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殺人症候群
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殺人症候群の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.78pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全81件 61~80 4/5ページ
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警視庁の捜査課が表立って動けない事件処理をする特殊チームの活躍を描いた「症候群三部作」の第3段。少年犯罪、精神障害などにより、罪が軽減されたことのある前科を持つ者達が命を落としていたことが判明する。環はメンバーを集め、調査にあたるよう指示するが倉持は断り、姿を消す。そして、調査を続ける、原田・武藤のメンバーの前に、倉持の影がちらつく…。テーマとしては、被害者による復讐。このテーマは、大抵の作品でそうなのだが、とにかく重い。復讐を代行する「職業殺人者」と、それを追う特殊チーム、病の心臓移植のためドナーカードを持つ若者を次々と殺す母、そして倉持…。「正義とは何か」「刑罰とは何か?」「少年法」…などなど、一つだけでも重いテーマなのが、それらが複合しあっていくため、とにかく重厚な作品となっている。「症候群三部作」の最後をつとめるだけあって、前二作をはるかに凌ぐボリュームがあり、貫井氏らしい仕掛けも施されている。ただ、仕掛け自体は、終盤に入った辺りでばらされる。この作品、そして三部作の最後に出てくるのは、危ういバランスで保たれていたチームの人間関係の結末。この辺りは、三部作を通して読まなければ理解しがたいかもしれないが。この作品だけで読んでもそれなりには楽しめると思うが、やはり三部作は通して読むことをお勧めする。 | ||||
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東京駅の本屋で、表紙のデザインのみで買ってしまいましたが、東京-新大阪間の新幹線で、トイレにも行かず、いっきに読みきってしまいました。登場人物の男達は哀しく、優しく、強く描かれていて、昔のハードボイルドが好きだった人に特にお勧め。家族持ちの中年男性は泣いちゃうかも。 | ||||
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警視庁の捜査課が表立って動けない事件処理をする特殊チームの活躍を描いた「症候群三部作」の第3段。 少年犯罪、精神障害などにより、罪が軽減されたことのある前科を持つ者達が命を落としていたことが判明する。環はメンバーを集め、調査にあたるよう指示するが倉持は断り、姿を消す。そして、調査を続ける、原田・武藤のメンバーの前に、倉持の影がちらつく…。 テーマとしては、被害者による復讐。このテーマは、大抵の作品でそうなのだが、とにかく重い。復讐を代行する「職業殺人者」と、それを追う特殊チーム、病の心臓移植のためドナーカードを持つ若者を次々と殺す母、そして倉持…。「正義とは何か」「刑罰とは何か?」「少年法」…などなど、一つだけでも重いテーマなのが、それらが複合しあっていくため、とにかく重厚な作品となっている。 「症候群三部作」の最後をつとめるだけあって、前二作をはるかに凌ぐボリュームがあり、貫井氏らしい仕掛けも施されている。ただ、仕掛け自体は、終盤に入った辺りでばらされる。この作品、そして三部作の最後に出てくるのは、危ういバランスで保たれていたチームの人間関係の結末。この辺りは、三部作を通して読まなければ理解しがたいかもしれないが。 この作品だけで読んでもそれなりには楽しめると思うが、やはり三部作は通して読むことをお勧めする。 | ||||
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<症候群>3部作の完結編は文量といい、多重視点で描かれるいくつもの場面といい、『修羅の終わり』に匹敵する力作です。シリーズものとしては、環の警察外部組織の運命も描かれ、山田正紀『女囮捜査官(5)』ほどではないにしろ、その構想の立て方も面白いところです。テーマは殺人被害者救済と、少年犯罪。非常に重いテーマだが、それをこうもあっさりと(読みやすい文章で)書いてしまうあたりはさすがでです。2箇所の引用で本作を示すなら、「私刑など許されることではないと建前上は主張しながら、心の底では○○(登場人物名:引用者注)の罪(=私刑:引用者注)を否定しきれない人が大半ではないか。」「少年法は刑罰を与えることが目的じゃなく、少年を更生させることが主眼だということでしょ。でも、未成年だったら無条件に、更生する権利があるわけ?更生する権利なんか与えるべきじゃない、生まれついての凶悪犯もいるんじゃないの?」これには同感です。なお、本作はエンターテイメント系のミステリーではあるものの、読後感としては本格ミステリとは言い難い感じです。面白い小説であることは貫井作品だけあって間違いないことなのですが…。1つ大技があるにはありますが、終局に入る前に明かされるので、最後の最後のカタルシスという感じでもないですし。とはいえ、ミステリー作家が書いた、いち小説としては秀作であることは間違いありません。 | ||||
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<症候群>3部作の完結編は文量といい、多重視点で描かれるいくつもの場面といい、『修羅の終わり』に匹敵する力作です。 シリーズものとしては、環の警察外部組織の運命も描かれ、山田正紀『女囮捜査官(5)』ほどではないにしろ、その構想の立て方も面白いところです。 テーマは殺人被害者救済と、少年犯罪。非常に重いテーマだが、それをこうもあっさりと(読みやすい文章で)書いてしまうあたりはさすがでです。 2箇所の引用で本作を示すなら、 「私刑など許されることではないと建前上は主張しながら、心の底では○○(登場人物名:引用者注)の罪(=私刑:引用者注)を否定しきれない人が大半ではないか。」 「少年法は刑罰を与えることが目的じゃなく、少年を更生させることが主眼だということでしょ。でも、未成年だったら無条件に、更生する権利があるわけ?更生する権利なんか与えるべきじゃない、生まれついての凶悪犯もいるんじゃないの?」 これには同感です。 なお、本作はエンターテイメント系のミステリーではあるものの、読後感としては本格ミステリとは言い難い感じです。 面白い小説であることは貫井作品だけあって間違いないことなのですが…。 1つ大技があるにはありますが、終局に入る前に明かされるので、最後の最後のカタルシスという感じでもないですし。 とはいえ、ミステリー作家が書いた、いち小説としては秀作であることは間違いありません。 | ||||
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なにとて理由のない行きずりの重大犯罪に巻き込まれた被害者の人権が蹂躙される中で、いたずらに加害者の人権ばかりを強調するマスコミの論調に苛立ちを感じたり、オウム裁判に7年半も費やしながら何も主犯の心の闇が明らかとされないこの国の司法の現状にいぶかしんだり、外国人組織犯罪の増加に警察力が対応できぬままにじわじわと無法国家へとなりさがってゆくわが国のありように歯噛みしたり、そんな日々を憂える人に推薦したい一書です。ただのミステリー犯罪小説ではない。我々の拠って立つべき正義の昏迷の深さを読後に煩悶します。 | ||||
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なにとて理由のない行きずりの重大犯罪に巻き込まれた被害者の人権が蹂躙される中で、いたずらに加害者の人権ばかりを強調するマスコミの論調に苛立ちを感じたり、オウム裁判に7年半も費やしながら何も主犯の心の闇が明らかとされないこの国の司法の現状にいぶかしんだり、外国人組織犯罪の増加に警察力が対応できぬままにじわじわと無法国家へとなりさがってゆくわが国のありように歯噛みしたり、そんな日々を憂える人に推薦したい一書です。ただのミステリー犯罪小説ではない。我々の拠って立つべき正義の昏迷の深さを読後に煩悶します。 | ||||
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犯罪被害者の人権が無視される中で、いたずらに犯罪者の人権ばかりが強調されるような不合理さに苛立ちを覚えるのは私ばかりではないだろう。オウムの裁判に7年半を費やし、少年犯罪の不可解さに戦慄し、北朝鮮拉致問題が「犯罪」として語られることなく、外交問題として俎上にあげられて、いったい我々の社会の正義はどうなってしまったのだろうかと、凡人は心を痛めずにはいられない。貫井はそこに驚くほど単純な「線型方程式」を当てはめての虚構空間を作り出し、その結末の荒涼たる砂漠を見せ付けた。今の我々の絶望は方程式では解けないのだ。通俗犯罪小説の皮をかぶった現代の黙示録として私はこれを読んだ。 | ||||
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犯罪被害者の人権が無視される中で、いたずらに犯罪者の人権ばかりが強調されるような不合理さに苛立ちを覚えるのは私ばかりではないだろう。オウムの裁判に7年半を費やし、少年犯罪の不可解さに戦慄し、北朝鮮拉致問題が「犯罪」として語られることなく、外交問題として俎上にあげられて、いったい我々の社会の正義はどうなってしまったのだろうかと、凡人は心を痛めずにはいられない。貫井はそこに驚くほど単純な「線型方程式」を当てはめての虚構空間を作り出し、その結末の荒涼たる砂漠を見せ付けた。今の我々の絶望は方程式では解けないのだ。通俗犯罪小説の皮をかぶった現代の黙示録として私はこれを読んだ。 | ||||
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症候群シリーズ第3作。1作目、2作目を読んでおいた方が、より人物の背景が理解しやすいだろうが、本作だけを読んでも、十分楽しめる。貫井さんの、現時点での、最高傑作だろう(ついに、現在ベストセラーの「慟哭」を超えた!)。この小説の中では、さまざまな登場人物が、さまざまな立場で、犯罪の被害を受け、さらに犯罪の加害者として行動する。その中で、犯罪被害者の人権や被害の救済がなおざりにされている現状を、淡々としかし重く描きながら、一方で、普通の人間が犯罪加害者に変貌する紙一重の危うさを、自分もひょっとしたら犯罪者になってしまうかも、と思えるリアリティを持って丁寧に描く。そして、作者は、登場人物の誰の考え方にも一方的には荷担せず、すべての登場人物の考ち?方を、一つの線上に公平に描くことに成功している。そこに込められたメッセージは、「お互いに、それぞれの立場を少しでも理解しようと努力すれば、もっといい世の中に変わっていくのではないか?」という問いかけだと思う。読者は、読み終わった後も、時々思い出して、自分自身に様々な問いかけをすることになるだろう。その意味で、非常に後を引く小説である。もちろん、貫井さんだから、エンターテイメントとしても、ミステリーとしても、十分楽しめる小説となっている。これだけ重いテーマをしっかり描いていながら、読むのに苦渋するような点はなく、一気に読めてしまうのは、貫井さんの大きな美点だろう。 | ||||
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症候群シリーズ第3作。1作目、2作目を読んでおいた方が、より人物の背景が理解しやすいだろうが、本作だけを読んでも、十分楽しめる。 貫井さんの、現時点での、最高傑作だろう(ついに、現在ベストセラーの「慟哭」を超えた!)。 この小説の中では、さまざまな登場人物が、さまざまな立場で、犯罪の被害を受け、さらに犯罪の加害者として行動する。 その中で、犯罪被害者の人権や被害の救済がなおざりにされている現状を、淡々としかし重く描きながら、一方で、普通の人間が犯罪加害者に変貌する紙一重の危うさを、自分もひょっとしたら犯罪者になってしまうかも、と思えるリアリティを持って丁寧に描く。 そして、作者は、登場人物の誰の考え方にも一方的には荷担せず、すべての登場人物の考ち?方を、一つの線上に公平に描くことに成功している。 そこに込められたメッセージは、「お互いに、それぞれの立場を少しでも理解しようと努力すれば、もっといい世の中に変わっていくのではないか?」という問いかけだと思う。 読者は、読み終わった後も、時々思い出して、自分自身に様々な問いかけをすることになるだろう。その意味で、非常に後を引く小説である。 もちろん、貫井さんだから、エンターテイメントとしても、ミステリーとしても、十分楽しめる小説となっている。これだけ重いテーマをしっかり描いていながら、読むのに苦渋するような点はなく、一気に読めてしまうのは、貫井さんの大きな美点だろう。 | ||||
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人を殺しておきながら、何ら反省することなく再び社会に放出される未成年犯罪者達。未成年と言うだけでさほど思い罪を背負うことなく、むしろ 「運が悪かった」 程度の感情しか抱いていない、こんな人間に命を奪われてしまえばまさに 「殺され損」。反して被害者側の精神的、経済的苦痛は筆舌に尽くしがたく、本書は、そんな被害者家族の依頼を受け 「加害者少年を処理する」 現代版仕事人ともいえる “始末屋” を描いています。更に、彼等に絡む様々な人間模様が複雑に入り組み、より一層ストーリーに奥深さを与えています。常々 「殺人者には被害者と同様の制裁を」 と考えている私にとっては、なんとも痛快な一冊でした。 | ||||
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人を殺しておきながら、何ら反省することなく再び社会に放出される未成年犯罪者達。 未成年と言うだけでさほど思い罪を背負うことなく、むしろ 「運が悪かった」 程度の感情しか抱いていない、こんな人間に命を奪われてしまえばまさに 「殺され損」。 反して被害者側の精神的、経済的苦痛は筆舌に尽くしがたく、本書は、そんな被害者家族の依頼を受け 「加害者少年を処理する」 現代版仕事人ともいえる “始末屋” を描いています。 更に、彼等に絡む様々な人間模様が複雑に入り組み、より一層ストーリーに奥深さを与えています。 常々 「殺人者には被害者と同様の制裁を」 と考えている私にとっては、なんとも痛快な一冊でした。 | ||||
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この本は、被害者よりも加害者の人権が重視されている、日本の少年犯罪の司法制度に疑問を投げかけています。 このテーマに興味をひかれて購入したのですが、エンターテイメント性に深みが無いせいか、途中に何度も放り出したくなりました。 文は読みやすくすぐに入り込めるのですが、各々のエピソードの中で謎が出てきてはすぐに解決し、また新しいエピソードに移るような展開なので、この分量を最後まで読みきるにはかなり大変でした。 | ||||
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この本は、被害者よりも加害者の人権が重視されている、日本の少年犯罪の司法制度に疑問を投げかけています。 このテーマに興味をひかれて購入したのですが、エンターテイメント性に深みが無いせいか、途中に何度も放り出したくなりました。 文は読みやすくすぐに入り込めるのですが、各々のエピソードの中で謎が出てきてはすぐに解決し、また新しいエピソードに移るような展開なので、この分量を最後まで読みきるにはかなり大変でした。 | ||||
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この本は、被害者よりも加害者の人権が重視されている、日本の少年犯罪の司法制度に疑問を投げかけています。 このテーマに興味をひかれて購入したのですが、エンターテイメント性に深みが無いせいか、途中に何度も放り出したくなりました。 文は読みやすくすぐに入り込めるのですが、各々のエピソードの中で謎が出てきてはすぐに解決し、また新しいエピソードに移るような展開なので、この分量を最後まで読みきるにはかなり大変でした。 | ||||
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この本は、被害者よりも加害者の人権が重視されている、日本の少年犯罪の司法制度に疑問を投げかけています。 このテーマに興味をひかれて購入したのですが、エンターテイメント性に深みが無いせいか、途中に何度も放り出したくなりました。 文は読みやすくすぐに入り込めるのですが、各々のエピソードの中で謎が出てきてはすぐに解決し、また新しいエピソードに移るような展開なので、この分量を最後まで読みきるにはかなり大変でした。 | ||||
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この本は、被害者よりも加害者の人権が重視されている、日本の少年犯罪の司法制度に疑問を投げかけています。 このテーマに興味をひかれて購入したのですが、エンターテイメント性に深みが無いせいか、途中に何度も放り出したくなりました。 文は読みやすくすぐに入り込めるのですが、各々のエピソードの中で謎が出てきてはすぐに解決し、また新しいエピソードに移るような展開なので、この分量を最後まで読みきるにはかなり大変でした。 | ||||
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この本は、被害者よりも加害者の人権が重視されている、日本の少年犯罪の司法制度に疑問を投げかけています。 このテーマに興味をひかれて購入したのですが、物語に深みが無いせいか、途中で何度もギヴアップしたくなりました。 文は読みやすくすぐに入り込めるのですが、各々のエピソードの中で謎が出てきてはすぐに解決し、また新しいエピソードに移るような展開なので、この分量を最後まで読みきるにはかなり大変でした。 | ||||
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失踪、誘拐に続く症候群三部作の3作目。もうあらゆる面で、前ニ作より面白い。失踪、誘拐を読んで、今一つと思っている人も殺人症候群は読んで欲しいです。 | ||||
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