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鼻
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鼻の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.07pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全46件 21~40 2/3ページ
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面白かった。 一本目は、バナナマンのコント日本順番を思い出した。 二本目は、薄気味悪さが秀逸。出てくる登場人物がいい。映像化したい。 三本目は、ラストのクロスがしっくりくるようなこないような感じが気持ちいい。 | ||||
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暴落はなるほど他の方のレビューに合ったとおり「世にも奇妙な物語」で非常に似通った話があるようです。 こういうのがあると、他もそうなのでは?と思えてしまい、他二作の評価まで傾いてしまう。残念。 受難はオチが非常に胸糞悪いが3人の登場人物が中々いい感じにぶっ壊れていて面白い。 駆け引きの中にクスッと笑ってしまう会話もあり楽しめた。 鼻はなるほどなぁと思えるオチだが、わりと有りがちなオチでは?とも思った。 他二作のなんとも救いのないオチに比べれば、最後の犠牲者は自業自得でもあり そういう意味ではスカッとした。 だがホラーかと聞かれれば個人的には(?)となる。 自分はあまり読書に慣れてるわけではないのだが、スラスラ読めた。 非常に読みやすく、丁寧な描写で初心者でも気軽に読める作品だと思う。 | ||||
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第14回(2007年)日本ホラー小説大賞短編賞を受賞した表題作「鼻」を含む3編を収録した本書は、まず、2つのことに驚かされました。 【第1の驚き】 著者は、この短編賞を受賞した同じ年に、「沈底魚」で第53回江戸川乱歩賞を受賞しており、私はそちらの作品を先に読んでいたのですが、読み比べてみると、「同じ著者とは思えない作風」に驚かされました。 乱歩賞作品は、きちんと「スパイ小説(エスピオナージュ)」となっているのに、こちらは、(受賞したのだから当然ですが)純然たる「ホラー小説」。 ただ、作風の深いところでは繋がりがあるようで、「沈底魚」のレビューで、「人間の暗黒面を抉る快作」と題したのですが、同じ表題を掲げさせていただきました。 【第2の驚き】 それは、「細部に至るまで練り込まれた伏線」です。 これは、ホラーでは必ずしも要求されず、ミステリの分野で必要とされるものと考えておりますが、なるほど、ミステリで受賞できる手腕があるのですから、この「伏線」を活かす技術は兼ね備えていたというわけなのですね。 また、収録された3作品とも、現代日本が舞台と思われますが、小説を読み進めていくと、現実とは異なる、その小説独特の「世界」が広がっていることが、徐々に明らかになっていくのですが、そこから、得たいの知れぬ恐怖が滲み出てくる点は、相当にレベルの高い作品群と呼べると思います。 そして、読み終えて改めて目次を見返し、その3作の題名を見ると−− 【暴落】は、正に「暴落」であり、 【受難】は、正に「受難」であり、 【鼻】は、正に「鼻」 という題名しか有り得ないことに気づかされました。 2007年は、「ホラー」と「ミステリ」の傑作が同一著者によって生み出された豊作の年であったのではないでしょうか。 | ||||
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私が面白いと思ったのは「暴落」。人が株価のように値段を付けられ、その価格は毎日変動する。株価は人の生活の至る所に影響を及ぼし、例えば結婚(合併)にしろ、就職・昇進にしろ、株価を無視してすすめるのは難しい。主人公はある時から株価が下がりはじめるのだが、そこから物語はどんどん回転していく。 まず、人に株価をつけるという発想自体が面白いのだが、この話はそこでは終わらない。暴落の先には更に奈落の底があるのだが、それは是非読んで確認して欲しい。 この本を読んだのは結構前のことなのだが、最近この本を思い出すことがあり、このレビューを書いている。泉佐野市が市名を広告として売ろうとしているネーミングライツの問題、これは「暴落」にも、市名ではないものの出てくる。また、最近の就職はソー活といって、SNSを通して友達の数なども見られることがあるようだが、これも「暴落」の株価とは微妙に違うものの、何だか似たようなニオイを感じる。泉佐野市とソー活の記事を見て、この「暴落」を思い出した次第。今の時代に改めて読みたくなる。 | ||||
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この本には短編が3つ収められています。 ホラー文庫ですが、あまり怖いという感じはしません。 表題作の鼻は、二つの視点で進んでいくストーリー。 最後に二つのストーリーが交錯して、謎が明らかになるという展開です。 といっても、いろいろと細部に関してここはどうなのっという感じがあり、 少しもやもや感が残らなくもありません。 暴落と受難に関しては、不条理な印象を受ける話です。 いずれも読んだあとの後味の悪さはなかなかのものだと思います。 ホラーも怖い系、感動系などいろいろあるかと思いますが、 この鼻に収められた小説は、不条理系というか、不気味系とかそんな感じです。 | ||||
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小説でしかできないことをやっている。3編ともテイストが違って飽きずに楽しめた。ほかの作品も読んでみたい。 | ||||
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すんごーーいおもしろかったーー。 私にとって初の曽根圭介作品である『暴落』は「世にも奇妙な物語」って感じで、途中までは、なんか安っぽいなーとか薄いなーとか思ったんだけど(濃密・重厚の平山夢明のあとに読んだりしたもんだから……)、それは全く失礼な話で、最後まで読んだらおもしろかった。 その次の『受難』はまさに受難。こんな悲惨な人っている? 『東京伝説』を思い出した。 そして『鼻』。……そうなんだー!!!!!! 以上。 いや、もっと本当に言いたいことはあるが、内容に触れるのでこれ以上言えません……。 とにかく「おもしろい」という情報だけで読むのが最良です。 なにしろ一気読みせざるを得ない。マンガなどではできない小説のすばらしさ。小説万歳! それにしても、ひょこたん腹立つなーー!! 久々に小説の登場人物に、何日も憎悪を抱えて苦しくなったほどです。 | ||||
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暴落、受難、鼻とタイプの異なる中編は、不思議なことに人によって評価がばらばらだ。 結局レビューは好みの問題であり、自分と同じ感想を抱く同胞を見つけて安心するためのものではないのか? 私は何の予備知識もなく冒頭からこの三編を続けて読むことができて幸せな気分だった。 まるでホップ・ステップ・ジャンプと三段跳びをしたかのようだった。 鼻は傑作だと思う。二つの視点の交叉が加速していく様が見事だ。 真相は大森先生の解説が正しいのだろうが、あっと驚かせて、呆然としている読者を残したまま、 すうっと去っていくような終わり方も、もちろん意図したところであろう。 | ||||
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暴落 ☆……5 株を擬人化する発想が面白い。インサイダー取引や風説の流布など、株を知らない人には勉強になるし、知ってる人は、より楽しめる内容だろう。本編にも名前が出てくる、江戸川乱歩の「○○」(※ネタバレになるので名前は伏せる)を彷彿とさせる傑作短編。 受難 ☆……2 本人が理解できないまま密室に閉じ込められるという、最近ありがちな設定。オチが予定調和に終わり、イマイチ。 鼻 ☆……2 叙述的に展開するが、それを作るための文章力が追いついていない印象。よく分からなかった。 | ||||
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久しぶりに手に取った、角川ホラー文庫。 独特のテイストで、読後が微妙…になる物も少なくないのに、つい手が伸びる。 その中で、この一冊は大満足な結果となりました。 ●暴落 ●受難 ●鼻 3編からの短編集です。 中でも、最初の「暴落」は読みながら少し背中が寒くなった方もおられるのでは? こちらは株式の話ですが、昨今はブログや、ネット小説etc… 私達が評価入れたり、貰ったり…というランキング形式モノがいっぱいあります。 ランキングが上位の方など、励みになるものが ちょっとしたプレッシャーになることもあるのではと思います。 そういう意味では、近未来の世界のような気さえして 全くの架空のお話ではないようで、薄ら寒くて面白かった。 「受難」は、某映画のパロ的な感じですが、主人公の恐怖たるや… 読みながら、本当にゾゾリ…とさせられました。 「鼻」こちらは、賞を取っただけあって、オチで唸ります。 そうきましたか…っ。成る程に、面白い。 天狗と豚の意味がわかった時に、又ゾゾリ…と。 久しぶりに、ホラー小説を読んだ…という満足感で満たされました。 ゾゾリ…となりたい方は、お勧めです。 | ||||
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「暴落」「受難」「鼻」の短編三本収録 どれも面白く、一気に読めました。 「暴落」は、自分の価値がすべて株として決まってしまうところが、 不思議な感じがしつつ、どんどん引き込まれてしまいました。 でも、「こんな世の中になってしまうと嫌だな〜」と感じてしょうがないです。 「受難」は、目が覚めるとビルとビルの間の細い路地に繋がれている男性の話。 訪れた人が、それぞれ自分の世界に入っていて、 助けを求めるも聞き入れてもらえない事が続き、暑さ空腹な状態が何日も続いていく・・・。 何とも、不条理な気持ちになってしまう話。 「鼻」は、個人的に1番面白かった。 最初は、全く違う物語が同時進行で進んでいると思っていました。 でも、途中から少し違和感が芽生えてきて、それが少しつづ大きくなっていきました。 妄想世界と現実世界が実は同じ時間軸で起こっている事になんとなく気づき、 あとがきの解説で確信しました。 確信が持てた時、もう一度読むとまた違った形の面白さがありました。 他の作品も読みたくなりました。 | ||||
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タイトルの「鼻」はよくある手法を使ってますが、展開が新しく斬新だったので星4つです。 ただ、こういった手法の欠点は、慣れていないと一読して?が残りやすいところです。 読み終わった後にざっと確認読みを要する場合があることですが、これはそうした作品の中では割とわかりやすかったのではと思います。(あくまで、この手法を使った他の作品と比べてですが) 他2つははっきり言ってオマケみたいなものでした。 例えば「暴落」などはほぼ全く同じストーリーのものを世にも奇妙な物語で観た覚えがあります。 「株式男」という話で、話のネタからオチまでそっくりです。 おそらく曽根圭介がパクッたのでしょうが、がっかりです。 「鼻」のみの評価で星4つで。 | ||||
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ホラーは表題作しか期待できない。だが、どの話も理不尽極まりない残酷な話が犇めく。 短編2本を読了後、過大評価ではないかと疑った私を嘲笑うかのように表題作が輝いた。 まさか、叙述モノだとは気付かず、読み進めて場面は急転直下する。 ジワジワと浸食する恐怖と、ダイナミックな結末への移りゆくさまは心が躍る。 文体も趣旨もまるっきり違う作風の使い分け、設定の無駄のなさは見事。 滔々と語られる文章の小気味よさったらない。 ありきたりな人物トリックかと匂わせて、実は見てる○○が違うオチは斬新。必読である。 暴落は、当人の行動、境遇などをひっくるめて自身の価値が株というデータに置き換わり、 市場では常に株価が変動する世界が舞台である。そこでは、常に行動が監視下にあり、人助けをするなど 株価に影響を与える行動をとると、テロップという形で世俗に伝播する。悪事を働けば当然下落。 エリート重視社会への風刺のきいた小説とみてもいいかもしれない。 受難は、現代のコミュ力不足の小説化といったイメージをもって、読みだすと面白い。 トラブルに巻き込まれ、無一文でパイプに手錠で繋がれ、拘束された男性の脱出劇であるが 関わる人間のことごとくが、自己中心的。典型的なアスペのような人間もいる始末。 助けなど求めても終始無駄に。次第にやつれていく描写がリアリティ溢れる展開で、残酷だ。 | ||||
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奇妙な世界観だが救いようもない話に現実的なものを感じる。現実は常に理不尽でいつ何が起こってもおかしくない。だから人はそれから目を背け幸福しか視ないようにする。どんなことでもハッピーエンドを望む。しかしこの作品は鮮明に現実を映し出す。現実の残酷さ。人間の醜さ。おすすめです。 | ||||
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内容の面白さと文体の読みやすさで一気に読み切ってしまった。かなり上手な作家で他の作品も期待してしまう。「暴落」 一昔前ならこれはSFに分類される作品なのに今はホラー文庫から出るんだねぇ。「受難」 シュールな状況や登場人物から寓話的な物語かと思えば現実的な世界だったりでちょっと違和感があった。「鼻」 叙述トリックを使ってるので構造が分かりにくい為、ネタバレしても後書きを読んでから読み始めた方が理解しやすくて良いかもしれない。 | ||||
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とても器用で、上手な作家。 文章はこなれていて無駄もなく、まとめ方の巧さは新人作家の域を越えている。 また引き出しも多そうで、今後もまったく違った切り口から、次々と物語を書いてきそうだ。 文体の切り替えも、必要に応じて自由自在。 読みながら、器用だな〜という感嘆を素直に抱かせる。 要するに、小説のテクニカルな部分に関しては、この人はすでに一流作家の域に達している。今後いち押しの作家さんであることは間違いない。 逆に言うと、この人は小説を書くことで一体何を伝えたいんだろうな…? という疑問がちょっと湧いた。要するに、器用すぎて、この人の小説テーマというものが今いち見えてこなかった。本作でいえば、3作の短編にバラエティがありすぎて、そのどれもが非常にシニカルにまとめられているので、曽根圭介の核というか、小説家としてのメッセージが見えてこなかった。 この点は今後次第というところか。 作品に関して言うと、やはり『鼻』が断トツ。 叙述ミステリというと道夫秀介の『向日葵の咲かない夏』を思い出すが、読みやすさと鮮やかさではこちらの方がはるかに上。 文章もきれいだし、メリハリもある。「ヒビノさん」や「死んだ前妻」が現実世界では何にあたるのか、守銭奴の老婆が主人公の脳内世界では何にあたるのか、といったあたりがやや未回収だが、そんな細部をすっとばすのも新人の才気の現れと思われ、不満はさほど感じなかった。 『暴落』と『受難』は、それと比べるとやや不満。完全な一発アイデアものであり、面白いけど後に残るものが何もない。さらにこの作品どこかで読んだような…という既視感がずっと頭から離れなくて、まいった。筒井康隆という指摘もあったが、個人的には星新一の名前がポーンと浮かんだ。この2作だけだったら、星新一の二番煎じでダメ、と書いていたと思う。 | ||||
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いい短編集を読むときの喜びで、一編読むたびじーんとなった。 例えるなら、ポテトチップスのりしおを食べたあと、果物がいっぱい入ったゼリーをつまんで チョコレートケーキで締める豪華なおやつみたいだった。 3編が3編ともカラーが全く違うのに、それぞれ完成度が極めて高い。 共通するのは、設定の面白さを生かしきる構成の妙と、筒井然とした黒く軽いユーモアのセンス。 【暴落】たのしい仕組み アイディア一発ではあるけど、“個人⇒法人”の当てはめが組み木細工ばりに上手い。 成人・結婚・昇進等のライフイベント、対人関係を企業に上手いこと例えていて、快感。 ネーミングライツ売買契約のエピソードが秀逸。イン・タムさん…。 あと『鉄橋を木の棒で支えるのを小学生に見せて、まっとうな大人になるよう仕向ける仕事』に従事するあたりも なんかかわいくて好き。オチがベタすぎるのが残念。 【受難】詩的 阿部公房からエロスを抜いたみたいな世界観。没コミュニケーション・過酷・メルヘンチックで、短編映画を見るような楽しさ。 ひょこたん以上に、薄汚い紳士が愛らしい。 【鼻】トリッキー 叙述トリックはそんなに好物でもないけど、“外科医”が自らの世界を構築した理由づけが上手くフォローされててよかった。 私は解説読んでやっと理解し、アハ体験を逃したくちですが…。 | ||||
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ホラー小説大賞短編賞「鼻」と中篇二編から成る作品。全体として、ホラーと言うよりは不条理小説の趣きがある。 「暴落」は個々の人間に株価が付き、その株価(の変動)によって人が評価される世界を戯画化して描いた作品。現代の経済・エリート偏重主義への風刺だが、実生活でも「例の件で彼は株を上げた」等の言い回しをするので、それをシステム的に徹底させたものとも言える。だが、発想のユニークさに比して、個々のエピソード、全体の仕掛けが凡庸で、せっかくのアイデアが活かし切れていない。もう少し捻りが欲しかった。 「受難」はビルの屋上に閉じ込められた男のまさしく「受難」を描いたもの。男は3人の男女と接触するのだが、"助けて欲しい"と言う男の意思は通じない。個々が隔絶した社会への風刺とも取れる作品だが、登場人物の中では、男を聖騎士と仰ぐ"ひょこたん"の存在が不気味であると共に笑わせる。ストーリーの起伏は少ないものの、不条理感だけで読ませる味のある作品。 「鼻」は鼻の形状で、ブタ人間がテング人間を差別する社会を描いたものだが、"マスク男"を追うゴシック体の一人称の文章が合間に入る。当然、この二つの物語がどうクロスするかが見所だが、見事な出来栄えと言って良い。発想は芥川「鼻」から得たと思われるが、完全にアクロバティックなミステリに昇華されている。 今後が楽しみな作家。奇想に溢れた作品をこれからも期待したい。 | ||||
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表題作の「鼻」、その他「暴落」、「受難」と3つの短編集でどれもおもしろかったが、個人的には「暴落」、「受難」がおもしろかった。 「暴落」は、自分が付き合っている人や職業、人助けなどの評判が人間の価値を決めるという発想がおもしろく、リアリティもあって楽しめた。最後の終わり方も怖くてよかったと思う。 「受難」は、ビルとビルの間の鉄扉に手錠をかけられて動けない男の話なのだが、通りかかった人間たちがみな自分の世界に入っていて、常識が通じないやりとりが爽快だった。特にスーツを着た紳士がエロ本を置いていく場面は思わず笑ってしまった。 | ||||
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ホラー小説短編賞を受賞した作品の中で「玩具修理者」以来の当たり作品です。暴落、受難も良いですが、なんといっても表題作に尽きます。何を書いてもネタバレになりそうなので書けませんが、他のホラーとは違い、単なる異世界の話ではないところが凄いです。丁寧かつ適度な仕掛けで最後はガッツリやられます。 | ||||
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