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アフターダーク
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アフターダークの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.47pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全470件 141~160 8/24ページ
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心地のいい読後感を持たせてくれるお話。特に一晩通して、「マリ」が色々な人に出会い、成長していくところはシンプルな展開ながら心地いい。 確かに色々気になる点はある。「白川」はその後どうなったのか、「エリ」は起きたのか、「マリ」は中国に行ったのか、等々。 でもそれらも大した問題ではない。やっぱり心地良いから。 | ||||
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小説というものは文章力を問うものか、それとも内容を問うものなのか。 映画に例えれば、何度も映画にされた歴史上の出来事を その監督なりに表現することで表現力の部分を評価するのか、 それともパルプフィクションのように全くオリジナルなものを生み出す能力を評価するのか。 私は後者を支持したい。そしていまだにノーベル文学賞賞は安部公房がとるべきだったと私は思っている。 | ||||
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近年の村上作品の特徴である形而上学的な三人称の語りが、この作品では全体を通してとても色濃く用いられている。 内容としては、現代を生きる我々にとって、目を背ける事の出来ない問題が掲げられている。情報化社会の只中で、何を信じて生きていくのか。一夜を細かい時間で区切って、一冊で描ききるという手法は新しく、妙にリアルを感じて、それが逆に怖かった。 また、村上作品には、良くも悪くも、博識なキャラクターが、文学や哲学について語る場面が印象的だが、この作品ではそういった場面が皆無であり、そしてマリの読んでいる「分厚い本」のタイトルが最期まで明かされず、マリが「ファミレスでじっと本を読んでるのも、だんだん辛くなってきたみたい」と言うなど、今までに無い現実的な描写が印象的だった。 村上氏は某文芸誌で、この『アフターダーク』について、「出来るだけ簡単な文章で、出来るだけ複雑な話を書く」と言っていたことが強く印象的だったが、正にその通りの作品だと思う。もう少し評価されてもいい作品。一晩で読み通せる長さも現代的。 | ||||
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この本を5つ星としてしまうのは 単なる僕の好みの問題なのかもしれない。 理解できない人にはとてもつまらない本。 故に 理解できる人にはとても意味の有る本。 これは、癒しだ。 真夜中に生きる人々が 良くも悪くもお互いに干渉し関わりを持って 深い夜という闇の中で 淡々とただ「生きている」様子が描かれている。 イベントというイベントもおきない。 意味不可解な事も多いし、解明されないことの方が圧倒的。 でも、 最後のほっとした安堵が得られるのは何故だろう? 深い深淵の底にそっと光が差すような。 限りなく意図的ではない、気がついたら手の中にあった光。 これはそんな本だ。 この本についてうまく説明ができない。 けれど、 村上春樹の他書物とは少し違うような気がする。 「世界の終わり〜」のような、ぞくぞくする春樹節もよいけれど、 体中に浸透する水のような透明感のあるこの本を 僕はあえてお勧めしたいと思う。 | ||||
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作品に作者らしい雰囲気は感じましたが、 村上春樹にしては、こころを揺さぶる何かは なかったです。 次回の作品を期待したいところです。 | ||||
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ノーベル文学賞の呼び声も高い村上春樹の新作である。 村上作品において、日常生活と非日常が交錯することが多いが、今回の作品も日常と非日常が交錯する。今回の作品で特徴的なのは「視点の動き」である。我々読者が視点となって動き回る。テレビの中の異空間に移ったり、果ては宇宙空間まで飛んで地球を見下ろす。ダイナミックな視点の移動を通じて「想像力」のすごさというものを実感する。 今回の作品は表現を懲りすぎて、一般の読者には理解が難しい部分が多い。文学的な表現と題材が少しミスマッチのような感を受ける。 あと、登場人物は個性的であるが、生かしきれていない感がある。登場人物同士の人間関係が始まったところで結末を迎える。続編が出ることを期待したい。 | ||||
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多数の不特定な人々(それはもちろん、ここにこうして書き込む自分をも含めて)の 行き場のない憎悪をほのめかしつつ、しかし『・・結局のところ、すべては手の 届かない深い裂け目のような場所で・・そこは私たちの原理が何一つ効力を持たない・・』 という地点に至るところに、村上春樹のすごさがあるように思う。 そして『・・僕らの人生は明るいか暗いかで単純に分けられているわけじゃないんだ。 そのあいだには陰影という中間地帯がある。その陰影の段階を認識し、理解するのが、 健全な知性だ・・』という箇所もまた、村上春樹が追い求めてたことではないだろうか。 独特の村上節は健在だ。 ・ひとつの仮定として。 ・ゆっくり歩け、たくさん水を飲め ・政治的に正しい、おいしい卵焼きを食べよう などなど。 | ||||
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巨大な都市の夜明けまでの話。家出娘、眠り姫、売春婦、中国マフィアなど色々な人物の話。ミステリーというか、ほんとに意味不明な設定だとか、登場人物の複雑な身上は結局最後までよく分からず。ヤマ場もなければオチもなく、作品のテーマもよくわからない。やたら映画や音楽の名前が出てくるけど、そんなの知らないしどうでもいい。ボロクソ言ってますけどとにかく内容がないんです。ただ、だからと言って途中で放り投げてしまうことなく最後までスラッと読めてしまう。不思議ですけど、やっぱりそこが村上春樹さんのすごいところなんでしょうね。 | ||||
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村上春樹らしい文体と構成ですが、残念ながら大して盛り上がる展開もなく、 そしていつも以上に、これで終わりなの?っていう結末です。 私にとっては、村上作品の中で非常にがっかりする作品に該当しました。 | ||||
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村上春樹は現代についていけないのかな。 10年前ぐらいで頭がストップしてるんじゃないかな。 10年前にこの本を出せば、意義が見出せるが、 今、この本を出しても、ステレオタイプ化された従来の典型的現代社会を描いているだけで、 本当の現代社会を映す鏡になりえていない。 現代人の心の病みたいなものを都市生活者のさまざまな人物を出して表し、 現代社会を問うというようなことがテーマなんだろうけど、 それにしては随分稚拙なデキだなと思う。 | ||||
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一般的には評価が低いようだけれど、僕としては最高の評価を与えたい作品。 コンビニエンスストアの棚に置き去りにされた携帯電話は、実はペーストしてクリックしただけなのかもしれないような都市の匿名性/自動性そのものであり、それは容赦なく、僕らを襲うのだ。都市に生きる僕らは、その深淵から"逃げ切ることはできない"。"目にしているのは都市の姿だ。" | ||||
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ノーベル賞をもらえそうだと聞いて、何か読まなければと思い、村上春樹さんの本を始めて読んだのがこの作品。 第一印象から変な感じがした。登場人物も普通でないし、表現のスタイルも小説というより、ト書きと会話だけの 演劇か映画の脚本のよう、一晩だけの時間刻みの話というのも劇場向きだが、わざとらしい。一番納得できる人物は主人公の若い女性だが、饒舌ないつもハイ気分の高橋という男とのカップルは不自然だし、似合わない。どこか歪んでいる。ファンタジーでないのに 異次元への移動があったり、白川という役割の分からない男の描写に時間を割いたり、わざと歪めてあるのだろうが、理解できない。 | ||||
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作者のファンで短編以外は一通り読んでいます。本作もこれまでの作品とは違った試みがなされているようで、大変楽しめました。 いつもそうなのですが、好きですし面白いのですが、何故、何処がと聞かれると全く答えることが出来ません。 人はそれをミーハーと呼ぶのかも知れません。 読んでいる最中に色々なことを考えたり、様々なイメージを浮かべたりします。が、例えば読み終わった後に作者が何を言いたかったのか、分かったことは殆どありません。 それは勿論、例えば漱石の『虞美人草』のように作者が伝えたいことに向かってひたすら直線的に突き進んでいく訳ではないからでしょうが、或いは進んでいる積りすらないのかも知れません。また、漱石にこだわる訳ではありませんが、大好きな作家の作品は何度でも繰り返して読んでいますし、その度に新たな発見があるのですが、何故か作者の作品に関してはこれまで繰り返し読んだことはありませんし、読みたくない気すらします。 何だか支離滅裂ですが、斯様にやっかいで不思議な存在ですが、好きであることだけは事実です。 | ||||
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面白いか面白くないかでいえばそれなりに面白い。けれど、すごく面白くはない。 ところどころに、さすがだなと思う箇所はあるが、全体的にはまあまあ。会話のニュアンスとか、小手先の技術だけでごまかしている印象さえ受ける。もし読後感想文を書けと言われても頭を抱えてしまうだろう。なぜなら、印象に残っている場面がほとんどないから。 かつての、『ダンス・ダンス・ダンス』、『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』、『ノルウェイの森』等を読んだときの感動を求めて、あいかわらず村上春樹作品を買い続けているが、最近は失望感が大きい。『モーニング・グローリー』の輝きを求めて、オアシスの最新アルバムを買っては、がっかりしているのとまったく同じ状況。 はたしてあの感動を再び味わうことはできるのだろうか? 今後も一縷の望みを抱き、読み続けてはいくけれど・・・。 | ||||
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はじめに想像をめぐらせる期待が大なだけに 後半その期待がどこかへ飛んでいってしまう空白感があります 村上春樹さんの本だと思えば大いなる謎も 解ける作品なのでしょう…。 | ||||
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「僕」や「私」ではなく、「私たち」と語り出される、村上春樹の中でも異色なテイストを持つ作品です。 「私たち」は、透明な視点となって深夜の渋谷をさまよう人々を追い続けます。 心に闇(やむにやまれぬモノ)を抱えつつも何とか生き延びようとする人々の交流やすれ違い、 争いが描き出され、最後に微かな希望と崩壊の予感が暗示される。 これは村上春樹お得意のパターンともいえますが、客観性の高い映像的な語り口であることから、 感情移入を許さず、これまで以上にひんやりとした読後感を残します。 私は、本書を読んだ後、この自由に動き回るカメラ視点で大変クリアな夢を見たのですが、 その夢の中で、相手に伝えたくても伝わらないもどかしさに苛立ち、実際に大声を発し、 その声で目が覚めました。 この小説の中で、「私たち」の透明な視点は壁を突き抜けて、どこへでも行くことができますが、 声が出せないため、小説世界に関わることができません。 そのことが強調されることによって、日頃、安全圏から、映像作品や小説などを通じて 仮想世界に感情移入をしている私たちのあり方に疑問符が付されているようにも思われます。 さらに言えば、このような映像的、かつ自己言及的な表現は、実際の映像作品ではなく、 小説だけにできることであるとの著者の自負と実験精神も読み取ることができるのではないでしょうか。 そういった観点から、テレビの中の「顔のない男」とは誰か? そもそも「私たち」とは誰なのか? といったことを考えてみるのも面白いかもしれません。 感情移入という通常の方法とは異なる本の読み方が楽しめる本としてお薦めです。 | ||||
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村上春樹を読むのはこれで4作目になりますが、やっと彼がどういった作家か理解できた気がします。 1行目で物語を始め、最後のページで完結させないまま宙に放り出す。そういったちょっと特殊な種類の小説を書く作家です。好きな人はハマれるのかもしれませんが、私には理解できそうもありません。 物語は深夜0時から日の出までの数時間、ある姉妹と姉妹に関わる人々に視点をあてて進んでいきます。抜きん出て美しい姉と、決して醜いわけではないのに姉と比較され続け自分を閉ざしてきた妹。ファンタジー的な謎を抱えたまま物語は日の出を迎えます。 簡潔でスッキリした読後感がほしいのなら、本書に手を出してはいけません。美しい文体と「村上春樹」を楽しみたいならお勧めします。 | ||||
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間違いなく村上春樹の作品。 その空気感は変わらない。 でも… 普通の小説ではない。 普通の小説に期待することを期待すると肩すかしに遭う。 そう思って読めば、多くのことは受け入れられる。 その有り様は革新的であり実験的で、 挑発的であるとも言える。 でも、それ以上の意味をそこに見出だそうとすると、 きっと多くの場合は失敗に終わると思う。 後は主観の赴くままに感じるしかない。 それがこの作品だと思う。 | ||||
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もともと春樹さんの作品が苦手な私ですが、背書きに、新境地!的な事が書いてあったので、読んでみました。正直なところ、今まで読んだものよりは(と言っても3作品くらいしか読んでませんが)分かりやすかった。基本的に、春樹さんの作品は私には全然理解できないので、これはわりかし意味が分かったという程度でした。しかし。こういう物でも出版出来るんだな。と思いました。理解出来てない者の戯言なんでしょうか。。。 | ||||
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村上春樹、新境地を開拓! ああ----しかし失敗だった。全然おもしろくない。村上さんも終わりか----- 「偉大なるマンネリ」過去の作品群を、どなたかがこう述べていらしたけど、この作品より私はマンネリの方がいい。 内容もさる事ながら、文章の輝き、村上さん独特の「言葉」の使い方の魅力が目立たなくなってしまっている。この路線でいくのなら、「さようなら,村上さん」と言うほかないだろう。 | ||||
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