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チャイルド44
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チャイルド44の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.10pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全115件 41~60 3/6ページ
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この手の作品にチャレンジしましたが、気持ちが悪くて読めません。 | ||||
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第二次大戦後のソ連が舞台。 いわゆる公安警察みたいな人が主人公。 スターリンとかフルシチョフとか、コルホーズとかソフホーズとか、聞いたことはあるけれど、個人的にはあんまり予備知識が無い時代。 国家の建前のために国民に強制させている思想や労働、中央と地方の人たちの国家に対する思いの濃淡とか、 当時のソ連の社会情勢を背景にした冒険譚。 その当時のソ連に生きている人たちの環境が苛烈すぎる。 けど、そこで懸命に生きてる人の描写に迫力がある。 その迫力に押されて、先を読み進められる力作。 | ||||
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他に類を見ない題材を扱っていて、特に出だしは圧倒される。 猟奇連続殺人と共産主義下の重苦しい雰囲気をうまく絡め合わせて、物語は着実に進んでゆく。 主人公夫妻の関係や、お互いを疑問視し、認め合う過程もよく描けていて気持ちが良い。 そして最後の謎解きに至って、…そうだったのか!と、プロローグとエンディングの整合性に感服させられるのだが… 惜しくもここに至って、作者の未熟さが露呈してしまった感じ。 何となく、安っぽいスリラー映画を安っぽいライターがノベライズしてしまったかのような安直な描き方で、これまでに一度もしたことのない読み方をしてしまった。 ラストの50ページを、斜め読みで流してしまったのだ。 まるで、物語の都合にあわせて、登場人物が急にモンスターに変身するかのような安直ぶりだ。せっかくそれまでがよかっただけに、ラストでぶち壊しになってしまった感じ。 思い付きが優先してしまって、無理やりに収めるところに収めるのが目的化してしまったせいかもしれない。 だからどうすればよかった、というわけでもないのだが、ここまでラストの息切れぶりが顕著で説得力が無いと、何となく他の部分まで信憑性が薄れてしまう気がする。 私は、処女作はその作家のほぼ全てだと思っているので、処女作のこの安直ぶりそのままで映画化などで脚光を浴びてしまうのは、作家にとっては致命的な気がしてしまう。 そういう大きな欠点のある作品ではあるのだが、題材の面白さと新鮮さを買って★3つをつける。 しかし、限りなく★2つに近く、あくまでもおまけしておこう、というほどの評価だ。★1つの人が沢山居ても、決して不思議ではないと思う。 人にお勧めするならば、沢山小説を読んでいて、ここは面白い、ここは良くない、と自分で切り分けることの出来る人に限られると思う。 古典がなぜ古典として残っているのか?それは、人間の普遍的な真実が描かれているからだ。それがこの作品には無い。題材のセンセーショナルさだけで脚光を浴びてしまったら、それは作家としては不幸の始まりだ。 改めて、小説の難しさというものを考えさせられる作品ではないだろうか。 | ||||
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上巻はソ連の説明が多くて動きが少なかったけど、 下巻はどんどん話が転がるので疾走感があって面白かった。 ソ連に犯罪など存在しない、 という前提がある社会で大量殺人事件をどう解決に持っていくか。 なんでこのような事件が起こったかについては曖昧だったけど 楽しめました。 | ||||
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稚拙、文章も内容も雑。面白いと奨めてくれた知人を恨みながら、やっとの思いで読み通しました。著者が若いせいもあろうが、私からみればなんとも稚拙、雑、人物がまるで描けてない。20ねん後を期待しましょうか。 | ||||
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本書は、80年代のソ連で実際にあった50人以上の子供たちが殺害された チチカーロ事件に着想を得て、時代をさらに遡って描かれた作品です。 スターリン時代のソ連が舞台ということで、 どんよりとした暗い小説だろうという先入観が邪魔をして最初は手が出ませんでしたが、 何かひきつけられるものがあり、読んでみるとあっという間でした。 様々な専門知識に裏打ちされた表現力という面ではやや乏しい気がしましたが、 プロットが絶妙だと思いました。久々に面白いミステリーでした。 しかし、「あとがき」によるとこんなに面白い本書がロシアでは、 発禁処分だということです。 でも考えてみれば理解できる気がします。 外国人作家によるソ連が描かれており、この作品を読んで これが当時のソ連の現実と断定するのは早計だと思いました。 アメリカ人による日本が舞台の映画がどうであるかを考えてください。 実際はそれ以上あるいはそれ以下であったのかもしれません。 ロシア人からすれば不快な内容なのでしょう。 また、本書を読んでいてまっさきに思ったのが、 足利事件や郵便料金の不正事件などで冤罪をひきおこした日本の警察や検察でした。 本書の一文に「容疑者を有罪にできないなどというのは、 およそ容認されることのない大失態で、その結果はきわめて過酷なものだ。 事件が裁判所に持ち込まれる意味はひとつしかない。 容疑者は有罪だということだ。」とあります。 いまや旧態然とした政治システムの世界のお話と思いきや、 民主主義国家であるはずの現代日本の警察・司法機関にも 十分当てはまる一文ではありませんか。 他の方のレビューを拝見すると、 遠い昔のよその国のお話と考えている方もいらっしゃいますが、 私はそう感じませんでした。 | ||||
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冒頭のプロットが終盤、おぞましい形となって現れてくるが、それをも一旦忘れさせる、スターリン時代の圧倒的な暗黒の時代の人間模様は、人間の本質を考えさせられ、質の高い読後感をもたらす。この作品は、上巻・下巻を行きつ戻りつしながら読むのもひとつの読み方だろう。 | ||||
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個人の権利も尊厳もあったもんじゃない。こんなシステムがほんの数十年前まであったのだから恐ろしい。レオがどんどん追い詰められることに恐怖し、正義を求めただけなのに無関係の市民が抹殺されていくことに絶望します。結末がうまく行き過ぎな気もしますが、良作でした。 | ||||
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いつ誰に見られ、密告されるのか、 ピリピリした緊張感がたまらない。 ある種のディストピア小説のようでした。 魅力的な舞台装置とキャラの力でグイグイ読ませますね。 旧ソヴィエトにおける不条理と 貧しさの描写が印象的でした。 各地で起きる事件を追う上巻。 理想にかける国家の執念にぞっとしました。 前半は物語の本筋よりも、 旧ソ連での日常生活が衝撃で、 度々ページを繰る手をとめてしまいましたが、 事件が回転し出すと一気に夢中になれます。 | ||||
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ミステリーであり、冒険小説なのですが、両ジャンルとも、現代は、その動機の設定、謎の設定とその解法の設定が非常に難しい状況にあります。 ミステリーの謎解きの本懐は、その謎の設定にあります。また、主人公の知っている情報は、読者に開示されなければならない前提に立てば、現代はなんでもあり、かつ、なんでもできる、ということです。その設定に一定の制限を設けるために、最近の佳作は、過去に時間を於いた作品が多いように思います。本作も同様、過去に時間を於いていますが、その時代と場所の設定が秀逸、スターリン期末のソビエトにおいたことが、成功の第一でしょう。 過去の共産主義をたてるソビエトにおいて、犯罪は体制が浸透する過程の残滓であり、体制が貫徹すれば、すべて平等の社会が実現し、存在しえないものとなる、人についても同様、ソビエト的な人間であればあるほど犯罪を犯すことはなく、その体制から外れた人間が犯罪を犯す可能性がある、つまり、ソビエト的な人間以外は、その体制の埒外であり、内包しているそのような人間を排除しようとする、この「ソビエト的」な定義が人々に恐怖と不信を植え付け、体制に迎合していることを示さなければ、排除される懸念を常にもつ生活を強います。このことが、解かれない「謎」を作り出します。また、同様の理由で、その「謎」の解明に困難をもたらす効果も発揮します。 謎解きの過程もすばらしく、読み進める毎に明かされる秘密と、危機の回避に対する冒険の数々に、項を繰る手が止まらなくなってきます。 この大スペクタクルを前に、描写は主要人物に集中しますが、例外として、登場する子供達の描写が力強い生命力を感じます。大人達、特に地方の農夫たちにもドラマを感じさせますが、さらりと流すのは、饒舌になることを避けたのでしょうか。 ラストは体制の交代によることを上手く利用し、ハッピーエンディングに説得力を持たせます。 印象に残ったのは、社会主義の国ということで一括りに考えがちですが、地方の農夫は体制に迎合せず、折り合いをつけ、自分達のコミュニティを保持する、その力強さでしょう。依って立つ足下の基盤が強固であれば、その体制は、帝政であろうとコミュニズムであろうと変わりなく、その圧政と搾取に対し、折り合いをつけようとする力と、人として赦せない犯罪を体制に期待することなく解決しようとする力がサブプロットになっているように思います。 | ||||
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スターリン、マンセーなソ連が舞台 民主主義になってよかったね、って感じ 信じられる人間はいない 国家のシステムで、全て消される この、事件解決できるの? 続きが気になる よみやすかったです | ||||
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もうとにかくめちゃ面白かった! 上下巻とも朝まで一気読み。映画を見ているような感覚。もともと、秘密警察という冷血で人民から恐れられ、罪のない人を次々監獄送りにしていた主人公が、ある出来事をきっかけにだんだん自分が信じてやってきた事に疑問を持ち、悔い、今度は虐げられる人達の側へつく、、、て過程もいいし!真相に近付こうとする度、敵に幾度となく追い詰められるんだけどハラハラしてページめくるのをとめられないし。しかもそれだけでなくロシアの歴史?スターリン時代てこんな悲惨だったの、てのが具体的にわかって、もうそれはほんとに細かな描写で実際に思い描けるほど、興味深く読める。読み終わった後気になりすぎて、ウィキでスターリンや大粛清やら調べてしまった。映画なったら絶対見ます。 | ||||
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主人公レオにはドルフ・ラングレン、その美貌の妻にはレベッカ・デモーネイ・・・と思って読んでたんですが、二人とも今や50歳を超えていたのね。 残念。 | ||||
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手に汗握るとはこのことですね。ストーリーの面白さもさることながら、 人物造形や文章力も素晴らしいと思います。 処女作でこのレベルとは、本当にすごいですね。 わたしは一気に最後まで読んでしまいました。 命を賭けて、連続幼児殺害犯を追うレオの姿に 胸が熱くなりました。 | ||||
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こちらの日常と変わらない感覚や人間関係が垣間見える中で、国家の狂気がサクッ、サクッと大鉈を振ったように入り込んでいる。事実と思えないくらい実感がないがおそらくスターリン時代の現実に近い描写なのであろう。殺人鬼そのものよりも巨大な恐ろしさが数日心にこびりついて離れなかった。 | ||||
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僕には合わなかったのかな。 期待が大きかった分、ちょっとがっかり。 | ||||
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本書はただのミステリではありません。 もちろんミステリとしても面白いですが、 やはりスターリン体制下での社会のありようの描写が印象深いです。 また物語の描写も非常に細密で、私好みです。 謎解き的要素はあまり多くなく、その点を期待する方にはいまいちかもしれません。 | ||||
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舞台、主人公の設定がユニークで、とてもよく取材したんだなというのが伝わってくる。 実際の事件を下敷きに、ストーリーのテンポも良く最後まで一気に読ませる。 これでデビュー作というのは素晴らしいと思う。 ただ・・・同じようなお話だったら、20世紀初頭のイングランド圧政下のアイルランドとかを舞台にしても書けそうだと思う。 (アイルランド人ばかりが被害者で、イングランドの司法機関が黙殺とか) 取材に大変手間取ったようだが、そっちの方が資料とか簡単に入手できたはず。 | ||||
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著者のデビュー作にして、英国推理作家協会賞に輝く本書は、 日本でも2009年版このミステリーがすごい!の海外編第1位となっています。 舞台はスターリン体制下のソ連(1950年代)。 プロローグでは、遡ること20年、極貧の寒村で、 飢えをしのぐため、やせた猫を仕留めようと 森に出かけた兄弟に襲いかかる悲劇が描かれます。 このシーンは今後、物語後半への大きな伏線となっています。 その後に幕開けとなる本編に登場するのが、 この物語の主人公である国家保安省の捜査官レオ・デミドフなのですが、 当初はスパイ活動への捜査が描かれます。 本書のメインは、上巻の裏表紙にも記載のあるとおり、 ある猟奇的な大量殺人なので、 スパイ活動捜査という物語展開が、 どのようにして猟奇殺人と結びついていくのか、 少々になるところですが、 そこは、ストーリーテリングの妙で、 上巻ではその展開がひとつの読みどころとなっています。 全体として、本書の大きな特徴は、 スターリン体制下のソ連を舞台としながら、 現代風のサイコ・サスペンスを見事に実現させた点だと思います。 次第に明らかになっていく犯人の正体は、 ある意味で意外なものですし、 犯人を追う主人公のレオが陥っていく状況も 手に汗を握るものがあります。 特に下巻に移ってからの展開は、 上巻でのスパイ活動捜査時の出来事が 巧くストーリーに絡まってきて、 ページを繰る手がもどかしくなること請け合いです。 面白さ抜群の本書ですが、 これほどの作品で登場してしまうと、 この質を維持し続けるのは結構大変なのでは… などといういらぬ心配をしてしまう作品でありました。 | ||||
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50年代ロシア、隣人の密告が人民の義務として奨励された時代。 主人公レオは元軍人、眉目秀麗な捜査官。 国家に忠誠を誓い尽くす彼はある事件を契機に自らのあり方を見直し始める。そして左遷された僻地で遭遇した猟奇殺人が決定的に彼の人生を変える…… 目の付け所がすごい。社会主義真っ只中のロシアという外側からは仕組みがよくわからない空白の時代を非常にデティール豊かに書いている。 これまであまり内側から焦点の当たらなかった時代を設定し、そこに魅力的な人物を配置して物語は展開する。 導入部から求心力抜群。幼い兄弟の生き残りを賭けた死闘は迫力たっぷり。その後起こった悲劇がもたらす数奇な運命には瞠目。犯人は下巻の序盤で明らかになるのですが、その先のどんでん返しは予想できず衝撃。 よりよき善のためには犠牲もやむなしと考えていたレオが、自らの欺瞞を暴かれて絶望するさま、何ページにも渡って描写されるその苦悩の深さは息苦しいほど。夫婦関係さえ破綻し自暴自棄に陥りながら、けっして希望をもつことをやめず犯人を追い続ける。 ミステリーとしてだけじゃなくアクション小説としてもスリル満点。機転と度胸を生かした脱出劇には手に汗握った。レオに異常な執着を見せサディスティックないやがらせを繰り返すワシーリーの存在感にも注目。 | ||||
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