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西の魔女が死んだ



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西の魔女が死んだの評価: 4.20/5点 レビュー 513件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.20pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全513件 261~280 14/26ページ
No.253:
(5pt)

日常の大切さ

作品全体に流れるゆったりとした空気が、読者を世界観に引き込んでくれます。
誰でもできることではあるものの、継続する事は難しい。
それが日常なのだと、作品を通じて筆者の想いが伝わってきました。
作品の後に続く後日談が、主人公のささやかな、
しかし大きな成長を丁寧に決してでしゃばり過ぎず描写する所に作者の手腕を感じました。
読み終わった時の爽やかさがとても気持ち良い、そんな作品です。
西の魔女が死んだAmazon書評・レビュー:西の魔女が死んだより
4092896107
No.252:
(4pt)

先人から学ぶということ

私が学生だった30年ほど前、
学校では生徒は先生に対しては
絶対従わなくてはならないような空気があった
戦争時代を乗り越えてきた年代の大人たちのため
それが普通であった
しかしながら時代が進み、体罰反対の名の下
先生の権限が縮小され、
生徒に対して強く出られなくなってきている
そのような環境で教育を受けている子供たちからは
おのずと先生への尊敬の念は薄れ
それが大人全体への接し方にも影響を及ぼしている
そんな中、大人側からの提案であろうが
このような本書が広く学生に薦められ
読まれてきていると聞きうれしく思う
魔女である祖母から多くを学び成長していく主人公の
女の子の姿と心情を自然豊かな舞台において
柔らかく暖かく伝えている
その様子から先人の智恵とはいかなるものか
そして先人がさりげなく伝えている様子を
学生たちが学び、これからの成長に生かしていってほしい
西の魔女が死んだAmazon書評・レビュー:西の魔女が死んだより
4092896107
No.251:
(5pt)

「魔女は自分で決めるんですよ。分かっていますね」/「だって、この道きり、ほかにないん

本書には、「西の魔女が死んだ」と「渡りの一日」の
ふたつの物語が収録されている。
「西の魔女が死んだ」では、
「西の魔女」(おばあちゃん)が倒れたと知らされて、
ママの車でおばあちゃんのお家に向かうまでの約6時間、
2年前のおばあちゃんと過ごした1か月の日々を
主人公・まいが思い出している。
おばあちゃんは英国人で、
しかも、ママが「あの人は本物の魔女よ」と言ったことから、
まいとママふたりだけのときは、
おばあちゃんを「西の魔女」と呼ぶようになった。
当時中学1年生だったまいは、
「わたしはもう学校へは行かない。
あそこは私に苦痛を与える場でしかないの」
と宣言し、学校に行かなかった。
ママは理由を聞かず、
おばあちゃんのところでゆっくりさせるという選択をする。
まいは、おばあちゃんとの生活で、植物の名前を覚えたり、
野イチゴを摘んでジャムにしたり、鶏の卵を取ってきたり、
自然になじんだ生活をしていくようになる。
まいは、おばあちゃんから自分の祖母が
予知能力や透視の力を持っていたと聞かされる。
それをきいたまいは、
もし、そういった能力が出てきたら
ちょっと怖いような気がするけれど、
もう学校のことでこんなつらい思いをしなくても
すむんじゃないだろうかと思い、
自分もがんばったら、
その超能力が持てるようになるかしらとおばあちゃんに訊く。
まいには生まれつきそういう力があるわけではないので
相当の努力が必要といわれるが、
魔女になるための基礎トレーニングをすることになるのだ。
それは、精神力を付けること。
正しい方向をきちんとキャッチするアンテナをしっかりと立てて、
身体と心がそれをしっかり受け止めるようになること。
こうやってあらためてあらすじを書き出しながら、
そうかと気づいた。
これは、すでに起こるとわかっていた来るべきことに耐えうる心を
まいがもつための訓練でもあったのだ。
おばあちゃんは、
「一つ、いつ起きると分かっていることがあります」
と言っていた。
そう、彼女は知っていたのだ。
だからこそ、魔女のレッスンがあったのではないか。
人は死んだらどうなるのかという問いに対する、魂についての説明。
魂は身体を持つことによってしか物事を体験できない。
体験によってしか魂は成長できない。
成長を求めて生まれてくるのが魂の本質だ。
こういった、スピリチュアル系の本に書かれていそうなことが
どんどん出てくるが、
これを押し通そうというものでもない。
おばあちゃんは、このように考えているし、
まいの両親はまた違う物事のとらえ方をする人である。
まい自身は、どちらもバランス良く
無理せず受け入れているようなところがある。
そういった異なる考えをどれも包み込むように
共存させているような穏やかな力が
この作品世界全体を支えている。
直観の扱いやネガティブな感情に対する処し方など、
1か月で様々な経験をして、学ぶことになる。
パパの単身赴任先で、ママと一緒に住むことを選択する、
つまりは、新しい学校に転校することを選択したまいは、
おばあちゃんのところを去ることになるのだが、
おばあちゃんとあることでぶつかってしまい、
少しわだかまりを残してわかれることになってしまった。
そしてその後、2年間、「魔女が―倒れた。もうだめみたい」
と言われ、会いに行くまで、
両親も彼女も一度もおばあちゃんのところを訪ねていなかったのだ。
あんなに好きだったあの場所を思い出さなかった2年間。
最後だと分からずに別れた相手に対して、
やり残したこと、言い残したことがあったとき、
なんともやりきれない気持ちになる。
本書ではほとんど語られることのない、
おばあちゃんとママ、つまりは、母と娘は、
おばあちゃんとまい、よりも
もっと葛藤や思いがあったのかもしれない。
ママの悲しみ方に、描かれなかった物語の存在を感じた。
旅立った魂は、残された者に、
その人だけに分かる方法でメッセージを残すことがある。
それは、残された者が旅立った者を思う気持ちと受け取る心が
そのギフトに気付かせ、受け取らせるのだろうと思う。
本書にもそのようなメッセージが少なくとも3度現れる。
そのギフトは、残された者の後悔の気持ちや葛藤を和らげるのだ。
残るのは、愛されていたこと、愛していたこと。
「渡りの一日」は、新しい中学校での友人ショウコとまいの一日の物語。
予定通りに事が運ばないことを望まない、
というよりも、なぜか思った通りに事を運んでしまう、まいのことを
不思議に思ったショウコが、あえて予定を覆すような行動に出るのだが・・・。
ユーモラスにして、結局、人は望む場所に向かってしまうんだなぁというお話。
まいは、おばあちゃんに、
「魔女は自分で決めるんですよ。分かっていますね」
と言われていた。
まいは、本当に求めていたものに最終的に出会えたという経験を通して、
その出会えたものが発するメッセージを、一つの方向を目指す強力なエネルギーを
「だって、この道きり、ほかにないんだもの……」という思いで受け止める。
本書を私に薦めてくれたのは、私の妹だった。
私自身が大きな喪失経験をしてから少し後のことだったと思う。
「私はどうしてこうなんだ…」的なことは、
彼女に言ってしまうことがあった。
どこか魔女なところがある彼女は、
「結局は自分で選んでいるんだよ」と言い切る。
その通り。わかっているんだけどね…。
「結構流行っている本だよ。
お姉ちゃんは読まないかもしれないけど…」
という無理には薦めないというスタンスでの紹介だったので、
そのときは手にしなかった。
今落ち着いてから本書を読んで良かったと思うし、
おかげで、妹が本書を薦めてくれた意味を
心から味わうことができたと思っている。
西の魔女が死んだ (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:西の魔女が死んだ (新潮文庫)より
4101253323
No.250:
(1pt)

逆に映画なら観たいかも

プロットは良いです。全体に流れる雰囲気も、世界観もとても素敵です。
何が悪いって、文章が酷過ぎる!
本当にプロの作家なんですか!?と言いたくなります…読みにくいというだけの理由で、何度も本を閉じかけたほどです。
1ページ目から、もうほとんど中学生の作文レベルです。せっかくの美しい情景が、あまりに貧弱な描写のせいで全て台無しになっています。
主人公の心情の書き方も、ひどくダラダラと長くて、それでいてどんな性格の子なのかがちっとも伝わってこないし、第一こんなに自己分析が完璧に出来る小学生がいたら気持ち悪いです。
だから逆に、情景が映像で語られ、心情が言葉では語られない映画ならば、もっと素敵な作品に仕上がっていそうな気がします。
「小説だけ読んで、映画は観ないでおけば良かったなぁ」と思わされる原作ものは多いですが、その反対のパターンに出会ったのは初めてです。
全くもってオススメ出来ません。
読むのに費やした時間を返して欲しいくらいです。
西の魔女が死んだ (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:西の魔女が死んだ (新潮文庫)より
4101253323
No.249:
(3pt)

いい話には違いないけど……

全体的に言ってることが浅いと思いました。白くまが北極で暮らすように人間は集団の中で生活するものです。
ある集団の中で虐げられたからと言って、別の場所へ移動しようとも必ずそこは別の集団であり、
集団であることに変わりありません。もし虐げられる一因が自身にあるとして、それを引き連れて別の集団に来ようものなら、
同じことの繰り返しになります。進歩がありません。この小説の主人公の場合一因があるのではないかもしれませんが、
逆に言えばそういう人間にしか楽なところで〜理論は当てはまらないということです。
優しいだけで現実に立ち向う力のある言葉じゃないな、と思いました。
そういった具合でちょっと安易な印象を受けるところがいくつかありましたが、
いい話ではあると思うので軽く楽しむ気持ちで読めばいいと思います。
西の魔女が死んだ (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:西の魔女が死んだ (新潮文庫)より
4101253323
No.248:
(5pt)

最後5ページのクライマックスは、すごい。

主人公の中学生の少女・まいは、中学校の人間関係に疲れ、
学校にどうしても行く気がしなくなってしまった。そこで、
田舎に住むまいの祖母でイギリス人の「西の魔女」の元で生活することに。
その祖母の家系が代々不思議な力を持ちそれを伝承してきたために「魔女」という。
懐が広く、物事を見透かし、自然と調和しながら暮らすこの祖母と過ごして
いくうちに、まいの心も癒されていく…。
規則正しい生活をして、自分のことは自分で決めるという「魔女の掟」
に従って暮らし、日常を抱えながら物事も深く考えるようになっていく…。
本書は、この回想が中心に描かれ、この描写の前後に現在の場面が描かれている。
この田舎の景色や神秘的な「西の魔女」に合致した非常に綺麗な描写が読んでいて
気持ちいい。そして、最後5ページのクライマックスはただただすごい。
それまでの描写が有契的につながり、短いクライマックスに結びつける、これぞプロ
という文章を楽しんでください。
西の魔女が死んだ (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:西の魔女が死んだ (新潮文庫)より
4101253323
No.247:
(4pt)

魔女修行はいかが?!

 魔女修行で一番大事なレッスンは直観を大事にすることである。しかし妄想的な直観に取りつかれてはいけない。本当の直観を体得すべきである。
 本書は登校拒否の少女まいの魔女修行の話である。魔女(らしい?)のおばあちゃんの死後、修行中のまいに不思議な出来事が起こる。実はその時、死ぬことは“何もなくなる”というパパの言葉に恐怖を感じていた。でも“死は魂が体から離れて自由になる”というおばあちゃんの言葉にも半信半疑だった。そんな、まいに死んだおばあちゃんからの魂の脱出成功メッセージが届く。これはしこりを残して別れをしたおばあちゃんとまいとの最後の約束であった。まいはあふれる涙と共に「おばあちゃん大好き」と叫んだ瞬間、「I know」というおばあちゃんの魂の声を聞いた。つまり、まいはおばあちゃんのあふれるばかりの愛を受けて、本当の直観を体感したのである。
 結局、本当の直観、これでまいは上等の魔女の仲間入りとなった……あとは本書を読んで、おばあちゃんから直に教えを受けてください。
西の魔女が死んだ (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:西の魔女が死んだ (新潮文庫)より
4101253323
No.246:
(5pt)

ひそかに、思いを感じる一冊。

 久しぶりに気持ちの良い小説を読んだ。
 号泣ものが闊歩する昨今、知恵が詰った童話のような小説に考えさせられた。
「西の魔女」ことおばあちゃんが語る言葉が重く、説教臭さもない。子供に対して規格から外れるなと言ってしまうが、規格外でも子供を人として受け入れるおばあちゃんの存在に羨望のまなざしを注いでいる。
 俗な表現をすれば、「がばいばあちゃん」のイギリス版と言ったら怒られるかもしれないが、親と子供の緩衝材になる人の存在は大きい。
 娘が学校の読書感想文の宿題に読んでいたが、読後は無言だった。何か感じるものがあったのだろう。
西の魔女が死んだ (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:西の魔女が死んだ (新潮文庫)より
4101253323
No.245:
(4pt)

「渡りの一日」はラノベだ!

併録の「渡りの一日」タイトルをみて、おばあちゃんの送りの話かと思いきや、
社会復帰したまいと、ちょっと変わった友人ショウコの友情物語です。
本編の「西の魔女が死んだ」はやや前半部分が重たく、流れの遅さにやや辟易としましたが、
「渡りの一日」は同じ作者、同じ主人公とは思えない畳み込むような展開、いろんな仕掛けや
伏線が見事に生かされ、鮮やかな結末を迎えます。
随所にラノベっぽい瑞々しさに溢れていますよ。もちろん良い意味で。
西の魔女が死んだ (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:西の魔女が死んだ (新潮文庫)より
4101253323
No.244:
(4pt)

西の魔女が死んだ

映画化された時のコメントを読んで以来、気になっていた本。
児童書だからなのか、言葉がシンプルで分かりやすい。
最初はちょっと物足りなさを感じた。
でもシンプルな言葉だからこそ、よくかみしめて自分の言葉に置き換えながら
そして考えながら読む必要があるのだと思った。
ラストがとても素敵。
西の魔女が死んだAmazon書評・レビュー:西の魔女が死んだより
4092896107
No.243:
(3pt)

多少排他的な匂いがする

好みか好みでないかと言うと、あまり好みではない。
どこか排他的な匂いがするところと、
児童文学者協会新人賞、新実南吉児童文学賞を受賞するなど、
大人に都合のいいこどもだましな香りが漂うところがその理由だ。
花の名前や自然が沢山出てきて、それが読もうとした理由なので、その点ではいいのだが、
なんか解せないのだ。
まいのばあちゃんのように家事をきちっとやる人に、ろくな奴がいないという経験もある。
登場人物がやけに少ない。(世界が狭いな!)
ゲンジさんを嫌いになる理由がまったく理解できない。
エコなくせにタバコを吸うばあちゃんも理解できない。
ばあちゃんが白人でなく黒人ならもう少し入り込めたか、
『魔女』の響きにどこか「あたし(達)はあなたがたと違うのよ!」とでも言いたげな思い上がりが見て取れ、
ばあちゃんの教育方針にも違和感あり。
ゲンジさんのことは、ばあちゃんが間に立ってやって、いい人なんだって紹介してやればすむことを、なにを平手打ちをしたり、一人で使いに行かせたり、意味のないことを……。
この感性では、これからもまいちゃんは、限定された友だちしかできないだろう。
そういうのって、とてももったいないことだ。
西の魔女が死んだAmazon書評・レビュー:西の魔女が死んだより
4092896107
No.242:
(1pt)

軽薄

中学進学後、登校拒否となった主人公は、季節が移り変わる一月の間を、西の魔女のもとで過ごした。 人としての原点回帰を促進しますが、何か物足りなさを感じてしまいます。当然の事が当然として書かれており、それ以上でもそれ以下でもなく、内容が薄く感じてしまいます。
「一匹狼で突っ走る強さを養うか、群で生きる楽さを選ぶか…。」
西の魔女が死んだAmazon書評・レビュー:西の魔女が死んだより
4092896107
No.241:
(5pt)

ラストに号泣です

中学生のときに先生にススメられた本です。
まだ映画化される前だったと思います。
ラスト数ページで涙がドバッと出ました。
粘着質じゃない、さわやかな愛情にとっても感動しました。
西の魔女が死んだAmazon書評・レビュー:西の魔女が死んだより
4092896107
No.240:
(5pt)

死について

クラスに馴染めず、心が傷ついた女の子、まいが、しばらくの間、自然に囲まれた場所で、おばあちゃんと過ごす日々が書かれています。まいは、おばあちゃんとの愛溢れる生活で、元気を取り戻していきます。そして、おばあちゃんは、本の最後で死を迎えますが、この本の素晴らしいところは、死についてとても前向きに描かれているところです。心が癒される本です。私の大好きな本のひとつ、お勧めです。
西の魔女が死んだAmazon書評・レビュー:西の魔女が死んだより
4092896107
No.239:
(5pt)

泣きました。

とにかく西の魔女こと、このおばあちゃんが大好きです。特に死の考え方が心に響きました。自分が子供をもつようになって同じようなことを言われたらこう答えたいなと思いました。母親にも読ませましたが、同じく涙してました。
西の魔女が死んだAmazon書評・レビュー:西の魔女が死んだより
4092896107
No.238:
(5pt)

心に響いた台詞を

本書は、あるキャスターの方が新聞で紹介していたので、興味を抱き購入しました。
ストーリーは、他の評者の方が既に述べられているので割愛しますが、心に響いた台詞を一つだけ・・・
「ありがたいことに、生まれつき意志の力が弱くても、少しずつ強くなれますよ。
少しずつ、長い時間をかけて、だんだん強くしていけばね。生まれつき、体力のあまりない人でも、そうやって体力をつけていくようにね。
最初は何も変わらないように思います。
そしてだんだん疑いの心や、怠け心、あきらめ、投げやりな気持ちが出てきます。それに打ち勝って、ただ黙々と続けるのです。
そうして、もう永久に何も変わらないんじゃないかと思われるころ、ようやく、以前の自分とは違う自分を発見するような出来事が起こるでしょう。
そしてまた、地道な努力を続ける、退屈な日々の連続で、また、ある日突然、今までの自分とは更に違う自分を見ることになる、それの繰り返しです。」
西の魔女が死んだAmazon書評・レビュー:西の魔女が死んだより
4092896107
No.237:
(3pt)

まだまだ修行が足りないようです。

自分で決めたことは遂行する。
どんなことがあっても
自分を見失わないこと。
まだ魔女になる修行が足りないようです。
西の魔女が死んだAmazon書評・レビュー:西の魔女が死んだより
4092896107
No.236:
(3pt)

うすみどり色

『西の魔女が死んだ』です。表題作と、「渡りの一日」という、後日談を描いた短編を収録しています。
「魔女」というワードがタイトルに出てきますが、ファンタジーではありません。中学一年生の女の子を主人公とした現実の物語です。「死んだ」については……死にネタが苦手という人は避けた方が良いかもしれません。人気有名作品で、確かにイイ話ですが、それだけだったというか、私には合わなかったというか、あまり良いとは思えませんでした。
中学生の主人公まいが学校で心に傷を負って、西の魔女たるおばあちゃんの家に行き、そこで「魔女修行」なるリハビリをします。
ところがその主人公が心に傷を負った、という部分が描かれずにさらっと流されてしまっているため、主人公に感情移入できず、そうなってくるとおばあちゃんとの田舎での日常生活シーンが退屈でした。まいが学校に行かなくなった理由は後で語られますが、わざわざ引っ張って後出しするほどのものではなかったです。
植物の名前などを多用した自然描写は良かったし、この作品の特徴を現出していると思うのですが……。
自分の好きなきれいなものだけを見て汚いものや嫌なものには過敏に反応したり泣いたりするまいは、繊細というよりもむしろ神経質すぎて、わがままで自分勝手に見えました。
おばあちゃんとのふれあいは延々と描かれてはいますが、成長する要素が実感できず、最後に嫌いな物を除けないことで示される成長の証に、納得しがたかったです。そもそも母親の問題は、結局解決されないままでしたし。
途中経過に感情移入できていなければ、ラストの西の魔女が死んだシーンも特に感動できないと思います。
文章的にいってもところどころ、視点が急に飛ぶ部分もあり、ちょっとですが気になりました。
いずれにせよ、冒頭で感情移入できなかったのが決定打でした。私は本作品を楽しめず残念でした。
本編はどうもイマイチだったのですが、併録作が良かったです。
無駄な肩の力が抜けた軽いコメディータッチです。
その中で、本編などよりもずっとしっかりと、成長したまいの姿を描いていました。
魔女修行の成果も出ていて、全てが上手く行くという「魔法」も良かったです。
本編の評価は★2ですが、併録作に救われているので★3とします。
……まあこういう読者もたまにはいる、ということです。テレビのオリンピック中継を観てマスコミの連呼する「感動!感動!」につられて本当に感動できる素直な心根の持ち主ならば、本作を読んで感動できると思います。
西の魔女が死んだAmazon書評・レビュー:西の魔女が死んだより
4092896107
No.235:
(5pt)

心に静かに沁み込む

普段は全●巻という歴史物を読み、一巻完結は内容が薄い!と思う私ですが、この話は読ませてくれました。文章は読みやすいけど、軽くなく、安っぽくもなく。そして意識せずにスーっと話に入れます。
この小説の祖母さんは田舎生活云々を抜きにして、何をするにも洗練されていて素敵な方です。
人生を説く話などと考えなくていいと思います。ごく普通に自分と重ねあわせ、人との繋がりを大事に、生活を大事に、離れてくらす祖父母を大事にしたいと思う話です。
最初も最後も大泣きしました。最後は悲しい涙じゃなく、本当にジーンと感動!の涙ですね。私は最後の続編も好きです。
西の魔女が死んだAmazon書評・レビュー:西の魔女が死んだより
4092896107
No.234:
(4pt)

不思議な感覚がした

 全体的に、不思議な感覚がした小説でした。
まいの祖母が丁寧で静かな口調だったからでしょうか、
それとも舞台が自然豊かな田舎だからでしょうか、
とにかく不思議な感覚が味わえます。
こんな小説は初めてです。
 
 最後の辺りでは思わずキュンときました。
西の魔女が死んだAmazon書評・レビュー:西の魔女が死んだより
4092896107

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