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暗黒館の殺人
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【この小説が収録されている参考書籍】
暗黒館の殺人の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.41pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全199件 121~140 7/10ページ
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素直に面白かったです。 読み終わった後、「肉」の夢を見てしまいました(笑) ただ、ものすごく長いので多少イライラしましたが……。 謎が残る感じなのと長いので、☆四つ。 綾辻ファンなら館シリーズすべて読んでみてからみて下さい。 ○○○のイメージが変わります。 | ||||
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綾辻さんの長編が出たと分かった時は、めちゃくちゃ嬉しかったですね。長い間、綾辻ワールドに浸れると思うだけで、幸せです。単行本だと四冊もあるし!残念ながら、おもしろすぎてあっという間に読み終えてしまいましたが。題名通り、暗黒の館を舞台にしていますが、今までの館と違い、重厚なイメージを抱きました。そして、内容も少しホラーめいた感じでしたね。怪しげな館の主達、その者達が執り行う儀式。物語が進むにつれ、次々と明かされる秘密。それと同時に沸き起こる不可思議な謎の数々。あんな館が実際にあったなら、ちょっと行ってみたくなってしまうかも・・・恐いけど。そして、最後にまた綾辻さんにやられました。騙されましたね。あの人物が・・・そういうことだったのか!本当におもしろかったです。今までの館シリーズをすべて見てきましたが、この「暗黒館の殺人」で全部が繋がった感じがしました。でもまた、館シリーズ出してほしいです! | ||||
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■〈あらすじ〉 母親の葬儀のため、九州に帰郷していた江南孝明は、親戚から建築家・中村青司が 改築に関わった”〈暗黒館〉――熊本の山深く、湖の小島に建つ異形の館――の話 を聞かされ、その館に赴くことにする。 その道中、地震が起きて事故に遭い、負傷した ものの、なんとか〈暗黒館〉にたどり着いた江南。 しかし、呼び鈴を鳴らしても誰も出てこなかったため、敷地内にある十角形の塔に 登り、バルコニーから館にいる人の姿を見たのだが、再び起きた地震によって、彼 は塔から転落してしまう―― ――建築学を専攻する学生・“中也”は、東京で知り合った〈暗黒館〉の当主の 息子・浦登玄児に招かれ、〈暗黒館〉を訪れていた。身許のはっきりしない青年 が、塔から転落して記憶喪失となったり、使用人が事故で重傷を負うなど、不穏 な出来事が続く。そして中也は、浦登家が年に一度、〈ダリアの夜〉に開く特別な 〈宴)に参加するのだが……。 ■〈感想〉 メインとなるのは、著者お得意の××トリックではあるものの、全編に横溢する オカルト要素に、鏡という小道具や、本シリーズならではのからくり趣味などを 絡めて論理的に犯人を特定できる仕様にしているのは評価されるべきでしょう。 ××トリックも、勘のいい人は、直感的に分かってしまうかもしれ ませんが、真相の全てを見抜くことはきわめて困難だと思います。 そして、常軌を逸した殺人の動機も、〈暗黒館〉という“異世界”においては、 説得力と必然性を持ちうるものになっている――そのためにこれだけの大部 に亘って世界観を構築する必要があった――のは見逃してはならない点です。 正直、冗長で、読み切るには忍耐が必要ですが、シリーズ読者 なら、必読の真相も明らかにされるので、読んで損はありません。 とにかく長いので、時間が十分ある時に読むことをおススメいたします。 | ||||
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作家の個性とは何か。 綾辻先生にとってそれは「本格」であること。 しかし本格の定義とは? 後書きで先生は自分にとっては「雰囲気」であると記してあります。 今回の物語は今までのシリーズの中でも突出して幻想と怪奇に重きが置かれ独特な視点と語りによって読者を暗黒の闇の中へと引きずりこみます。読者の中には幻想が本格を食っているという意見もありますが、前述した作家のスタンスを鑑みれば寧ろ真っ当で丁寧な作品であると私は思います。 ミステリー小説である前にこの物語は小説なのです。 本、本来の楽しみ方を「本格」という言葉に縛られず広い心で楽しみたいものです。 そういう意味で私にとって暗黒館は綾辻先生の作品の中で最も洗練な印象を受けました。 トリックに厳密さのみを求める人には向きません。シンプルに暗黒館の世界に没頭したい人には最高の一冊かもしれません。 | ||||
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綾辻の「館」シリーズの最後を飾る超大作。文庫で2000ページあまりある。(最近の講談社文庫は文字が大きいという話もあるが) 基本的には、怪しげな雰囲気の登場人物が出てきて、おどろおどろしい周辺環境で、嵐の山荘状態が勃発して、そこで連続殺人事件が起きて、という、おいおいこれは横溝正史か、というような話。2000ページまで書く必要があるかというと、このやたらおどろおどろしい表現を絞ると2/3くらいにはなる気がしますが、まあこれは作品のカラーということで良しとしましょうか。 で、本作品最大の大ネタについて言えば、いちおう本格の範疇と言えるでしょう。ちゃんと途中に分かりやすい(?)伏線がいくつか張られているし、良く読んでいれば半分位でわかるかなという感じ。一方で、最後の一発どんでん返しはと言うと、こりゃちょっとわからんですよ、という気がしますね。確かに途中でおや?というエピソードがあったといえばあったのですが。あと、おおぉ〜この人があの人だったのか!は、まあお約束ということで(笑)。 全体構成で言うと、地の文で書かれるようなところを、ちょっと超自然的な設定で書いてあるようになっているので、そこがかなり取っ付きにくかったです。とまれ他の「館」シリーズを読んだなら、締めにこれを読まないという手はないでしょうね。(他の「館」を読んでから手に取ったほうが良いでしょう。絶対だめとはいいませんが、そのほうが楽しめます。) | ||||
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4巻のレビューですが、暗黒館を一つの作品として評するのが妥当かと思いますので、1〜4巻を通じてのレビューだと思ってお読み下さい。 綾辻氏と言えば叙述トリックですが、今作ではそれが『枷(かせ)』となってしまっているように思いました。 つまらないわけではないのですが、今作のやり方はかなり無理矢理な気が…… 十角館や迷路館よりは、人形館に近いテイストのように思います。 私は十角館や迷路館の方向性が好きなので、この評価となりました。 | ||||
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館シリーズを並べてみてもひときわ目に付くボリュームの今作。 一巻は、舞台となる暗黒館とその関係者との顔合わせと言ったところでしょうか。 「視点」が登場人物に乗り移るといった少し力技とも感じる手法で、主要人物である中也を中心に、館を取り巻くさまざまな事情を読んでいくことになります。 500ページを超える導入部となるわけですが、過去作と比べても多種多様な人物が登場し、暗鬱とした館の雰囲気とは裏腹に常識的な感性を持つ(様に見える)中也の友人「浦登玄児」が案内役を務めるため、思いの他ライトで読みやすく感じました。 今作を読む直前に江戸川乱歩の「孤島の鬼」を読んでいた事や、同シリーズの過去作を思わせるような台詞なども興味をそそる要因の一端になったと思います。 この巻の最後に、中也は暗黒館の核心に踏み込む事になります。 一年に一度ある「ダリアの日」を終えた彼が目を覚ました時、彼の目には何が見えているのでしょうか。 | ||||
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綾辻さんの小説は「暗黒館の殺人」まで全て読んでいます。 切れ味鋭い作品が多いだけに、今回は残念でした。 この小説がコンパクトに書かれていたら・・・館シリーズの中でも傑作になっていたはず。 でも、内容は良かったです。 作品に詰め込まれたトリック・アイデアは素晴らしいと思います。動機は面白かった。 暗黒館に関しては、ミステリを読み慣れた方なら早い段階で真相らしきものが読めます。 今まではラストでびっくりさせられることが多かったのですが、今回は特に無かった。 あと、これだけ無駄に長いと伏線の意味あるんだろうか・・・。 時計館や霧越邸は長いと感じなかったのに・・・。 本格ミステリを期待して読むと辛いかもしれません。 仕掛けのある怪奇小説という趣です。 | ||||
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そりゃ、あたしゃね、綾辻氏の大ファンですよ。 ですがね、何ですかこりゃ。 舞台装置は最高なのに、まぁこのつまらなさ。 購入以来、何度読み返しても、「つまらない」 雰囲気は素晴らしいんですがねぇ。 だけどこれは、ミステリじゃないよね。 大体、この作品で、島田潔さんは何の為にいるわけ? | ||||
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いや〜、おしい。 どうして、館シリーズにしたんでしょうね。 いままでの館シリーズを知ってる人や期待した人は、完全に肩透かしを食らいます。 ところどころ脚本のような描写も、さすがって感じですが、 これが本格ミステリーとなるとどうなんでしょう。 (厳密な意味での)いわゆる探偵もでてきませんし。 そういう意味でこの評価です。 でも、これはこれで面白い。 別のタイトルで出せなかったんでしょうか。 タイトルが先行していたのでしょうか。 | ||||
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まず…「館シリーズ」を全て読んでから読むことをオススメします。それでないと、この独特な世界に入りにくし、過去のシリーズとの意外な繋がりに驚かされることもなく“もったいない”ような気がします。 館シリーズのファンとしては、今までのシリーズのどの作品よりも、ものすご〜〜〜く読みづらい作品で最初は戸惑いました。そしてひたすら長い!推理小説でこんなに長い作品を読んだのは初めてかもしれません。そしてこのシリーズの主役である鹿谷が(登場人物一覧には出てくるのに)全く登場しないのも驚き。 そんなわけで特異な文章と特異な設定で最初は読み進めていくのに苦労しましたが、小説の世界に入っていけるようになるとどんどん夢中になって読むことができました。かなりグロテスクな話なんだけど、「いけないと分かっていながら覗き見る本能」とでもいうのでしょうか、あるいは「嫌悪しつつも見てしまう人間の性(さが)」とでもいうか…目を離すことができず一気に読んでしまいましたね。推理小説といよりはホラー、しかもゴシックホラーかな。 後半、どんな展開になっていくのか楽しみです。 そして、恐らくは一番のミソである“視点”の謎についても… | ||||
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何千ものパズルを一つ一つ組み立てている。なるほど「これだけのページが必要だった」と作者が語る意味は分かる。何気ない一つのピースがあとで大きな意味を持つ。 ただし、本格推理と言えるかは疑問。一気読みしたくなることはなかった。 むしろ、とばし読みをしたかったくらいだ。 表現力があれば、もっとじっくり読ませる内容だろう。 優秀なミステリとは、最高の舞台と最高の文章が融合したものだと考える。 そこまでの文章力を磨いてほしい。 文庫の1巻だけ買って読んではいけない。次を買いたくなくなる。 買うときは全巻そろえて買いましょう。 | ||||
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「黒猫館」以来実に12年振りに上梓された、新たなる「館」。館シリーズ最長の分量、ストーリーの視点が様々な人物へと移ろいでゆくスタイルと、規模・斬新さ共に、待ちに待った読者の期待を裏切らない大作になっている。 暗黒館に好奇心から乗り込み転落事故に遭ってしまう江南を始め、中也、玄児といった登場人物達の「記憶の欠落」が作中における最たる謎だ。これがどの様に収束してゆくのかは下巻へのお楽しみ…として、中原中也の詩を引用するなど、綾辻行人の相も変わらぬ幻想小説への傾倒には唸らされる。 館の構造や建築蘊蓄が冗長で、作品への批判材料になってもいるようだが、私には、これまでに類をみない細緻な描写に、著者の並々ならぬ覚悟と野心が十二分に伺えた。加えて、浦登家の体質や秘儀といった土俗性も、従来の館とは異なる怖気を醸成する果敢なアプローチといえるだろう。 地域から隔絶された暗黒一色の屋敷、陽光を拒絶するいわくありげな住人達、「意味のない殺人」…。これだけ網羅された伏線の落としどころを探るのが如何に難儀かは、作家も読者も大した差違はない。 しかし、読者に出来るのは、これまでに数多の意表を突くミスリードをみせてくれた館達を凌駕する結末を信じて、これまた膨大な量の下巻に挑むことだけだ。勿論、躊躇う必要はない。前代未聞の規模を誇るこの館もまた、積年の期待を無下に裏切ることは決してないだろうから。 | ||||
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長いですねぇ(笑) だから、すごく良かった!!('∀`) キャラクターや世界観が好きだったので早く終わって欲しくなくて… 僕にとっては嬉しい作品でしたね本当に買ってよかった〜('∀`)今までのシリーズを読んでいたなら余計に楽しめます('∀`)館シリーズでお馴染みの『あの人達』にこんなエピソードがあったんだ…!…と感動しちゃいましたよ('∀`)テーマの館、キャラクター、世界観もみんな魅力的ですごく良かった四冊読んでる内に、すっかり気に入ってしまっていたので…ページを捲る度に物語の終わりへ近づいていってしまうのが寂しかったなぁ(笑)欲をいえばエピローグ…キャラクターのその後をもっと知りたかったな…なんてそれくらい入れ込みました('∀`) | ||||
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とても長い作品で初心者には、「十角館の殺人」をお勧めするが、シリーズファンならかなり楽しめるのではないかと思う。 私は館シリーズのファンなので、長い間作品の世界に浸ることができた。 初めの殺人が起こるまでかなり時間がかかるのでそこまで楽しめるかどうかで作品の評価が変わるのではないか。 登場人物の中では双子の姉妹がかわいくてよかったと思う。 | ||||
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まず、私は館シリーズは好きです。特に「迷路館」とか「時計館」とか。 それに、長編だって、幾ら本の重みで肩が凝ろうと、内容がよければ全く問題ないと思ってます。 でも、2分冊(文庫なら4分冊)のこのお話には正直がっかりしました。 ん十年生きてきて、記憶喪失になってる人には一人も会った事がありません (まぁあんまりぺらぺら喋るものでもないからかもしれませんけど)。 なのに、問題の館に記憶喪失経験者が3人も出てくるという非現実的な設定に まず白けました(トリック面ではともかく、人物設定で非現実的過ぎるのはやめてほしい)。 そして、最後のオチも記憶喪失に起因するし、ましてやもっと不自然な 夢オチまで!彼は霊媒体質でもあるんですか?! 当主の最後が謎なのは幻想性を持たせるためよしとしますが、普通に生き残った 人間のその後位は教えてほしかったです。あの長編を最後まで読んだんだし。 上巻から一気読み読了明け方3時頃、腹が立ちました。 登場する様々なタイプの人間像やダリアの日のおどろおどろしい雰囲気は気に入ったので、 料理の仕方が勿体無いです。 視点も飛び過ぎると、読みにくさを倍増するので、読者のために加減を考えてほしい。 完成まで8年かけたそうですが、申し訳ないけど私的には★1位の評価しかつけられません。 | ||||
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内容については他の方が述べられていますので、そちらを参考にしていただいくとして... ミステリとして捉えなければ、重厚なファンタジーとして楽しめたかもしれません。 しかしこれは氏のデビュー作から続く"館シリーズ"なので、ミステリとして手に取りました。 私の高校時代、綾辻氏は島田荘司にその才能を見いだされ、新本格ミステリの一翼を担う存在でした。 当時の私は、新本格と名のつくミステリを読みあさり、新本格と従来の作品の違いが分からないながらも、ある作品では個性的な探偵に惹かれ、またある作品では幻想的な雰囲気に酔い、またまたあるときはどんでん返しに次ぐどんでん返しのトリックに頭がついていかず、何度もページを遡ってはトリックの周到さに驚かされていました。 その当時は、才気あふれる”新本格"の作家さんが、多彩なミステリを執筆されていました。 けれど、どんなに新機軸を投入しようとも、提示された謎は解決するという原則は守られていました。 残念なことに氏のこの作品では、謎は謎のままでそっとしておこうという、姿勢が感じされ「なんで、"館シリーズ"、ミステリとして執筆したんだ?」という疑問を抱かざるをえませんでした。 | ||||
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「館」シリーズの、文庫版最新刊です。 実に4冊にまたがる大長編です。 この「長さ」については、ノベルス版のレビューを見ると賛否両論のようですが(否の方が多いような・・・)、私は皆が批判するほどの冗長さを感じませんでしたし、この内容だとむしろ妥当な「長さ」だと思います。 それほどの、「時間の重さ」が詰まった作品です。 未読の方には、「何としてでもトリックを暴いてやるぞ」と身構えて読むのではなく、ナビゲート役の“視点”に身を委ね、暗黒館に流れる「時間」を肌で感じつつ読まれることをお勧めします。 トリック云々を超越した時間旅行に、本作品の真骨頂があるのです。 そういう意味では、従来の館シリーズとは若干趣が異なりますので、生粋の新本格ファンには不満が残るのかも知れません。 言ってしまえば、事件自体はたいしたことはないですし^^; 第一巻は、舞台と登場人物の紹介です。 のっけから謎がいっぱい出てきますが、当然謎のまま話は進みます。 視点がクルクル変わり、その度にそれぞれの心情や回想が織り交ぜられますので、辛い人には辛いかも知れません。 もう一度言いますが、あまり深く考えずに「委ねる」のが吉です^^ | ||||
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陸の孤島となった暗黒館で、ようやく殺人事件が起こります。 殺人事件そのものにも謎めいた部分はあるのですが、それよりももっと深い、得体の知れない闇が、暗黒館を覆っています。 謎が謎を呼び、登場人物の複雑な相関関係とともに、ぐっちゃぐちゃに絡み合っていきますが、まだまだ前半。 パズルのピースがうまく合わない時のような違和感を楽しみながら、サクサクッと読み進めましょう^^ | ||||
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綾辻の「館」シリーズの集大成。4冊で2600ページの超長編。まさに「ゴシック」と呼ぶのがふさわしい、近年稀に見る巨大構築物。 しかし、、、さすがにやりすぎだよね、これは。 まずとにかく、長い。長すぎる。しかもテンポが遅いから、延々と話が続いていく感じが読んでいてかなり苦しい。最近の綾辻らしいといえば綾辻らしいのかもしれないけど、それでもやはり読者のことを置き去りにしている感は否めない。 #それともこの作品について行けないようでは、綾辻ファンとしては失格、ということなのだろうか。 同じような「4冊組超巨編ミステリ」としては、「人狼城の恐怖」(二階堂黎人)が代表作として挙げられるが、本作品はそれとは全く違う。「人狼城」はあくまでも本格ミステリであり、息もつかせぬ展開で最後のカタルシスまで一気に読者を導いてくれたのに対し「暗黒館」は・・・。 さらに作品全体を貫く「謎」についての解決も、かなり微妙。フェアかアンフェアか。ミステリかアンチミステリか。ここでもやはり「人狼城」が見事に謎の崩壊を提示してくれたのに対し、「暗黒館」の歯切れの悪さが目立つ。 本作品、綾辻ファンとしては、読まざるを得ない作品であるのは確かです。また「館」ファンとしては、その集大成として非常に感慨深い作品になることは確かです。 それだけに、なんともアンビバレントな読後感を残してしまうのは、やはり残念ですね。 | ||||
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