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空白の叫び
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空白の叫びの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.13pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全46件 21~40 2/3ページ
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なるほど。 というのが感想。 結局上巻を読んだ後、数時間かけて中・下巻を一気読み。 最後のおちに関しては、半分予想通り、半分はちょっと意外というか、 そんなのあり?という感覚。 犯した罪を自分に照射し、自分を世界で最も忌むべきものと追いつめる2名と、 どうして自分だけが損をするのか、自分は悪くないとひたすらに自分以外を疎む1名と。 その違いに作者が、違った結末を用意したということなのだろうか? 3者3様の結末に見えないのは、誰にも救いは用意されていないからだろうか。 人の命を罰でさえもあがなえないのだとしたら、 だったら罰の意味とはなんだ? どこかに贖罪がないのであれば、人が人を裁くことそのものが、 そもそもできていないことにならないだろうか? 貫井作品に流れる罪と罰の、もうひとつの回答に、 読者はどんな判断ができるのだろう? | ||||
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単行本で一度読んだのですが、今一度文庫版で読み直しました。 前半は主人公となる三人の少年について、それぞれの人物描写と生活環境の描写、そこに生じた「瘴気」の種になる部分を見せている。 後半、どうなっていくのかが期待大。 | ||||
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主人公の三人が集結し、再び罪を犯す。 が、なぜこの犯罪でなくてはならなかったのか。どうしても違和感がある。 そのストーリーを構築する上で、突然増える登場人物。 やはり、やや無理があったのではないか、という印象が残った。 ただ全体としては長編にふさわしい全体構成だったと思う。 少年犯罪をベースにこれだけ長いストーリーを構築し、読ませる筆力は改めて高く評価したいと思う。 | ||||
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衝撃的な内容で主人公ともいえる3人の描写も丁寧でリアルで、殺人の重さは十分に伝わった作品。ただし、下巻になって話の展開がまとまってきたときには、なんとなく予想もつき無難にまとめた感じがしないでもなかったのが、これまでが長かっただけに少々残念であった。 | ||||
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3人が犯罪に至るまでの上巻は、各々のモノローグを中心に話が進んでいくのだが、中学生らしからぬボキャブラリで常に作者の作為を感じさせてしまい、キャラクターもやや極端でリアリティに欠ける。また中学生の内面を描写するせいか相対的に大人が薄っぺらい。 正直読み進めるのがかったるくさえあったが、少年院に舞台が移る中巻から一転して面白くなった。基本的に各々の心理描写で話が進んでいくのは変わらないが、3人が出会うことで化学反応が起きるというか、関係性に興味が湧く。たとえば我流の将棋を唯一の特技とする久藤と、ルールを知ってる程度だが天才的な頭脳を持つ葛城との将棋勝負などは読んでいてワクワクした。上巻で描かれた土台がけっして無駄ではなかったことに得心する。 少年院という閉鎖空間、そこで出会う3人以外の少年たち、教官らもまた興味の対象である。管理側・少年たちのどちらにも理不尽さを感じるので、いったいどう取材したんだろうかとも思った。「愚行録」で大学や会社の実名を出しながらあまり好意的とはいえない描写をしていたりと、このあたりの遠慮ない率直さも作者の特徴なのかもしれない。 下巻は、少年院を出てから行き詰まった末にまた少年たちが集まることになる。いったい少年たちにどのような結末が用意されているのか、さまざまに張り巡らされた伏線をどうまとめるのか、そういった興味が読み進める推進力となる。 総じてこの作品において大切なのは、少年犯罪を肯定はしていないということ、また単純に正義の鉄槌を振りかざしもしないことである。 人命を奪うことの重大さについて、「ぼく」から意識が広がらず他人に感情移入できない神原との対比を交えつつ、久藤、葛城の内面から語られていく。 話のまとまり方は作者らしくキレイで、「因果応報」も論理的にカタがついている。 ラストシーンは案外に情景的だった。 | ||||
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どのように収束させるのかが気になったが、 登場人物が多すぎたような感じがする。 もっとシンプルでもよかったかな・・・。 神原と葛城だけでもよかったかな・・・。 久藤は、主軸のようだが、シンプルにするなら 葛城メインでもっと堀込んだほうがおもしろかったかも・・・。 素人なりの感想。 | ||||
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三人三様の理由で殺人を犯すに至った三人の中学生の物語。 それぞれがやむにやまれぬ事情で殺人に追い込まれていく状況がリアルに描かれている。 (ただし、神原の動機になった母による叔母への嫌がらせはちょっと現実味がない。遺留分減殺請求権を行使すればいいのだから。) 印象に残るのは久藤の説明しようのない「しょう気」だ。 葛城は老成しすぎていてちょっと不気味だ。 また、一番素直ないい子にみえた神原が一番食わせ物だったり、葛城と神原の関係があっと驚くものであるのも(ただ、次子の容貌を描くところで、葛城の父親との関係は想像できたのだが)、面白い仕掛けだ。神原は『神のふたつの貌』の主人公と重なる。名前にも神が入っているし。 人物造形が優れていると思うのは、名門女子校に通いながら自分の身体を提供してまでよそを泊まり歩く女子高生の孤独とか、久藤をからめとろうとする女性教師。 その反面、聡明なはずなのにマルチ商法にはまる葛城の恋人や、久藤への嫌がらせを金で引き受ける高校生など、今ひとつ説得力がない人物もいるが、3巻本を読み通して飽きさせない作者の筆力はさすがである。 | ||||
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物凄くすいすい読めました。第一部、第二部はただただ圧倒! 第三部でどう収集がつくのか、と期待に胸を膨らませていました。結果から言いますと、良かったのだけれど、惜しい、です。葛城の設定に取って付けた諸刃のつるぎ感があった。ガンダム、英会話……もう少し最後に活きてきて欲しかった。最後が良かっただけに惜しいです。それさえ纏まれば、文句なしで星5つでした。 | ||||
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貫井さんの作品が好きなんだけど、 この作品は、少年法を取り上げているので、 なかなか読み始めるまで時間がかかった。 文庫本【上】は、3人の少年が人を殺すまでの心や状況の動きが細かく描かれている。 正直、退屈かもしれない。 本当にどこにでもいる3人。 自身が中学生だったころ、 さすがに葛城君ほどのお金持ちではないけど、それなりに裕福な子、 両親に捨てられた子、 やり場のない怒りを抱えた子、 そんな生徒はいたような気がする。 ただし誰も殺人事件なんて起こさなかったけど。 身近な感じがするので、ある意味、怖かった。 ふと思い出したのが、中学時代の恩師の言葉。 中学生は、子供と大人のちょうど真ん中だから、扱いが難しい、と。 でも逆に子供ばっかりの小学校や、大人になりつつある高校生よりも面白いと思ったから、 中学教師になったらしい。 そうかもね。 でも、体力や知性だけが大人で、理性が子供だと、怖くないのか? 最近の中学生くらいが引き起こす事件が、凄惨だったりするから、 この作品、というか貫井さん、先見の明があります。 | ||||
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少年犯罪をテーマとした小説は数多く出ているが、本作はその中でも犯罪を犯す少年の心の軌跡を、かなり深く掘り下げた作品であると言える。文庫にして3冊に分かれる巨編であるが、その展開に目が離せず、ほとんど一気に読んでしまった。 本作に出てくる3人の少年はそれぞれ全く異なる境遇で、全く異なる理由で殺人を犯してしまう。 本書の第1部の、彼らが殺人を犯してしまうまでの心理状態の描写は圧巻である。その追い詰められ方はあまりに痛々しい。 第2部で3人の少年は少年院で出会う。その展開はいささか漫画じみている嫌いはあるが、3人がそれぞれ同じ14歳の「殺人者」をどのように評価しているかがここで初めて描かれる。その客観性が彼らの個性をより強く浮き彫りにし、彼らの交流により物語はより強い輪郭を持ち始める。 第3部では出所後の彼らが描かれる。殺人者である彼らを受け入れる社会など存在しない。そうやって再び追い詰められた彼らは、新たな犯罪を犯す。そして各々の結末を向かえるのであるが…。 3人の少年について私なりに感想を述べる。久藤と葛城は非常に頭の良い人間である。自分の中にある「瘴気」を常に意識し、懸命にあがらい続ける彼らの姿は読んでいるだけで辛く感じる。しかし、二人とも殺人を犯してしまったことの意味を理解している。そんな彼らだからこそ、今後社会に受け入れられることのない事実を理解し、それを踏まえた上での自分の生き方を必死に模索している。 対して神原は、初めの気の弱そうなイメージから恐ろしく変貌する。もちろん環境がそうさせたのだが、彼は全ての元凶を外の世界のせいだとみなし、あらゆるものを疑い、堕ちるように悪の道を突き進む。そんな彼の変貌ぶりやその末路には、ただただ哀れみを感じるばかりだ。 本書を総評すると、ミステリー要素もあるが、あくまで少年犯罪をテーマとした社会派小説である。そしてこの物語は読者に感動をもたらすものではない。物語の決して救われない結末は、私達が生きているこの現実社会をそのまま表している。途絶えることのない少年犯罪に対して、否が応でも考えさせる作品である。これは貫井さんなりの問題提起だ。少年法で守られた子供達は犯罪を犯し続ける。私達大人ができることは何か。原因は犯罪者の親にあるのか。本人自身にあるのか。被害者の遺族のために刑罰を重くするべきか。考えさせられることは山のようにある。子供から大人まで、あらゆる年代の人に読んで欲しい小説だ。 | ||||
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上下巻の長編作品にかかわらず一気に読めました。 「普通の中学生」がなぜ殺人者になったのか 3人の男子中学生がそれぞれに殺人を犯すまで、そして少年院での生活、少年院を出てからの生活、 どれもがリアルな現実感を伴って興味深く、時には切なくなりながら読み進みました。 3人の少年の顔が頭の中では実像となって現れた程でした。 読み終わった後、なんとも言えない気持ちになりましたが、読んで良かった。心に響く作品でした。 | ||||
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これでもかと悲惨な話を展開させながら、最後まで読者を引っ張っていく力は、さすがだ。もう年齢的に入ることのできない(笑)少年院の内情など、なかなか興味深いし、一度罪を犯した者への社会の厳しさも、十分に描けていると思う。 私自身がそうだったから思うのだが、偏りのある愚かな大人のもとで育った子どもは、大人びて見えて、実は例外なく年齢より幼い。主人公の3人、あるいは被害者もそういう育てられ方の犠牲者であり、そのあたりを知り尽くして書かれた本だ。いつもながら人間観察力の鋭さには脱帽する。 読後感が悪いと定評のある著者だが、無意識であっても自分自身の偏りを自覚していればこその後味の悪さなのだから、それで正解なのではないか。 | ||||
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感心したのは、この3人の少年に、まるで共通点がないこと。 どんな少年でも、子供がゆえの考えのなさで、人を殺してしまうところ。 14歳は、オトナではない。 頭が良かろうが、悪かろうが 家が、金持ちだろうが、貧しかろうが 女にもてようが、もてまいが、 学校で、優等生でも不良でも この3人にすべて集約されてしまう。 その3人がひとを殺してしまい 少年院出所後、平等にって言うのも変だけど、女性の存在も現れたりする。 更生しようと試みるのに、世の中の偏見に結局負けてしまったり 素直さゆえに、悪に染まっていく神原尚彦とか・・・すごいです。 3人の少年の視点で、場面がくるくる変わるんだけど、どの少年の視点の話も気になって仕方ない。 3人の更生を邪魔する影の存在が、どんどんリンクしていくのに 3人の犯罪に共通点がない。 いったい誰が、どういう理由で3人を悪へ導くのか。 長いけど、場面がくるくる変わるせいか、全然長さは感じなかった。 ラストも若干、後味は悪いし、尻切れなカンジも否めないけど 読み終わったあとに、貫井さんらしい「え?そうなの??」ってどんでん返しがあって 前に戻って、うひゃー、こんなとこから伏線が張ってあるよ・・・と感心仕切り。 刑務所は、「罪を償う場所」だけれど、少年院は「更生施設」だから 少年院を出ても、罪を償ったことにはならない。 罪は、つらい現実を生きて償うって結論も、共感。 | ||||
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貫井作品は好きなので、ほとんど読んでます。 本屋で新作を見つけたので、上下巻をまとめて購入しましたが、上巻を読んで下巻を 買ったことをちょっと後悔しています。 女性として、少年達の生々しい性描写を読んでいると嫌悪感がありますし、 少年院でのいじめや性描写も救いがなく、無駄に長い気がして、 毎日仕事帰りに頁を開くことが、本を読む「楽しみ」ではなく「義務」のような 気さえします。 まだまだ救いのない日々が続くのかと思うと、下巻を読む気がしません。 | ||||
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本書では、三人の人物を主人公にして物語を展開している。 第一章では、三人の生活について淡々と書かれている。 しかし、後半になると三人の少年が思いがけない事件を勃発させる。 あまりの急展開に驚きを隠せなかった。 しかも、三人の少年について、パラパラと書かれているのに、 第一章の最後の方で、三少年が事件を起こしたことが書かれているので、 読者はこの場面でいっきに、小説の世界にグッ引き込まれる。 第二章では、この三少年が少年院で一緒になるのだからさらに驚いた。 特に、先のことを考えることなく読んでいたからか、驚きを隠せなかった。 このように、文章、物語の一部分をどこに配置するかで、 読者に与えるインパクトはかなり変わるということが分かった。 運動能力強化運動は午前中に実施されるが、本当にこういった生活習慣なのか? と、疑問に思ったりもしたが、腹筋をする場面では、 ある少年が優しさを見せる場面もあったりして、 人の心のすべてが廃頽しているわけでもないと感じた。 本小説での少年院での生活は過酷である。 運動能力強化運動もそうではあるが、「精神的な苦痛」は計り知れない。 院内での罵倒であったり、無視だったり。 こういった、下劣なやりとりは見るに耐え難い。 と、同時に「心」の在り方を考える契機ともなった。 少年が事件を起こすと、法により処罰されるのではあるが、更生は難しそうである。 14歳の少年が、罪を犯した場合、14年間の生活、その他諸々の積み重ねが 事件を引き起こしたと思われるので、更生にも14年、もしくはそれ以上の年月が かかるのではないかと思う。 少年がどのように事件を引き起こすのか、こういった経緯を経て 犯罪を犯す可能性はじゅうぶんにあり得ると感じた。 | ||||
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貫井特有の場面転換のうまさはこの作品においても秀逸。 また、近年多発する少年犯罪において「なぜ殺人にまでいたったのか」という動機を犯罪者の内面にまで突っ込んで、独特の世界観(少年の目線に近い感覚)で書き綴っている。 ただし、少し人間関係を広げすぎて、最後に「しめる(人間関係を結びつける)」段階でしめ切れない部分がある点が悔やまれる。 | ||||
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三少年の意図的な人物造詣が、たくみである。すべての家庭環境を象徴していてるのだ。整理すると次のようになる。 1 一人は、何も特徴を持たない凡庸な少年。平均的な家庭で、両親から平均的な愛情と干渉 を受けている。唯一の特徴は、女の子ともとれるような凝った実名。 2 もう一人は、実の母から養育放棄された、貧しい環境。愛情に飢えた、何も持たざる少 年。でも、心の通う幼馴染はいる。経済的に最下層である。 3 全てを持つ少年。親の経済力と知力と美貌を兼ね備えている。ただ、身勝手な父親が次々 と妻を取り替える。 この三様の少年達が、そろって人を殺してしまうのだ。つまり、ある共通の条件が殺人という極限の罪を犯させるのではなく、どの少年にだってあり得ることだという状況を描いているわけだ。本作の寒々しい読後感の根元は、おそらくそこにある。 | ||||
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作品全体を貫く大きなテーマは「瘴気(しょうき)」だ。 瘴気とは、ここでは、得体の知れない鬱屈とした気分、という意味で使われている。 作品は、三人の少年の内面を深くえぐる。 その内容と文体は、非常に粘着質で、これでもかこれでもかという具合に。 そして、突き詰めると、彼らの瘴気に行き着く。 当然、それらを平常心では読めない。 ところで、少年のうち一人の存在意義の象徴が、精密なガンダムのプラモデルだという下りは、 たかがプラモデルが、と思ってしまう反面、共感出来る部分もある。 この部分は特に興味深かった。 作品は、上巻では事件、少年院、下巻ではその後を描く。 一貫している事は、少年院を出ても、三人とも事件を反省していない。 こんなに苛酷かつ壮絶な少年院を出ても、だ。 つまり、瘴気が少年達の心からは消えていない。 この部分に少年犯罪の一端を見る。 下巻では、少年達に、容赦ない世間の洗礼が待っている。 | ||||
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上巻は非情に生々しい描写の数々に、読んでで胸に詰まります。中学生の3人の少年が起こした事件、殺人、そしてその動機、繋がり、結末と、糸を巧みに取り合わせたような物語の展開に、はっとさせられる方も多いと思います。結果的には、数多い貫井さんの作品群の中でも、秀作の部類に入る上出来の物語です。でも子供を持つ親にとって、この長い物語を読み終えていったい何を感じるのでしょうか?それが作家の本作品における最大の答えなのでしょうが、私にとって、結末までの経過、そしてその答えは、とても重かった。でもそれが少年犯罪関連のミステリーなんだということは十分理解できるが。。。 | ||||
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第一部は3人の少年が殺人を犯すまでの経緯、 そして二部は読むに耐え難い過酷な少年院生活を描きます。 少年達を突き動かしたのは「敗北感」や「絶望感」だった。 自分という「個(または自分の愛するもの)」を激しく踏みにじられた瞬間の爆発。 彼らはまだ幼く、傷つくことや負けることに慣れていない。 経験したことのないショックが、怒りへ直結する。 少年院の生活においてもそう。 分別の付かない子供の集まりだから、抑制が効かない。 少年院に入る少年達の心の汚れも問題だけど、 理穂の汚れのなさも現在人の私達には脅威である。 まるで水と油のような久藤と理穂がが分かり合えるはずもなく、 破滅へ進むしか道がないのは、わかる気がした。 第二部を読むのは途中でリタイアしたくなるほどつらい。 読むのには覚悟が必要です。 | ||||
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