい。
とても良い新本格でした。
頼子のために (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:頼子のために (講談社ノベルス)より
4061814869
No.32:
(4pt)

論理より情

娘を殺された父親が自殺未遂前に遺した手記に欺瞞を見出した
法月綸太郎がことの真相に迫る物語。

手記と探偵活動のメタ構造になっています。

ロジカルな部分は少なく、手記中の「一昨日」と「一昨々日」の
誤謬、飼猫に餌をやった嘘からの推理くらいなものです。

あとは足を使ったり人任せでパズルのピースを得、絵解きの材料にしますが、
これらをもとに論理的推理を展開するのではなく、あくまで真実に迫る情報を
追加していくにすぎません。
ときにはそれを偶然入手することすらあります。

論理よりも情のほうが勝っており、西村家族とその周辺人物各々の
情念が哀しくも恐ろしく、ラスト、綸太郎のモノローグには
真犯人に対する以上の戦慄がみられ、名状しがたいものがあります。

綸太郎は、人々の苦悩・悪意・その他の情感を推しはかるのに鋭敏で、
本書では心理探偵ぶりを発揮しているように思われます。
頼子のために (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:頼子のために (講談社ノベルス)より
4061814869
No.31:
(4pt)

面白いけれど、悲しい物語

犯人が途中で分かりましたが、非常に悲しくなりました。頼子がかわいそう。
頼子のために (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:頼子のために (講談社ノベルス)より
4061814869
No.30:
(5pt)

法月探偵もの最高傑作

法月探偵が活躍する長編シリーズとしては個人的には本作が最高傑作ではないかと思うほど作家的成熟を見せ付けた力作。
本作には新本格推理らしい凝った物理トリックやシチュエーションを追求する側面はなく、主人公の手記を元に見えない人間関係や動機の闇を探っていく。東野圭吾の悪意にような雰囲気の作品だが、89年の時点でここまでの作品をものにしている法月氏の成長ぶりは凄いと思わせる。法月探偵シリーズ作としては真っ先にお勧めする作品である。
頼子のために (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:頼子のために (講談社ノベルス)より
4061814869
No.29:
(4pt)

今でも読む価値あり

池上冬樹さんが推薦しているので読んでみました。
さすがに書かれてから二十年以上経っているので、最初の段階で真相はなんとなくでもわかってしまうのですが、
それにしてもよく書けた、読む価値ありのミステリだと思いました。読んでよかった。

まずは、殺された娘の復讐のために殺人を犯してしまった父親の手記を読まされて、
そのあとで探偵、法月が出てきて、謎を解いていくという流れになっています。
手記を読んでいる最中に、なにか違和感のようなものを感じてしまいますが、
それが最後には、そういうことか、とわかり、たたみかけるようにもう一人の人物の真の姿が浮かび上がって、
ゾゾゾッとしてしまいます。
登場人物それぞれの過去や思惑が錯綜して、もつれた糸が解けるとき、
人について考えさせられるような、深さもあって、読み応えのある作品です。
頼子のために (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:頼子のために (講談社ノベルス)より
4061814869
No.28:
(5pt)

完成度と密度の高い、著者のベスト

本書を読んで思ったことは、設定が松本「点と線」によく似ている、ということだ。
これは作品のネタになるので、詳細を述べるわけにはいかない。

本作で著者がやろうとしたことは、たしかにロス・マクの作品にも見られるアレである。
これもネタなので、言えない。

本作は、評価や感想が、非常に書きにくい作品なのである。
ただ、本作を転機として、著者の作風は謎解きよりも、ヒトの心理の動きに重心がシフトした。
そして、本作が今のところ、著者の作品のベストである。

もちろん、世間的には受賞作「生首〜」や「一の〜」の評価は高い。
だが、作品の密度、完成度、そして著者に及ぼした影響等を考えると、私的には本作がベストだと思う。
ストーリーについては述べない。
ただ、後味の良い作品ではない、とだけ言っておこう。
頼子のために (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:頼子のために (講談社ノベルス)より
4061814869
No.27:
(4pt)

丁寧な作りが窺える良作。

妊娠し殺害された娘の為に復讐する父親の物語と見せかけて、調査によって少しずつ変質していく真相に焦点を当てた作品。全体的に丁寧な作りが好感を持てるし、文章も上手い。推理作家として一皮むけたという印象。 ただストーリー的にはブライアンの件等で真相が速い時点で割れてしまうのが難か。
頼子のために (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:頼子のために (講談社ノベルス)より
4061814869
No.26:
(4pt)

丁寧な作りが窺える良作。

妊娠し殺害された娘の為に復讐する父親の物語と見せかけて、調査によって少しずつ変質していく真相に焦点を当てた作品。全体的に丁寧な作りが好感を持てるし、文章も上手い。推理作家として一皮むけたという印象。
 ただストーリー的にはブライアンの件等で真相が速い時点で割れてしまうのが難か。
新装版 頼子のために (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:新装版 頼子のために (講談社文庫)より
4062938111
No.25:
(4pt)

奇妙に乖離する違和感

さすがにロス・マクドナルドに心酔するだけあって,複雑かつ華麗な仕上がりではある。入り組んでいるのにスピーディーに頁を繰らせるあたり
も見事だが....
如何せん恣意的すぎる。。音楽ネタなんかにそれが顕著に出てるきがするが,肉付けが下手なんだなぁ〜骨格作りは巧いのに。勘が鋭ければ
一瞬で犯人判っちゃうよな。。そもそも一番不思議な点は,作中の筋の上では名探偵になってる綸太郎は読者の客観的な目からみれば全然
名探偵じゃない事実なんだよな。
法月ほど主張していることと,やってることが違う作家も珍しい。
頼子のために (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:頼子のために (講談社ノベルス)より
4061814869
No.24:
(4pt)

奇妙に乖離する違和感

さすがにロス・マクドナルドに心酔するだけあって,複雑かつ華麗な仕上がりではある。入り組んでいるのにスピーディーに頁を繰らせるあたり
も見事だが....

如何せん恣意的すぎる。。音楽ネタなんかにそれが顕著に出てるきがするが,肉付けが下手なんだなぁ〜骨格作りは巧いのに。勘が鋭ければ
一瞬で犯人判っちゃうよな。。そもそも一番不思議な点は,作中の筋の上では名探偵になってる綸太郎は読者の客観的な目からみれば全然
名探偵じゃない事実なんだよな。

法月ほど主張していることと,やってることが違う作家も珍しい。
新装版 頼子のために (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:新装版 頼子のために (講談社文庫)より
4062938111
No.23:
(5pt)

法月作品では一番好き

法月綸太郎さんの作品の中では一番好きな作品です。探偵法月綸太郎は相変わらず失敗や挫折を繰り返しながらの探偵作法ですけど。私は…正直既に中盤頃には真犯人が分かってしまいました。しかし、この作家さんの作品の面白さは単なる謎解きだけではないので。色々な伏線が相変わらずあちこちに散りばめられていて、うっかりしてはいられない。ただ、何か最後は可哀相でしたね。一番可哀相だったのは勿論頼子ですが…その父もまた母も…皆が決して幸せでは結局なかったですから。憐れでした。骨肉の倫理なのか、血族間の修羅の方が厄介なようです。人の心の深淵は…やはり底知れぬ闇です。兎に角、私はこの作品は法月作品の中ではなかなか作中にのめり込める作品でした。どちらかというと理屈や理論の多い作家さんなので、なかなか作品を情緒的に味わうことが難しいので。
頼子のために (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:頼子のために (講談社ノベルス)より
4061814869
No.22:
(5pt)

法月作品では一番好き

法月綸太郎さんの作品の中では一番好きな作品です。
探偵法月綸太郎は相変わらず失敗や挫折を繰り返しながらの探偵作法ですけど。私は…正直既に中盤頃には真犯人が分かってしまいました。しかし、この作家さんの作品の面白さは単なる謎解きだけではないので。色々な伏線が相変わらずあちこちに散りばめられていて、うっかりしてはいられない。ただ、何か最後は可哀相でしたね。一番可哀相だったのは勿論頼子ですが…その父もまた母も…皆が決して幸せでは結局なかったですから。憐れでした。骨肉の倫理なのか、血族間の修羅の方が厄介なようです。人の心の深淵は…やはり底知れぬ闇です。兎に角、私はこの作品は法月作品の中ではなかなか作中にのめり込める作品でした。どちらかというと理屈や理論の多い作家さんなので、なかなか作品を情緒的に味わうことが難しいので。
新装版 頼子のために (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:新装版 頼子のために (講談社文庫)より
4062938111
No.21:
(5pt)

家庭の悲劇と名探偵の破滅

「子どもを喪った父親の復讐」を綴った手記から始まる構成は、
ニコラス・ブレイクに倣い、扱われる事件の
テーマが、家庭の悲劇や病理であるところは、を
意識した、と作者自らが語る本作。

しかし、そうした、サスペンスとハードボイルドの手法を融合させることで、
最終的に作者が描き出すのは、名探偵の思考を先読みし、それを自らの
計画に取り込んでいく、メタ犯人(超犯人)の存在でした。

名探偵は、誰も救えず、事件の黒幕を告発できないどころか、
人びとに破滅をもたらす歯車にすぎなかった――。

名探偵の特権性に対する作者の懐疑のまなざしは、必然的に、
ミステリという形式そのものにも向けられていくことになります。
新装版 頼子のために (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:新装版 頼子のために (講談社文庫)より
4062938111
No.20:
(5pt)

浮上する「後期クイーン的問題」

「子どもを喪った父親の復讐」を綴った手記から始まる構成は、
ニコラス・ブレイク『野獣死すべし』に倣い、扱われる事件の
テーマが、家庭の悲劇や病理であるところは、ロス・マクを
意識した、と作者自らが語る本作。
しかし、そうした、サスペンスとハードボイルドの手法を融合させることで、
最終的に作者が描き出すのは、名探偵の思考を先読みし、それを自らの
計画に取り込んでいく、メタ犯人(超犯人)の存在でした。
名探偵は、誰も救えず、事件の黒幕を告発できないどころか、
人びとに破滅をもたらす歯車にすぎなかった――。
名探偵の特権性に対する作者の懐疑のまなざしは、必然的に、
ミステリという形式そのものにも向けられていくことになります。
頼子のために (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:頼子のために (講談社ノベルス)より
4061814869

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